給食に牛乳は当たり前?牛乳に頼らない認可保育園があった!子供たちの未来のために、今、わたしたちができること
牛乳について、みなさん、どんなご意見をお持ちですか?
入園や入学のタイミングで、給食や補食で提供される牛乳について
考えさせられる保護者の方、多いのではないでしょうか。
私自身、牛乳は嗜好品だと思っています。
加工品に含まれているものまで排除はしませんが、
牛乳そのものを購入することはありません。
長男が1歳で保育園に入園したときも、アレルギーはありませんでしたが、
医師の意見書を提出することで飲み物として与えられていた牛乳をお茶に代えてもらうという対応をしていただいたことがあります。
牛乳に関する記事はこれまでもインユーでも掲載がありました。
それでもあなたは「牛乳」を選びますか?なぜ学校給食ではいまだに「牛乳強制文化」が続いているのか。
日本人の85%は「乳糖不耐症」!27年間治らなかった副鼻腔炎が、牛乳を辞めたことによって一瞬で完治した話。
カルシウム不足を補う手段として「牛乳」は正しいのか?カルシウム不足の知られざるリスクと対策。人体とカルシウムの密接な関係
この記事では、
牛乳を使わない給食を実践されている認可保育園の取り組み
をご紹介します。そもそもなぜ給食に牛乳はつきものなのか?
戦後の全児童対象の給食スタートとともに、ミルクが与えられていた
学校給食の初まりは、明治22年、山形県の小学校において、
貧しい家庭の子供達に米飯を無料で食べさせてあげたこと。
貧困児童の救済が目的だったのです。
それが戦後になると、全児童を対象にした学校給食が始まっていきます。
ミルク(脱脂粉乳)のみの給食、おかずのみの給食、パン・ミルク・おかずによる学校給食が普及していきます。
ミルクは全児童を対象にした学校給食のスタートからあったものだったのですね。
ミルクありきでスタートした学校給食。
それを簡単にオフするのは、なかなか難しいのです。
詳細はこちらの記事がわかりやすいので、興味のある方はご覧ください。
それでもあなたは「牛乳」を選びますか?なぜ学校給食ではいまだに「牛乳強制文化」が続いているのか。
給食センターに見学に行ってわかったこと
先日、たまたま、給食センターへ見学に行ける機会を得たので、行ってきました。玄米和食の認可保育園の取り組みの前に少しお伝えさせてください。
牛乳は、成長期に必要なカルシウムを摂取するには有効な飲料ということで、メニューに加えられていた
献立は管理栄養士が、規定の栄養バランスをクリアさせながら立てています。和食に牛乳は合うのかな、と感じる方も多いと思いますが、
完全給食として提供している以上、栄養数値をクリアするために、
牛乳は手軽で低コストで効率的な栄養源なので選んでいるという説明を受けました。
確かにカルシウムが多い他の食品で毎食補おうとすると、
メニューのバリエーションが出しにくく、小中学生が飽きずに食べられるようにするのは難しいのかもしれないですね。
すべて米飯給食にしないのは、ちゃんとした理由があった
また、米飯給食は週3〜4回。
1〜2回は、麺類やパンの給食。
長野県のある中学校の取り組みで、米飯給食に切り替えることで、
荒れていた学校が変わった、という記録もあるので、個人的には週5で米飯給食がいいと思っていました。
(『ごはんがこども達を変えた!』毎日新聞社北海道支社 大塚 貢)
3大アレルゲンの小麦を除去するという意味でも、米飯給食には意義があると感じています。
これは国際理解給食として、週1〜2回の麺類、パン食を提供している、ということでした。
スパゲッティをフォークで食べられるとか、お米以外の食事を知るといったためだそう。
外食・中食が増えていたり、パン食が多い現代、わざわざ給食で箸以外を使う食べ物や、パンを出したりしなくても・・・、
とは思いましたが、国際理解給食という意図があるのです。
こだわりも多く、よく考えて提供されている給食
見学したのは、市内の半分の小中学校の給食を提供するセンター。
衛生管理が徹底されている様子、食育への熱い、遺伝子組み換え食品は使わない、
もちろん顆粒だしは使わない、できるだけ地場産の野菜を使う、など、
こだわりポイントも多く、想像以上によく考えて提供されていることがわかりました。
牛乳に関しては、カルシウムが効率よく摂れるからということだったのですが、
新潟県三条市でも牛乳なしを提供しない時期がありましたし、
毎食でなくても、試しに、牛乳がない献立もやってみればいいのに、という感想は持ちました。
給食センターの内容は、わたしの住む自治体の話ですので、
みなさんの自治体についてはHPなどで検索してみてくださいね。
きちんと理由があって、今の給食が提供されている、という事実に出会えるかもしれません。
自分の思いを伝える場としても、気になる点がある方は、検索してみてください。
牛乳に頼らない保育園がある!
