ヴィーガンはただの流行ではない|海外の著名人7人がヴィーガン生活にかける、熱い想いとは
こんにちは。
今年1月6日にアメリカ・カリフォルニア州では「ゴールデングローブ賞」の授賞式が行われました。
多くの話題作のノミネートはもちろんのこと、
今回は、史上初のヴィーガン対応、プラントベースのディナーが振舞われたことでも話題になりました。
そして、アメリカ最大の映画の祭典「アカデミー賞(2020年の授賞式は日本時間で2月10日(月)に開催)でも、
候補者が集まる昼食で100%植物性の料理を提供、さらに授賞式後のディナーパーティーは、
メニューの70%でヴィーガン料理が供される見込みです。
2020年も北米では引き続き、「ヴィーガン」が大注目の1年になりそうな中、
今回は、ハリウッドの俳優陣を始めとする、
アメリカのセレブリティーたちのヴィーガン事情に迫ります。
2020年のゴールデングローブ賞は
ヴィーガンディナーでお祝い
引用元:ゴールデン・グローブ公式インスタグラムより @goldenglobes
先ほどもお伝えしましたが、今年のゴールデングローブ賞のディナーは、
ヴィーガン、プラントベースのディナーが振舞われました。
メニューは、ゴールデンビーツの冷製スープや、エリンギと天然キノコのリゾットなど。
しかもこれらの料理は、ヴィーガン用にオプションとしてではなく、全員に用意されたのです。
主催者は、「動物性のものが与える地球環境への影響を知らせる意味を込めている」
と説明しています。
これには賛否両論があったようですが、
今回、映画『ジョーカー』で主演男優賞を受賞したホアキン・フェニックスは
自身の受賞スピーチの中で、
「海外の報道陣が、畜産業と気候変動との関係に気付き、認識してくれたことに感謝します」
とコメントしています。
また、ブラッド・ピットもレッドカーペットでのインタビューで、
「この企画にうんざりした人もいると思う。でも多くの人が地球を守ろうとする
(地球を守るために今回ヴィーガン料理を楽しむ)なんていい考えだ」と語りました。
続いては、私が今、特に注目しているヴィーガンのセレブを一人ずつご紹介していきます。
ヴィーガンセレブ1:ヴィーガンを徹底的に貫く
ベネディクト・カンバーバッチ
引用元:アベンジャーズ公式インスタグラムアカウントより @avengers
人気ドラマ『シャーロック』(2010~)でシャーロック・ホームズ役、
映画『アベンジャーズ』(2018、2019)などでドクター・ストレンジ役で大活躍中の
ベネディクト・カンバーバッチ。
彼は、2018年の初め頃からヴィーガンに転向し、そのことを隠すことなく公言しています。
2018年に公開された映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』での身体づくりは、
果物と野菜を中心のヴィーガン食で挑みました。
また彼のヴィーガン意識は、食べ物だけに留まらず、
イギリスのGQマガジンでの写真撮影では、レザーのジャケットを断り、
スポーティーな(動物性の繊維を使用していない)ヴィーガンブーツと、
「フューチャーウール」と呼ばれる、羊の毛を使用していない植物素材のウールの
スーツを代わりに選んだと言われています。
自分自身がヴィーガン生活を選んだだけではなく、
それを公表し、インタビューなどのあらゆる機会を使って
ファンをはじめ人々にその考えを発信、促進していることが評価され、
PETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会、People for the Ethical Treatment of Animals)という
世界最大の動物愛護団体からMost Beautiful Vegan 2018 (最も美しいヴィーガン2018)
に選ばれました。
ヴィーガンセレブ2:
ヴィーガンを通じてフェミニズムを実践
ナタリー・ポートマン
引用元:ナタリー・ポートマン本人インスタグラムより @natalieportman
映画『ブラック・スワン』(2010)ではアカデミー賞主演女優賞を獲得、
その他でも数多くの話題映画に出演しているナタリー・ポートマン。
女優として、活動家として、また母親として、と様々な顔を持つ彼女も
かなりストイックなヴィーガン生活を貫いています。
動物愛護などの観点だけでなく、
ヴィーガンの考えは、自らのフェミニズムの信念に通じるとしています。
ある記事では、
「乳製品や卵はただ牛や鶏から来るものではない、これらはメスの牛や鶏から来るもの。
母親牛はミルクだけを作るために、子どもから引き離される。
このような動物たちは、乳製品や卵をつくるために
牢屋のような環境の施設に詰め込まれ、ひどい状態に陥っている…
人間に対する扱いと、動物に対する扱いにこんなにも違いがあってはならない」
と人々に訴えたスピーチが取り上げられました。
彼女の朝食はオートミールかアボカドトースト。
ビタミンDのサプリメントや、ビタミンB12の注射などを使い、
