「唇」を見れば胃や消化器のSOSサインがわかる|東洋医学望診法から見る今控えるべき食べ物と食べた方がいいもの
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「唇」を見れば胃や消化器のSOSサインがわかる|東洋医学望診法から見る今控えるべき食べ物と食べた方がいいもの
いけないとわかっているのに、ついつい食べ過ぎてしまう。そんなお悩みをお持ちの方はきっと多いはず。
私は食べ過ぎると、たいてい、体のある部分にトラブルが起きるので、
普段から、その部分を食べ過ぎかどうかのバロメーターにしています。
今回も、案の定、食べ過ぎてしまいましたが、「胃もたれ」などの自覚症状はほとんどないのに、
体のある部分に「食べ過ぎサイン」が出てしまいました。その部分とは、、、
「唇」と「顔色」です!
これを詳しく説明する前に、まずは、食べ過ぎで弱る臓器を考えてみましょう。
食べ過ぎで弱る臓器
食べ過ぎで弱る臓器とは、皆さん、お分かりのように、まずは「胃」ですよね。食べ過ぎると、「胃痛」「胃もたれ」「膨満感」「げっぷ」「胸焼け」「吐き気」「嘔吐」などなどの自覚症状があらわれます。
このような症状が出たら、「胃」が疲れてしまった、とすぐわかるでしょう。
「食べた物が消化されていない重い感じ」がしますよね。
実は、東洋医学では、「胃」以外にも、「消化」に関わる器官として「脾」があります。
この「脾」というのは、「脾臓」の「脾」ですが、現代医学でいう「脾臓」のことを指すのではありません。
東洋医学では、言ってみれば、「消化に関わる働き全て」ということになるでしょう。
現代医学の臓器で言えば「膵臓」「胃」「腸」「胆のう」「肝臓」などの働きの一部を統合したものということになります。
よって、食べ過ぎると、東洋医学でいう「脾」「胃」、言い換えると「消化に関わる働き」が弱まるということになります。
自覚症状がなくても体はSOSを出している?
「脾」「胃」が弱ると体に出てくるサインとは?
消化にかかわる「脾」「胃」に、自覚症状がなくても、または、軽くても、体はSOSを送っていることがあるのです!そのSOSを無視して、多量の飲食、不規則な飲食などを続けていると、
もっと重症化してしまう可能性もあります。重症化する前に、食べ過ぎで「脾」「胃」が疲れていないか、セルフチェックできるのが東洋医学の「望診法」です。
「望診法」とは?
東洋医学には、独自の診断法があります。●『問診』
「どんな不調か」「いつから始まったのか」などを質問して情報収集する方法。
●『切診』
西洋医学の『触診』に近く、脈の強弱や速さ、お腹のやわらかさや張りをみる方法。
●『聞診』
声のトーンや強弱、さらに匂いで判断する方法。
●『望診(ぼうしん)』
体の外側を目で見て、体の内側の状態を予測する方法
『望診(ぼうしん)』は、目で見て得た情報を体系立て、『臓器』と関連付けています。「どんな不調か」「いつから始まったのか」などを質問して情報収集する方法。
●『切診』
西洋医学の『触診』に近く、脈の強弱や速さ、お腹のやわらかさや張りをみる方法。
●『聞診』
声のトーンや強弱、さらに匂いで判断する方法。
●『望診(ぼうしん)』
体の外側を目で見て、体の内側の状態を予測する方法
よって、目で見た情報から、弱っている「臓器」の予想がつくのです。
では、どのように体系立てているのでしょうか?
■東洋医学の基本、五行論で体のパーツのグループ分け
毎回のようにお伝えしていることですが、東洋医学の基本理論に『五行論』があります。この中で、自然界のあらゆるもの(季節、色、味、私たちの体(臓腑)など)を『木、火、土、金、水』の5グループに分類しています。それぞれ、関係が深いものが同じグループにまとめられています。
五行色体表
『木』→『春』『青』『酸味』『肝・胆』『爪』
『火』→『夏』『赤』『苦味』『心・小腸』『面色』
『土』→『晩夏(長夏)』『黄』『甘味』『脾・胃』『唇』
『金』→『秋』『白』『辛味』『肺・大腸』『毛』
『水』→『冬』『黒』『鹹味(塩辛い味)』『腎・膀胱』『髪』
『木』→『春』『青』『酸味』『肝・胆』『爪』
『火』→『夏』『赤』『苦味』『心・小腸』『面色』
『土』→『晩夏(長夏)』『黄』『甘味』『脾・胃』『唇』
『金』→『秋』『白』『辛味』『肺・大腸』『毛』
『水』→『冬』『黒』『鹹味(塩辛い味)』『腎・膀胱』『髪』
■「脾」「胃」の疲れは、「唇」に出る!
このように、「脾」「胃」の疲れは、「唇」に出てきます。
食べ過ぎると、唇の横が切れた経験はありませんか?
