マスク着用でできるニキビ「マスクネ」は東洋医学の力で予防・改善できる!免疫力や自然治癒力を高める必要性と肌トラブルにおすすめの漢方処方
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マスク着用でできるニキビ「マスクネ」は東洋医学の力で予防・改善できる!免疫力や自然治癒力を高める必要性と肌トラブルにおすすめの漢方処方
ようやく始まった新型コロナウイルスワクチンの摂取。
感染予防と重症化対策の切り札になることが期待されていますね。
各地でワクチン接種が進められていますが、国民全員にワクチン接種がいきわたるまでには時間がかかることが予想されます。
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためのマスク生活は、もう少し続けることになりそうです。
雨が多くなる5月の終わりから6月頃は、日本ではちょうど梅の実が熟す時期となります。
そこから、この季節を梅雨(つゆ)、季節の変わり目を入梅(梅雨入り)と呼ぶようになりました。
低気圧と高気圧が入れ替わる台風の季節であり、肌寒い雨の日から初夏の蒸し暑い日まで寒暖差のある日々が続きます。
マスクの着用時間が長くなるにしたがって、口元の肌トラブルに悩まされる人が増えています。
毎日、長時間にわたりマスクをすることで、口元の赤みやかゆみ、ニキビなどの肌トラブルが起こりやすくなるのです。
このマスク着用による肌のトラブルは、日本だけのものではなく、全世界的な問題となっているのをご存知でしょうか。
海外では、マスク(mask)とアクネ(acne:ニキビ)から
「マスクネ(maskne)」
などと呼ばれています。
今年の梅雨、夏もマスク生活を余儀なくされることになりそうですが、この「マスクネ」が心配の種になりそうです。
東洋医学の力を借りて「マスクネ」の予防・改善をはかりましょう!
マスクによる肌トラブルにご注意!その原因とは?
マスクによる肌トラブル「接触性の皮膚炎」
マスクによる肌トラブルで気をつけたいのは、接触性の皮膚炎。
これはマスクが長時間にわたって肌に触れることが原因の1つです。
マスクがやわらかな肌と継続して接触することにより、肌表面の角質層がとれてバリア機能が低下していきます。
それにより、皮膚は少しの刺激にもナーバスな状態となって、炎症を起こしやすくなるのです。
マスク内の高湿、高温がニキビ菌を増殖させてしまう
マスクによる肌トラブルが起こるもう1つの原因は、マスク内に呼気がこもることで蒸れて、高湿・高温の状態が続くことです。
不織布マスクは目が細かいため、感染予防効果は高いのですが、実はそのぶん内側に湿気がこもりやすく、汗や皮脂が増えることで雑菌やニキビ菌(アクネ菌)が増殖しやすくなるというデメリットがあります。
そして、マスク内の湿度が高い状態でマスクを外すと、水分が一気に蒸発し、このとき肌内部の水分も奪われてしまうため、肌の乾燥が進んでしまいます。
蒸れと乾燥を繰り返し、肌への直接の接触、摩擦が加わることで肌のダメージが進行するのです。
繰り返し洗って使用する布マスクなどの場合には、繊維に残った洗剤成分などが刺激となる可能性もあります。
マスクによる肌トラブルには、肌を清潔に保つことと肌質にあったケアが大切!
見えないマスクの内側のスキンケア
マスクで隠れているからといって、口元のスキンケアをおろそかにしていませんか?
マスクによる肌トラブル対策には皮膚を清潔に保ち、肌のコンディションに合わせた肌ケアが欠かせません。
肌を清潔に保つには、肌の状態にあわせた洗顔が大切です。
肌の状態にあわせて洗顔料を変えたり、ぬるま湯だけでやさしく洗顔することもよいでしょう。
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時と場所に合わせてマスクを使い分ける
人との距離が近く感染リスクの高い場面では、感染防御力の高い不織布マスクを着けることが必要です。
しかし、日常のなかには感染リスクが低い場面もあります。
一人での外出時や感染リスクの低い場所では、通気性がよいウレタンマスクや布マスクを使用したり、マスクを外して肌を休ませてあげましょう。
ウレタンマスクには紫外線を防ぐ効果も期待できますから、紫外線が強くなる夏に向けて準備しておくとよいですね。
肌トラブルに対する東洋医学の捉え方
天候、気圧と体調には密接な関係がある
梅雨の季節に増えはじめるマスクによる肌トラブル、身体の内側ではどんなことが起こっているのでしょうか。
東洋医学では、気候と体調には密接な関係があると考えます。
梅雨の季節は天気が崩れやすく、雨が降る比較的低温の日もあれば、初夏に近い高温の日もあります。
気温や気圧が変動するため自律神経が乱れやすく、さまざまな心身の不調があらわれやすくなるのです。
皮膚トラブル対策は局所と身体全体の両面から
皮膚におこる症状を東洋医学では、「局所の証」と「全身の証」の2つの視点でとらえます。マスクでおおわれた口元の皮膚という「局所」については、「気血水」や「寒熱」の点から対応策を考えます。
東洋医学では、局所の症状をターゲットにする対策は「標治(ひょうち)」と呼ばれます。
