種子法廃止で市場拡大!「遺伝子組み換え農作物」と「雄性不稔」が私たちにもたらす影響を徹底解説!
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種子法廃止で市場拡大!「遺伝子組み換え農作物」と「雄性不稔」が私たちにもたらす影響を徹底解説!
「主要農産物種子法(通称:種子法)」が2018年に廃止され、食に関心のある一部の層や関係者の中では、これにともなう諸問題について様々な意見が飛び交いました。
「種子法」は、従来は国が管理、販売していた農作物の種の生産に、
民間企業の参入を促す目的で廃止されました。
そして、「種子法」廃止にともなう民間企業の参入により、現在、その安全性が疑問視されてはいるものの、
農業の効率を飛躍的にアップさせ、農業従事者にとってはある意味でとても有難い
●遺伝子組み換え農作物
●雄性不稔(通称:F1)
が、今後、更に市場を拡大していくと言われています。
今回は、種子法廃止で増加が予想される「遺伝子組み換え農作物」と「雄性不稔(F1)」が
具体的にどのようなものであるのか、想定されるそれらの人体への影響などについて解説致します!
種子法の廃止で市場に流入する
「遺伝子組み換え農作物」と「雄性不稔」。
それぞれ、どのようなものなの?
「遺伝子組み換え農作物」については、今から十数年以上前にニュースやメディアで大きな話題になり、
その安全性についての賛否両論がわき起こりました。
「遺伝子組み換え農作物」と「雄性不稔」はそれぞれ、どのようなものなのでしょうか?
遺伝子組み換え農作物とは?
生物の細胞から有用な性質を持つ遺伝子を取り出し、植物などの細胞の遺伝子に組み込んで、新しい性質を持たせた野菜や果物です。
「遺伝子組み換え農作物」の中には、
●除草剤や農薬への耐性を持つ
●害虫に強い
等の性質から、農家の生産の手間を省くと言うメリットや、生産コストの削減を期待して
作り出され、急速に普及しました。
引用:https://www.mhlw.go.jp/topics/idenshi/dl/h22-00.pdf
厚生労働省「遺伝子組み換え食品の安全性について」
そして現在、日本では遺伝子組み換えのトウモロコシ、大豆、ナタネ等を年数千万トンも輸入しています。
雄性不稔(F1)とは?
雄性不稔(F1)は、一代目にはメンデルの法則に従い、親の種の優性的な性質を持って生まれてきます。しかし、別名「一代雑種」とも呼ばれる「雄性不稔」は、
2代目以降の作物が劣性の遺伝子を持って生まれてくるだけではなく、
細胞のミトコンドリアが損傷を受けることで雄しべの働きを持たない「不妊」の状態になってしまい、
生産者が継続的に作物から種を採取出来ないというデメリットがあります。
※雄性不稔の種は1回しか利用出来ないため、種子業者は農業従事者に種子を毎年、
大量に販売出来るという経営的利点もあります。
一方で、育成スピードが速まることによる生産回数の向上や、
同じ形や色の作物を大量生産できることなどのメリットがあり、
規格が統一された農産物は出荷・納品の際の管理や陳列が効率良く速く出来る等の
理由で急速に普及しました。
そして現在、日本で使用されている農作物の種の大半は「雄性不稔」なのです。
遺伝子組み換え農作物の問題点
「遺伝子組み換え農作物」が日本国内で見られるようになってから20年以上が経過しましたが、その間にその安全性に関する実験や検証が行われてきました。
そして、遺伝子組み換え農作物の栽培で多く使われる「除草剤」については、
日本をはじめ、多くの国で安全性についての議論や反対活動などが行われています。
では、現状指摘されている「遺伝子組み換え農作物」の問題には
どのようなことがあるのでしょうか。
除草剤による健康被害の可能性
遺伝子組み換え農作物には、(除草剤で枯れない)「耐性」を持つように遺伝子を組み替えられ、除草剤を盛んに使用して生産されているものが少なくありません。
そして、農作物の生産に最も多く使われている除草剤「ラウンドアップ」
(有効成分:グリホサート)は人体への影響が懸念されている薬剤のひとつです。
実際、大豆に関しては現在生産されているものの80%以上に除草剤耐性があって
北アメリカで生産されており、
その栽培に使われている除草剤の害の可能性について見逃すべきではありません。
