全ての人にオーガニックな暮らしを」へ秘められた想いとは？IN YOU Journal 松浦編集長にお話を伺ってきました。

IN YOU読者のみなさま、こんにちは！
氣功セラピストの根元 りなです。

みなさんは、このオーガニック・ウェブメディア「IN YOU」との出会いは何でしたか？

私がIN YOUを知ったのは昨年でした。

毎月体調を崩してばかりの娘に、何か良い情報はないかと思っていた時に、
たまたま友人がシェアしていたIN YOUさんの記事に目が止まったのです。

謳い文句が並んだメーカーが発信する情報ではなく、
一般消費者や専門家たちが発信する経験に基づいた情報は、
まさに「消費者の生きた声」と「確かな情報」の宝庫でした。

そんなIN YOUの編集長であり、株式会社インユーのCEOである松浦 愛さんに
取材をさせていただいたのですが、
私が感じていた以上に深い想いと信念があり、感銘を受けて帰ってきました。



どんなお話しを聞けたのか、
今回はみなさんにシェアさせていただきます！

「自分を大切にしない」という選択の積み重ねだった

松浦さんのオーガニックとの出会いは何ですか？

昔は、お酒を飲んだり、ジャンクフードみたいなものを食べていました。

しかし、そのような考え方は、
「妥協の考え」ということに気がつきました。
それは「自分を大切にしないという選択」であり、
その選択の積み重ねが人生を作って将来を決める。

病気にだってなるかもしれない未来だって決めることもあります。

「これでは到底幸せにはなれない」

そう感じていた時に、
“オーガニックライフ”や“マクロビオティックライフ”といった内容の
一つの文章や本に出会って人生が変わっていきました。


私からすると、オーガニックもマクロビオティックもわからない異国のもので、
それはもう、海外の見知らぬカルチャーに出会ったような衝撃でした。

何もわからない初心者から試してみて、
食品やそういったものが自分の思考やマインド、パフォーマンス、
そして生き方さえも変えてしまう程だったんです。

多くの人たちと「感動の体験を共有」がしたい

なぜ「人に伝えたい」と思ったのですか？

家族だけに伝えているだけだと申し訳ない気持ちになったり、
自分だけが満ち足りた気分になっていても罪悪感を感じたり、もったいない気持ちになりまして…

もっと他に必要としている人や悩んでいる人たちに機会を提供して、
『感動の体験を共有したい！』という気持ちが、ある瞬間に芽生えました。

そこから、数十名のイベントを開催したり、ブログサイトを作ってみたり、
といったところからIN YOUが始まりました。

Marketへの想い
〜本物のオーガニックで幸せを届けたい〜

IN YOU Market のはじまりは何ですか？

現在のIN YOUにはIN YOU JournalとIN YOU Marketの二つがあります。
約5〜6年前にIN YOU Journalから始まりまり、そこから派生したのがIN YOU Marketでした。

後ろの表示を見てガッカリしたり、「これをオーガニックと言ってしまうのか」と驚愕したことがあったり、
知識がない人がオーガニックだと思い込んで買ってしまっている例を沢山見てきました。

また、同時に真面目にやっている生産者さんやメーカーさんが、
良からぬ業者さんと同じにされてしまっている事実に憤りや疑問を感じ、
改善したいと感じたこともきっかけでした。

そんな中、IN YOUが考える「より良い商品とは何か？」といったところが、
読者さんからすると分からなかったり、
自分の力で、本当に良くて安全なものを探すのに苦戦しているというお声が多かったので、
私たちが代わりに厳選し、安心で安全なものを手にしていただきたいことはもちろん
「みなさんのお時間を節約する」といった観点で始めました。

出品される業者さんにお願いしていることはありますか？

掲載させていただく生産者さんやメーカーさんには、
「審査シート」というものをご提出いただくことを義務化しています。

・遺伝子組み換えではないか？
・原材料は何か？ etc…

製造の段階で、添加物や農薬などの良からぬものを使っていないかなど、
細分化されたシートにご記入いただいています。

実際に社内でも実際に使ってみてあまりにも疑問に思うものは、
「紹介できない」とお返ししています。

「ここまでだったら良い」「バレないだろう」と妥協をしている業者さんが後を絶ちませんが、
お返しした時に「IN YOUさんの基準に合わせます」と、
私たちと同じ基準に揃えると仰って下さる真面目な業者様もいらっしゃいます。

