結局、経皮毒ってどうなの?根拠と信ぴょう性は?肌に化学物資が吸収する経皮毒について
「出産時、羊水からシャンプーの匂いがする」
という話を聞いた事がある人は多いのではないでしょうか?この言葉の元になっているのは、
「経皮毒」
「経皮毒」とは、竹内久米司らの著書「経皮毒―皮膚から、あなたの体は冒されている!」(日東書院本社)で記された造語です。
その名の通り、皮膚(経皮)を通して、体の中に入ってくる有害化学物質(毒)です。
経皮毒が招く可能性がある病気として指摘されているのは、
肌荒れ、湿疹、アレルギー性皮膚炎といった皮膚のトラブルをはじめ、アトピー、免疫力低下、がん、脳疾患、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣嚢腫などです。
現代病のオンパレードです。経皮毒を防いで、元気な一生を手に入れることができるのでしょうか!?
皮膚の構造から「経皮毒」を考える。
皮膚は、表面から順に「表皮」、血管や神経のある「真皮(しんぴ)」、
おもに脂肪細胞の「皮下組織」の三層構造になっています。
皮膚は、汗をかき体温を調整する機能や、体から水分の蒸発を防ぐ機能、
外部の侵入物から内部組織を保護する機能などを、持ち合わせています。
通常、皮膚細胞に関わらず細胞膜は分子量500以上の大きな物質は通さないという特性を持っており、
それが異物の浸入を防ぐバリア機能となっています。
しかし、私たちが普段使っている日用品
洗剤、シャンプー、リンス、入浴剤、ヘアケア剤、カラーリング剤、化粧品、基礎化粧品、歯磨き粉など
には、脂溶性溶剤や合成界面活性剤、分子のサイズが非常に小さい化学物質が多く含まれています。脂溶性の高い有害化学物質は、細胞膜や細胞のすきまを潜り抜け、真皮の毛細血管まで浸入するか、あるいは、これらの合成界面活性剤などで角質層が破壊され、そこから浸入すると考えられています。
そして、 真皮の下にはある皮下組織は脂肪が多く含まれているため、この脂肪に溶けやすい有害物質が蓄積します。また、血液を通った脂溶性物質は
子宮や脳に蓄積されやすい
と言われています。経皮毒の危険が指摘されている主な物質は以下のようなものです。
ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、パラベン、ソルビン酸、蛍光増白剤、安息香酸塩、タール色素、直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム など。
これらの化学物質は、体外に排泄される量が非常に少なく、
口からはいる毒、たとえば食品に使われてる食品添加物や残留農薬などの経口毒が、肝臓・腎臓などで解毒し、約90%は体外に排出されるのに対して、
皮膚から入った化学物質は10日かかって10%も排出されない
と言われています。そして、そのほとんどは皮下組織に蓄積されると考えられているのです。
「経皮毒」の信憑性
しかし、皮膚を通して有害化学物質が体内に蓄積されるかどうか、または、その有害物質が様々な疾病の原因になるかどうかは、医学的には証明されていません。
その信憑性の低さから、話題にはなったものの、一部では「ニセ科学」だと言われているようです。
その理由には、
①人間の異物から体を守る仕組みの精巧性
②体内に入った場合の免疫システム
③解毒作用
私たちの身体は、「防御システム」「免疫システム」「解毒システム」の
3段階のシステムで異物に対して対応しています。
日常生活をおくるうえでは3つの機能が正常に働いていれば、経皮吸収毒性は気にする必要はないという見解を持たれています。
さらに、仮に経皮吸収したとしても、それらの物質は皮下組織に蓄積するのみで、子宮などの内臓に運搬されることは極めて考えにくいと考えられているのです。そして、
経皮毒と病気の因果関係は、
明確に立証されているものも、否定されているものも、ほとんどないようです。経皮毒が蓄積されていても、時間をかけて少しずつ蓄積されるため、病気を発症しても直接的な原因として特定することが困難だからです。
経皮毒を無視していいの?
