そんなに「咀嚼(そしゃく)」って大事なの?噛まないことであなたに起こる5つのこと
「ゆっくり、よく噛んで食べなさい。」
ぼくたちは小さい頃から何度そう言われてきたのでしょう。
そうは言われてもなかなかゆっくり噛んで食べるというリズムが身につかないまま大人になりました。
はじめて「カレーはのみものです。」を耳にしたとき、何とも気分が悪くなった記憶があります。
こんにちは、トッティです。
今は時間がとても大事な社会。
多くに人にとって「ゆっくり食事をする」時間はなかなかないのではないでしょうか?
ファストな食べ物や数々の立ち食い店。安く、早いことは多くの店にとって重要視されています。
会社勤めであれば昼休みは1時間程度。
その時間に大勢の人が殺到するので必然的に急いで食べなければいけません。
まさに駆け込むように食べる有様です。
「仕事が早いヤツはメシ喰うのも早いんだ!」
「そうなんですか!わかりました!」
なんてわけのわからない理屈を信じていた頃もありましたが、何なんでしょうね、そんなわけないでしょう。
今日は噛むことについて少し考えてみたいと思います。
咀嚼しない人。早喰いはカラダに悪いのか?
ではきちんと噛まない食習慣を続けていくとどうなるのでしょうか?
デメリットを5つ挙げてみます。
①太りやすくなる
②虫歯・歯周病になりやすくなる
③顎が弱くなる
④肩こり・腰痛になる
⑤老化スピードが早くなる
順に考えていきましょう。
①太りやすくなる
まず、太りやすくなります。
食べ物が脂肪に変わるのは、血中のインスリン濃度が上がるときです。
食事により上がりすぎた糖濃度を下げるためにインスリンは分泌されます。
ですが、このとき、余分な糖分を脂肪に変えてしまいます。
噛まない(早食い)ということは、食後インスリン濃度は急激に上がります。
よって脂肪がつきやすくなるのです。
②虫歯・歯周病になりやすくなる
食べ物を細かく噛み、消化酵素を含んだだ液と混ぜ合わせることで消化を助けています。
だ液がたくさん出ることによって虫歯を予防できると言われています。
虫歯は、ミュータンス菌などの虫歯菌が原因です。
ですが、だ液にはこの虫歯菌が作る酸を薄める働きがあるので、
よく噛むことでだ液を出すことが大切なのです。小さい子どもは特に大事ですね。
③顎が弱くなる
噛まなければ顎の筋肉がやせ細ります。
すると、顎の関節に力が掛かったときに支える力が弱くなります。
「食いしばる」ということができなくなってきます。
そして関節がズレ易くなり、ひどい場合には顎関節症になってしまいます。
④肩こり・腰痛になる
人間のカラダはおもしろいものであらゆるところが「連動」しています。
虫歯は胃腸と密接に関係しています。
虫歯になると虫歯ではない方ばかりで噛んでしまうので、徐々に噛み合わせが悪くなります。
この「噛み合わせ」が悪いと、頬の筋肉や首の筋肉がアンバランスになります。
さらに痛みを防ごうとして寝相が悪くなり、首及び肩の筋肉の負担となり肩が凝ってきます。
逆に、虫歯を治療したら肩こりも楽になったという人もいます。
噛み合わせが悪いことで首から肩・背中の筋肉に負担がいきます。
骨盤と脊柱に歪みが出てきて、腰への負担となって腰痛になるのです。
噛まないで食べるとそれがそのまま胃腸に入り、消化酵素は無駄使いされ、
胃腸に大きな負担をかけてしまいます。全て「噛む」ことが起点になっていることがわかりますね。
⑤老化スピードが早くなる
人は年齢を重ねていくと、生理的老化現象の1つとして、体重に占める脂肪の割合が増えていきます。
筋肉や骨など脂肪以外の組織の占める割合(これを除脂肪体重と言います。)がどうしても減っていきます。
なので適度な運動が必要になってくるわけですが、この除脂肪体重が減少するということは、
体力の衰えや免疫力の低下を意味します。
「老化は歯からはじまる」といわれています。
しっかり噛まないと消化酵素を含んだだ液の分泌が少なくなるので消化吸収力が低下します。
固いものを食べる習慣がなくなっている現代では栄養のかたよりが起こります。
カラダ全体が機能低下するので老化がすすんでしまいます。
噛むことは頭の老化予防にもなりますし、噛む刺激によって脳の血行がよくなり、
脳細胞を活性化させることができるのです。
ドカ喰いはほんとにカラダに悪影響をもたらします。
ストレス太りもホルモンバランスが影響していますが、噛むこととの関連性も十分あるでしょう。
他にもデメリットはいくつかありますが、これだけでも十分「ヤバい」でしょう。
カラダの変化は時間をかけてゆっくり変わっていくのであまり気づきません。
気づいたときには進行しています。病気と一緒ですね。なので日々の生活が大事になってきます。
咀嚼しない人にはデメリットが多い。どうしたらいいの?
「よく噛んで食べよう。」以上です。それが全てです。噛むことで先に挙げたデメリットが払拭されると信じて噛み続けていきましょう。
そこから得られるプラスの効果に期待していいと思います。
たまにでいいので「今日は『噛む』ことを意識して食事してみよう!」なんていいかも知れませんね。
さあ、玄米を食べよう!
毎日食べているものって柔らかいもの、多くないですか?
白米、パン、麺類、スープ、サラダ…固くて「顎のトレーニングになるもの」
なんてなかなか食べなくなっていませんか?
そこでおすすめしたいのがやはり玄米です。
白米慣れしている人にとっては「固い」でしょうし、それならばいい「トレーニング」になります。
ゆっくり噛むことでよく消化できることからあなたのカラダに必ずやよい効果を与えてくれるでしょう。
玄米は一口で100回噛むといい、と言われています。さすがに疲れると言う人は50回でもいいでしょう。
少なくとも今の自分の咀嚼リズムの最低でも倍の時間をかけてみましょう。
僕もどうして早く食べてしまうクセがあるので玄米を食べるときはリラックスして食事を楽しむようにしています。
まさに「噛む」ことを意識しています。必然的に食事の時間が倍になります。
ゲームのような感覚だったりもします。よく噛むことでカラダへの吸収率も大きく変わります。
せっかくなのでカラダによい働きをしてもらいたいですからね。
咀嚼する=噛むとダイエット効果も期待できる?
よく噛むことでダイエット効果があるとも言われています。
よく噛んで食べることで食べ物の栄養が体に吸収されやすくなることはわかりました。
つまり消化がよくなり、胃腸の負担を軽減させることによって
「食欲が抑えられる」といった効果や「体の脂肪が消費されやすくなる」といった効果が期待できます。
玄米を食べると痩せるという話も同様です。
「女王・卑弥呼の時代(弥生時代)の人びとは、
1回の食事に約4000回も噛んでいた」という話を聞いたことがあります。
特にリアリティを感じませんが、江戸時代には半分以下になったそうです。
しかしこれが戦後50年間でさらに大幅に減少し、現代では人が1回の食事で噛む回数は、
約600回といわれています。
時代の変化、生活習慣がこれだけ変化しているのでそこは仕方ありません。
大事なことは日常の中でどうやって自分のボディバランスをチューニングしていくか、ということですね。
さあ、今日は何回噛んでみますか?
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