肝機能異常値が出てからでは遅い｜肝機能の数値の正しい意味と読み方。肝臓をいたわるオススメの食べ物とは

会社員の方であれば年に1度はやることがあるのではないでしょうか。
それでなくても意識して受けるもの。

それが健康診断です。

健康診断は選んだコースや年齢などで受ける項目が変わるし、
体重やX線などいろいろな項目があると思います。

その中で血液検査は身体の様々な指標として使われる検査結果の一つ。
健康診断を受けるたびの血液検査の結果で一喜一憂している人も少なくは無いのではないでしょうか？

その検査値が出るたびに、自分の身体で何が起こっている状態なのかまで知っている方はどれだけいるのでしょうか。

身体の状態がわかる血液検査の値。中でも肝機能の数値の読み方について

自分の健康状態を判断してと言われたらどうしますか？

実際自分が健康かどうかを判断するポイントは意外と難しいと思います。
実際私自身も健康か不健康かと聞かれれば生きているから健康じゃないの？くらいのものだったりします。

もちろん自分の感覚で健康かどうかを考えることも大切ですが、数字でみるのがわかりやすいのではないでしょうか。

そんな明確な数字をだしてくれるのが血液検査です。

血液検査の結果でわかるものはたくさんありますが、
今回は話題に上がりやすい肝臓の値について考えていきたいと思います。

そもそも肝臓ってどんな臓器なの？

肝臓とは

上腹部の右側に位置し、肋骨に囲まれた場所にあります。
大人では1200g〜1500gの重量があり、人間の臓器の中では最大となっています。

肝臓の働き

肝臓の働きはとてもたくさんあります。
「肝心要」という単語にもなるくらい人間にとって大切な臓器の一つです。

＜肝臓の働き＞
解毒
胆汁生成、分泌
栄養素の分解、合成
糖、脂質、たんぱく質の代謝
ホルモン分解の役割
血液凝固因子の生成

などが主な肝臓の働きになります。
身体を作る働きも、守る働きもしてくれる人間には欠かせないものなのです。

意外と美容にも関連のある肝臓

痩せるために運動しようと思ったことはありませんか？

もちろん筋肉をつけて基礎代謝をあげるというのは正しいことです。
しかし実は基礎代謝の30%は肝臓、20%は脳が担っています。

健康の為に肝臓をいたわるという人が多いですが、
実はダイエットの強い味方もまた肝臓なのです。

肝臓に負担のかかるアルコールをやめたら痩せたという人がいるならば、
アルコールや飲み会でのカロリーももちろん関係ありますが、しかし肝臓の負担を減らしたことで糖、脂質、たんぱく質の代謝能力が上がったことも要因の１つになります。

それ以外にも肝臓には解毒の作用もあるので、美肌などにも影響します。
肝臓は健康だけでなく美容にも欠かせない臓器の１つです。

肝機能を見るための検査値ってどれ？

肝機能の状態をみる検査値の主なものはこれらになります。

γ-GTP

肝臓や腎臓でつくられる酵素
肝臓の中だと肝細胞、胆管細胞、胆汁の中に多く含まれる たんぱく質の分解や合成に必要

ALT（GPT）

主に肝細胞にある酵素
エネルギー代謝やアミノ酸代謝などに必要

AST（GOT）

肝臓だけでなく、心臓・腎臓などにも広く存在する酵素
こちらもエネルギー代謝やアミノ酸代謝などに必要

ALP

肝臓含め様々な細胞で作られる酵素
リン酸化合物の分解に必要

総ビリルビン

ビリルビンは古くなった赤血球が壊れる時に出る色素
これが胆汁にのって運ばれるため肝臓の値として使用される

もし採血結果が手元にあるのであれば肝臓の機能の良し悪しはこれらの数値を参照してください。
あなたの肝機能は大丈夫ですか？

肝機能の値が悪くなってからの対処だと遅い？　肝機能の数字の正しい見方とは

肝臓が沈黙の臓器と呼ばれるのは知っている人も多いはず。
自覚症状がギリギリまででないこと、検査値も本当に悪くなってくるまで上がってこないことなどがその名前の所以です。

火傷をしたことがある人はいますか？

急いで冷やしても、細胞が壊れて水が溜まって膨れてしまうことがあると思います。
肝臓が悪くなって、肝機能の値が上がるのはこれと同じような感じのことが肝臓の中で起きているのです。


肝臓が障害され、壊死や細胞の破壊が起きると肝細胞の中には小胞とよばれる袋が壊れます。
この中に酵素がたくさん詰まっているため壊れることで中身が流出し、様々な検査値の指標になる酵素が血液中にでてくるのです。

