ベジタリアン・菜食の食事が与える健康への影響とは。体にいいの?それとも体に悪いの?
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こんにちは。
INYOUオーガニックスペシャリストの小林くみんです。
私たちにとって身近なメタボ、高血圧、糖尿病は、「死の三重奏」とも呼ばれる代表的な生活習慣病。
年齢を重ねていく中でこれらのリスクは確実に上がり、
サイレントキラーでもある生活習慣病は自覚症状がないまま、私たちの体をじわじわと蝕んでいきます。
そして、日本人の病的死因トップ3である、「がん」、「心臓病」、「脳卒中」へと一歩一歩近づく。
これらの死亡率はとどまることなく年々上がっているのが現状。
そんな中、食生活の改善を意識している方も多いと思いますが、
それと同時に様々な食事法、ダイエット法が氾濫し、
「一体何が良いのか?」と迷うこともあるのではないでしょうか
最近、よく耳にする「ベジタリアン」という言葉。
ベジタリアン食、菜食中心の食事にすることにより、どのような生活習慣病へのメリットがあるのか?
そして、ベジタリアン食によるデメリットはないのか?
日本よりも圧倒的にベジタリアン人口が多く、ベジタリアンの歴史も長い海外の研究データをもとに、
私の実体験も交えてお伝えしていきます。
日本では「隠れベジタリアン」?!
アメリカ VS 日本の食事情。
アメリカNYでの生活。
健康的な食生活に意識が高いニューヨーカーと関わる中で、
また舞台の仕事で、より意識の高いダンサーや舞台女優、俳優と共に生活する中で、
私自身、食に関する意識と知識が日本にいた頃よりも大分高まりました。
私の母はお肉好きだったので、私も日本にいた頃はお肉中心の生活でしたが、
アメリカNYでの生活では周りにベジタリアンが多く、私もダンサーとしての仕事上、体調管理のために少しずつベジタリアン食にシフトしていきました。
緩いベジタリアン時代から数えると約15年程菜食主義的な食生活を送っています。
ヴィーガンと呼ばれる動物性のものを全くとらない食事を始めてからは10年程。
(日本帰国後は、周りの方々にあまり理解してもらえないので、お付き合いでは少量動物性のものを頂くこともあります)。
ベジタリアンにシフトしてからの私個人の体験では、
以前より疲れにくくなった、
沢山食べても太りにくくなった、
凄く、若く見られるようになった
・・・などの嬉しい変化を感じています。
(普段、年齢を相手に伝えていませんが「ゆとり世代ですか?」と聞かれたり、「私たちの年代だとXXですよね~」と大分年下の方に同じ年位に思って頂いているようです(笑))。
アメリカでは当たり前だったベジタリアンやヴィーガンですが、
日本に戻ってきてからは行き場がないのが現状。
まるで「隠れキリシタン」のような尋問が続きます。
「お肉を食べないと体に悪いよ、一口でいいから食べて。」
「牛乳を飲まないとカルシウムが不足するよ、一口でいいから飲んで。」
「よく野菜だけで生きているね。」
「一体、普段何を食べてるの?」
そんな会話に疲れたので、普段は「隠れベジタリアン」。
一方、私の年齢を知ると、
「どんな化粧品を使っているの?」
(答え:化粧はほとんどしていません)。
「どんなサプリメントを飲んでいるの?」
(答え:サプリメントは飲みません)。
「一体、普段何を食べているの?」
(答え:ベジタリアンです)。
と同じ尋問が始まるので、普段は年齢も伏せています(笑)。
ベジタリアン、菜食主義って本当にいいの?
野菜だけしか食べなくて本当に大丈夫?
