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春の不調を和らげてくれる癒し系万能食材「イチゴ」果物を食べるとイイことがたくさん?! イチゴのパワーに迫る!

いちご2

もうすぐで桜も開花し、お花見の季節ですね。
桜が街中に咲き乱れると、街全体が艶やかになり気持ちも明るくなりますよね。

4月になると、新学期、新年度。
新たな気持ちで何か始める方も多いかと思います。

心機一転、晴れやかな気分の一方で、転勤や異動などの日常のちょっとした環境の変化は
思っている以上にストレスとなり、疲れを感じる季節でもあります。

暦の上でもですが、東洋医学の分野でも、
春は「肝」が活発に働き、疲れを感じやすい「怒り」の季節とも言われています。


みなさんは、最近、イライラしていませんか。
冬の栄養を溜め込んだ体は、栄養を代謝するために肝臓も活発になっています。
「なんか最近、怒りっぽいかも」と思う方は、肝臓の不調のサインかもしれません。

一度、生活習慣や食事を見直したり、
他にも思い当たる体の不調がないか振り返ってみる時期かもしれませんよ。

以前の記事にもとりあげましたが、肝臓は「沈黙の臓器」と言われています。
病気の状態から更に進行しないと、症状として現れにくく、
不調に気付きにくい特徴があります。
また、障害を受けてしまった肝臓の細胞は再生不可能です。

しかしながら、精神面とも深い関わりがある「肝」の臓器。
そのままにしておくと、体に毒素が溜まったり、うまくエネルギー代謝ができずに、
疲れやすく、血の巡りも悪い「瘀血」の状態に。

メンタル不調や様々な病気の原因となる可能性を秘めています。
そこで、今回は、体調を崩してしまう前に役立ててほしいです。

春の不調の改善に有効とされる万能食材「イチゴ」をとりあげ、
野菜や果物の栄養の大切さを振り返ります。

野菜摂取が減っている日本だからこそ果物重要な栄養源に


みなさんは、普段、野菜をどのくらい食べていますか。
近年、健康志向と言われますが、その裏で若い世代に広がる、食の欧米化。飽食時代。
女性の社会進出による家庭での食事の変化。外食産業の発展。24時間展開される社会環境。

様々な背景から、日本人の食事は、
穀類や野菜中心の食事から脂質や糖質過多の傾向へと進んでいます。

異文化に触れることは考えの幅が広がったり、
日々の生活に刺激を与えてくれるスパイスとなり、いい面もあります。

しかし、この「脂質、糖質過多の食事」の問題として、今、
世界的な問題となっているのが生活習慣病の増加があり、
ガンや心臓病、脳卒中、肥満、糖尿病などの病気を抱える人が増えていることにあります。

また、栄養バランスの偏りによる免疫力低下やホルモンバランス異常、メンタル不調など、
直接関係してないような病気まで引き起こしているんです。


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日本食から欧米食への変化

私はこんな日本の食事の変化に不安を覚えます。
皆、生活習慣病が増えていることは知っているんですよ。
でも、平気で毎日のようにファストフードを食べています。

最近の世の中は、矛盾が多いと思うんです。
保健師をしていた時に「野菜は普段食べないの?」かと尋ねると、
「馬やウサギじゃないんだから」「野菜は高い」「用意するのが面倒」
という答えが意外と多くて、驚きました。

食の欧米化といいますが、
今や米国よりも日本一人当たりの野菜摂取量は少なくなっていることは、ご存知でしょうか。

農学博士である松田照男氏は、
この30年で1人辺りの年間野菜消費量が増加している米国に対し、
日本では10kg以上も減少していることを指摘しています。


30年前は、一人当たり20kg /年も日本人の方が多く野菜を食べていたが、
現在のその量は、米国の方が多い結果というのです。

果物に関しては、摂取量の大きな変化はなものの、
海外に比べて果物への「嗜好品」という意識が高く、摂取量は少なめ。

これは、果物を野菜のように日常の栄養源として考える意識が薄いことにあると伝えています。

また、若い人の方が果物を食べそうなイメージを持っていましたが、
「皮をむくのが面倒」「値段が高い」「家族が食べないから」「おいしくない」という理由で、
20代、30代の世代では国が摂取目標とする値の6割にも満たしていない現状があります。

