野菜の皮、捨てていませんか?無農薬なら丸ごと食べたいマクロビオティック流「一物全体」の食べ方。
「一物全体」という考え方、知っていますか。
マクロビオティックの基本の考え方のひとつである「一物全体」。
あなたはきいたこと、ありますか?
私自身がマクロビオティックを始めて一番気軽に生活に取り入れやすい、と感じたことがこの「一物全体」です。
食材をまるごといただくことで、今まで捨てるしかないと思っていたものが実はとても素晴らしいパワーを秘めていたこと、そして私たちの身体にとても嬉しい効果があることを知りました。
それまでは野菜を食材としか見ていなかったのですが、一物全体という概念を知り、とても愛しく思えるように変化しました。 今回はその「一物全体」にフォーカスして、得られるさまざまなメリットをご紹介します。
一物全体とは?
マクロビオティックの調理法の大原則として、食材の皮は剥かず、アク抜きもせずに丸ごと調理して食材のエネルギーをそのまま私たちの身体に摂り入れていくということが一物全体です。しかし今の現状、スーパーに行くと「カット野菜」という名前で、野菜は葉や根が切り落とされた状態で店頭に並んでいる光景を目にします。
便利さから買ってしまう方も多いかもしれませんが、これは本来の姿ではなく、野菜のエネルギーがそぎとられてしまった不自然な姿。
さらに通常のスーパーではカット野菜をなるべくくさらせないようにいくつもの薬品や漂白剤等をかけています。
小売店や配達業者、消費者の都合の良い形に合わせて売られているのです。
基本的に野菜は捨てるところがないと言われており、それぞれの部位はそれぞれに意味をもって存在しています。
例えば根の部分。
植物は種の状態から根を張り土からの栄養を吸収し土台固めをしていきます。
栄養を蓄え芽を出しそして発育していきます。
根っこの部分はとても重要で、栄養価が高く陽性度が強い、デトックス効果も非常に期待できます。
まるごと食べれる食材には野菜の他に豆類、ごま、玄米、雑穀類、小魚があります。
一物全体、丸ごといただくメリット
以前は体調を崩すことが多かった私ですが、この調理法に変えてからは体調を崩すことがぐっと減りました。インフルエンザや風邪が蔓廷していてもうつることがなくなりましたし、お腹が張らなくなったことも大きな変化でした。
その他に私が感じたメリットを挙げます。
・皮を剥かないで済むので調理時間の時短が図れる
・ゴミが減らせる
・出汁がいらなくなる
・調味料が少量で済む
・無駄が出ないので経済的
・腸内環境の改善
・簡単な調理法で味に深みが出せる
・必要な栄養素を効率よくとることができる
・美肌効果が期待でき、なおかつ免疫力を上げることができる
お料理をする側の方にとって、時短ができて楽になる。
健康や美容にも効果があり、また家族の健康も期待できる。
いいことづくめではないでしょうか。
現代型栄養失調に有効な「一物全体」
若い世代にも増え続けているという現代型栄養失調とは、環境の変化によって農作物の栄養価の低下、加工食品・精製食品・添加物の増加、冷凍保存で栄養価の減少、コンビニ食やファーストフード、インスタント食の主食化、などによって栄養が偏り生きていくために必要な栄養素が不足している状態のこと。
このような状態が続くと大病に発展します。
ではどのように防ぐのがよいのでしょうか。
現代型栄養失調の方にみられる状態が脂質・糖質の過多で、他の栄養素が足りていない状態。
「一物全体」を行っていると身体が消化や排せつを促すビタミン・ミネラル・食物繊維を無理なく摂取することができます。
また、豆類や小魚も含めれば何種類もおかずを用意しなくても栄養バランスは とれるので、さらに効果的です。
体内の細胞が徐々に元気になり、免疫力が高まります。
今まで捨てていたところにある効能と活用法
身近な野菜を例に活用法と嬉しい効果をご紹介いたします。玉ねぎの皮
身の約30倍の「ケルセチン」というポリフェノールが豊富に含まれ、毛細血管が丈夫になる、血液の浄化、悪玉コレステロールを減少させる作用があります。活用はごはんと一緒に炊く、お味噌汁・スープの出汁に、煮出してお茶と一緒に。苦味などは出ないので
安心して食べられますよ。皮は食べることができないので食べる直前に取り出してください。
ねぎの根
膵臓、脾臓の機能を高めるため、糖尿病の予防に効果があります。根は陽性度がとても高いので冷え性や風邪の引きはじめにとても有効です。みじん切りにしてお味噌汁に入れて活用してみてください。また再生能が非常に高く家庭でも育てやすいです。
ニンジンの葉
春から夏になると出てくる人参の葉にも栄養素がいっぱいです。ベータカロチンが豊富で細胞の老化を防ぎ、抗発ガン作用や粘膜・皮膚、呼吸器系統を守る働きがあります。また抗酸化力が強く生活習慣病の予防にも役立ちます。
そのままサラダで食べたり、おしたしやかき揚げ、炒め物でも。扱いやすさもポイントですね。
かぼちゃのワタ
ベータカロチンが豊富でポリフェノールやビタミンなど抗酸化成分が豊富に含まれているため、アンチエイジング効果が高いです。またカリウムもたくさん含むので高血圧にも効果があり、食物繊維も豊富。
スープに入れたり、さっと湯がいて酢の物や醤油と和えて冷ややっこにのせても。炒め物にまぜても彩りよくなります。
種も取っておけばパンやお菓子つくりの時にも活用できますね。
野菜の皮の部分は野菜が自らの身を守るためにあり、水分や栄養を外に逃がさず害虫からも守る役目を果たしています。
野菜の皮に当たる部分は人間に例えると皮膚。
皮を食べることで美肌効果、アトピーやアレルギーにも効果が期待できます。
また、芯にも栄養素が凝縮しているのでぜひ食べてほしい部位です。
食べにくければべジプロスで活用したり、重ね煮にする方法もおすすめ。
野菜本来の旨み、甘みがでるので調味料は最低限に抑えられます。
残留農薬のある野菜を一物全体で食べると危険。
最後に野菜を丸ごと食べるには農薬や、放射能汚染も気になります。生産方法や産地に注意して無農薬無肥料や有機栽培の農作物で行わなければ、かえって健康になって本末転倒になってしまいます。
一物全体を行う場合はオーガニックなもので行うことをおすすめします。
オーガニックの野菜が手にいれるのがベストなのですが、季節や場所によって手に入らない場合は野菜の農薬を洗い落とせる専用の商品もあるのでこうしたものを使うか、60℃のお湯でしっかり溶かした重曹でも多少の農薬は洗い落とせます。
「一物全体」を実践することで、自然と体の質が上がり免疫力が高まります。
余分なものを排毒する力が備わっていますので、無農薬の野菜を購入して、あなたも明日から試してみては。
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