私がベジタリアンにシフトしての体感や変化はあくまでも、
私個人の感想なので、海外で行われた研究のデータもお伝えしていきますね。
1つ目のデータは、
「JAMA Internal Medicine」誌に発表された研究、米国ロマリンダ大学の研究者が約6年かけて実施した調査から。
研究内容:
2002年から2007年に募集した調査対象(7万3308名の男女)に対する平均5.79年間の追跡調査(その間に2570人が亡くなっている)。
研究結果:
ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べ、全体として調査期間中に死亡するリスクが12%低かった。
詳細:非ベジタリアンとの死亡率の比較
A:純粋菜食者(ヴィーガン):15%低
B:乳製品と卵は食べる菜食主義(ラクト・オボ・ベジタリアン):9%低
C:一部の肉は食べる(セミ・ベジタリアン):8%
D:工業的に作られた食品を避け、野菜のほか天然の魚、卵等を食べる(ペスコ・ベジタリアン ):19%低
上記4つのタイプではDのペスコ・ベジタリアン が一番死亡率が低かったといえます。
2002年から2007年に募集した調査対象(7万3308名の男女)に対する平均5.79年間の追跡調査(その間に2570人が亡くなっている)。
研究結果:
ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べ、全体として調査期間中に死亡するリスクが12%低かった。
詳細:非ベジタリアンとの死亡率の比較
A:純粋菜食者(ヴィーガン):15%低
B:乳製品と卵は食べる菜食主義(ラクト・オボ・ベジタリアン):9%低
C:一部の肉は食べる(セミ・ベジタリアン):8%
D:工業的に作られた食品を避け、野菜のほか天然の魚、卵等を食べる(ペスコ・ベジタリアン ):19%低
上記4つのタイプではDのペスコ・ベジタリアン が一番死亡率が低かったといえます。
2つ目のデータは、
オックスフォード大学が2013年1月に発表した研究より。
研究内容:
調査対象は英国に住む4万5000人の男女(被験者の34%がベジタリアン)。
研究結果:
ベジタリアンは、非ベジタリアンと比較し心疾患リスクが32%低かった。
またベジタリアンの方がBMI(ボディマス指数)が低く、糖尿病にかかる人も少なかった。
調査対象は英国に住む4万5000人の男女(被験者の34%がベジタリアン)。
研究結果:
ベジタリアンは、非ベジタリアンと比較し心疾患リスクが32%低かった。
またベジタリアンの方がBMI(ボディマス指数)が低く、糖尿病にかかる人も少なかった。
上記2つの調査の他にも、
ベジタリアンはメタボリックシンドロームになるリスクが低いという調査結果が2011年4月に「Diabetes Care」誌にて掲載されています。
ベジタリアンに不足しがちな栄養素はあるの?
「ベジタリアン食=健康食」じゃないという説は・・?!
先に述べた3つの調査結果からも、ベジタリアン食が生活習慣病に有効であることがみえてきますが、
きちんと栄養を考慮したベジタリアン・ビーガン食は心筋梗塞、高血圧、糖尿病、直腸がん、前立腺がんなどの病気の予防や改善に役立つとも言われています。
それらの健康効果は、ベジタリアン食では飽和脂肪酸、コレステロールの摂取が少なく、
多くの食物繊維、マグネシウム、カリウム、ビタミンC、葉酸、カロテノイド、フラボノイド、フィトケミカルを摂取できるためと考えられています。
ベジタリアンとして生きていくと決めたのならしっかり栄養学の知識を身に着けて。
ただ、大切なのは「ベジタリアン食=健康食」と鵜呑みにするのではなく、きちんとした栄養管理をすること。
ベジタリアンになって体を壊した・・という方がいるようですが、
ベジタリアン食であっても、残留農薬の多い農作物ばかり食べていたり、
食品添加物が多く使用されている食品を多く摂っていたり、糖質ばかりを食べていたり等、
全体の栄養が偏っていては、健康効果はあまり期待できないので注意が必要です。
あいまいな知識でベジタリアン食を続けていくと、動物性食品に豊富に含まれる栄養が不足するケースもあります。。
上手にベジタリアン食を生活に取り入れるために、もう少し説明を加えていきます。
先の研究結果でも、ヴィーガン、ラクト・オボ・ベジタリアンというベジタリアン・・
などのタイプ(種類)が出てきましたが、一言でベジタリアンといっても、
乳製品・卵は食べるベジタリアン(ラクト・オボ・ベジタリアン)や
乳製品・卵などを含めて一切の動物性食品を食べないベジタリアン(ヴィーガン)など、いくつかのタイプがあります。
