10日間「オーガニックのものだけ」を食べた家族の尿中の農薬数値、驚愕の実験データが公開される!
IN YOUの読者さんの中には
「すでにオーガニックを積極的に取り入れている」という方もいれば
「まだ特に意識して取り入れていない」という方もいるかもしれません。
後者の方は特に
オーガニックのものを選ぶとはいっても
農薬の実害ってあまり目には見えないし・・・
実際に体への影響はどうなのだろう?
といった疑問、
オーガニックの食材に切り替えたい気持ちはあるけど具体的なメリットが見えない。
皮をむいたり洗ったりすれば、農薬なんて野菜に残っていないんじゃない?
というイメージがあるのではないでしょうか?
実際にはどうなのか
常日頃私たちは素朴な疑問を持ちながらオーガニックを選択しているかもしれません。
できればオーガニックなものを買うための明確なモチベーションがほしいところ。
まだ取り入れていない方にとっては特に
できれば
「オーガニックに切り替える理由がほしい」と思いますよね。
今回はそんな疑問を持つあなたに朗報です。
なんと、実際に一定期間オーガニックに切り替えることで
尿中の農薬数値が大きく改善された、という結果が出たのです。
こちらの取材に協力してくださったのはグリーンピースさん。
グリーンピースは日本を含む世界55以上の国と地域に活動を展開し「脱原発」「自然エネルギーの確実な導入」「持続可能な漁業と農業の実現」を実現するため、企業や政府に働きかける活動を行う団体です。過去にはユニクロなどの大手企業ともコラボレーションし、クリーンな環境を目指して日々邁進しています。お話を聞かせてくれたのは食と農業担当の石原さん。
グリーンピースは2016年の8月ごろ、以下の条件で一定期間体の中に農薬の使われた慣行栽培の食材を取り入れず
オーガニックのものだけを食べたら、どうなるか?というテストを実施しました。
実施にあたり、一般募集をかけたところ、「オーガニックの食材」を使っていない2家族が集まりました。
▶実施内容
2016年8月17日〜12月6日(尿を採取した期間は8月17日〜9月14日)
委託先:フリードリヒ・アレクサンダー大学エアランゲン=ニュルンベルク産業社会環境医学外来診療研究所(所在地:ドイツ)トーマス・ゲーエン博士
調査対象:オーガニック食品を普段摂取していない、小学生以下の子どもをもつ二家族、合計7名
調査方法:普段の食事を5日間、オーガニック食品のみの食事を10日間摂取し、1日目または2日目、6日目、16日目のそれぞれ早朝に尿を採取。オーガニック食品への転換が尿中の農薬代謝物質濃度に与える影響を調査。全31種類の農薬と代謝物が含まれるか尿を分析。
調査した化学物質:有機リン系、ピレスロイド系、カーバメート系(代謝物フェノール系)、ネオニコチノイド系の殺虫剤、フェノキシ系およびグリホサートの各除草剤とその代謝物質など。
※この調査は、厚生労働省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に基づき倫理審査委員会の承認と参加家族の同意のもと行いました。)
動画もご覧ください
オーガニックなものを食べていない家族の
尿中の農薬数値はどうだったのか?
「オーガニックなものを食べていない家族」の尿からは大人からも子供からも「残留農薬」が検出されました。
以下のグラフを見てください。
大人の結果
子供の結果
大人と子供のグラフからは主に「有機リン系」と「フェノール系」が大きく検出されています。
そのほかにも有害性を指摘されている「グリホサート」が検出されています。
オーガニックに切り替えて、残留農薬がどれくらい減ったのか?
オーガニック食材に切り替えた後のデータを見てみると、
オーガニックに切り替えて「尿中の農薬数値」が下がっていることにお気づきでしょうか。
たった10日ほどで数値がここまで改善されているのです。
たった10日で残留農薬値を減らすことができた!
主に、三種類の農薬が減った!
主に以下の種類の農薬数値が減ったのだそう。
1 有機リン系
2 ピレスロイド系
3 グリホサート
補足:ほかの家族はどうなの?
この家族は日本人全体の平均とくらべどうなんだろう・・・?という疑問もあるかもしれません。
しかし、実は以前、スウェーデンで若者の対象に行われた類似検査においても
「オーガニック食材を取り入れる前の数値のほうが体内から検出された残留農薬数値が高かった」という結果が出ていたり、
ほかにも2009年北海道で619人を対象に行われた類似検査においても同様のデータが出ており、
今回の対象家族と比べてもそれほど今回の家族が「(実施前の)数値が高かった」ということではないのだそう。
したがって私たち日本人が今この検査を行ったら
おそらく一定以上の「尿中の農薬数値」が検出される可能性が高いということです。
安全とは言い切れないものを食べている日本人
農薬が体内から検出される
という事実があきらかになっただけでも少し怖くなるのではないでしょうか?
