コンビニやスーパーからだけではない家庭から出るゴミ・フードロスの深刻な問題。廃棄された有害化学物質が引き起こす問題とは
フードロスと聞いて、コンビニやスーパーからの廃棄を思い浮かべる人は沢山いると思います。
深刻な問題だけど、自分には関係ないと思われる方もいるかもしれません。
しかし、家庭からのフードロスは企業からのフードロスとあまり変わらないのです。
しかもそれは、添加物や有害化学物質によって環境が汚染され、私達の生活を脅かすことにもつながるのです。
家庭からのフードロスは企業からのフードロスとほぼ同じ
フードロス・チャレンジ・プロジェクトによると、世界では毎年13億トンが廃棄されています。
これは、生産される量の1/3に相当します。
http://foodlosschallenge.com/foodloss02.html
このうち1/4を有効活用できれば、2016年1月時点統計での世界の飢餓に苦しむ人たち約8億人の餓死を補えるといわれています。
日本でのフードロスは平成24年の農林水産省の推計では642万トン。
その約半数である312万トンが家庭から排出されているのです。
一度も食べられること無く捨てられる食べ物の為に、莫大な土地や水が使用され、約33億トンの温室効果ガスが排出されています。そして、これらのフードロスが結果として有害化学物質による環境墓を招き、私達をこの地球に住みづらくさせていくのです。
家庭から出される食品ごみの内訳は有害化学物質につながるもの
農林水産省は、平成23年に家庭に置ける食品廃棄の内訳を公表しています。
http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/exchange_of_opinions/pdf/131028_sanko2-5.pdf
廃棄率第1位、第2位からみる有害化学物質の発生のおそれ
同資料によると、平成21年度の調査では世帯1日あたりのロス量は41.0g。内訳としては第1位は野菜類が20.2gで全体の49.1%、第2位は果物類で6.4gで15.7%、第3位は調理加工食品の4.6gで11.3%と続きます。
廃棄される野菜や果物には、農薬で汚染されている可能性が非常に高くあります。
農薬工業会のHPでは日本の農薬使用率は世界3位とされており、更に有機農業耕地面積は0.2%と先進国最低基準です。
また、この添加物大国の日本では加工食品には食品添加物が数多く使用されています。
指定添加物、既存添加物、天然香料、一般食物添加物の合計で1519品目あり、これは世界でもトップクラスの水準です。
そして、農薬や食品添加物は食べることによって人体に危険を及ぼすリスクがあるだけでなく、廃棄されることによって大気、土地、水に悪影響を及ぼします。
ごみから発生する有害物質とその弊害
農薬だけではない、食品添加物燃焼でも発生する有害物質
農薬が燃焼して発生する弊害としては、発がん性物質と環境汚染を生み出すダイオキシン類が有名です。
しかし、食品添加物を加熱する際にも有害物質は発生します。
農林水産省の資料では、加工食品中の添加物を加熱した際発生する有害物質について記載があります。
http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_manage/seminar/pdf/siryou2-1_processcontaminants-general.pdf
加熱することで有害物質が発生するものは、アクリルアミド、フラン、グリシドール脂肪酸エステル、複素環アミンなどが挙げられています。
特に有名なのはアクリルアミド、揚げ物やポテトチップ、麦茶などに含まれていおり、発がん性物質としても注意すべきですが環境省の有害大気汚染物質に該当の可能性がある物質リストにフランと共にリスト化されています。
https://www.env.go.jp/press/files/jp/16391.pdf
地下水汚染、土壌汚染につながる化学肥料
2009n年、NOAが地球温暖化の新たな原因として農薬や化学肥料、家畜の排泄物に含まれる亜硝酸窒素ガスについて指摘しました。農研機構によれば、畜産業で発生する温室効果ガスは18%にものぼり、その原因は化学飼料を反芻運動で食べることにより発生するげっぷ、糞便として排泄されることにより発生します。
file:///C:/Users/Owner/Downloads/mgzn09801(5)%20(2).pdf
糞便として排泄された亜硝酸化窒素やメタンガスは地下水や土壌も汚染することになります。
更にいえば、こうした畜産物を食べることなく捨てることもそこに含まれる有害物質を垂れ流すことと同じです。
農薬や化学肥料を使用した作物を捨てることも同様です。
窒素化合物などの化学肥料が分解された際にメタンや一酸化炭素、二酸化炭素などを発生させますが、それを捨てることによっても温室効果ガスが発生するのです。
こうした温室効果ガスを発生させないために必要なこと、その答えはシンプルです。
化学飼料や化学肥料を使用せずに有機農業に切り替えればいいのです。
フードロスを減らし地球を守るためには
飽食の時代と言われて久しい現代。
食糧自給率が先進国最低ランクでありつつ食品の輸入量は年々増加し、GM作物や添加物もそこには含まれます。
私達がこの自己矛盾に満ちた、危険な有害物質だらけの日本でフードロスを減らすにはどうすればいいのでしょうか。
オーガニック食品を必要な分だけ購入する
化学肥料や化学飼料、添加物を使用した製品を購入しないこと、それがまず第一です。
多くの企業は安価な商品を大量生産する為、粗悪な原材料と添加物を沢山使用していますが、
それらを安いからと沢山購入して廃棄するのは環境破壊にもつながり、結果的に物価も上がります。
質の良いオーガニックな商品を必要な分だけ購入することは、
環境破壊を防ぐだけでなく自分自身や周りの大切な人たちの健康を守ることにもつながります。
賞味期限をラベリング、見えるストックを心がける
気がついたら賞味期限が過ぎていたということは日常的に起こりえることです。特に冷蔵庫の中ではありがちです。
そんなうっかりを防ぐ為、シールなどで容器に賞味期限をラベリングし、賞味期限の近い順にストックするようにしましょう。
また、賞味期限が見えるようにすることで日々意識的に気にかけることができます。
フードシェア、フードバンクを利用する
以前はそこまで多くなかったフードバンクも、最近では増えてきました。そのなかでも著名なのはセカンドハーベスト・ジャパンです。
http://2hj.org/support/food/
私は栄養士の学校に通っていたときにセカンドハーベスト・ジャパンの講演を聴きその活動を知りました。
個人でも必要な手続きを踏めば食べ物の寄付を行えます。
また、個人参加型のフードシェアサービスも最近は増えており、オーガニック商品を扱っているお店もあります。
提供する側、受け取る側として気軽に参加してみてはいかがでしょうか。
フードロスを減らし有害化学物物質で地球温暖化を防ぐ為に
今年の夏、日本は災害レベルの暑さと発表されましたが、それは有害化学物質による温暖化が原因です。
また、水害など異常気象も同様です。
そこにはフードロスや化学飼料・化学肥料による農業の影響も大きく関わっています。
まずはオーガニックな」分だけ購入することから、そうしたリスクを低減につなげていきましょう。
ひとりひとりの努力が成果につながると私は信じています。
フードロスを防ぐために、質の良いオーガニック食品を使ってみましょう
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