それ、本当にただの居眠り？毎日しっかり寝ているのになぜこんなに眠いの？ 過眠症「ナルコレプシー」の恐るべき症状と睡眠の質を高める４つの方法

沢山睡眠を取って早寝早起きをいつも心掛けているのに、
物凄い勢いで襲ってくる睡魔についつい仕事中うとうと・・・。

会議中にもお構い無しに襲ってくる睡魔のせいで会社でもダメ人間扱い。

最近目覚ましをいくらかけても二度寝してしまってて
仕事でもプライベートでもいつもバタバタ。

ギリギリ駆け込んだ電車の中でもちついついうとうとしてしまい、
気付いたら下車駅を過ぎていた・・・。

この眠気と終わりないバタバタに毎日追われ続け、
ダメダメな自分が嫌いになりかけているというあなた、自分を責める前に耳を貸してください。


そのように繰り返す耐え難い睡魔は、
『過眠症』である「ナルコレプシー」の可能性があります。


過眠症はまだまだ世の中で認知されていない睡眠障害なので
周囲からも指摘されにくく、自身でも気付くことがないまま見過ごしてしまいがちです。


決して自己管理不足ややる気がないわけではないのに、いつも眠気が・・・
というお悩みが少しでもあるのであれば、まずはチェックされることをおすすめします!!

早めに対処をすることで、
症状による周囲の誤解や人間関係や事故などのトラブルを防ぐための対策ができます。

ナルコレプシーの診断基準はどんなもの??

まずあまり聞きなれない言葉でしょうが、『過眠症』とは寝ても寝ても眠気が取れず、
意図としない仕事中や運転中などに耐えられないほどの眠気が襲ってくるタイプの睡眠障害です。

過眠症は以下の２つに分類できます。

中枢性過眠症状

睡眠中枢系の機能不全が原因

ナルコレプシー

【症状】

①耐えられないほどの極度の眠気が日中に頻繁に起こる　

②短時間、意図とせず眠ってしまうなどの突然の睡眠発作が起こり、発作後はしばらく眠気を感じない　　

③カタクレプシー・・・感情の高ぶりによって身体の力が抜ける情動脱力発作がある

④睡眠麻痺・・・脳は覚醒、身体は深い眠りであるレム睡眠という状態を起こし金縛りのようになる

⑤入眠時幻覚・・・通常ノンレム睡眠からスタートするところすぐにレム睡眠から入眠してしまうため、
入眠直前に覚醒した脳が引き起こす現実と夢の区別がつかないような恐ろしく生々しい幻覚(夢)が現れる

特発性過眠症

【症状】

①耐えられないほどの極度の眠毛が日中に頻繁に起こる

②長時間、意図としない睡眠発作による居眠りをする

③睡眠発作後も、ずっと眠気が取れずもやもやする


※ナルコレプシーのようなカタクレプシーの症状はありません



症状の出方も様々なナルコレプシーは、軽度のカタクレプシーだと人に気付かれない程度のものですが、
重度だとその場に崩れ落ちるほどの症状が出てしまうため、これを避けようと感情を閉ざしていく人も多いようです。

症候性過眠症

いびきや無呼吸症候群などにより、

・不眠ぎみ
・睡眠の質が悪い

このような症状を生む原因となり、日中に眠気を感じます。


各過眠症の診断基準は、
これらの症状を基に精密検査の結果なども絡めたような内容になっています。


睡眠状態を作る睡眠中枢と覚醒状態をつくる覚醒中枢の機能の乱れが原因と言われると
納得しやすい『過眠症』ですが、周りにこのような症状が出ている方がいても、
本人以外は「睡眠不足じゃないの??」くらいにしか思えないのが悲しい現実です。

しかしナルコレプシーに関しては世界全体で見たときに、
日本だけ患者数が極めて多いことをご存じでしょうか??


この現状により、きっと多くの人が原因不明の睡魔によりひっそりと頭を抱え悩み続けているのでしょう。

ナルコレプシーは運転にも影響する!?原因が知りたい!!

症候性過眠症の原因は、睡眠不足が続くことを原因として起こる
『睡眠不足症候群』と同じとされているので、
睡眠を充分にとり続けることにより日中の睡魔の改善も期待できます。


しかし中枢過眠症状であるナルコレプシーと突発性過眠症の原因は、
残念ながら今の医療ではほぼ解明されていません。

解っているのは興奮を伝達・抑制する脳内物質である
オレキシンの欠乏による可能性が高いことくらいで、完治も難しいとされています。


過眠症は睡眠の質が悪いのも特徴であり、何が恐ろしいかというと、

・１日に何度も何度も耐えがたい睡魔に襲われること
・睡魔に襲われ続ける１日が毎日続くこと

この連続により、当人は疲労困憊していく一方な上、
質の悪い睡眠による睡眠不足が慢性化するところにあります。


・家事の効率の低下・・・家庭内トラブルの原因になる恐れが

・学校生活や学習作業の効率の低下・・・仲間の輪を乱してしまう、問題児としてバッシングを受ける恐れが

・仕事の効率の低下・・・降格や減給、最悪は解雇の原因にもなる恐れが


このように生活する上での困難に加えて、
人間関係や家庭問題でのトラブルに発展しかねないことです。

もっと恐ろしいのは、運転中に睡眠発作が起こることです。　　

交通事故により自らの命や他者の命を危険にさらしたり奪いかねないので、深刻な問題です。

ナルコレプシーを病院で診てもらうには何科にいくべき??