「皮をむいているから大丈夫」
「洗ったから大丈夫」
「国が認めているのだから問題ないに違いない」
「そんなことを言っていたら食べるものがなくなる」
「外食店も、スーパーも、オーガニックじゃないものばかりなのだから気にし始めたらきりがない」
以前はそう思っていたあなたも
「自分の体からも農薬が検出される可能性がある」ということにお気づきでしょうか?
目を背けることのできないデータが明らかになってしまった今、
そんなことを言っていられなくなったのではないでしょうか。
さて、次に「オーガニック」を生活に取り入れることによって農薬数値以外には、どのような変化が起こったのか。
実際に2つのご一家のビフォア・アフターについて見てゆきましょう。
事例1 ひるかわさん一家
まずはひるかわさんご一家。
ひるかわ家には小さいお子さんがいらっしゃいましたが、
お子さんには以前からアトピー性皮膚炎などの気になる症状があったそうで、オーガニックについて以前から関心があったようですが
生活に取り入れるには至っていませんでした。
食材の揃え方
専門のスーパーで購入したり、ネットを中心に購入。野菜の品ぞろえはあったがお肉、バターや、乳製品などは特にスーパーに扱いがないため取り寄せしたのだといいます。
ひるかわさんご一家
ビフォアアフター
オーガニック生活自体がとても楽しかった!
残留農薬の数値が減っただけではなく、「オーガニック生活がとても楽しかった。」という感想をいただきました。
「野菜も調味料も味や香りが全然違い、味覚や感覚が大きく変わった」そうです。
ご家庭内でのコミュニケーション量が増えた!
料理ひとつ作るにも、市販のものではなく、材料をすべてそろえるところから始まります。
食材もとてもこだわったものばかり。
「食」を通じたコミュニケーションがとても増えたのだといいます。
またご家族は以前は特にオーガニックであるかどうかに気にしない生活をしていたそうですが
普段の生活からも気にかけるといった変化もありました。
「少しずつ、取り入れていきたいと思いました」というポジティブな感想も。
なかさんご一家
ビフォアアフター
二つ目のご一家。
こちらは地方に住んでいるご家族。
最近お子さんが生まれたそうです。
はじめは「たった10日間オーガニックに切り替えても、
特に(体内農薬数値も含め)大きな違いが出ないのでは?」と思っていたのだそう。
しかし結果は大きく数値が下がっていました。
原発事故があってから、食の安全について気にするようになっていたというご一家。
不安はあったものの、「もし生活を変えることができるのなら。」と思って応募したそうです。
おいしかった!
「子供がオーガニックを食べるにあたってカレーライスを食べられなくなるのが心配です。」
と、少し不安に思われていたなかさんご家族。
でも、実際にはオーガニックのカレーも販売されていたそうで食生活での不便を感じることもなく生活ができたのだそう。
地方にお住まいのため、なかなかスーパーでは入手が困難なこともあり、
オーガニックにたいしてはじめは「ハードルが高いのでは・・・」という漠然としたイメージがあったようですが、
ネットなどを駆使して食材を選ぶことで無事オーガニック生活が実現されました。
ご家族の中で「オーガニック食材を使用した料理はとてもおいしい!」というよい反応があったそうです。
料理がいつもよりさらに楽しめた!
もともとオーガニック食材は特に使っていなかったもののお料理がすきだったというなかさん。
プリンやケーキやパンなど料理も、食材選びからこだわることでより楽しめたそうです。
食事に気をつかうようになった!
体内の農薬の数値が変化したことや、生活に大きな変化を感じたことで、
今までによりいいものを選んでいきたいと思ったのだそう。
両者ともに、体にも心にも、非常によい影響を感じていただけるといううれしい結果が!
現代日本における農薬の問題点
この実験結果をみて皆さんはどう思われましたか?
「できることならオーガニック食材を取り入れたい」という方にとっては背中をおされるような内容ですよね。
一番の問題点はコストのこともそうですが、
「身近な場所にオーガニックなものがないこと」なのではないでしょうか?
グリーンピース曰く
現代における農薬の問題点は、
「リスクについては科学的に明確には解明されていない。
しかし私たちの体の中でどういった変化を起こすのかについても研究が進んでいない。
長期的に見たときの健康に及ぼされる影響についても研究が進んでいない。」
とのとのこと。
一部の専門家の間は農薬に対して危険性を危惧する声もありますが、あまり公にならない情報でもあります。
消費者は「実際どうなのだろう」という疑問をもちつつも、
「安全とは言い切れない」ものを毎日食べているのですね。
国の基準に従っているスーパーが多数。
そんな中、私たちの食生活において
切っても切り離せない場所が「スーパー」。
でも、スーパーを見渡すとお気づきの通りほとんどオーガニック食材は見当たりません。
それどころか、食品ですらない添加物の記載がずらずらと並んでいる
加工食品の品ぞろえの方が圧倒的に良い。
そんな現状です。
身近な存在であるスーパーでオーガニックなものが売っていないことが問題であることは言うまでもない事実ということです。
では、
スーパーは、いったい何をしているんだ!