ヴィーガンの食生活では取りにくい栄養素も意識的に補給していると明かしています。
ヴィーガンセレブ3:ヴィーガンで暮らしの質を向上
ジェームス・キャメロン
引用元:ジェームス・キャメロン本人アカウントより @jamescameronofficial
『ターミネーター』(1984)、『タイタニック』(1997)や『アバター』(2009)など
数々の名作を世に送り出した映画監督ジェームス・キャメロンもヴィーガンのひとり。
地球環境の観点からヴィーガンに転向しましたが、
自身のクオリティー・オブ・ライフ(生活の質)を向上させるためにも
ヴィーガン生活を継続させているようです。
あるインタビューでは、ヴィーガン生活に対して、
「ヴィーガンになることは気候変動に対する解決策
(私たちがしなければならない多くの解決策の一つ)として
かなりいいことだ」と語っています。
しかも、それは私たちにとっても利益があり、まさに「ウィン・ウィン」の関係。
彼自身、風邪をひくことも、インフルエンザに感染することもなく、
ヴィーガンになることによって健康的になり、見た目もよくなり、にきびも少なくなる、
など良いことづくめだとすすめています。
また、これからヴィーガン生活を考えている人たちに向けては、次の2つの方法を提案。
1つは、少しづつ肉を食べることを抑えていき、
プラント・ベースの食事を(調理法などを含め)学んでいくこと。
でも、これは少し時間がかかります。
もう1つは100%ヴィーガン食を3週間試してみること(ジェームス・キャメロン一押しの方法)。
スーパーで野菜やプラントベースの冷凍食品を買ったり、
レシピ本を用意したりしなければいけませんが、かなり有効とのことです。
彼自身がその思い切った方法を使ったようで、
「実施してから一か月後、全く肉を欲しなくなった。
なぜなら脳がそういうように再構築されたから」
との感想を語りました。
ヴィーガンセレブ4:
地球や動物、自分自身、全てに優しくありたくて
エミリー・デシャネル
Angela is up to something!!
— Emily Deschanel (@emilydeschanel) July 16, 2019
Tonight @tntdrama @AnimalKingdom pic.twitter.com/kW44ilvx45
引用元:エミリー・デシャネル本人ツイッターより
ドラマ『BONES/ボーンズ』(2005~2017)で主演を務め、
女優として、2児の母親として、そして熱心な活動家として知られています。
彼女は17歳の時にプラントベースの生活に転向しました。
きっかけとなったのは1991年にドキュメンタリーTV映画
『Diet for a New America/ダイエット・フォー・ニュー・アメリカ』
(菜食主義、工場の農業への影響、動物の権利などが題材)を観たこと。
これに感銘を受け、医師と「肉や乳製品が健康的かどうか」などを話し合い、
2年後に転向を決断しました。
「肉や乳製品、またそれに関わる工業的畜産・工場畜産
(コストを最小限に抑え、生産を最大化する畜産方法)、
そして、その畜産方法が動物たちにしていること
(どれほど劣悪な環境で動物を飼っているか)など
全てが地球環境に影響を与えている」
「どれだけおぞましい環境の中で家畜たちが飼われているか。
どのように私たちの為に殺されているのか。
それらがどのように私たちの健康に影響を与えているのか。
これらの三重苦が常に私たちにつきまとう」と訴えています。
また、このようなエネルギッシュな彼女を支えるモチベーションについては、
「『こうなりたい』などの理想ではなく、健康的であること、
動物に、地球環境に、そして自分自身に優しくありたいということから来ている』と回答。
現在彼女は、家畜を救うコミュニティの主要メンバーとして精力的に活動するほか、
定期的にペットの里親活動に参加したり、動物の権利を守る非営利団体に
多額の寄付をするなど、動物保護に努めています。
ヴィーガンセレブ5:テニスのためにヴィーガンを実践
ヴィーナス・ウィリアムズ
引用元:ヴィーナス・ウィリアムズ本人インスタグラムより @venaswilliams
テニスプレーヤーとして活躍する彼女も、ヴィーガンになりました。
2011年の全米オープンの2回戦目で彼女が棄権、
その後、自己免疫疾患と診断されたと発表したことを覚えている方も多いかと思います。
目や口の渇きや、関節の激しい痛みなどの症状を伴うこの病気で、一時は引退説も囁かれましたが、
適切な治療とヴィーガンに転向し食生活を変えることで、見事に復活しました。
彼女は取材に対し、
「健康上の理由でヴィーガン生活をスタートし、
どうしても(元世界ランク1位)テニスプレーヤーとしての自分のパフォーマンスを保ちたかったこと、
実際ヴィーガンの食生活を始めてみて、その考えに惚れ込んだ」と語っています。
彼女は、動物性のものを一切摂らないヴィーガン食に加え、
47.8度以上で加熱されたものは食べないというロー・ヴィーガン・ダイエットを実践。
この方法は、プレー中のコンディションをサポートするだけでなく、