米国は、早い段階から国をあげて野菜や果物不足への対策が進められ、
実績を上げているんです。
参考『いちごでぐんぐん健康になる」松田照男

野菜や果物の役割とは?どんな栄養を摂っているの?


では、野菜や果物には、どのような栄養素が含まれているでしょうか。
INYOU読者の皆さんは、もうご存知の方が多いのでしょうか。

前述した松田氏も参考にしている厚生労働省「国民栄養調査」の結果からも、
日本人は野菜からビタミンA、ビタミンC、食物繊維、鉄、カルシウム、ビタミンB2、ビタミンB1、
炭水化物、タンパク質の順で栄養素を摂っています。

果物からは、ビタミンC、食物繊維、炭水化物、ビタミンB1、カルシウム、ビタミンB2、鉄、
タンパク質、脂質の順に栄養を摂り、またビタミンK、ビタミンE、カリウム、マンガン、
モリブデンも補給しているんです。

なんと、一人当たりが食事から摂るビタミンCの割合は、
野菜と果物で8割を占めているんです!


若い世代の野菜不足離れが指摘されるだけに、
果物の栄養素としての役割は、重要性を増しているんです。

野菜や果物不足がもたらす体への弊害は?


このように、私たちは、野菜だけではなく、果物からも様々な栄養を摂っているのですが、
野菜や果物の栄養素が不足している現代の食生活から、
私たちの体にどのようなことが起きているのでしょうか。

先にも書きましたが、脂質、糖質よりの食事は、血を汚し、肝臓に負担をかけます。
ただでさえ、春先は肝臓が活発になって使いすぎと言われる季節なのですから、
血の巡りの悪い代謝の落ちた状態となり、疲れやすい体になります。

血の巡りが悪いため、ホルモンや栄養が細胞に行き渡らず、
免疫機能は低下、生殖機能の低下や種々の臓器の機能不全、ガン、精神的不調などの
心身の大きな不調へと結びついてしまうのです。

特に、野菜や果物から多くを摂取しているビタミン群や食物繊維の不足は、
上の心身の不調を助長させてしまい、取り返しのつかない病につながる可能性が高いのです。

現に、ガンや生活習慣病はこの30年で増加傾向にあり、
日本の死因の原因と言われていますよね。

肌にはシワやシミが増え、イライラしたり、女性であれば生理不順といった不調として現れ、
太りやすく、うつうつ気分を招きます。
見た目も老けて見えてしまいますから、余計なアンチエイジングに走って、お金もかかります。

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果物に多く含まれる果糖、太りやすいの?摂らない方がいいのでは?


話は変わりますが、ここで、少し果糖の話をしておきます。
果物は、単糖類の果糖が多く含まれるので、糖の吸収がよく、
中性脂肪になりやすいという話をよく聞きませんか。

なので、果物は太りやすく、血糖値を急上昇させることからも糖尿病の原因になるとされて、
果物を摂ることをためらいがちです。

しかし、同じ単糖類のブドウ糖と比べても、果糖の方がゆっくり吸収され、
砂糖よりも吸収が遅いということがわかっています。

その食品が体内で糖に変わり血糖値が上昇するスピードを計ったものを、
グリセミック・インデックス(GI)といい、ブドウ糖を摂取した時の血糖値上昇率を100として、相
対的に表される指標がありますが
GI値をみても、ブドウ糖100に対し、果糖20と、糖質をゆっくり吸収するのが事実。