こういった業者さんが増えてくれることで、間接的に社会的にインパクトを与えることになり、
ヨーロッパ基準のものが増えるのではないかと期待しています。

日本は、「消費者は分からないだろう」という意識から、中途半端なものが増えています。

ですが、本来は “日本は物作りのプロの国”。
やろうと思えばできるはずなのです。

ご苦労をされたこと・されていることはありますか？

日本のオーガニック市場や生産率は世界で最低規模なので、
国産で素晴らしい商品が少なく、海外のプロデューサーを探さないといけないことです。

圧倒的に商品が少ないのはもちろん、メーカーも少ない。

そもそも、日本でのオーガニック業界は、
業界と言えるほどの規模ではなく、ある意味ニッチな業界。
国内で大成功をおさめている企業も少ないのです。

その原因は、ビジネスとして持続可能な経営ができていない企業や、
生産者さんが多いことにあります。

自社のことや自分の農園しか見えず、取引先もない。
販路の拡大の仕方もわからずに収束してしまい、
せっかく素晴らしいものを作っても生産できないで辞めていく企業もいます。

そのため本物のオーガニックな商品は生産量が少なく、どうしても小ロット・小生産になってしまい、
消費者のところになかなか行き届かない、もしくはあっても高いのです。

私たちは一人でビジネスをやっているわけではなく、お客さまがいて、提携企業がいて、
どう私たちと関わって「よかった」と思って頂け、
ビジネスとして持続可能にしていくことも課題と思っています。

オーガニックにしても環境問題にしても、
日本は意識が低いと感じるのですがどう思われますか？

日本は、国自体がオーガニックに価値を見出しきれていなく、
海外と比べて政策も打ち出されていません。

国民は何で情報を集めているかというと、
テレビや雑誌、最近になって、やっとネットが増え始めたところです。

そのようなメディアって飾り立てられた事実かもしれなく、
それが正しい情報だと受け止める人が非常に多い。
裏側の背景や真実を見ようとしない人も、
情報収集能力の低さで遅れを取っていることもあります。

何でもかんでも批判したりバカにする態度が本当に日本のためになるのか？

また一部ですが、
真剣になって物事に取り組んでいる人を、馬鹿にする人がいたりします。
日本のためにならないのではないか？と思うようなことをSNSなどで発信し、
よくない方向で炎上させる人もいます。

そういった良からぬ発言をする人たちとは距離を置いたり、
相手にしないと決めている人も多いけれど、
振り回されてしまっている人の方が大多数です。

SNSがある時代だからこそ考えるべきなのではないでしょうか。

環境問題についても遅れをとる日本

2021年から、カナダではビニール袋やコンビニなどにあるお弁当のパッケージのような
使い捨てのプラスチック製品の使用が全面禁止になります。

世界ではこのような業界を揺るがすようなニュースがあり、
深刻に環境破壊に向き合って、それを国レベルでやろうと決断している中で、
日本は、海外の全ての国がやってから考えるような遅いスピード感であると感じています。

カナダ、使い捨てプラスチックを禁止へ　早ければ2021年にも　BBC NEWS JAPAN

“全ての人にオーガニックな暮らしを”

どんな人にIN YOU Marketを届けたいですか？

私たちのスローガンが『全ての人にオーガニックな暮らしを』なので、
当然全ての人に見て頂きたいと思って頂きたいと思っています。

本当に良いものだけを扱うと決めているので、
どうしても少量生産のものが多くて価格が上がりがちになってしまいがちです。

この部分は安くしたくてもできない、私たちがコントロールできない部分です。

農家さんや、メーカーさんたちから買い叩くことなんてできないので、
そういった面では今は業者さん目線寄りになってしまっていると思いますが、
残念ながらそれが日本の現状なのかとも思います。

