「ヴィーガン＝不健康」「肉食なしに強い筋肉をつくれない」は間違い？！世界最強の動物は草食動物だった！体を酷使するトライアスロン選手や有名人も取り入れるヴィーガン（完全菜食主義）のメリット。

こんにちは、海外オーガニック事情に詳しいIN YOUライターのレオナです。

ヴィーガン（完全菜食主義）やベジタリアンにやさしい国こそ真の先進国？

IN YOUの読者さんはベジタリアンの方もいらっしゃることと思います。
日本でもベジタリアン人口が少数いますが、その一方でヴィーガンは不健康だという意見もあがっています。

ちなみに著者レオナはアレルギーや過去、薬疹に苦しんだ経験がある為、食べ物と病気の関係をいつも考え、
現在も卵や乳製品は口にしない・魚や蜂蜜のみ時々食べるゆるいベジタリアン生活を実践しています。

また海外にいる時はヴィーガン（完全菜食主義）生活に変更したりしています。
日本では認知度の低い為実践の難しい「ヴィーガン（完全菜食主義）・ベジタリアン生活」ですが、アメリカ合衆国やカナダでは実践がしやすいと感じています。

実践がしやすい主な理由としては、アメリカ合衆国やカナダには日本に比べ“ヴィーガン（完全菜食主義）、
ベジタリアン、完全グルテンフリー”など個人特有の食のライフスタイルを実行している人々が多くいるからです。

また移民の多いアメリカ合衆国やカナダには宗教上の理由でお肉を食べれない人々がいたり、
家族の中でもお肉を食べる人と食べない人に分かれていたりする為、普通のレストランやハンバーガショップの多くにベジタリアンメニューが用意されているからです。


日本でもアメリカ合衆国やカナダの様に、お肉を食べる人もそうでない人も
一緒に食事を楽しめる場所が増えると、もっと「ヴィーガン（完全菜食主義）・ベジタリアン生活」が実践しやすい国になりそうですね。

地球上最強の動物は草食動物だった！

ところで、みなさん強い動物と聞いて思い出すのはライオン、虎や熊などの肉食や雑食動物ではないでしょうか？

しかし実際に世界で最も大きく強い動物は草食動物の“ゾウ”だと言われています。
他にも草食動物であるサイ、カバ、ゴリラ、キリンなどが１対１で戦った場合ライオンより強いと言われています。

海外には数多く存在する「ヴィーガン（完全菜食主義）なのにとても強い」有名スポーツ選手たち。

日本では探すことの難しいヴィーガン（完全菜食主義）のスポーツ選手ですが、海外には多く存在します。

マイクタイソン；アメリカ合衆国の元プロボクサー。元ヘビー級チャンピョン。

ルイス・ハミルトン；イギリス出身のＦＩドライバー。2008年に当時の史上最年少でF1ワールドチャンピオンを獲得した。

ハンナ・テッター；アメリカ合衆国のスノーボーダー。3回オリンピックでメダルを獲得している。

ティア・ブランコ；プエルトリコ出身、アメリカ合衆国カリフォルニア州で活躍するプロのサーファー。2015年、2016年に女子世界サーフィン選手権で優勝している。

他にも元オリンピック金メダリストのカール・ルイスや、サッカー界やテニス界などでヴィーガン（完全菜食主義）を実践している有名アスリートが沢山存在します。

ヴィーガン（完全菜食主義）とは？

改めてヴィーガンって何？という方のために。

ヴィーガン（完全菜食主義）とは、肉をはじめ、卵、乳製品、魚、蜂蜜あらゆる動物性食品を一切食べない完全菜食主義のことです。もちろん遺伝子組み換えや添加物の含まれた食べ物も口にしません。

