噂や過大広告に騙されず、正しい食材選びをするための基礎知識その3塩との上手な付き合い方|一人暮らしのマクロビ料理
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前回、塩の種類についてご紹介しましたが、今回はもう少し踏み込んで、塩との上手な付き合い方についてお話します。持論も含まれているので、お手柔らかにご覧くださいませ!
どうして塩って必要なの?
その前に、まずどうして私たちの生活に塩が必要なのかを、いま一度確認してみましょう。塩は体の中では、塩素とナトリウムに別れ、血液やリンパ液に約0.9%の割合で溶け込んでいます。 これらの塩は、一定の濃さで血液に溶け込むことで、体の水分の量を調整する役目を果たしています。人間の体にとって水はとても重要で、適当な水分量が保たれている事で、栄養をきちっと吸収することができるのです。その水分量を塩がコントロールしています。
また、塩は胃や、腸、肝臓、すい臓が分泌する消化液の成分となっています。 塩素は胃液の胃酸の主成分で、唾液の中では、ジアスターゼという消化液の働きを活発にするといった役割をしています。また、ナトリウムは筋肉を収縮する働きを助ける働きもあります!
つまり・・・
塩が不足すると、体内の機能が衰えてしまいます。体内の塩分濃度が不足すると、栄養がきちっと吸収することができなくなるわけですから、細胞の中の新陳代謝機能が衰えてくるわけで、その結果、肌がかさかさになったり、また、消化機能もおちるので、食欲がなくなったり、筋肉の収縮も弱くなり、足腰も弱ってしまうようです。
どうして摂りすぎちゃいけないの?
でも体に良いとは言え、摂取制限もあるのが塩の特徴ですよね。では具体的には、どのような問題が起こるのでしょうか?のどが渇く
摂取した塩分は、体内でナトリウムとなって骨や細胞外液(血液や消化液)などに運ばれますが、ナトリウムの運び役のカリウムの摂取が不足していると、カリウムの変わりに体液(水分)を取り込み塩分濃度を薄めようとします。 塩分濃度を薄めるために水が必要なので、のどが渇きます。血圧が上がる
塩分濃度を薄めようとするために、水分(尿や汗)の排出も抑えられます。 このとき、細胞外液(血液など)に水分を多く取り込もうとするため、血液量が増え血圧が高くなります。むくむ
水分を多く取り込もうとして、溜め込んだ水分が細胞からあふれると細胞周囲にたまります。これが「むくみ」となります。病気のもとになる
また、塩を摂りすぎると、高血圧症、腎臓疾患、不整脈や心疾患などを引き起こす可能性が高くなります。一日に必要な塩分量
一日に必要な塩分量は以下のように計算できます。体重60kgの成人の場合の体内塩分量
水分量(体重の約60%)=36kg 体内の塩分量(水分量×塩分濃度)=306g個人差はありますが、体内の塩分は一日のうちに汗や便、尿によって約2~5%が体外へ排出されます。それを元に、厚生労働省では次のように塩分の摂取量の目安を定めています。
健康な成人の場合の一日の食塩摂取量
男性 : 9g未満 女性 : 7.5g未満 (厚生労働省推奨食塩摂取量)高血圧の治療を要する人
6g以下 (高血圧治療ガイドライン2009年版より)腎臓疾患者の場合
5~8g以内塩との付き合い方
塩は基本的には陽性の食べ物です。でも、上記のように、体が陰性・陽性などに関係なく毎日、塩分を摂る必要はある・・・陽性のものを避けたいときはどうしたらいいのでしょうか?陰性・中庸・陽性それぞれの体調のときには、以下のようなことを気にするといいかもしれません!陰性の場合
・塩の摂りすぎに注意!・今後の体調の変化に備えて、しょっぱい味に慣れすぎないようにする。
・今後の体調の変化に備えて、陽性の強すぎる塩は控えめにする。
・素材との相性の良い塩を使って、少量でも味を楽しめるようする。
中庸の場合
・塩の摂りすぎ、摂らなさすぎに注意!・陰陽のバランスのよい食事をする。
・玄米を食べる際は、海塩を摂るといいかも。
・・・玄米は食べ物のなかでも特に中庸の度合いが強いと言われており、中庸の状態のときには玄米を食べるといいと言われています。ただ、玄米には排泄作用を持つ物質が多くあり、毒素を出して病気を治していく作用がありますが、同時にミネラルも出してしまうので、ミネラルが多く含まれている海塩を合わせるようにするといいかもしれません!
陽性の場合
・塩の摂らなさすぎに注意!・陰性の食品と一緒に食べる。
・塩麹、塩レモンなを塩の代用品にする。
・・・塩麹と塩レモンは、陰性の麹・レモンを使っているので、陰性の食品と言われています。
☆塩麹の作り方: http://cookpad.com/recipe/2548926
☆塩レモンの作り方: http://cookpad.com/recipe/2633429
※参考までに、陰陽の体調の見極め方・陰性陽性の食べ物の区分は、こちらの記事をご覧ください!
素材の味を活かす塩
塩の選び方
塩の選び方としては、海の食べ物には海塩、山の食べ物には岩塩がおすすめなようです。日本料理には日本の塩をイタリア料理にはイタリアの塩、フランス料理にはフランスの塩と言ったように使い分けるとより本場の味に近づけるとか。塩を入れるタイミング
調理中に塩を加えるタイミングは、砂糖よりも先に加えてしまうと砂糖より粒子が小さいので、素材に味が入り込みにくくなり美味しさが半減してしまいます。さしすせその順番で、加える順番もきちんと守って調理すると、より一層料理が美味しくなるようです!塩とうまく付き合う3つのポイント!
さて、色々と塩に関する情報をご紹介してきましたが、分かりやすく3つにまとめました。陽性の強すぎる精製塩はなるべく摂らないこと
・・・しょっぱい味が合う料理に使うときは、付け合せで陰性の料理を入れて中和しましょう!素材の味を活かす塩選びをすること
体調を見極めること
補足:海塩なら、ミネラルも摂れる!
ナトリウムと同様、体に必要なものがあります。ナトリウム同様、体の代謝をコントロールしている物質で、カリウム、マグネシウムなどのミネラルです。ミネラルは無機質・・・つまり鉱物なので、体内では作ることができず、食品から摂取するしかありません。本来、塩には豊富な種類のミネラルが含まれているのですが、前回のご紹介のようにミネラルが少ない塩もありましたよね。ナトリウムもミネラルも両方とも摂れ、なおかつ陽性の度合いも強すぎないのは海塩です。
おすすめの海塩
最後におすすめの海塩をご紹介します!海の精
さっぱりしたお味です。焼き塩タイプでふりかけて使います。
粟国の島
カルシウムがやや多めなので甘みを感じる塩です。おにぎり、浅漬け用、煮炊き料理に最適です。
雪塩
きめ細かいパウダー塩なので、料理のほかにもテーブルソルトとして最適!やさしい味になります。
沖縄の海水塩 青い海
素材の味を引き出すので、味がものすごく深みのある味になる気がします。
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