つまり肝機能を表す数値が上がってきているということは、
肝臓の細胞がすでに壊れてきているということなのです。

つまり肝機能の数値が悪くなってきたから気をつけなきゃではなく、肝機能の数値が悪くなる前から対策をするのがベストなのです。

大事な肝臓を守りたい！そんな肝臓を弱らせ、傷つける習慣って何？

それでは肝臓を傷つけるポイントはなんでしょうか？

ウイルス
アルコール
過労
添加物
怒り
栄養不足

他にもありますがこれらが原因となることがあります。

え？怒りが肝臓を悪くする理由？

アルコールなどの要素は容易に想像つくかと思いますが、
実は怒りと肝臓が密接な関係があるといわれています。

怒りを前面に出して怒る人、中でフツフツと怒る人様々かと思います。
様々な種類の怒りがあるとは思いますが、種類に関わらず肝に大きな影響を及ぼすことがあります。


いまいちこれだけだとぴんとこない方もいるかもしれません。

しかしこの肝に影響があるとそれが脾というものにも影響が出始めます。
この脾が表すものが消化吸収をの機能を指します。

ストレスで馬鹿ぐいした
ストレスで胃が痛い

という話は聞きませんか？

これは東洋医学から考えると、五臓の肝がやられて、脾に影響がでている状態のため実は胃よりも肝を大事にすべき状態なのです。
そのためこの時に胃薬を使うは対症療法にしかならず、本来やるべきなのは肝をいたわるということなのです。

ストレスで胃痛がでるというのはイメージしやすいと思います。
実はその過程の間に肝臓が挟まっているのが知られてないだけなのです。

肝臓が危ないかも！ピンチのサインに当てはまっていませんか？あなたの肝臓診断セルフチェック

下記の項目に当てはまる人は肝臓が危ない？

肝臓が血液検査の値が上がる前に負担がかかっていることを知るポイントはないのでしょうか？

いくつか肝臓にダメージを与える要素や、このような症状があれば注意というポイントをあげたいと思います。

イライラ、怒りっぽい
めまい、のぼせがある
口の中の苦味、喉の渇きがある
寝つきが悪い
月経不順
ドライアイ
顔がくすむ
辛いものを良く食べる
酸っぱいものが欲しくなる
足がむくむ
疲れやすくなる
爪が割れる、二枚爪になりやすい
〜で無くてはならないが口癖
長男、長女である

参照 やさしい鍼を打つための本 中根 一著
参照 マンガでわかる東洋医学 根本 幸夫著

当てはまったから肝臓が必ずダメージをうけているというわけではありませんが、増える可能性はあります。

あなたはいくつ当てはまりましたか？
複数個あてはまっている・・という方。

肝臓ケアをスタートした方が無難かもしれません。

肝臓をいたわる生活を送るために食べたいオススメの食べ物

肝臓をいたわる為にはあたりまえですが直接的に肝臓に負担のかかるものを避けることがよいでしょう。
アルコールや食品添加物などダメージを与えるものを避けることが大切なので、「休肝日を作る」「自炊をする」などの工夫をしていくと良いと思います。

食べ物は「青」「酸」がキーワード

悪いものを避けたら、次は良いものを取り入れたいですね。
肝臓に良い食べ物は色が青いものか、酸味が強いものが良いとされています。

〈青色の食べ物〉
ブルーベリー
パセリ
ピーマン
ほうれんそう

〈酸味のある食べ物〉
梅
レモン
あんず
ミカン
ぶり
酢

参照 台所漢方 根本幸夫著

青い食べ物は肝臓に栄養を与えてくれて、酸味は肝臓の働きを活発にしてくれるといわれています。
是非積極的にとりいれてって欲しいですね。

肝機能と香りの関連性。オーガニック・エッセンシャルオイルを取り入れてみる

エッセンシャルオイルの香りは鼻腔から入り、嗅覚を刺激、それが電気信号として脳に伝わります。
それが脳の中の大脳視床下部や大脳辺縁系に働きかけます。

それが感情やホルモンに影響を与えるといわれています。

怒の感情が肝に影響を与えるなら、
その感情に対してエッセンシャルオイルの香りの力を使うというのも賢い方法だと思います。


ラベンダー
カモミール
サンダルウッド
マジョラム
サイプレス
レモンバーム
ゼラニウム
ネロリ

これらは気持ちを落ち着かせる作用があるため、怒りの感情を和らげてくれます。
ティッシュやハンカチなどに数滴たらしてそれを吸うのが一番簡単な方法ではないでしょうか。

香りの力は手軽にできるのでぜひ、実践してみてください。
直接脳に影響するものなので良質なエッセンシャルオイルを選ぶのがポイントですよ。

あなたの毎日の選択が大切な肝を守ってくれます。

美容から健康を作り出してくれる大切な臓器の肝臓。

年に１回の検査値で数値が悪化してきてからケアをしはじめるのでは遅いかもしれません。

自覚症状が無い今だからこそ、少しでも身に覚えがある方は、今のうちに、肝臓に優しいライフスタイルを送ってあげてくださいね。

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