「唇」が荒れたり、切れたり、乾いたり、剥けたりしたら、まずは、「脾」の働きが悪くなっていると考えましょう。
東洋医学の視点からみると、基本的に、唇の不調は、大きく捉えて、「脾」の不調ということになります。
■顔色が黄色くなる?
また、顔色が黄色っぽくなることもあります。
これは、“いつもに比べて”ということなので、見極めるのが難しいかもしれません。
今回、私は、撮った集合写真を見て、明らかにいつもより黄色かったのです!
この頃は、スマホにカメラがついているので、写真を撮る機会も多く、先月の写真と比べると黄色味が目立っていました。「脾」「胃」に負担をかけてしまったと反省しました。
マクロビオティック望診法でセルフチェック
今回は、セルフチェックしやすい「唇」について、マクロビオティック望診法の考え方から、もう少し詳しくみていきましょう。マクロビオティック望診法
東洋医学の「望診法」に「マクロビオティック」の考えを加味した「マクロビオティック望診法」では、不調と考えられる臓器が「どんな食べ物」で影響を受けてしまったかということも考えていきます。
「〇〇の食べ過ぎ」と「唇」の関係
「消化器系の不調は唇にあらわれる」と先に書きましたが、マクロビオティック望診法では、以下のように考えています。このように、特に、上唇に「胃」、下唇には「大腸」の不調があらわれやすいのです。
「唇」のトラブルは、基本的に、「脾」(消化にかかわる働き)の不調ですが、それに加えて、、、
上唇にトラブルがある場合→「胃」の不調も考えられます。
下唇にトラブルがある場合→「大腸」の不調も考えられます。
唇にこんなトラブルが出たときは…
●荒れる、乾く、カサカサする、剥ける など
このような状態の時は、上唇なら「脾」「胃」が、下唇なら「大腸」が熱を持ちすぎています。
食べ過ぎ、特に油物、甘い物、味の濃い物、香辛料が多くありませんでしたか?
■不調を解消するために
まず、内臓の熱を冷ましましょう。そのためには、唇のトラブルがなくなるまで、次の3項目を実践しましょう。①油物、甘い物、味の濃い物、香辛料を控えましょう。
②腹8分目を心がけましょう。時には、お腹が空くまで食べないという選択も。
③熱を冷ます性質を持つ食材を摂りましょう。―体の内側からおこる熱の症状を緩和し、熱を冷ます作用がある食材
苦瓜、セロリ、きゅうり、トマト、大根、海藻、豆腐、こんにゃく、緑茶、青汁 など
②腹8分目を心がけましょう。時には、お腹が空くまで食べないという選択も。
③熱を冷ます性質を持つ食材を摂りましょう。―体の内側からおこる熱の症状を緩和し、熱を冷ます作用がある食材
苦瓜、セロリ、きゅうり、トマト、大根、海藻、豆腐、こんにゃく、緑茶、青汁 など
●色が悪い(いつもより赤みが少ない)
このような状態の時は、上唇なら「脾」「胃」が、下唇なら「大腸」が冷えすぎています。
冷たい食べ物、飲み物、生もの、フルーツなどを食べ過ぎませんでしたか?または、
体を冷やす性質を持つ食材(上記、熱を冷ます食材参照)の食べ過ぎかもしれません。
■不調を解消するために
まず、内臓を温めましょう。唇の色が血の気が戻るまで、次の3項目を実践しましょう。①冷たい食べ物や飲み物、生もの、フルーツ、体を冷やす性質を持つ食材をお休みしましょう。
②できる限り、火を入れて調理したものを、温かい状態で食べましょう。
②体を温める性質を持つ食材を摂りましょう。
―内臓を温めて冷えの症状を改善させる食材ニラ、唐辛子、シナモン、コショウ、生姜、紫蘇、長ねぎ、玉ねぎ、紅茶、梅醤番茶、梅醤葛など
梅醤番茶の作り方
有機梅干し…1個、おろし生姜…梅干しの1/3量、
有機醤油…小さじ1~2、三年番茶…湯のみ茶碗7~8分目
*梅干し、醤油は、伝統製法で作られたものを使いましょう。1.湯のみ茶碗に、種をとった梅干しとおろし生姜を入れてドロドロにつぶす。
2.醤油を加えさらに練る。
3.熱い番茶を注ぎ、混ぜて飲む。
不調時におすすめ。1分でできる自然のお薬「梅醤番茶」の作り方。
終わりに
今回は、「食べ過ぎ」と「唇」の関係を中心に述べてきましたが、「食べ過ぎ」ていなくても、
「脾」「胃」に負担がかかると「唇」にトラブルが出てくることがあります。
そんな時には、上記を参考にしてトラブルを解消しましょう。
大きな内臓トラブルにつながる前に、食べ物でセルフケアして、今年も健康でお過ごしください。
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