“Vegan(ヴィーガン;完全菜食主義) ”はどうやって始まったの？

1944年イギリスには肉を食べない人々が集まる“ベジタリアン協会”がありましたが、ヴィーガン（完全菜食主義）という言葉はありませんでした。

そこで当時ベジタリアン協会のメンバーだったドナルド・ワトソンが卵や乳製品を摂取する事に疑問を持ち、
ベジタリアン協会の中でも卵や乳製品を食べない5人を集め“The Vegan Society（ヴィーガン協会）”という世界で最も古い慈善団体を設立しました。

ドナルド・ワトソンは同年1944年に妻のドロシーと一緒にVegan(ヴィーガン;完全菜食主義)という言葉を生み出しました。

ヴィーガン（完全菜食主義）の本当の定義って何？

1951年にThe Vegan Society は「veganism(ヴィーガニズム)」の定義を「単に一切の動物性食品を食べないこと」から動物愛護の観点を含めた「哲学的な１つのライフスタイル」を含んだ定義に変更しました。

ヴィーガン（完全菜食主義）とは私たちの衣食住やいかなる目的の為にも、あらゆる形の利己的な搾取の為に動物を虐待する状況を最大限にかつ実践的に排除する事を求める生き方の１つです。

様々な形のヴィーガン（完全菜食主義）ライフを送る方法があります。
ヴィーガン（完全菜食主義）として共通する事の１つに、植物性のみの食事をして全ての動物性の食べ物（魚介類、昆虫も含みます）、乳製品、卵、そして蜂蜜を口にせず、革製品や動物実験が行われた全ての製品を生活から排除する形があります。

ヴィーガン（完全菜食主義）の定義について。The Vegan Societyの英文参考記事

ヴィーガン（完全菜食主義）で疲れやすくなったり、栄養失調になったりしないの？筋肉はつくれるの？

安心してください。ボディビルダーやトライアスロン選手の中にもヴィーガン（完全菜食主義）を実践している人々がいます。

日本のスポーツ界でも海外アスリートのヴィーガン（完全菜食主義）生活に注目している？

日本のスポーツ雑誌「Number Do」がアメリカ合衆国コロラド州ボルダーの伝説的なトレイルランナーのスコット・ジュレク氏に「ヴィーガン（完全菜食主義）とスポーツの関係について」インタビューをしました。

以前の記事でも「食モラルが高くアスリートの多い場所」としてボルダーを紹介しています。

トレイルランニングとは舗装されていないハイキングコースなどの山道を走る競技になります。
アメリカ合衆国コロラド州やハワイでハイキングをしていると、歩くのも大変な山道を上半身裸ですごい速度で駆け抜けるトレイルランナーをよく見かけました。

インタビューの中でスコット・ジュレク氏は、こう語っています。

アスリートのスポーツ寿命は5～10年ですが、40歳の僕が、今も現役で走ることができているのは菜食のおかげだと思います。
負傷しても、筋肉に炎症が起きにくくなったし、関節痛も少なくなりました。菜食により、必須脂肪酸をバランスよく摂取することで、身体がより抗酸化するからでしょう。

Number Do『RUN＆EAT　あなたの「走る」が「食べる」で変わる』より、スコット・ジュレクへのインタビュー

この様に多くの実績ある有名アスリートがヴィーガン（完全菜食主義）を生活に取り入れていることからも、ヴィーガン（完全菜食主義）生活でも十分な栄養がとれ、強い筋肉が育つことが分かりますね。

ヴィーガン（完全菜食主義）生活でどうやって必須アミノ酸をとるの？

通常、動物性の食べ物からしか摂取できないと信じられている“必須アミノ酸”を「植物性の食べ物のみ」で摂取する方法をご紹介します。

まず初めに9つあると言われている「必須アミノ酸」ってなに？

私たちの体の20％以上はプロテインでつくられています。そして私たちの体はプロテインを貯蓄できないので、毎日の食事から摂取することが大切になります。

プロテインには”complete protein（完全タンパク質）”と” incomplete protein（不完全タンパク質）”の2種類があり、“complete protein（完全タンパク質）”にのみ必須アミノ酸が含まれています。