(GI値が高いほど血糖値が急激に上昇し、
脂肪合成を促すインシュリンが大量に分泌され、素早く吸収される)。

二糖類とされる麦芽糖のGI値は105、乳糖は32であり、
果糖イコール太りやすい、糖尿病の原因とは結びつきにくいのです。

もちろん、だからといって果物をたらふく食べても大丈夫というわけではなく、
何でも適度に食べるて、栄養バランスを整えることが重要なのだと思います。

また、果物を減らすのであれば、砂糖やバター、添加物を多く含む、ケーキなど
洋菓子や清涼飲料水などのジュースを控えた方が、よっぽど体にはいいかもしれません。

癒し系万能食材、イチゴの成分と効能


野菜や果物の重要性はお分かりいただけたでしょうか。
これらの不足や、春の不調に効果が大きいとされる万能な作物の一つとして、
この時期、手に入りやすい「イチゴ」。

「食べる天然サプリ」と呼ぶ人もいるほどです。

イチゴは、薬膳としても、古くから腎臓の機能を高める食材とされていますが、
それは、「ゴショイチゴ」と言われる品種です。

私たちが一般的に食べているのは、「クサイチゴ」という品種で、粒も大きく、
日本でも「とののか」「とちおとめ」「さちのか」「さがほのか」「あまおう」「あきひめ」
など種類がたくさんあります。

種類によって、甘みや酸味が違いますが、
クサイチゴも、ゴショイチゴに劣らない効能があり、見た目も可愛く、甘い香りからも、
日本人に愛され、好んで食べられている果物の一つです。
その生産量は、世界的にも多く、北日本をはじめ、全国で生産されています。

厳密にいうと、イチゴは、「野菜」に分類されます。
可愛いく見た目や香りもよいことからも、日本では嗜好品としての意識が高いですよね。
贈答品としても流通しています。

イチゴは、12月から4月頃に出回りますが、
もともとは春から初夏の作物で、まさにこれからの季節の食材です。

現在は、ハウス栽培が主流のため、
暑さに弱いイチゴは夏以外に栽培されるのが一般的となっています。

夏イチゴを作っている農家もあるようですが、
一般的に暑い時期のイチゴは輸入品が多くなるようです。

見ていても可愛く、甘い香りからも癒される「イチゴ」。
さて、どんな成分が多く含まれているのでしょうか。

イチゴの栄養素と有効成分はサプリメント以上?


甘酸っぱいイチゴですが、糖質やカロリーは高いのでしょうか。
糖質はイチゴ普通サイズ100g(可食部約6〜7個分)中、7.1gで、
果糖は25.4%。この果糖とブドウ糖、ショ糖の比率で、イチゴの甘さは決まり100g、約34kcalです。

みかん100g(1個)45kcalですので、カロリーは控えめですよね。
水分が100g中90gとほとんどを占め、みずみずしく、食べると思った以上にお腹が膨れます。

イチゴの栄養で多いのが、ビタミンCです。
100g中62mg含まれています。

みかんは35mgなので、その多さがわかりますよね。

ちなみにビタミンCが多いと言われるレモンが100g、100mgで、
成人女性の1日推奨量が100mgとなります。

普通サイズのイチゴが約15gですから、
1日8〜10個食べれば、1日のビタミンC補給になる優れものです。

その上、食物繊維も100g中1.4gと多く、成人女性の1日推奨量1.8gですので、イチゴ7個程度。

ビタミンB群である葉酸やカリウム、パントテン酸も多く含みます。
イチゴの赤い色素はアントシアニンで、フェノール酸などの有効成分も多く、
天然の甘味料と言われるキシリトールも含みます。

