お子様が熱中症になったらどうしますか?看護師が語る熱中症の応急処置方法と、救急受診の目安
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INYOU読者のみなさま、こんにちは。
看護師のほんのりです。
夏真っ盛り。
じりじりと照りつける太陽、圧迫するような暑苦しい空気・・・。
これだけ暑いと、常に注意しないと簡単に熱中症にかかってしまいますね。
年々、熱中症で搬送される人や亡くなる人も多くなり、
とても身近で深刻な問題です。
熱中症になりやすいとして要注意なのが、
高齢者・こども・持病のある人
と言われています。
こどもは体質上熱中症になりやすく、いくら注意してもなるときにはなってしまいます。
しかしいざなってしまっても、十分対策をしていれば軽度で抑えられることができます。
そもそも熱中症とは?
なぜ、こどもは大人よりかかりやすいのか?
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熱中症とは、体内の熱の調節を上手に出来ずに起こるさまざまな不調のことを指します。
通常人間は、暑いと汗をかいて体内の熱を放出し、
その汗が蒸発するときに皮膚の表面からも熱を奪い、上がった体温を下げようとします。
しかしあまりにも暑い環境に長くいると、体温調節機能が乱れて、
熱放出も上手に出来なくなってしまいます。
また、大量の汗などによって体内の水分・塩分が奪われることによって
電解質バランスが崩れることも合わせて、さまざまな症状が引き起こされます。
熱中症の重症度は大きく3つに分類されます。
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環境省 熱中症予防情報サイトより引用
こどもが大人よりかかりやすい4つの理由
![](https://cdn.pixabay.com/photo/2015/09/25/23/54/boy-958457__340.jpg)
体温調節機能が未熟
こどもは、体温調節機能が未熟です。汗腺も未発達たなめ、汗をかくことも上手ではないのです。
小さければ小さいほど未発達で、機能も未熟です。
大人と比較すると暑さを感じてから汗をかくまでに時間が掛かったり、
体温を下げるのにも時間がかかります。
外気の熱を吸収しやすい
こどもは、体内の水分が占める割合は大人より多いです。
ですから、その分外気の影響を受けやすいと言えます。
水は熱伝導率が良いため、周囲の温度が高ければ高く、
低ければ低くなります(熱しやすく、冷めやすい。)
よって、外の気温が体表温度より高くなると、体内から外へ熱を逃がすことができず、
逆に周りの熱を吸収してしまう恐れもあるのです。
照り返しの影響を受けやすい
こどもは、大人と比較して地面に近く、アスファルトの照り返し影響を強く受けます。
一般的に大人の+3~4度と、大人が感じているよりも更に高温の環境下にいることになります。
自分で水分補給や予防ができない
こどもは年齢にもよりますが、より小さい子は喉が渇いたことや、
日差しをよけることなどが自分でできません。
目の前のことに熱中して、自分の体調の変化に気づかないことも多くあります。
周囲の大人が良く気を配って行く必要があります。
こどもの熱中症の予防と対策、観察すべきポイント
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こまめな水分・塩分補給をしよう
何といってもコレでしょう。最も重要な対策です。
水分さえ補給していれば、かなりの割合で防ぐことはできます。
のどが渇いたと自覚した時はすでにかなりの水分量が失われています。
こどもは遊びに熱中してしまうので、周囲の大人がこまめに水分補給することが大切です。
塩分の入っているスポーツドリンクや、アメ、ミネラル入りの麦茶などは手軽で効果的です。
こども向きではありませんが、梅干しや塩昆布をしゃぶることも、対策として有効です。
とにかく水分+塩分はいつでも心がけてください。
直射日光を避ける
今の時期帽子は必須アイテムでしょう。
頭部に直接日光が長時間当たることは避けた方が良いです。
蒸れたりして帽子を嫌がる子も多いですが、保冷剤を入れたり、
よくお話したりして上手に工夫しましょう。
服装の調節
通気性の良い服装を着せましょう。
暑いと肌の露出も多めになりますが、
実は肌の露出が多いと直接日光が当たって日焼けだけではなく、
皮膚から水分の蒸発も多くなり、水分やエネルギーの消耗も激しくなります。
帽子もそうですが、何か一枚薄い布でも直射日光を遮るものがあることは、
からだにとっても大切なことなんです。
こどもの様子の観察
元気があるか、意識がボーっとしていないか、顔色が赤くなっているか、逆に青ざめていないか、
などこどもの様子をこまめに観察しましょう。
上述しましたが、こどもは遊びに夢中になると、
自分の体調の異変にも気づかずに過ぎてしまうこともあります。
周りの大人が配慮しましょう。
暑さにも適度に慣れておこう
大人に対しても当てはまることですが、
暑いからと言ってずーっとクーラーの下で過ごすだけでは、
もともと体温調節機能が未熟なのを、更に機能停滞されてしまいます。
熱中症予防も大切なのですが、
汗をかくこと自体を避けないようにしてほしいと思います。
こどもは汗腺も未熟ですから、
汗をかく機会を奪ってしまうと、汗腺の”発達”が不十分になってしまうリスクがあります。
日光の一番強い時間帯は避けて朝や夕方などに少し外遊びするなどして、
適度に汗はかきましょう。
もし、熱中症になったらすること!
応急処置と、救急受診の目安
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いくら予防しても、この連日の猛暑・・・
熱中症になってしまうこともあるでしょう。
そんなときの応急理処置として・・
・日陰に行く、クーラーの効いてるところに移動し、よく休息を取らせる
・意識障害が無ければ、こまめに水分補給
・衣服を緩めて風通しを良くする
・太い血管のあるわきの下、首、足の付け根などを冷やす
・からだ全体をつめたいタオルで拭く
などが挙げられます。
とにかくからだの熱を下げることが大切です。
軽度の熱中症の場合は、上記の対処法でだいぶ改善するはずです。
(救急ではない)病院に受診したとしても、対処法はほぼ一緒なので、
まずは家庭でよく休ませて対処してあげることが一番と思います。
救急受診の目安は?
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軽度ではない、重度の熱中症にかかってしまった場合、目安として
・意識障害、全身のけいれん
・体温が40度以上
・汗がでなくなる
などがあれば、すぐに受診しましょう。
軽い熱中症との判別は難しいところですが、頻回にあくびがでていたり、
筋肉痛の様な手足の痛みを訴えたりするのも要注意です。
意識障害があり、自力で水分がとれないような時は、病院で点滴を行うのが迅速で効果的です。
参考:環境省 熱中症予防情報サイト
国立成育医療研究センターHP
Medical Note 医師が教える「熱中症予防対策」
まとめ
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身近で命の危険もある熱中症。子をもつ親としては、心配ですよね。
ですが、適切に対策をとれば重症化までいくことはめったにありません。
個人的には、予防・対策も大切ですが、汗をかくことを避けさせないことは重要だと思っています。
日々の過ごし方・からだの使い方が、結局いざという時にからだが上手く順応してくれるからです。
夏休みも後半。まだまだ猛暑は続きます。
夏の疲れも出てきやすいこの時期ですが、しっかりと対策して、残りの夏を楽しみましょう。
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