自分にとって正しい事、いい事をしているとの実感があるようです。
またヴィーナスは、
「(当時は)もはやテニスができる状態ではなく、私の人生は変わってしまっていた、
あの病気は私から一番好きなものを奪いつつあり、
『私の生活を変えなければ』と思った」と、2011年の出来事を振り返り、
「ありがたいことに、テニスに戻る方法を見つけられた。
ヴィーガンダイエットは素晴らしいと思う、
まだ(病気の関係で)問題はあるけれど、それでもプレーを続けられる」と
ヴィーガンダイエットを大絶賛しています。
ヴィーガンセレブ6:
孫のためにいつまでも健康でありたい
ビル・クリントン
引用元:ヒラリー・クリントン本人インスタグラムより @hilaryclinton
第42代アメリカ合衆国大統領(1993年~2001年)を務めたビル・クリントン。
2010年のある朝、起きると顔が青白く、倦怠感が抜けず、胸に痛みを覚え、
直ちに冠動脈の狭窄(きょうさく)部を広げる手術を受けることに。
それを機に、食生活をヴィーガンへと変えました。
インタビューに対し、
「ただ自分が(健康上に)リスクのある人間だと自覚し、
これ以上こんなことに振り回されるのはごめんだと思った。
それにこれから(娘が産むであろう子どもの)おじいちゃんとして生きたかったから、
長生きできるチャンスを最大限にできる
このヴィーガンという食生活を選ぶことを決めた」と語っています。
また、ヴィーガンとなっただけでなく、その良さを人々に広めたとし、
2010年にはPETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会、
People for the Ethical Treatment of Animals)が選ぶ、“時の人2010”に選出されています。
ヴィーガンセレブ7:
自身の身体が本当に求めていたもの
ジェシカ・チャスティン
引用元:ジェシカ・チャスティン本人インスタグラムより @jessicachastain
映画『ヘルプ 心がつなぐストーリー』(2011)でアカデミー賞助演女優賞ノミネート、
映画『ゼロ・ダーク・サーティー』(2012)ではアカデミー賞主演女優賞ノミネートされ、
その他にも数々の話題作に出演している、ジェシカ・チャスティン。
彼女はあるインタビューで、ヴィーガンになったいきさつについて、
「いつも体力がなくエネルギッシュでなかったことに加え、
コレステロール値が異常に高く、医師に薬を飲むことをすすめられていたから」
と語っています。
彼女が薬を勧められたのは20代の頃で、
薬を飲み続ける人生は絶対に嫌だったようです。
その後、大好物の魚介類が高コレステロールの原因になることに気付き、
自分の食生活を変えることを決意。
たまたま友人が持っていたのにそのまま使っていなかった
ヴィーガン食の2週間デリバリーサービスを使い、試してみることになったようです。
試してみて分かったことは、今までにないくらいの活力が沸いてきたこと。
でもその2週間のプランを終えて、
引き続きヴィーガンになろうとは全く思わなかったそう。
2週間のヴィーガン生活後は、レストランに行き、大好きな魚料理とリゾットを注文。
ところが、身体はヴィーガン料理を欲していたようで、
「食べてすぐに気分が悪くなった」と語っています。
精神的なものではなく、身体的に気分が悪く、
身体が大好きだった魚介類を受け付けなくなったことに気付いたのです。
その時点で、彼女は自分の身体に耳を傾けることを決意。
「ヴィーガンになることが、一番今まででなりたかった自分、
ヴィーガンになったのは、ただ自分の身体が発していたメッセージに耳を傾けただけ」
と言っています。
いいものを食べているとそれが肌にすぐ現れることで、
ヴィーガンになってから肌の調子も良く、
肌自体やシミやくすみなどをカバーして隠す必要がなくなったそうですよ。
単なるトレンドではない。
自らの理想を叶えるための「ヴィーガン」
いかがでしたでしょうか。今回は7人のセレブをエピソードと共にご紹介しました。
彼らはそれぞれの理由でヴィーガン生活を始めましたが、
その人も強い想いをもってヴィーガンとなり、その生活がもたらす効果にとても満足しているようです。
ただし、ヴィーガン生活には賛否両論あり、必ずしも誰にも良いものとは言い切れません。
セレブの中でも、ヴィーガン生活を辞める人も少なくありませんし、
個人の自由であり、向き不向きもあります。
しかし、今、多くの人がこのライフスタイルに注目し、
環境保護、動物保護、そして健康の観点からも始めようとしている人も多いようです。
また植物性の食べ物でも、肉などの動物性食品よりも多くのたんぱく質を摂れる食材が
あることも分かってきており、アスリートなどでも、この食生活を取り入れる人は少なくありません。
興味のある方は、これを機に、ヴィーガン生活について検討を始めてみても良いかもしれませんね。
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