これがインフルエンザの真実だ!ワクチンを打てばかからないの嘘。自然に感染する以外粘膜抗体を作る方法はない。ウイルス・ワクチン・薬について
最近急に寒くなり始め、病院にもインフルエンザで受診する患者さんも多くいらっしゃってます。
IN YOUの読者さんはワクチンを使わない・・・という方も多いのではないでしょうか。
たしかに近年ではワクチンの危険性や様々なデメリットについても知る人が増えてきており、問題が浮き彫りになっています。
しかしどうしても外せない大事な時なのでワクチンを打っておこう、と思われている方も多いのではないでしょうか。
ところで、
「ワクチン打っても、かかる時はかかるんだよね・・・」
「薬を使うと次の日にすぐに元気になるから、2、3日暇なんだよね、ラッキー!」
インフルエンザにかかったことがる方はあるあるですよね。
でも、それぞれの理由って何でかご存知でしょうか。
これから本格化するインフルエンザに向けて、関連することを学んで自分のインフルエンザ対策に役立ててください。
インフルエンザってどんなウイルス?
3種類のインフルエンザの特徴
インフルエンザウイルスは、A・B・C型の3つの型に分類されています。毎年流行を起こすのはA型とB型で、パンデミックを起こすのはA型です。
インフルエンザは、主に冬期に流行する「流行性感冒」です。
一番多い感染経路は、咳やくしゃみをした時のつば、呼吸の時の水蒸気のような水分にくっついて人に感染する飛沫感染が多く、その水分が付いたものを触ったりしたことによる接触感染でも起きます。
A型インフルエンザ
A型インフルエンザウイルスは、症状が一番激しい型です。皆さんがよく知っている「インフルエンザ」はこちらになります。
また、A型はヒト以外にも鳥・豚などにも感染します。
・38℃を超える高熱が出る
・気管支炎、肺炎を合併しやすい
・関節痛、筋肉痛、全身倦怠感がある
・稀に脳炎、脳症の合併症を引き起こすことがある
・鼻やのどの腫れが後から出てくる
B型インフルエンザ
A型インフルエンザほど、大きな流行にはなりませんが、ワクチンには含まれているます。B型は、ヒトにしか感染しません。
・お腹の風邪の症状に近く、下痢やお腹の痛みを訴える人が多い
C型インフルエンザ
1度免疫を獲得すると、一生かからないと言われています。再びかかったとしてもインフルエンザだとは気づかず済んでしまうことが多いです。
C型は、ヒトにしか感染しません。
・ほとんどの大人が免疫を持っている
・かかるのは4歳以下の幼児が多い
・かなり軽症で済むことが多い
・鼻水いがいの他の症状は表れないことが多い
A型インフルエンザウイルスが大流行する理由
出展:アステラス製薬実は、A型ウイルスには「亜型」と呼ばれるさらに細かい種類があります。
亜型の特徴を決めているのは、ウイルス粒子の表面にあるヘマグルチニン(HA)とノイラミニダーゼ(NA)と呼ばれる突起物が付いております。
HAは人の細胞に感染する時にカギの役割をする突起で、NAは細胞の外に出るためのカギの役割をしています。
それぞれHA16種類、NA9種類存在するため、全144種類のA型ウイルスの亜型が存在します。突起の組み合わせの違いによって、A/H2N2=Aアジア型、A/H3N2=A香港型というように、HとNの番号を使って表されます。
A型インフルエンザワクチンを亜型144種類全部準備すればいいのではと考える方もいると思いますが、実際はそんなに容易くはないのです。
出展:アステラス製薬
2009年に、大流行していた新型インフルエンザウイルスは、A/H1N1型というものでした。実はこれは、1918年に起きた「スペインかぜ」と1977年に起きた「ソ連かぜ」と同じ型のA/H1N1型のインフルエンザでした。
例え同じ型でも、少し時間が立つだけで微妙に違いが出てきてしまうのがA型インフルエンザウイルスなのです。
そのため、2009年に大流行を起こしたことから、新型インフルエンザウイルスには、A/H1N12009という名前が本当の名前なのです。他のB型・C型は、ほとんど変わることがなく変異があっても10年〜40年に1回です。
この変異のしやすさが、他の予防接種のワクチンとは違って、毎年のようにワクチンを打たないといけない理由の1つなのです。
インフルエンザワクチンは、効く?効かない?