では、原因が明らかでないからといって、経皮毒は本当に身体に影響がないと言えるのでしょうか?皮膚の奥から肌質を改善する化粧品、シールを貼るだけで喘息などの気管支疾患をやわらげる薬など、皮膚のバリア構造を破って体内まで届く物質がいまや多数開発されています。
また、化学物質が体内に蓄積するかどうかは別にして、皮膚そのものになんらかの悪影響が出るのは確かです。それらの物質が体内に侵入することを防ごうとして、肌荒れ、湿疹、アレルギー性皮膚炎といった皮膚のトラブルが起こります。
私は以前、顔中と腕が真っ赤に腫れ上がり、常に浸出液が出ているような、
ただれた状態になったことがありますが、皮膚科の先生に頂い薬は3日分の飲み薬(抗菌剤)のみです。
塗り薬もいただきましたが、使わない方が良いと言われました。
代わりにたくさんの課題をいただきました。
・化粧禁止
・洗顔、洗髪は水のみ・化粧水などの基礎化粧品禁止
(化粧をしなければいけない日はしょうがないが、基礎化粧品だけは全面禁止されました。)
・紫外線に当たるのはよくないから、出来るだけ田舎の涼しいところで過ごすこと
(実際には、難しいよね、と先生も笑っていましたが、、、)
・日焼け止め禁止(皮膚が荒れている時、紫外線よりも刺激になるそうです。)
・入浴剤の禁止
・肌に直接当たるものは、コットンや絹など自然素材に徹する。
これは、肌が弱っている時の指導ですが、日常的に気をつけたら、肌をいたわれるのではないでしょうか?
実際、シャンプーを使わない「湯シャン」や「塩シャン」、
基礎化粧品を使わない「肌断食」をすることで、皮膚が正常に機能するようになるという方法を耳にすることも多くなってきました。
お湯の洗浄力に頼る、湯シャン
今回は、腕に比べて3.5倍も経皮吸収率が高い頭皮をケアする方法として、一番シンプルな
「湯シャン」
の方法を紹介します。頭皮から有害化学物質が経皮吸収された場合、脳は他の組織に比べて脂肪細胞の多いため、
それらの化学物質が蓄積されやすく、アルツハイマーや脳血管疾患の原因になる可能性が高いと考えたからです。
シャンプーを使わないで汚れやニオイが落ちるの?
と疑問に思う人も多いでしょうが、
お湯だけで70パーセントの汚れが取れる上に、皮脂を余分に取りすぎないという利点があり、頭皮を健康な状態に戻すと考えられているようです。
方法
①洗髪前にブラッシング
竹櫛や動物の毛のブラシがオススメです。②ぬるま湯でゆっくり時間をかけてゆすぐ。
30〜35℃のお湯で3〜5分、時間をかけてたっぷりゆすぎます。③頭皮マッサージ
指の腹で軽く円を描くようにマッサージします。④シャンプー後は髪を中和
アルカリ性に偏った髪はキシキシします。弱アルカリ性に戻すために、クエン酸やお酢使います。洗面器にお湯を張り、小さじ1/2〜1/3程度溶かし、頭皮や髪にかけます。⑤丁寧に水分をふき取る。
水に濡れた髪や頭皮はとてもデリケートな状態です。優しく水分を拭き取り、ドライヤーも距離をとって風を当てます。まずは、髪をいたわって、丁寧に扱うという、行為そのものに、髪も頭皮も元気になる気がします。
実際に効果を感じられるのは、半年から数年と長くかかるようです。
頭皮の皮脂の出方や乾燥具合、髪の質などは、個人個人違いますし、季節や食べたもの、生活環境、活動状況、さまざまな要因で変化します。
その間、髪がベトついたり、匂いが気になる、フケが多くなるなどの体験談も耳にしますが、そんな時はシャンプーを少なめに使用してもいいのではないでしょうか?
湯シャンを続けることによって、徐々に頭皮本来の力を取り戻し、自然治癒力が高まるようです。自分が心地いいなと思う程度に塩シャンやシャンプーを取り入れて、継続される事をオススメします。
経皮毒を避けて、心地よい生活を。
経皮毒に対して、神経質になることを勧めるわけではありませんが、毒性が指摘されている物質を避けてもデメリットはないはずです。
食べる物と同じ感覚で、身につけるものも、普段使うものも、
買う際に意識することをお勧めします。
・歯磨き粉は自然塩、またはナスの黒焼きを使う。
・カラーリング、パーマはオススメしません。
・洗髪は、湯シャンや、塩水を使う「塩シャン」を取り入れ、時には天然由来成分のシャンプーなどを選んで使う。
・化粧品や基礎化粧品、ハンドクリーム、食器洗剤や衣料用洗剤も、天然由来成分のものを選ぶ。
・入浴剤の代わりに、塩や天然のアロマオイルを使用する。
・肌に直接当たる下着やナプキンは天然素材のものを選ぶ。
身体や環境にいいものを気にかけることは、生活を窮屈にするものではなく、心地よさを追求することだと思います。
良い、悪い、の判断だけでなく、自分の身体と丁寧に暮らす生活をおすすめします。
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