「日本茶」の意外と知られていない残留農薬の実態。美味しいお茶と一緒に農薬を飲んでいる可能性も。
毎日ごくごくのんでいるその「普通のお茶」大丈夫?
昔から食後の飲み物と言えば「日本茶」というイメージがあるほど、日本人には親しみのある「日本茶」。
日本で生産される日本茶は、ほとんど全てが「緑茶」です。その中にも煎茶や玉露など様々な種類がありますが、ここでは総称して日本茶とします。
今では、食後に急須で丁寧に入れた日本茶を飲むということを習慣にしている人は少ないのかなという印象があります。
ペットボトルの普及により、様々な種類のお茶がコンビニやスーパーなどで手軽に買えるようになり、日常的に飲んでる人は多いでしょう。
そんな身近な「日本茶」には、農薬に関する深刻な課題があると言われています。
お茶の木には少なくとも年4~5回以上農薬を散布するのが普通。
美味しいお茶の木(品種化されたもの)ほど、虫や病気に弱く、年に4~5回は農薬を散布するのが業界での常識。
それが、毎年行われているということは、土壌への農薬の蓄積も避けられないでしょう。
散布された農薬は、防除の目的を果たした後
・日光による光分解
・酵素や水との化学反応分解
・風雨による洗い流し
・作物の代謝
などの分解によってその一部が消失されるとも言われていますが、消失されているかどうかの基準となるのが残留農薬の検査結果になります。
農産物と比べて「茶」の残留農薬の基準とされる数値が高い。
許可される農薬は200個ちかく存在する
日本茶に関しては同じ国内の農産物と比べても、その基準にあまりにも差があるのです。
農水省のHPにある「茶」の残留農薬の基準を示した資料には、
殺虫剤112種類
殺菌剤38種類
除草剤10種類
という驚くべき種類の農薬に対して、それぞれの基準が書かれています。これだけ許可されている農薬があるのにも、びっくりしますね・・
お茶の残留農薬基準値
その中でアセタミプリドというネオニコチノイド系の殺虫剤について、農薬の基準をピックアップしてみます。野菜や果物などの基準値は、0.01~10ppmの間で基準が定めされています。
(ppmは濃度や割合を表す単位。100万分の1を表します。1ppmの農薬が検出された=1kgの農産物中に1mgの農薬が含まれているという意味)
ちなみに野菜や果物の中で一番基準値が高い10ppmとされているのは、レタスやしゅんぎく。
それと比較して、お茶の基準値は30ppmという3倍以上許容量が多いという数値が。
その他の農薬でも、
クロチアニジン 50ppm
クロラントラニリプロール 50ppm
クロルフェナピル 40ppm
とお茶の基準値は圧倒的に高い数値となっています。上記3つの農薬の野菜や果物の基準値は、アセタミプリドと同じように0.01~10ppmが一般的な数値となっています。
なぜ?
「茶」の残留農薬の基準値が高い理由とは
野菜や果物は洗ったり、皮をむいたりして食べるのに対して、お茶は洗うことも皮をむくこともありません。
それなのに、残留農薬の基準が高いのはなぜなのでしょうか。
一般的に、お茶の残留農薬の基準が高い理由としては、
・直接食べたりしない
・一度に使う量が少ない
・茶葉に残っている農薬は溶けだしにくい
・お湯に溶けだす農薬は10%ほど
このように言われています。しかし、いくら基準値内だからと言っても、農薬は害虫や細菌などを殺すための有害物質
その成分が含まれているお茶を、安心して飲むことはできません。
お茶の農薬に詳しい人によれば一部のお茶はその効能よりも農薬の害のほうがはるかに大きく、
まるで農薬を飲んでいるようなものもたくさんある、という証言もいただいています。
許可されている農薬を散布したことで起こった、住民の体調不良。
群馬県で起こった、農薬被害。
2004年頃、ネオニコチノイド系の農薬の空中散布が増え、散布時期に頭痛、吐き気、めまい、物忘れなどの体調不良を訴える患者が増加したという出来事が群馬県で起こりました。患者のうち、半数に共通していたのが、野菜や果物、日本茶を摂取していたということ。
患者たちは、それらの摂取を制限することで、症状が改善されたという事例がありました。
