コロナ感染拡大の一因は環境問題にあった!? 一人ひとりの選択が未知のウイルスの脅威から私たちを救う!
コロナ感染拡大の一因は環境問題にあった!?
一人ひとりの選択が
未知のウイルスの脅威から私たちを救う!
お隣の国、中国に端を発し、世界中へと瞬く間に広がった
新型コロナウイルス。
感染者は今なお増え続け、その数は2020年8月19日現在、
世界全体で約2200万人と報告されています。
さらに、医療体制の崩壊や、コロナ不況と呼ばれる
社会問題にまで発展している新型コロナ問題。
WHOなどの国際機関やか政府の政策に対し、
日本を含む各国で非難の声が続々と上がるなど、
なかなか改善しない現状に対し、多くの人が苛立ちを感じています。
コロナ禍を生きる私たちには、
今後このような問題に上手に対処していくために、
一体、何が出来るのでしょうか?
コロナ禍は環境問題が引き起こした!?
世界各国の大学が論文を次々発表!
ヨーロッパを代表する国のひとつ、イタリアでは今回、
コロナウイルスにより、多くの感染者を出しました。
そのイタリアでは、「この未曾有の感染拡大の背景には大気汚染問題があるのではないか」と、
国家機関であるイタリア市民保護局は統計に基づき疑念を呈していましたが、
そんな中、この仮説を裏付ける研究論文が複数発表されています。
「大気汚染の状態がひどい地域の住民の方が、
新型コロナで死亡する可能性が高い」
…米国ハーバード公衆衛生大学院(HSPH)
アメリカのハーバード公衆衛生大学院(HSPH)の研究チームの論文によると、約3000の地域で微小粒子物質による汚染状況と
新型コロナウイルスによって亡くなった方の死亡率を調査したところ、
「汚染率の高い地域では致死率が8%高くなっていた」ことが明らかになりました。
人の健康保護のために、大気汚染の規制を行う重要性に改めて気づかされる結果
だと言えるでしょう。
参考: https://www.hsph.harvard.edu/c-change/subtopics/coronavirus-and-climate-change/
大気汚染は、コロナによる若者の重篤患者も増やしかねない
イタリア・シエナ大学とデンマーク・オーフス大学の研究チームも、
「大気汚染はウイルスの感染拡大以外の危険もはらんでいる」と発表しています。
その危険とは「気道機能の低下」。
この気道とは、新型コロナウイルスが体内に侵入してきた際に
初期段階での防御に関わる体内器官です。
新型コロナウイルスは、高齢者や疾患を持つ方の症状が悪化しやすいと言われていますが、
大気汚染による気道への影響は、若くて健康な人にも及ぶため、
若者たちの症状を悪化させる要因にもなり得るのです。
大気汚染によって症状が重篤化する現実は、
「環境問題もコロナウイルスも、若者にとって他人事ではない」
という警鐘を鳴らしていると言えるでしょう。
参考:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0269749120320601?via%3Dihub
地球の気候変動が感染症拡大へと繋がる可能性
ハーバード公衆衛生大学院(HSPH)のアーロン・バーンスタイン教授はさらに、「世界的なコロナウイルスの感染拡大には気候変動が関わっているのではないか」と発表しました。
この発表の根本にあるのは、人間と自然の関係性の変化。
“気温が上昇すると、地球上の動物が熱を避けるために極(北極や南極の)方向へ移動する。
その結果、これまで接触機会のなかった動物たちの接触回数が増加し、
病原体が寄生する機会の増加につながる。
また森林破壊により野生動物が人間との接触が増えることや、
畜産での接触の増大も感染リスクを高める。”
参考: https://www.hsph.harvard.edu/c-change/subtopics/coronavirus-and-climate-change/
そして、このようなヒトと自然との関係の変化が
人体への健康被害や感染リスクへの影響をもたらすことは、
理論的にも確実であると述べました。
地球温暖化は環境破壊を進行させ、生態系を崩すことはもちろんのこと、
新たな脅威となり得るウイルスの発生率を高めてしまいます。
自然や地球といかに向き合い、共存していくべきか。
私たちは、考える必要があるといえます。
ウイルス感染症の拡大防止のために、
私たちは何をすべきか?
