材料は4つだけ!夏の疲れ肌を手作りコスメで補修ケア!|フランスの人気オーガニック・スキンケアアイテム「ゴマージュ」の作り方
材料は4つだけ!夏の疲れ肌を手作りコスメで補修ケア|
フランスの人気オーガニック・スキンケアアイテム
「ゴマージュ」の作り方
今回ご紹介する”ゴマージュ(gommage)”とは、フランス語で角質除去するケア、また、そのケアで使用される角質除去剤を意味します。
« effeuiller » 葉をはがすと言う意味のラテン語 « exfoliare » から
『exfoliant エクスフォリオン 』とも呼ばれることもあります。
この夏、冷房や紫外線で疲れた肌は乾燥し、その角質は厚く、硬くなっています。
天然成分たっぷりのオーガニック・ゴマージュで適度な摩擦を与え、
肌に負担をかけずに角質を取り除くことが、健康な肌を取り戻すのに役立ちます。
肌の健康美を導く「ゴマージュ」とは?
表皮に悪影響を及ぼす要因のひとつが、ストレスや生活習慣の乱れです。その対処法として、ゴマージュで角質の除去を行うと表皮が柔らかくなり、
色が良くなり、また、キメも細かくなります。
ニキビが気になる方も、角質除去で肌が浄化され、症状の改善に繋がります。
さらにゴマージュに配合されている植物由来のベジタルオイルの作用で
肌の保湿とともに吸収力が促進され、細胞の再生も促がされて
肌を健康に導きます。
現在、私が暮らしているフランスでは、
男性も女性も自分に合ったゴマージュを使って、
定期的に肌の健康管理に努める習慣があります。
ゴマージュの5つのメリット
フランスでは男女を問わず、日焼けした小麦色の肌は身体的かつ精神的に健康的で美しいものと
と考える文化があります。
私自身も、日照時間が少ないフランスでビタミンDを補給するために、
日焼けではなく”日光浴”をするように心がけています。
しかし、この日光浴を行った際に、肌の手入れを怠ってしまうと、
そのせいで肌年齢が上がってしまうため、必ずゴマージュを行うようにしています。
そんなゴマージュのメリットは次の5つです。
※すでにご紹介した内容と一部、重複する部分がありますが、
ぜひお読みになってみてください。
1)皮膚の角質を清潔にし、死んだ肌細胞や蓄積した垢などを取り除く。
2)ゴマージュによって、その後に塗る保湿トリートメント(マスク、ミルク、クリーム、美容オイルなど)の
有効成分の肌への効果を高められる。
3)リンパ系が刺激され、毒素の排出が促進されて血行も良くなる。
4) 新陳代謝による肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が助けられ、
肌表面の抗酸化が促進される。
5)肌に柔らかさやツヤがよみがえり、抜きにくい小さな毛が除去されるほか、
巻き毛の発生が抑えられて肌触りが滑らかになる。
そして、私自身もゴマージュの5つのメリットのおかげで、
1年を通して肌のトラブルがなくなる体験をしている張本人です。
ゴマージュの使い方
清潔にした肌にゴマージュを塗って、小さな円を描くようにマッサージしていきます。専用の手袋やヘチマスポンジなどを使用し、角質除去効果を高めることもできますし、
手のひらで軽くぬり込むだけでもその効果は得られます。
マッサージが済んだら、十分に洗い流してタオルで拭き、
しっかりと乾かします。
ゴマージュを使った角質除去の頻度は、肌の質に応じて異なります。
・敏感肌の方:2週間に1回以下
・脂性肌の方:週1回以下
・普通肌の方:週1回
敏感肌の方の場合は、ゴマージュが余計な刺激となってしまったり、
脂性肌の方の場合は、皮脂腺(皮脂を出す腺)が刺激されて
皮脂成分の分泌量が増えてしまことがあるので注意してください。
大切なことは、皮膚を痛めないようにゴマージュをすること。
全身くまなく行うというよりは、必要な部分のみ、
定期的にゴマージュを行うとよいでしょう。
肌に優しい天然成分のみで
作られたゴマージュを選ぼう
多くのゴマージュは、天然の塩や砂糖、植物の種や殻そしてベジタルオイルなど、天然成分または天然成分だけで作られています。
そしてお肌の健康のためには、さらに、天然というだけでなく、
オーガニックな(原材料で作られた)ゴマージュを選ぶことが重要になります。
ただし、一部の市販のゴマージュには、パラベン、内分泌撹乱物質、鉱物油などといった
