突然、向かい合うことになった「娘の深刻なアレルギー」。 私が子どもの食物アレルギーのおかげで得られた６つのメリット。

あなたや家族がもし食物アレルギーだと診断されたら？どう始まる？アレルギー生活

近年の子育て、教育環境において、もはや誰でも耳にする言葉「食物アレルギー」
実際にあなたやお子さんが、アレルギーと診断されたらどうしますか？
可哀想！
大変だね・・
しんどいでしょう？
周囲の反応は、まず主にこんな感じです。

でも実際のところ、食物アレルギーの娘を持ちながら、私はまったくそう感じていないんです。
今では、アレルギーにありがとう！って言いたいくらいメリットを多く感じています。
その、私が受けたアレルギーの恩恵を紹介していきたいと思います。

突然、向かい合うことになった「娘のアレルギー」

治らない乳児湿疹

私も例に漏れず、突然に食物アレルギーに出くわした一人です。

出産当時、それこそ妊娠・出産についての知識は詰め込んだものの、
食べ物というものに関して、鈍感な暮らしをしていました。
もちろん食物アレルギーの知識などゼロ。
周囲にもそういったケースがなかったため、それはまったく無縁の世界でした。

そのため、娘に生後2ヶ月後頃、顔・体中にひどい肌荒れが出た時も
乳児湿疹であろう、という医師の診断を鵜呑みにしていました。

小児科へ行くたびに、あらゆるメーカーのクリームを処方されましたが
10種類以上のクリームを試しても、まったく良くなりません。

一時的に良くなっても、またしばらくすると同じ場所にあらわれる湿疹。

荒れるどころか、ベタついてしまった娘の肌が、
自分の思い描く赤ちゃんの肌とは程遠い。
一体どうしてしまったんだ・・・と落ち込みました。



私は、スペインに在住しております。
当時のスペインは、まだ食物アレルギーの認識が低かったのかも知れません。
小児科の診断は頼りにならない、ワラをもつかむ気持ちで、
ネット上の情報や医学書、育児書を読みあさり、
どうやら、食べ物がこういった症状に影響を与えるらしい、という情報にたどり着きました。

暗闇に光を見たような気持ちでした。

食事記録で乳たんぱく・卵アレルギーだと突き止める

完全母乳で育てていたので数ヶ月間、まず自分の食べたものを毎日書き留め、
娘の反応を記録していきました。

その結果、乳製品と卵が怪しいという結論に至り、摂取をやめました。
すると、その数ヶ月後には嘘のように湿疹が消えていきました。

結果的には、アレルギーテストができる月年齢になり
別の小児科で改めてアレルギーテストをし、乳たんぱくと卵のアレルギーだと確認できたのです。

乳・卵を生活から排除。そして見えてきたもの

メリット１　守らなければいけない命のための「気づき」

食べ物を見直すことで、原因を突き止められたのは、とても大きな「気づき」でした。
食べ物が私たちに及ぼす影響が、こんなにも明確で強力なものだとは、考えたこともなかったのです。

しかしながら、いくら知らなかったとはいえ、子供の命は親が守るもの。
食べ物の力を目の当たりにし、無知というのは恐ろしいことだと痛感しました。

もし、私が食物アレルギーのことを少しでも知っていたら、娘はあんなに苦しまなくて済んだのです。

処方されたクリームの中には、ステロイド系のものもあり、
今思えば、生まれたての赤ちゃんに何と恐ろしいことをしていたのだろうと、
悔やんでも、悔やみきれない経験です。

メリット２　さて、これからどう食べていこう？「食べているものの自覚」

いざ、食物アレルギーだと判明したら、さて、何をどう食べていったらいいんだろう？
買い物をするときは、商品の「原材料欄」をくまなく読み倒し、
ときにはメーカーへ電話で問い合わせる日々が始まりました。



そして、それは現在の食事情に驚愕する日々でした。

これを見ないで食べていた自分が恐ろしい！！

このことに気が付いただけでも、食物アレルギーであるメリットは、十分かも知れないと思うほどです。

果たして、食物アレルギーのことがなかったら、子供に食べさせるものにこんなに注意を払っていただろうか？
ましてや原材料欄など読み倒していただろうか？

私たちの生活は、食物アレルギー判明によってまったく変わっていったのです。

メリット３　シュタイナー教育を通じて出会ったマクロビオティック　「人生の大切な情報に出会う」

その後は乳・卵なしレシピを探しながら、新しいメニューやおやつのレパートリーを増やしていきました。
そんな中、たまたま読んだ育児関係の本で、シュタイナー教育について知ったのです。