スーパーが「オーガニック」と取り入れたらいいじゃないか。
そう思われましたか?
グリーンピースがスーパーに向けて行ったアンケートでは、
野菜の仕入れや野菜の判断基準について
「国の基準に従っています」
というところが大多数だったそう。しかし、基準といってもEUなどと比べると日本はまだ圧倒的にゆるく、
ネオ二コチノイド系農薬など、すでに各国では禁止されはじめているもの
ですら日本ではまだ使用され続けている傾向にあります。
グリーンピース曰く
「今後、日本ではオリンピックがありますがこれにあたり海外客は増加することが予測できます。
しかしオーガニック認証をとるためにも数年、そして畑を作るためにも一定の時間がかかることもあり、
できる限り早い段階で健全な方法で作られた作物を増やすための施策を国をあげて今すぐ始めないと間に合わない。
現状のままでは厳しい。」
のだそうで、まだまだ課題は大きいことがわかります。
その一方
「ロンドンやリオなども、オリンピックがきっかけで食材の調達指針が大きく変わったという過去の事例があります。
グローバルな視点が必要にならざるを得ないオリンピックを通じて野菜などの調達方針を大切にするようになったという事例もあるので、
日本にも期待したいです。」
ともおっしゃっていました。今後日本が少しずつ「オーガニック化」していくことを願うばかりですよね。
地方でオーガニックが広まらない理由
グリーンピースの方に、なぜオーガニックがなかなか地方では広まらないのかについて問いかけを行ってみました。
情報が足りていない
圧倒的に情報が足りていない、これが大きいのではないかと話し合いました。
たしかにIN YOUを読んでいる人も半数以上が「関東」など比較的都会住まいの方が多い傾向にあります。
情報はやはりトレンドに敏感な人たちが住む「都会」に集まってしまいがちなのは、日本だけのことではないはずです。
都内ではオーガニックカフェやレストランの普及が進む中、
まだまだ地方では食材にまでこだわったお店の数も少なく、
たとえ小さな自然食品店があったとしても、町のはずれにあるなど、
なかなか住民が日常的には使いにくかったり、そもそも母数が少ないなど、課題は山積み。
私自身いろいろな農家さんと話してわかったことですが
地方の住民は特に「オーガニック野菜」を求めていない、
(つまり積極的に消費もしていないが)都会の人はそれら地方でとれた「オーガニック野菜」を積極的に求めており(消費しており)
圧倒的に都会のほうがニーズがあるという傾向も。
これも地方に住む人たちの中で情報が足りていないことが要因の一つかもしれません。
都会ばかりでなく地方でもさらにオーガニックを広めるためのリーダーや活動家が増えたり、
オーガニックを広めるためのコミュニティ、
また消費者のみならずオーガニックの生産者や流通ネットワークが形成されたりする必要がありそうです。
オーガニックへの理解が遅れている。
またオーガニックを選ばないことによるデメリットやリスク、
反対にオーガニック食品を食べることのメリットを知る人の数もまだまだ少ないということもいえるでしょう。
もちろんこれは地方に限ったことではなく国内全体の課題でもあります。
これには一人一人が情報収集をおこなうとともに、まずは家族や友人、SNSでの発信からでもいいので
身近なところから発信してく努力が必要です。
今までに関心がなかった人に対してきっかけを作ることが大事!
毎回同じ結論になるのですが、やはり国や組織がどうにかしてくれるのを待つ受け身の姿勢ではなかなか暮らしやすい世の中にはなりにくいと思って間違いないでしょう。実際に消費活動を行う私たち消費者がオーガニックへの需要を高めていき
「これならオーガニックを導入するメリットがある」とスーパーにも思ってもらうことが先決なのだと思います。
2017年 今後のオーガニック市場について
グリーンピースでは常々「オーガニックなものの扱いを増やしてほしい」という署名をスーパーに届ける取り組みを行っていますが、
今年は「ビオセボン」などのオーガニック専門スーパーの出現などこれまでには見られなかった動きもみられるなど、大きく期待ができる年になりそうです。
オーガニックな食材が増えるためには、
まずは消費者が「オーガニック」を求めることが第一歩。
ネガティブな情報に不安になるだけでなく、
今日からでも
「スーパーに声を伝える」
「消費する」
といった具体的な行動に移してみませんか?
取材協力:グリーンピース
グリーンピース・ジャパン公式フェイスブック
グリーンピース・ジャパンHP
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