身体や環境に有害な成分が含まれた製品があるために注意してください。
天然成分使用のオーガニックな製品を選べば、安心して気持ちよく使用出来、
また、安全性とともに高い効果が期待できます。
おすすめは、AHA (アルファヒドロキシ酸)
が入ったゴマージュ
グリコール酸、乳酸などの総称であるAHA (アルファヒドロキシ酸) は、レモン、リンゴ、パパイヤなどの果物に多く含まれることから、
別名 ”フルーツ酸” と呼ばれています。
このフルーツ酸が入ったゴマージュは、フルーツ酸の”死んだ細胞をかじる働き” が
肌を整えてくれるのに役立ちます。
さらに、コラーゲンの生成を促して細胞を生まれ変わらせ、肌の弾力性を高めます。
そして肌には透明感が出て、顔色もよくなります。
ただし、湿度が高い環境下ではフルーツ酸の有効成分が分解されやすいため、気をつけましょう。
表皮の角質を優しく剥離し、細胞の再生を刺激、年齢を問わずに健康的な肌のお手伝いをしてくれる
フルーツ酸入りのゴマージュは、グリコール酸や乳酸などの有効成分が肌に浸透して、
肌のコンディションをみるみるポジティブなものに変化させてくれます。。
毒性がなく、アレルギーの心配はありませんが、敏感肌の方にはおすすめできません。
また、ゴマージュ後は、(肌の性質に関わらず)きれいに洗い流しましょう。
オーガニックな自家製ゴマージュの作り方
ゴマージュを手作りすれば、自分に必要なベジタルオイルを選択でき、粒(スクラブ)の大きさなども自分の好みに合わせて選べます。
今回、作り方をご紹介する2種類のゴマージュ、
「ソルト系ゴマージュ」と「シュガー系ゴマージュ」の大きな違いのひとつは、
粒(スクラブ)の大きさです。
一般にソルト系ゴマージュより粒が小さい「シュガー系ゴマージュ」は、
敏感肌の方に適しています。
また、ソルト系ゴマージュは、塩の粒の大きさや種類によってそれぞれ違なった
研磨効果が得られます。
ゴマージュは使う度に手作りしよう
ゴマージュは毎日行うものではないため、新鮮なゴマージュをその都度作ることをおすすめします。
どうしても作り置きをしたい場合は、細菌の増殖を防ぐために
光を避けて涼しく乾燥した場所に保管し、著しい温度の変化は避けて下さい。
衛生状態をより良く保つため、サビにくく、殺菌した瓶での保存が必須です。
雑菌が沈着しないように、使用前はよく手を洗い、
瓶からの取り出しには、ヘラ等を使うのが望ましいでしょう。
最後に、ゴマージュは非常に長持ちしますが、
匂いや肌触りが少しでも変わったら、その時点で捨てるようにして下さい。
ソルト系ゴマージュの作り方
ソルト系ゴマージュは、肌の呼吸をスムーズにしてより良い循環を促進し、肌を引き締め、肌質を改善するのに役立ちます。
ヒマラヤ岩塩ピンクソルトや死海の塩など、ゴマージュに使われる海塩の種類は豊富ですが、
その塩には、カルシウム、マグネシウム、カリウム、銅、鉄などの微量元素が含まれています。
そしてこれらのミネラルが血行を促進し、炎症を抑え、
解毒作用やリラックス効果を発揮してくれます。
※塩は(砂糖よりも)研磨力が強いため、
敏感肌の方は砂のような小粒の塩を使ったソルト系ゴマージュを選びましょう。
材料
・ヒマラヤ岩塩ピンクソルト 100g
・有機ココナッツオイル又は、モノイオイル 大さじ4杯
・有機マヌカハニー 小さじ1杯
・有機アーモンドオイル 大さじ2杯
作り方
1. ヒマラヤ岩塩ピンクソルトを100g 用意し、その粒をすり鉢などで好みの大きさに砕いていきます。
粒が細かいほど肌に馴染み、ゴマージュしやすいです。また、細かい粒のものは、すべての肌タイプに適します。
2. 保湿効果のあるココナッツオイル又は、モノイオイルを大さじ4杯入れ混ぜます。
モノイオイルは、タヒチに古くから伝わる香油で、天然のココナッツオイルに
タヒチの国花であるティアレの花を漬け込んで作られます。
3. アーモンドオイルを大さじ2杯加えて混ぜます。
4.ビタミン、ミネラルを含み、ニュージーランド先住民・マオリの
伝統的な医学で使用されてきたマヌカハニーを用意します。
5. 小さじ一杯のマヌカハニーを加えてしっかり混ぜます。
6.ソルト系ゴマージュの出来上がりです。
<上記写真のゴマージュについて>
- 上のゴマージュは、砂のように小粒なゴマージュなので、全ての肌質向け。
- 下のゴマージュは、やや粒が多きめなゴマージュなので、普通肌の方や肌の強い方向け。