アミノ酸は20種類ありますが、その中でも人間の体が自ら生成できないアミノ酸が9つあり、それらの事を“必須アミノ酸”と呼びます。
この “9つの必須アミノ酸”は食物から毎日摂取する必要があると言われています。

ヴィーガン（完全菜食主義）でも9つの必須アミノさんが摂取できます。

実は、植物性の食べ物の中にも、「complete protein（完全タンパク質）」がとれる食品が多くあります。


またほとんどの栄養士が、「ヴィーガン（完全菜食主義）のように主に植物性の食べ物をベースにした食習慣の人々も少しの工夫で、事実上十分に9つの必須アミノ酸を摂取できる。」と保障しています。

主に良質のタンパク質はスーパーフードと呼ばれる、
キヌア、チアシード、ヘンプシードや大豆（全ての豆類）、米、全粒粉などに含まれています。

9つの必須アミノ酸はそれらを単一で食べるだけでなく、「大豆×米」などそれらの食品の掛け合わせで更に効率的に摂取が可能だとされています。

In Youレシピでも「元気になるヴィーガンレシピ」が紹介されています。

こちらのIn Youレシピではヴィーガンスウィーツ「簡単焼きプリン」を紹介しています。

ヴィーガン（完全菜食主義）生活、植物性の食物だけで完全タンパク質、9つの必須アミノ酸が摂取できることが分かりましたね。

ヴィーガン（完全菜食主義）生活をすすめる理由。

肉食中心のタンパク質の過剰接収は病気を引き起こす？

私たちは、最近の糖質制限ダイエットブームなどから肉などの高タンパクの食事が健康に良いと思わされています。
しかし多くの食と病気の関係を調査する研究では違う結果が出ており動物性食品と病気の関係性が明らかにされています。

加工肉

World Health Organization（世界保健機関）は10カ国800もの研究から加工肉とガンの直接的関係を発表しました。

ベーコン・ソーセージなどの加工肉がガンを直接引き起こします。

1日50ｇの加工肉摂取で大腸がんのリスクが18％もアップします。

World Health Organization（世界保健機関）は加工肉をアスベスト、プルトニウム、喫煙と同じ「発ガン性物質グループ１」に分類しました。

グループ２に分類されている赤みの肉には、大腸ガン、すい臓ガン、前立腺ガンのリスクを上昇させます。

アメリカがん研究協会（AICR）のサイトにも肉とガンの関係性について掲載しています。

乳製品・卵

卵の黄身は「飽和脂肪酸とコレステロールの塊」です。この飽和脂肪酸は自然のトランス脂肪酸を発生させます。

乳製品のタンパク質はカゼインタンパク質で中毒性があります。

JNCIの論文では、乳がんだった患者が乳製品を食べると乳がんによる死亡率が49％上昇したと発表しています。

オーガニックでない限り乳製品の元となる牛には抗生物質やホルモン剤が投与されています。

オーガニックやホルモンフリーと記載されている牛乳でも、牛乳に含まれるエストロゲンなどの自然のホルモンの摂取は避ける事はできません。

まとめ

動物性食品と病気の直接的な関連は多くの研究で発表されています。
また動物性食品を植物性食品に切り替える事で、「ビタミン摂取量増加」や「全ての栄養素が劇的にアップする」など様々な利点が確認されています。


また「ヴィーガン（完全菜食主義）・ベジタリアン生活」は動物愛護・環境問題の改善にも大きく貢献します。


海外と比較すると食モラルが低いと言わざるを得ない日本では、まだまだ「ヴィーガン（完全菜食主義）・ベジタリアン生活」に対する理解が少なく実践する事が難しい環境です。

しかし、日本が食モラル先進国になる為にも「今日はお肉だけ食べない」「今日は乳製品も摂取しない」など小さな事から初めて、あなたなりの「ヴィーガン（完全菜食主義）・ベジタリアン」生活を気楽に初めてみませんか？

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