MYGO2016/2017冬シーズンのインフルエンザワクチンの内容は以下のものです。
A/California(カリフォルニア)/7/2009(X-179A)(H1N1)pdm09→新型インフルエンザ
A/Hong Kong(香港) /4801/2014(X-263)(H3N2)→香港かぜ
B/Phuket(プーケット)/3073/2013(山形系統)
B/Texas(テキサス)/2/2013(ビクトリア系統)
引用元:国立感染症研究所
2015/2016冬シーズンは
A/Hong Kong(香港) /4801/2014(X-263)(H3N2)
→ A/Switzerland(スイス)/9715293/2013(NIB-88)(H3N2)で後は同じ4株
2014/2015冬シーズンは
新型インフルエンザは同じで
A/New York(ニューヨーク)/39/2012(X-233A)(H3N2)
B/Massachusetts(マサチュセッツ)/2/2012(BX-51B)の3株
見ていただければ分かりますが、同じ「H◯N◯」でも/で区切られている番号に違いがあるのが分かると思います。
ワクチンは、その時の流行を予測して作成されます。
特にA型ウイルスは変異をしやすい理由から、このように予測したとしても、
微妙に変異していることがほとんどであることから、ワクチンを打ったけどインフルエンザに罹る人がいる理由の1つです。
また、A型のワクチンは2種類しか入っていないため、これら以外のA型インフルエンザに感染しても、ワクチンで抗体を作れるように準備していたとしても、その抗体はほとんど意味がないのです。
厚生労働省でも「インフルエンザワクチンは、重篤化を防ぐもの」としているようですが、
実際には防ぐという効果はない、防げないのではないかという指摘も、あります。
インフルエンザワクチンは、感染前提の対策
ワクチンを打ったからと言ってインフルエンザにならないとは限らない
ワクチンを打ったからといってインフルエンザにかからないことは絶対にあり得ないのです。
ワクチンは、体の中つまり血液中で抗体を作りますので、感染しないと効果を発揮しません。
それでは、本当の意味で感染させない予防法はあるのでしょうか。
その方法は、鼻や喉などの粘膜からの侵入を防ぐことです。
インフルエンザウイルスが感染する時は、咳やくしゃみなどが鼻や口、喉といった上気道に入ってから感染します。
病院でインフルエンザの検査をする時に鼻や口開けて喉に長い綿棒みたいなものを入れられたことがある方がいると思います。
これら経路から自然感染した場合に、主に粘膜で分泌型IgA抗体と呼ばれる粘膜を防御する抗体ができます。
この過程を経て血液中でIgG抗体が増えて、ウイルスやウイルスに感染した細胞に抗体が機能するようになります。
インフルエンザワクチンは、注射をしますので血液中で抗体ができても、感染する入り口の鼻や口、喉などの粘膜の抗体はできないのです。
これが、インフルエンザワクチンを打っても、インフルエンザにかかってしまうもう1つの理由なのです。
そして、粘膜で抗体を作るためには、自然に感染する以外に方法はないのです。
インフルエンザに罹ったら
薬は使った方がいいのか
皆さんは、タミフルのような抗ウイルス薬をどんなものだと思っていますか。
抗ウイルス薬は、薬の特性からウイルスが感染するのを防御したり、細菌のようにウイルスを殺滅したりするようなものではありません。
抗ウイルス薬のほとんどが、細胞に感染して増えたウイルスを細胞から出さないようにする薬です。
薬を飲んで次の日から元気な方がいらっしゃいますが、それは抗ウイルス薬が効いて細胞の中でウイルスが閉じこめられて感染制御しているからです。
発熱もだるさもなくなっても自宅療養させられるのは、薬によってウイルスが細胞に閉じ込められている状態ですので、本当の意味ではウイルスが完全に消えていないからです。