具体的には、除草剤「ラウンドアップ」の中の有効成分“グリホサート”の殺菌作用によって
腸内細菌のうちの善玉菌がダメージを受け、
一方でそれに耐性を持った悪玉菌が繁殖し、腸内フローラの細菌のバランスが崩れてしまう。
そして、それが消化器系疾患を引き起こしたり、免疫の低下させたりするのではないか
と懸念されているのです。
引用:『タネと内臓』(吉田太郎/著)
さらに「ラウンドアップ」は、害虫を駆除して雑草を枯らす一方で
内分泌系、甲状腺機能、下垂体機能にダメージを与え、
体の機能を狂わせてしまうことが指摘されています。
「ラウンドアップ」の使用とミツバチの大量消滅現象の関連も指摘されていますが、
実はミツバチと人間はその神経構造がよく似ています。
そのため、「ラウンドアップ」が人間には毒性を持たないとは言い切れないのです。
さらに「ラウンドアップ」には酵素の働きを阻害するという問題点もあるため、
摂取した栄養素を人間が効率的に活用出来なくなるリスクもあると言われています。
遺伝子組み換え食品が原因と考えられている疾患
「遺伝子組み換え農作物」単独の有害性としては、
以下のような疾患の発症原因になるという報告があります。
●アレルギー症状全般
●学習障害(LD)や自閉症スペクトラム障害等
●糖尿病
●認知症
●自己免疫疾患
●不妊・流産等
●肝臓障害
●腎不全
そして、遺伝子組み換え農作物には、殺虫成分「Bt毒素」を含むものがあります。
この「Bt毒素」は虫の胃に穴をあける働きを持ちますが、同じ作用を人体にももたらし、
腸を弛緩させたり、腸壁に穴を空け、その穴から有害物質が血液中に漏れ出す
「リーキーガット症候群」という病気の原因になるという説があります。
腸はいわば「免疫(機能)」の要となる大切な臓器です。
そのため、リーキーガット症候群は体の抵抗力を落とし、
アレルギーなど様々な疾患の原因になると言われています。
また、発ガン性やガンでの死亡率を上げるという研究結果もあります。
また、「グリホサート」が分解されて生成されるといわれている、
神経毒性を持った「ホルムアルデヒド」は、
ガンを誘発したり、脳の記憶や感情に対してダメージを与えると言われています。
出典:『タネと内臓』(吉田太郎/著)
作物に含まれる栄養素の大幅な減少
有機農業に詳しい吉田太郎氏が執筆した『タネと内臓』によれば、遺伝子組み換え農作物は従来型の農作物と比較すると、
最大で数百倍を超える栄養素の減少が見られ、
ほぼ栄養素を含まない作物も多数存在しているといいます。
トウモロコシ中の成分の相違
成分 非GM GMカルシウム 6130 14
マグネシウム 113 2
カリウム 113 7
イオウ 42 3
銅 16 2.6
引用:『タネと内臓』(吉田太郎/著)
上の表のGM(遺伝子組み換え農作物)のトウモロコシの場合、特にミネラルはほぼ含有量されておらず、
いわゆる「現代型栄養失調」の原因は、こういった点に原因があるのでないかと私は感じています。
低栄養が原因となる病気や症状はとても多く、「遺伝子組み換え農作物」には、
空腹を満たす役割はあっても、肝心の栄養面や健康への有用性は期待出来ないのです。
雄性不稔の問題点
雄性不稔は、誕生してからの歴史が浅く、その影響やデメリットが十分に解明されているとは言えません。しかし、雄性不稔の作物を育てている地域では、
周辺の生態系で今まで見られなかったような異常が確認されたり、
日常的にそれらを食べている人たちの中で、出産や健康上の問題が出始めていることから
専門家たちは警鐘を鳴らしています。
例えば雄性不稔には、長期間の摂取により、
その種や作物が持つ性質と同じ「不妊」や「無精子症」等といった
問題を他の生物にもたらすことが懸念されています。
雄性不稔の農作物を育てているエリアの女王蜂が不妊になったり、
雄の蜂が生殖能力を持たなくなるということが起きているからです。
専門家の中には、その原因を「蜂たちが雄性不稔の花の蜜を餌にしていること」ではないかと考え、
現代人の不妊や精子数の減少といった問題との因果関係を推測しています。
雄性不稔の原因はミトコンドリア異常
近年の研究では、●ミトコンドリアの内膜に異常たんぱく質が蓄積すると雄性不稔になる(東北大学)
●ミトコンドリア異常が雄性不稔の原因(筑波大学)
との指摘ががありました。
【参考】『タネと内臓』(吉田太郎/著)