食事制限をする前、患者の尿からは、高い数値のネオニコチノイド系農薬などが検出されたという、なんとも恐ろしい結果が出ていたそうです。
“農薬が基準値内だから大丈夫。”という安全性が、完全に覆された出来事となりました。
フランスでは一部完全使用禁止!危険なネオニコチノイド系農薬。
ネオニコチノイド系とは、クロロニコチニル系殺虫剤の総称。1990年初めから世界各地で報じられたミツバチの大量死。
2007年春までに北半球から4分の1のハチが消えたとされています。ネオニコチノイドは「蜂群崩壊症候群」の主な原因とされ、2006年フランスでは最高裁の判決で一部の種類が使用禁止となっています。
ミツバチの大量死以外にも、ネオニコチノイド系農薬の危険性は多岐に渡ります。
農薬の実態についてはこちら
ネオニコチノイド系農薬について書かれた記事を参考にしてみてください。
日本には先進国に比べて、“残留農薬の基準値が甘い”、“使用禁止とされている農薬が使用できる”という何とも理解しがたい現実があるのです。
日本茶を安全に飲むためには、正しい基準で選ぶことが大事。
安全に日本茶を楽しむためには、無農薬栽培や有機栽培の日本茶を飲むことがマスト。それ以外は、“農薬残っていますよ。でも基準値内だから大丈夫”と言っているようなものですから。
特に小さなお子さんがいたり育ち盛りのお子さんがいたり、
また将来お子さんを産まれる可能性のある女性は非常にリスクが高いので、注意が必要です。
日本には、日本茶を無農薬栽培や有機栽培で販売するこだわりのお店がたくさんあります。
また、中には、OCIAの認定を受けた日本茶あります。
OCIA(Organic Crop Improvement Association)とは…
アメリカに本部がある国際的に権威のある認定機関で、独自の基準に基づいたOCIA認定のほか、アメリカのNOP認定、カナダの有機基準COR、スイスの有機基準Bio-Suissなど複数の認定を行っている。OCIAでNOP認定を取得すると、アメリカのUSDA(米国農水省)マークとOCIAマークを表示することができ、世界的な信頼度が一気に上がります。
海外に通用する認定制度OCIAには厳しい審査基準が
有機栽培を行っている農地と従来の農地では、肥料、土壌改良資材または農薬が飛来する恐れがあるということで、一定の間隔を設ける必要があります。その距離の考え方が、他の認定制度と違うのです。
有機JAS規格では、明確には示されておらず認定機関の判断に任される。
一方、OCIAでは、最低8メートルは間隔を設けること。と明確に示されています。
また、遺伝子組み換え有機資材については
有機JAS規格では、遺伝子組み換え有機資材の使用について明記がない。
OCIAでは、遺伝子組み換え有機資材は使用禁止。ときっちり決められています。
熱い想いを持った、無農薬栽培や有機栽培のお店を利用する。
色んなお店のHPを覗いてみると、それぞれに無農薬栽培や有機栽培を始めるにあたっての様々なストーリーがあります。体調不良がきっかけだったり、農薬や化学肥料によって自然が壊されていく様子にこれじゃダメだ!と一念発起した人など。そのストーリーを知ると、より日本茶に対する思いが深まり、安心安全に飲むことでの“幸福感”が何倍も増えるでしょう。
マクロビオティックな食生活に日本茶を組み合わせて。
和食をベースとしたマクロビオティックな食生活には、日本茶が良く合います。
できれば、カフェインが少ない玄米茶や麦茶、三年番茶がオススメです。無農薬の煎茶も中庸の食べ物とされているので身体のバランスを整えるために、役立ちます。
もちろん、無農薬または有機のものを選んでくださいね。
身体にいいからと言って、偏った飲み方をするのは禁物です。
それぞれの味、風味、栄養素を把握したうえで、今の自分にとって必要な種類をセレクトしてみてはいかがでしょうか。
昔から愛され続ける、日本茶の魅力に気付くいいきっかけになればと思います。
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