また、この抗ウイルス薬は大半は発症してから2日以内に使って初めて効果があります。
つまり、それ以降に薬の使用有無にかかわらず、特に差はあまり大きくありません。
その理由は、高熱が初日から2日目で一気に表れて、自分の免疫でウイルスを倒してしまった後が発症して3日目ですのでその後1週間くらいでほぼ治るため。
自分の体で抗体も徐々に出来上がるので、薬を飲む意味がないのです。
日本人はタミフルをのみすぎ
また、2009年の新型インフルエンザのときに発表されたアメリカ疾病予防管理センター(CDC)のインフルエンザの抗ウイルス薬ガイドラインがあります。【抗ウイルス薬ガイドライン】
◆5歳未満の子供。季節性インフルエンザの重篤な合併症のリスクは2歳未満の子供で最も高くなる。
◆65歳以上の成人
◆以下の状況である者:
・慢性肺疾患(喘息を含む)、心疾患(高血圧を除く)、腎疾患、肝疾患、血液疾患(鎌状赤血球症を含む)、神経疾患、神経筋疾患または代謝異常(糖尿病を含む)
・薬剤またはHIVによる発生を含む免疫抑制状態
・妊娠中の女性
・長期間アスピリン療法を受けている19歳未満の者
・介護施設及びその他慢性疾患介護施設居住者
引用元:国立感染研究所
これらに該当する者が、インフルエンザによる抗ウイルス薬を使う意味があるとしており、健常成人は使う必要性がないのです。それにもかかわらず、日本では世界の7割のタミフルを予防目的でも使用しており、2番目のアメリカでも2割程度で予防には使いません。それに加え、アメリカの人口は日本の約3倍の人口がありますので、日本だけでどれだけ消費しているかが浮き彫りになっていきます。
タミフルにより心臓障害など重篤な障害が出る可能性
また、近年ではタミフルの副作用として嘔吐が出やすいこと、他にも心臓関連の障害、他の臓器機能障害が出る報告もあり、予防投与で使うことも今後注意が必要です。
最後に
解熱剤も後遺症や合併症の危険性がある。
インフルエンザウイルスとその病態、ワクチンと薬の現状についてもお伝えしました。
インフルエンザは、乳幼児・小児、高齢者で重症化しやすいウイルス感染症です。
インフルエンザの死因は、気管支炎や肺炎の合併症で90%以上。
他にも乳幼児・小児では、インフルエンザのときに解熱鎮痛薬を使用したことによるインフルエンザ脳症・ライ症候群で脳炎よるに意識障害・異常行動で後遺症が残ったり、臓器不全も合併して亡くなる方もいます。
気軽に熱を下げるための薬を使うことも注意が必要なのですが、
知らない方が多いのも事実です。
しかしながら高齢者では、内臓含めた機能が全体的に低下している方が多いので、1度インフルエンザのような高熱になる病気に罹ると、
再び元の状態まで回復する体力が持たなくなってしまうため「最後の灯を消す病気」とも言われています。
ですから体が弱い年代は甘くみるのはとても危険だといえます。
このような方々にとっては、毎日の予防が大事であり、インフルエンザにかからぬよう必要に応じて東洋西洋どちらの利点も活かしながら正しい判断でこれからさらに流行が増すインフルエンザ対策をしていただけたらと思います。
☆動画コンテンツIN YOU Tube『私達の身近にあるテラヘルツの驚異的な力が、予想以上だった!』
オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market
IN YOU MarketIN YOU Marketおすすめのウイルス対策アイテム
この記事を読んだ方におすすめの記事
インフルエンザの本番前に備えておきたい「血管力」の鍛え方|本当に怖いのは、血液のドロドロではなく、スカスカだった!コロナウイルスの影で、アメリカではインフルエンザが大流行|家庭で出来るインフル対策の可能性とは
猛威を振るうインフルエンザ。去年発売話題の新薬は従来の薬と何が違うのか? 理学療法士が考える「安易に飲んではいけない2つの理由」とは
この記事が気に入ったら
いいね!しよう