アーロン・バーンスタイン教授は、具体的にどんな対策をすべきかについても
4つ、科学的根拠に基づいて述べています。
①二酸化炭素の削減
②気温上昇を1.5℃以下にする
③農業を目的とした森林破壊を止める
④肉食を減らす
これらを実現することで、他種との接触を減らし、
感染リスクを下げることを可能にするというわけです。
肉食を減らすと環境破壊は抑えられる理由
日常生活においてすぐに実行で可能な、エアコンの設定温度を適切に保つ、車の使用を控えることなどが、
地球温暖化の防止や大気汚染の削減に繋がることは比較的
わかりやすいことなのではないでしょうか。
2020年7月からは日本全国でレジ袋の有料化が開始され、
これにもプラスチック削減による地球温暖化の防止や、
海や土壌といった自然環境の汚染を抑えるなどの目的があります。
しかし、「農業を目的とした森林破壊を止める」「肉食を減らす」
という項目に関しては、もしかしたらピンとこない方もいるのではないでしょうか。
この二つは実は互いに関連性があるのですが、それについてご説明しましょう。
昨今、ベジタリアンやヴィーガンといった
肉を食べない主義のライフスタイルを送る方が
欧米を中心に増えています。
そのような食生活を選ぶ理由は様々で、
健康を目的とする方もいれば、
倫理的観点からの選択である方もいますが、
中には「環境保護のために選ぶ」方もおられます。
なぜ、肉を食べないことが環境を守ることに繋がるのでしょうか。
近年、世界の人口が増加するのに比例するように、
肉の消費量も増加しています。
食用の肉は家畜によって生産されていますが、家畜の飼育にはエサが必要です。
そして、その飼料を栽培するための農地とするために、
未開であった熱帯雨林等の森林が破壊されているのです。
森林の樹木は二酸化炭素や大気汚染物質を吸収してくれる役割がありますが、
この森林が世界規模で大量に失われていくことで
コロナウイルス感染拡大を引き起こしたとも言われている
地球温暖化や大気汚染に繋がるのです。
気候変動の状況とその経済社会にへの影響について
明確な科学的見解を提供する政府間組織「気候変動政府間パネル(IPCC)で、
2002〜2015年までの2期に渡って議長を務め、2007年にノーベル平和賞を受賞した
故ラジェンドラ・パチャウリ議長は、次のように述べています。
「肉を食べないことで温室効果ガスを減らし、
気候変動を食い止めることができる。
車の排気ガスを削減することより、食生活を見直した方が簡単なはずだ。」
日々の暮らしの中で肉を食べない習慣をす選ぶことで地球の環境は守られ、
ウイルス感染症の拡大また発生を防止、社会と未来への貢献ができる可能性があるわけです。
いきなり、肉食ゼロは難しいという方へ
とはいえ、これまで食べてきた肉を完全に摂らない生活を過ごすとなると、不安に感じる方もいると思います。
しかし、以下のような無理のない範囲での選択できるスタイルもあることを
ご紹介しておきましょう。
①フレキシタリアン
セミ・ビーガンとも呼ばれ、毎日ではなく、たまに肉や魚を食べる人たちのことを指します。
②ミートフリー・マンデー
ミュージシャンのポール・マッカートニーさんが提唱した活動で、行う人も増えています。意味はその名の通り、月曜日は肉を食べないこと。
週のなかで決まった日だけ肉を食べないという取り組みなら
比較的簡単に実践できるかもしれません。
環境にやさしいライフスタイルを選んで、
ウイルス感染拡大の脅威から私たち自身を守ろう!
コロナウイルスの発生、拡大のメカニズムについては、今後の研究・検証を踏まえないと
まだ確実なことは言えない状況です。
しかし、ネガティブな方向だけ捉えんのではなく、今何ができるのか、
と前向きにアクションを起こすことが未来へと繋がっていくことでしょう。
今回のコロナ問題に限ったことではなく、地球環境が急速な悪化の一途を
辿っていることはひとつの事実です。
一人一人がそのことに意識を向け、状況の改善が必要だと考えるならば、
まずは暮らしの中で出来ることから、すぐ行動に移すことが何よりも
大切なのではないでしょうか。
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