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イチゴのパワー

1 清熱作用

体内の熱を冷ます効果があり、風邪などで発熱の際は、
イチゴを食べるとビタミンCも一緒に摂れますよ。

反対に冷え性の人は、食べると体を冷やすので食べ過ぎには注意が必要です。

2 春に起こりやすい「肝」の高ぶりを抑えて余分な熱を取り除く作用

最初にお伝えしたように、春は肝臓の働きが活発となり、
「怒り」の季節と言われてイライラなどのメンタル不調にもつながりやすい時期です。

イチゴは、そんな肝臓の高ぶりを抑えてくれるので、
イライラなどのメンタル不調にも効果があるとされています。

3 清涼止渇作用

水分の多いイチゴは、口や喉の渇きを止め、潤す効果があり、
暖かくなるこれからにピッタリです。

4 利尿作用

カリウムも多く含まれていることから、
ナトリウム(塩分)を排泄し、余分な水分も排泄される作用があり、利尿効果があります。

5 健脾和胃、整腸作用

「脾」や「胃」の調子を整えるため、食欲不振、消化不良に効果があるとされます。
胃の働きを活性化するため、食欲増進作用も期待されますね。

食物繊維が多いことからも整腸効果があり、便秘や大腸ガンの予防にもつながりますよ。

6 免疫力向上、疲労回復作用

ビタミン群を多く含み、特にビタミンCが多いことからも、
強い抗酸化作用があります。

抗酸化作用のある有効成分も多く含まれることから、免疫力向上や、
疲れの緩和にも効果があり、風邪などの感染症はもちろん、
ガンや動脈硬化の予防にもつながると考えられています。

また、ビタミンCがコラーゲン生成に関与することからも、肌にハリが出たり、
筋肉や骨を強くし、シミ、シワを予防、アンチエイジング効果も期待できますよね。

7 虫歯予防効果

イチゴにはキシリトールが含まれているため、
口を潤すとともに、口の中を虫歯ができにくい環境にする作用があります。

8 貧血予防効果

赤血球を作る葉酸を多く含み、貧血予防となる他、
胎児の正常な発育を助ける効果があり、妊娠初期に積極的に摂るといいとされます。

イチゴの栄養を生かす食べ方とイチゴの選び方


日本のイチゴは、外国産に比べてデリケートです。
とても柔らかく、みずみずしいだけに、痛みやすい特徴があります。

選ぶ際は、表面に張りとつやがあり、ヘタの葉の緑色が鮮やかなものを選びましょう。

また、ミツバチのためにも農薬は使用しないと言われますが、
花が咲く前の苗の時期は、農薬が使われています。

生で食べるイチゴは特に、無農薬、有機栽培のJASマークが付いているものや、
生産元がはっきり表示されているものを選びます。

イチゴの食べ方


イチゴに多く含まれているビタミンCは、水に溶けやすく、熱に弱い栄養素です。
調理するよりは、洗って生のまま食べるのが一番です。

果物を食べない理由に「皮をむくのが面倒」とありましたが、
食後にちょっとつまめるイチゴは、手軽に栄養補給できるサプリメント的存在ですね。

肝臓に負担をかけて、人工的なビタミンCのサプリメントを摂るくらいなら、
甘酸っぱくて美味しく、見た目も香りも癒される「イチゴ」を摂った方が体にとっても嬉しいのです。

ビタミンC以外の栄養素も豊富ですからね。

ただし、先にもお伝えしましたが、食べ過ぎると体の「冷え」の原因となり、
胃腸を反対に壊してしまいかねないので、注意が必要です。

イチゴの洗い方


風味を失わないためにも、ヘタのまま洗い、ヘタは食べる時に取り除きます。
洗う際は、食べる直前に洗い、農薬やホコリを少しでも落とすため、流水で洗い流しましょう。

イチゴの保存方法

イチゴは、水に濡れると更に傷みやすく、ビタミンを損ないやすいです。
保存の際は、洗わずにパックの上からラップやポリ袋で覆い、冷蔵庫での保存が勧められています。

イチゴジャムにする際は、レモン汁を入れると、
イチゴの色素であるアントシアニンが酸性に反応し、赤くなり色好くなります。

ぜひ、この時期は、イチゴを食べて、春のイライラや不調をふっとばしましょう!

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