一方、皮膚症状として表面化したトラブルの原因は、自律神経系や消化吸収系の機能、冷えの有無、精神心理的な点にあると考えて、身体全体の体質の改善を図ろうとすることを「本治(ほんち)」と呼びます。
本治を進めることで、局所病変である皮膚症状も、改善に向かうのです。
人が本来もっている免疫力や自然治癒力を高めることで身体全体の体調を整える
寝不足や便秘などが肌荒れにつながるように、皮膚には体調の良し悪しが如実に反映されます。
そういう点では、局所の対応よりも、心も含むからだ全体の体調を整えることのほうが大切かもしれません。
体調、体質の改善にはバランスの良い食生活や生活リズム、十分な睡眠時間の確保が必要です。
毎日忙しくて食生活が乱れがちな場合は、食事に近い良質なサプリメントを活用することも良い方法です。
あるいは、十分に睡眠時間が確保できない場合は、睡眠の質を良くするような対策を取ってください。
たとえば「お風呂につかる」というのは有効です。
せめて自宅で入浴する時間くらいは確保し、身体を温めることでぐっすり眠れます。
それに加え、東洋医学の力も借りながら人の身体に本来備わっている免疫力や自然治癒力を高めることで、マスクによる肌トラブルの改善を含めた身体全体の元気を取り戻すことができるのです。
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マスクによる肌トラブルにおすすめの漢方処方
梅雨の季節に増えはじめるマスクによる肌トラブルにおすすめの漢方処方をご紹介します。
清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
ニキビ治療の第一選択薬とされる漢方処方で、「顔面の赤みの目立つもの」に広く適用され、マスクによる肌トラブルの改善効果が期待できます。12 種類の生薬で構成され、そのうちの7つの生薬には炎症を抑えて「熱」を冷ます作用があります。
処方名は
「顔や頭など体の上部にたまった熱を清する(冷ます)ことによって腫れをなおす」
「生薬の防風を主薬とした薬」
という意味です。
桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)
女性の三大処方の1つである桂枝茯苓丸の構成生薬を増量して、ヨクイニンが加えられた処方です。ヨクイニンはイネ科のハトムギの種皮を除いた種子で、皮膚の新陳代謝を改善する効果があります。
東洋医学では血流がうっ滞して生理機能を十分に果たせなくなった状態を「瘀血」(おけつ)、瘀血を改善する漢方方剤を「駆瘀血剤」(くおけつざい)と呼びますが、桂枝茯苓丸は駆瘀血剤の代表的な処方です。
駆瘀血作用により身体全体の血流を改善し、局所の肌トラブルにも好影響が波及していくのです。
十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
十味敗毒湯は、江戸時代に世界で初めて全身麻酔を使用して乳癌手術を成功させた華岡青洲が考案した漢方処方で、化膿傾向のある皮膚疾患に使用されます。「敗毒」は解毒という意味で、皮膚における諸毒を敗退させる生薬を多く含んでいます。
「尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017」(日本皮膚科学会)において、面皰(ニキビ)の治療薬としてC2の推奨度で掲載されています(医師が処方する医療用漢方製剤として)。(※)
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
桂枝茯苓丸は、女性の更年期障害によく使用される漢方薬で、瘀血を改善する駆瘀血剤の代表的な処方です。桂枝茯苓丸を構成するケイヒは気を身体に巡らせて冷えやのぼせを改善し、ブクリョウは水分の代謝異常を改善、トウニンとボタンピは血の流れをよくし、シャクヤクは痛みを和らげるとされています。
桂枝茯苓丸は、身体全体の体調を整えて体質改善を進める「本治」により、局所の皮膚症状の改善が期待できる処方です。
補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
東洋医学には「補剤」という、人の身体に生来備わっている免疫力や造血機能、消化機能を活性化させる漢方処方があります。補中益気湯は補剤の代表的な漢方処方で、胃腸機能を立て直して元気をつけながら体調を整えていきます。
皮膚に症状のある方の体質を改善する漢方処方(本治)の1つであり、抵抗力や治癒力の低下した体質の改善が期待できます。
もうマスクの肌トラブルに悩まない!東洋医学の力を借りながら免疫力や自然治癒力を高めて元気な毎日を
地域によって5月後半からはじまる梅雨入りから、祝日のない期間が1ヵ月以上にわたり続きます。
1年のなかでまとまった休みがとれず、疲れやストレスが蓄積しやすい時期でもあるのです。
気温と気圧の目まぐるしい変化と雨や台風、毎日のマスク着用は精神面の負担も増やし、盛夏になればマスクの負担はさらに大きくなります。
体調を崩しやすいこの時期に、東洋医学の力も借りながら免疫力や自然治癒力を高めて、マスクによる肌トラブルを改善して元気な毎日を送りましょう。
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