過眠症の症状が１カ月以上継続したら、それを目安に病院に行くことをおすすめします。


睡眠センターや睡眠障害専門の病院の睡眠外来以外にも、
病院により精神科や神経内科などでも診てもらえる可能性があるので事前に問合せをみると確実でしょう。


病院での診断方法は、

・問診
・ポリグラフ検査・・・一晩寝ている間、生理的指標の観察
・睡眠潜時反復検査・・・複数回の昼寝により眠気や入眠に、かかる時間を計測


などがありますが、診察内容も病院によって様々なので、
ホームページの情報や問合せによる確認をされることをおすすめします。

ナルコレプシーと診断されても睡眠の質を見直すことはできます!!

ナルコレプシーや突発性過眠症と診断されても、
原因不明だからと落ち込むにはまだまだ早すぎます。

睡眠の質が悪いことが特徴である過眠症という点に着目して、
そこを生活で改善するように努めることはできます。


睡眠の質を悪くするきっかけは、

睡眠時無呼吸症候群

・・・いびきや無呼吸

→肥満傾向によく見られるため食事時間や内容、運動の見直しを

むずむず脚症候群

・・・入眠時の足の火照りや違和感

→むずむず脚症候群の治療をする、嗜好品を避ける、脚をマッサージするなどで対策をする

睡眠相後退症候群

・・・真夜中過ぎにしか眠ることができず正午近くまで寝る

→寝る前にブルーライトを見ないこと、お風呂の温度はぬるめにすること、などにより脳の覚醒を沈める

睡眠時随伴症＝パラソムニア

・・・入眠中に大声を発する、睡眠中の腕回しや歩き出しなどの異常行動

→原因とされる興奮状態を抑えたりストレスを貯めないようにアロマの香りやBGMなどを上手く利用する



過眠症になってしまったからとは言え、このように睡眠の質を良くすることにより、
症状の出方や困難の度合いはかなり変わると言われています。

ナルコレプシーを薬任せにしたくない!!

症候性過眠症の場合はマウスピースを使用したり
充分な睡眠をとるよう見直すような治療が可能ですが、
中枢性過眠症の場合多くは発作を抑制する薬物療法での治療が行われます。


しかし投与されるものはそれほどにすさまじい眠気を抑制する効果があるだけに、
覚醒剤と似たような成分を含んでいたりと『安全で優しい』とは駆け離れた薬物です。

事故などによる生活の危険や困難を
薬物によってコントロールすることは大切ですが、薬物依存も極めて危険です。


生活改善によるナチュラルな方法『心地よく入眠すること』で
睡眠の質を上げるために、このような方法もおすすめです。

寝付きを良くするために寝酒をやめる

寝酒により寝付きがよくなる、は大間違い。
身体に負担がかかるので睡眠の質は落ち、
利尿作用により何度も目覚めたり依存をしてしまったりと何かと悪影響を及ぼします。

・ホットミルク

セロトニンの量を増やし寝付きをよくしてくれる
トリプトファンが含まれている牛乳を温めて血行促進による相乗効果が期待できます。

・ホットココア

カカオは血流を良くして寝付きをよくしてくれます。
ホットミルクをプラスしたらこちらも相乗効果が期待できます。

・カモミールやラベンダーなどのハーブティー

足つぼでぽかぽかに

ツボ押しによる血行促進はおすすめです。

足を温めることにより入眠しやすくなるので、
足のつぼを刺激することで足元からぽかぽかにすることはおすすめです!!

運動でストレス解消しながら身体を疲れさせる

睡眠に影響を及ぼすストレスを解消しながら
健康的に身体を疲れさせる運動はとてもおすすめです。

ストレッチなどのお布団の上でできるものや、
自律神経を整えるヨガなんかがおすすめです。

睡眠環境を見直す

・アロマを使う
・明るすぎない間接照明を準備
・パジャマや寝具を心地よい素材やお気に入りのものに変える

などの睡眠をするのに適した、自分の気持ちがよい環境を準備することにより、
睡眠の時間を『大好きでいっぱい』な『リラックスタイム』に仕上げましょう。

ナルコレプシーが仕事などに影響を及ぼさないためにできること

ナルコレプシーなどの過眠症と仕事場やプライベートで上手に付き合うためには、
寝付きをよくして睡眠の質を上げること!!

これは『入眠までの儀式』のように心地よい眠りまでのプログラムを組み立て、
毎日繰り返すことにより身につくようです。

この入眠プログラムも『お気に入りでいっぱい』なオリジナルに組み立てることで、
毎日をよりハッピーにできることでしょう。


寝る前以外にも早起きして朝日を浴びることで、
寝付きをよくするために大切な体内時計が整いやすくなるようです。

まだまだ原因が明かされていない病気ということは、
効果的な方法が沢山隠れているとも取れます。

決して過眠に悩みながらも毎日一生懸命な自分を責めたり否定したりせず、
治療やアイディアで今よりも明るい未来へ向かえると信じてくださいね。

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