私たちの課題としては、いかに更に安い値段でご提供していけるのかということと、
ユーザーさんに「ちょっとやってみようかな！」と思ってもらえるような
キッカケを与え続けられることが大事だと考えています。

また、私たちが得意とすることは、
ストーリーや文章を使って商品をありありと伝えられること。

どんなに愛情を込めて作っても、
お店で他の商品と並べられてしまうと「美味しそう」くらいしか分からず、
何かよく分からずに高いというだけで選ばれない。

商品の価値や裏側のストーリーを伝えきれていない生産者さん企業がとても多いのです。

しかし、このようなメディアならうまく伝えてお届けすることができます。
そんなところに価値を感じていただけたら嬉しいです。

IN YOU Marketの今後の展望や目標は？

IN YOU Marketは始まったばかりで、まだまだ道のりは長いというのが正直なところです。

ですが、これまでのオーガニック業界になかった部分にIN YOUは挑戦しています。

「今までのオーガニックやオーガニックメーカーはこうだった」ではなく、
すごい力を発揮してくれるような人たちを必死に探して、一緒に厳選して採用したりと、
概念にとらわれず、IN YOUが考える、
今までにない・誰もやったことがないことを会社としてやっていきたいと考えています。

海外にも視野を広げて最新情報を事業に活かすことは当然やりますし、
もしかしたら海外に進出することも検討するなど、
“今までにない奇跡を起こせるような組織”でありたいです。

また、IN YOU Marketでは”Minery”という自社ブランドを立ち上げ、販売を始めています。

この商品は、自分たちだけが良いと思う一方的な基準だけではなく、
みなさんのお悩みなどを聞きながら分析して作っています。

「みなさんのお悩み」と「世の中にないもの」。
この二つの条件で開発をしています。

そういった商品などにもご期待いただけたらと思っています。

最後に、読者さんにメッセージはありますか？

私たちは「買い物は投票である」と考え、
買い物をすることによって生産者さんを応援することもできます。

そしてその応援は「世の中に良いものを伝える」ということに貢献することになります。

特に環境問題においては、今すぐ自分にメリットやデメリットがあるわけではなく、
時間をかけて巡り巡ってきます。

それはすぐにではなく、今の子供たちや、
その子供たちが更に子供を授かるであろう頃に巡ってきます。

この深刻な状況に気がついて「こんな国に住ませてしまうのはかわいそう」と、
子供を希望しない人だっています。

他国には、ちゃんと未来の自然環境と子供たちのことを考えて、
一円でも安いものやセール品だからといった基準で選ばず、
環境への配慮まで考えて選ぶことが当たり前にできる人たちがたくさんいます。

良くないものを買うことによって、良くない社会の循環に加担してしまうのではなく、
「何かに貢献や還元ができるのではないか？」と思って、
買ってみることを始めてみていただけたら嬉しいです。

取材後記

今回、取材をさせていただき、
日本のオーガニック市場のレベルの低さと危機的状況を改めて感じたことはもちろんですが、
IN YOUさんが、生産者さんや私たち消費者のこと、そして自然環境のことを深く考え、
自分たちに一切の妥協を許さず、とことん追求されている真摯な姿勢にとても感銘を受けました。

『全ての人にオーガニックな暮らしを』

この言葉は、単に会社としてのプロモーション的なキャッチコピーではなく、
松浦CEOの経験からくる想いや、社会貢献していくという会社の在り方がギュッと詰まった
愛のこもったスローガンなのだと感じました。

自分の娘や子供たち未来の健康や幸せのためにも、
私たち消費者が、学んで賢くなって正しい選択をして国に訴えていく必要性があります。

買いものは投票である」

昨年9月に出版された『買い物は投票なんだ』という絵本があります。

デモ的な運動やイベントなどで世の中に訴えかけても変わることは難しいけれど、
一人一人が意識を変えて買う物を変えることで企業が変わり、
国に訴えていける力になると私も感じています。

私もライターの一人として、
感動と幸せをお届けできるように、
日々情報発信していけるように頑張っていけたらと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました！！

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