ただし、「雄性不稔」の歴史は短く、その作物を継続して食べた結果については断定できません。
その一方で、食べ物となる生物の全体重の一割は「ミトコンドリア」であり、
異常を生じた「ミトコンドリア」を含む食品が、ミツバチと似通った神経構造を持つ人間に
ミツバチ同様の生殖機能上の諸問題をもたらすことない、と断定することは難しいでしょう。
なお欧州には、「危険性が推測されるものはそもそも使用しない」という原則があります。
日本もまた、同じ方針を取ることが賢明なのではないか、と私は考えます。
遺伝子組み換え食品、
雄性不稔に対する日本政府の対応
日本は、世界でも最高レベルの「遺伝子組み換え農作物」の承認国家となっており、世界的な潮流とは逆行するように「除草剤」や「農薬」の安全基準の大幅な緩和も進められています。
同時に、「種子法」の廃止に対して政府に意見書を提出し抗議する地方自治体も出てきています。
JAや生協などからなる「日本の種子を守る会」、地方の農業協同組合や自治体が主体となって、
合計11の都道府県で「種子条例案」が可決され、彼らが種の開発や供給を引き続き行えるような取り決めの
設置を求める活動が推進されているのです。
しかし、地方の条例には法律と比べた場合に限界があり、種(タネ)の共有や食料自給率の回復の問題、
自家採取して種を増やす農業従事者の権利についての課題は残り、今後さらなる検討が必要でしょう。
より安全な食事をするために私達が出来ること
今回は、種子法の廃止に伴い、今後ますます増えていくであろう「遺伝子組み換え農作物」や「雄性不稔」についてお話しましたが、
「オーガニックなどの栽培方法はもちろんのこと、種にもこだわった野菜や果物を食べたい」、
そういう場合にはどうしたら良いのでしょうか。
そこでここからは、私が考える、そんな問題解決のヒントを幾つかご紹介しようと思います。
安全な種子を購入して自家菜園する
(遺伝子組み換えではない、また雄性不稔ではない)在来種等の種子はインターネットや一部のオーガニック食品店でも販売しているため、その種を使って農作物を自家栽培してみては
どうでしょうか。
このような自家菜園は、食にこだわる著名人や食事療法の専門家なども実際に行っています。
生育スピードが速い野菜や果物であれば、コストパフォーマンスが高く、
オーガニック農作物を経済的に食べられますよ!
種にまでこだわって野菜や果物を購入する
一般のスーパーなどで販売されている農産物では、どのような種子を使用して栽培されたかを確認出来ないことが大半ですが、実際は雄性不稔(F1)の流通が大半をしめています。
しかし、一部の自然食品店では、「古代米」「在来種」等使用されている種子まで
明記されている場合もあります。
またインターネット通販でも「在来種」等のキーワード検索で、
在来種の農作物を見つけることができるようです。
種子にまでこだわり、健康や美容をさらに増進して行きたいという方にはおすすめです!
なお例外的に、マメ科の野菜、シュンギクやゴボウ等のキク科の野菜は、2020年1月現在、
雄性不稔(F1)ではありません。
私自身がしようと考えていること
残念ながら、日本ではまだ「遺伝子組み換え農作物」や「雄性不稔」の危険性についてはあまり知られていません。
それらに対する消費者活動や市民運動も活発ではないため、私自身は「署名活動」に参加したり、
IN YOU のようなメディアやSNSを通じて情報を発信し、多くの方にこの問題について知って頂く機会を
積極的に作りたいと思っています。
「種子法」また「遺伝子組み換え農作物」、「雄性不稔」に関する問題は一度知ると、
育児中の方や健康への関心が高い方であれば注目せずにはいられないものです。
アメリカでは、少数の主婦層が主体となって市民活動を行ったことで
オーガニックへの認知が高まり、GM(遺伝子組み換え)の表記が一般化される
という大きな変革が実際に起きました。
参考:『タネはどうなる?!』(山田正彦/著)
体を作る基本となる食べ物は、種からも安全性を見直すことで、
人体の自然治癒力をより高めるためにより賢く活用をしたいものですね。
オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market
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