シュタイナー教育では子供の個性を
・地
・水
・火
・風
という４つの気質に分けて考えます。

参考：『シュタイナーコレクション１　子どもの教育』解説文より　Rudolf Steiner　高橋巖　訳・解説　URL:https://www.amazon.co.jp/dp/4480790713/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_AFGwCbF7ZZ58F

子どもに目立った気質が表れているのなら、どんなものを食べさせるかで、
気質が調和するように働きかける助けとなります。

引用：『シュタイナーのおやつ』　陣田靖子　URL:https://www.amazon.co.jp/dp/4861011507/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_FAGwCbHJX8PWF

ドキっとしました。
理由の分からないグズリや癇癪は、食べ物に解決法があるかも知れないと言うことなのです。
子育てに関する考え方が１８０度変わった瞬間でした。

そして、そのシュタイナー教育の食べ物の与え方を調べるうちに、
マクロビオティックに出会ったのです。

マクロビオティックとの出会いは、食材への関心をますます高めました。

緩める食べ物？？
引き締める食べ物？？
身土不二？？

面白すぎる。
知れば知るほどもっと知りたくなる！

こうして、娘だけでなく私自身や家族の食生活も、見直すことになったのです。

メリット４　見守ることを教えてくれた「子供と本当に向かい合うことを知る」

こうして自然な形の食生活に踏み込むと、当然ながら子供の反応に敏感になっていきます。

その日の食事ひとつでも、その後やたら興奮したり、ぐずったりすれば、
まず食べたものを考えます。
同じ反応が続けば、それはその子に合ってない食べ方なのかも知れません。

そうやって食べるものをきちんと把握することで、その結果も記録し、
その子をまたひとつ理解できます。

体調をくずした時も、反応が過激で早すぎる薬に頼らずに、
まずは食べ物や温湿布、マッサージなど優しい手当も覚えました。

子供は、心も体も敏感で素直です。
「少しずつ」がちょうどいい。
そして何より、子供やその状態と正面から向き合い、見守る習慣がつきます。

メリット５　三つ子の味覚、百まで　「娘は持つべき味覚を持てた」

現在、8歳になった娘は、明らかに他の子供たちと味覚が違います。
乳製品が食べられないと、ほとんどの市販のお菓子は食べられません。
我が家のおやつは、手作りかフルーツ。

子供が喜ぶと思って、みんながくれるキャンディや駄菓子を娘は食べません。
最初は好奇心で試していましたが、すぐに要らなくなって、ここ数年は見向きもしません。
砂糖の味に耐えられない、甘すぎて気持ち悪い、と言います。

これは親としてとても、とても、ありがたいことです。
彼女自身の人生の財産にもなりうることです。

同時に、その手作りおやつを一緒に作る時間も私には財産です。

メリット６　原材料欄を読む娘　「自分の食べるものに気を使うことを覚えた」

当然ながら、市販商品の大半を食べられない娘は、
友達からお菓子を勧められたりすると、しっかり原材料欄を見ることを覚えました。

これは大人になって、たとえアレルギーがクリアできたとしても、
習慣として残っていってほしいものです。

どんな市場が未来で彼女たちを待っていようが、
こうして選ぶことを知っていれば自分を守れます。
家族を守っていけます。

まとめ　食を通して子どもたちに伝えられること

以上、私が感じる食物アレルギーの６つのメリットを紹介しました。

一見、ネガティブな事実に見える食物アレルギーが、
結果的には、生活を根底から改善する大きなチャンスをくれました。

お子さんがアレルギーと診断されてしまった！
または、
長年の食物アレルギー生活に疲れてしまった・・・
なんていう場合は、ぜひこんなメリットを参考に、今一度前向きに食生活を考えてみてください。

もちろん、これらは食物アレルギーでなくても得られるメリットです。
もし、皆さんがまだ食べ物の力を実感したことがなかったら、
ぜひ原材料のチェックから始めてみてください。

子どもさんのおやつをちょっと変えてみてください。

最初はなかなか思うようにいかないかも知れません。
でも今、あなたがお子さんに教える「食べ方」は、
将来、お子さん自身が生きていく上で、とても大切な財産になっていきます。
それは、あなたのお孫さんへとも引き継がれていくでしょう。

怪我や事故に気をつけるのと同じように、
食べ物で守れることがあるんです。
ぜひ、この機会に何か変えてみてはいかがでしょう。

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