シュガー系ゴマージュの作り方
シュガー系ゴマージュは、有害な毒素から肌を守るグリコール酸が多く含まれています。健康な肌の維持に欠かせないこの酸は、コンディショナーと保湿剤両方の役割を果たします。
乾燥肌や敏感肌で悩んでいる方の味方なのです。
シュガー系ゴマージュはソルト系ゴマージュより溶けやすいという特徴があり、
また、全肌質向けのゴマージュです。
今回使用している精製されていないキビ砂糖には、
カルシウム、鉄分、マグネシウム、カリウムなどの栄養素が含まれており、
それらがお肌に栄養を与えて、再生してくれます。
材料
・有機キビ砂糖 60g
・有機モリンガオイル 大さじ3杯
・有機アーモンドオイル 大さじ3杯
・有機バニラビーンズ 1本
作り方
1. ミネラルが含まれている「キビ砂糖 (60g)」と
リラックス効果のある「バニラビーンズ(1本)」を入れて混ぜます。
2. モリンガオイルを大さじ3杯入れて混ぜます。
モリンガオイルは、オレイン酸が豊富に含まれ、皮脂によく馴染んで、
保湿効果にすぐれています。
3. アーモンドオイルを大さじ3杯入れて混ぜます。
4.シュガー系ゴマージュの出来上がりです。
シュガー系ゴマージュに
相性の良い果物をプラスすると、
うれしいフルーツ酸効果が!
シュガー系ゴマージュをベースに果物を混ぜて、先ほどご紹介した ”フルーツ酸” の効果を満喫しましょう。
果物を混ぜる分量は、シュガー系ゴマージュのベースの10%です。
入れ過ぎは効果が得られず逆に肌を痛めてしまいます。分量は守りましょう。
ニキビができやすい肌には、レモンの果汁とマヌカハニーを混ぜるのもおすすめです。
ゴマージュから考える、海のゴミ問題
海の環境や生態系を脅かすゴミとして、
近年、注目されている ”マイクロプラスチックビーズ” 。
これは、市販のゴマージュや歯磨き粉などといった、
角質除去や洗浄の目的で使われるプラスチックを微細な粒子に加工したものです。
マイクロプラスチックビーズには、
毒性のある化学汚染物質を吸着しやすいという性質があり、
生物間、空間を超えてその毒物を媒介させる恐れがあります。
自然な分解がされににく、100年以上も残留。
それを水生生物が食べると、食物連鎖のサイクルの中で
魚や鳥、人間を含む哺乳類の体に蓄積されて、次々と汚染していきます。
今回ご紹介したゴマージュはもともと、天然のココナッツの繊維や、
クルミやアプリコットなどの果物の種子などを粒(スクラブ)の材料に使用していましたが、
2007年頃からマイクロプラスチックビーズを使ったゴマージュが市販されるようになりました。
その後、多くのスキンケアブランドが、マイクロプラスチックビーズが
自然環境や海洋生物にもたらす危険性を気にすることなく、
それをを自社製品に使用し続けてきました。
このマイクロプラスチックビーズは、比重が軽く、水にも浮いてしまい、
また微小過ぎて下水処理場のフィルターでは濾過が難しいため、
何年間もの間、海や川へ流れ込んでいたのです。
さらに、私たちが飲む水道水にもマイクロプラスチックビーズが
含まれていることが判明しており、私たち人間も注意が必要です。
参考:「リサイクルハブ」
マイクロプラスチックビーズに対するフランスの取り組み
フランスでは長年にわたり、化粧品(ゴマージュなどの角質除去剤、歯磨き粉、シャンプーなど)に由来するマイクロプラスチックビーズ問題解決に
悪戦苦闘してきました。
そして環境保護団体による積極的な働きかけと、2018年1月1日からの生物多様性基本法により、
2020年にプラスチック製の家庭用綿棒が禁止されたことに伴って、
マイクロプラスチックビーズの化粧品への使用も禁止されました。
実はそれに先立ち、多くのオーガニックコスメブランドは法律を待つことなく、
角質ケア剤やゴマージュに天然成分のみを使用し、マイクロプラスチックビーズを使っていません。
私たちが便利に使っている製品が、生態系の安全性を脅かすという事実は忘れないようにしたいですし、
化粧品選びにおいてもそのことは心にとめておきたいものですね。
オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market
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