ここでは、それぞれのベジタリアンのタイプ別に不足しがちな栄養素をみていきます。
既にベジタリアンの方は、ご自分のタイプに不足しがちな栄養素を認識することにより、食生活に反映させてください。
これから、ベジタリアン食を取り入れていこうと考えている方は、
どのタイプのベジタリアンがご自分に合うかの目安にしてください。
ペスコ・ベジタリアン
工業的に作られた食品を避け、野菜のほか天然の魚、乳製品、卵を食べる。
(ただしペスコ・ベジタリアンを名乗る方の中には、卵や乳製品は食べないという方も多い)
伝統的な和食に近い。ビタミンやオメガ3脂肪酸、タンパク質なども不足しにくい。
ラクト・オボ・ベジタリアン
乳製品と卵は食べる菜食主義。
魚に含まれるオメガ3脂肪酸(DHA、EPA)を植物性食品から摂取できるオメガ3脂肪酸、ALA(α-リノレン酸:胡桃やアマニオイル、えごまオイルなど)で補う必要がありえる。
ヴィーガン(純粋菜食者)
植物性食品のみの完全菜食主義。
(日本の精進料理にあたる)。
このタイプのベジタリアンはきちんと意識していないと
お肉に豊富に含まれるたんぱく質、魚に含まれるオメガ3脂肪酸(EPA/DHA)をはじめ、
鉄分、亜鉛、カルシウム、ビタミンB12などの必要な栄養素が不足するケースがあり、
たんぱく質の不足による貧血や筋肉量低下、骨量低下に注意が必要と言われています。
ちなみに私はこのヴェーガンタイプ(お付き合いでの外食以外)。
そのため以下の食品を積極的に摂るようにしています。
VEGANが積極的に食べるべき食品リスト
たんぱく質:豆類(特に発酵食品である納豆やVEGANヨーグルト等がおすすめ)、海苔、ごま、酒粕、カレー粉、味噌、抹茶、ほししいたけ、カシューナッツ、アーモンド等のナッツ類、豆腐、きなこ、
EPA・DHA:アマニオイル、えごまオイル、くるみ、大豆など
植物性食品から摂取できるオメガ3脂肪酸のALA(α-リノレン酸)は一部がEPA・DHAに変換される。
亜鉛:ゴマ、大豆、豆、穀物、ナッツ類
カルシウム:シュウ酸の少ない緑の野菜であるブロッコリー、白菜、青梗菜
これらのカルシウム吸収率は牛乳よりも高い。シュウ酸の多いほうれん草は、シュウ酸がカルシウムは吸収率を下げるので、カルシウム源としては適さない。
ビタミンB12:海苔
鉄分:ゴマ、海苔、大豆、納豆など
植物性の鉄分吸収率は、お茶やコーヒーなどに含まれるタンニンにより下がるので飲みすぎには注意。発酵食品である納豆、味噌、テンペやビタミンCを多く含む食品は体への鉄分吸収率をあげるため積極的に摂る。
ベジタリアンは結局、体にいいの?
ベジタリアン食を生活に取り入れるメリットは沢山あります。けれど長期的にみた場合、
全く知識のないまま「とりあえず、野菜だけ食べていればよい」と考えるのはかえって逆効果なケースもあるので注意して。
一番大切なのは、様々な情報をただ、鵜呑みにするのではなく、
自分自身の体調と、体感を大切にすることだと私は信じています。
大抵のヒトには、
目があり、鼻があり、口がある・・、同じ顔の構造。
でも、
誰一人として(たとえ一卵性の双子であっても)あなたと全くおなじ顔の人はいないように、
私たち一人一人は唯一の存在。
そして、年代によっても、季節によっても、時間によっても、その時の気分によっても体の状態は変化します。
だからこそ、今のあなたにとって、「ぴったり」な食を探してみてください。
食べることは毎日行われること。
だからこそ楽しんで欲しい。
食べることは毎日行われること。
だからそこ、その内容に気を使うことはモチロンですが、
おいしいと感じるものを、楽しんで頂くことが体の健康にも、心の健康にも大切。
私は食べものの力は、私たちが思っている以上に大きいと感じています。
もともと私がベジタリアン食にシフトしたのは、
ダンサーとしての仕事上、健康管理と仕事のパフォーマンスのためでした。
でも、食事を改善していく中で、気がついたことは、
食事は体だけではなく、心の状態にも大きく影響を与えるということ。
そのことに気づいた今は、
「周りに優しく在るため」に自分の食事を整えたいと思っています。
この世界には、一生かかっても出逢えないほど多くの人が存在します。
この広い世界の中、
限られた時間の中で、
出逢える人、
そして、関係を深める人はごくわずか。
今、目の前にいる人を大切にしたい。
そのために今の私にとって毎日の食事は大切な要素。
もし、その気持ちが根底にあったら
「あれを食べた方が良い」
「これは食べない方が良い」
だけににとらわれず、
もっと食べることが楽しくなる気がします。
あなたは、
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