「はなちゃんのみそ汁」という映画(2014年公開)や書籍をご覧になったことはありますか?
はなちゃんが育った保育園のドキュメンタリー映画「いただきます」(2016年公開)を先日鑑賞してきました。
玄米和食の給食を!
高取保育園開園時から園長を務められた西園長(現在はその職を退かれています。)の理念は「知育、体育、徳育の根本に食の教育がある」。
玄米、みそ汁、納豆、旬の野菜料理の献立で、
おやつはいりこや玄米おにぎりなどを提供されています。
みそは、年長の子供たちがみんなで毎月仕込んだもの。
給食には、いつも玄米と味噌汁、納豆がある!
メニューがHP上で掲載されているので、どなたでも見ていただくことができます。引用元 http://itadakimasu-miso.jp/pdf/kondate.pdf
毎食、圧力鍋で炊かれた玄米ご飯(雑穀を混ぜてバリエーションを出しています)に、
納豆(青菜やじゃこなどが混ざっている)がかけられたもの。
年長の園児が仕込んだみそで作ったおみそ汁が出されます。
そして、和食のおかず。
このスタイルで提供されています。
献立の一番下には、平均給与栄養素もきちんと記載されています。
栄養価基準も給食費の基準も、国の基準値をきちんとクリアされて提供されている和食の給食。
実は、牛乳やお肉に頼らなくても実現できてしまうのですね。
このような給食を食べて育った子供たちは幸せ者!
教育理念の賜物でもあると思いますが、全身を使って動き回った子供たちはおなかペコペコ。お米一粒、ひじきの小さな1かけ、お皿に残っていると、
箸で一生懸命集めてきちんと口に入れている。
そんな姿がありました。
食べ残しもほとんどなく、毎食の、納豆玄米ごはん、みそ汁に飽きる様子もなく、もりもり食べる子供たち。
4月に入園したときにはアトピーで肌が赤かった子が、
5月くらいから綺麗になっていたり、ホールに集まって座る子供が自然と正座していたり
、運動会でのすばらしい集中力、体力、運動能力を披露していたり・・・。
インフルエンザが猛威を振るう時期も強い免疫力で乗り切っている子供達。
玄米和食で育った子供たちは優しく凛としていて、とってもイキイキしていました。
わたしが自治体の給食センターで聞いてきた国際理解のためのパンや麺の献立だったり、
子供たちが食べたいものを提供する献立だったり、
という視点以前の、まず心と体を作る土台としての玄米和食。
知育・徳育・体育の土台として食育を位置付けられているその理念と、
幼児教育にそれを取り入れて結果を出されていることに、強い共感と尊敬を感じました。
わたしたちが今すぐ出来ることってなんだろう。
・保育園や学校を選択するときに
お子様がいらっしゃる方は、自分が納得できる食育をされている園や学校を選択できればいいですね。こちらの記事も参考にどうぞ!
私、保育園栄養士を辞めました。14年間栄養士をつとめた私が目の当たりにした保育園の給食事情のリアルな裏側と根深い問題とは。
・保育園・学校を選択できない場合でも、思いは伝えてみませんか。
そうはいっても、入園できるだけでありがたい!
保育園・学校は変えられない!という方もいらっしゃると思います。
もし、給食や補食の内容に共感できないところがあれば、こんな思いを持っている、
と思い切って伝えてみると、道が開けてくることもあるかもしれません。
私が牛乳を与えないでほしいという思いを伝えたのも、ダメもとでした。
・自分の思いを園や学校に伝えていくことで、未来が変わるかもしれない。
給食センター見学に行って初めて、住んでいる自治体で遺伝子組み換え食品は使わないというルールになっていることを知りました。これは30年近く前に、当時の市議会議員をされていたママさんが働きかけて実現し、今に至っているのだそう。ありがたや〜!と思いました。
今すぐに変えることはできなくても、
保護者として感じていることを伝えておくことで、緩やかに社会は変わっていくかもしれない。
選挙で投票するだけが、社会への働きかけではない。
食品をこだわっている生産者から買うことももちろんだけれど、
「こうだったら、もっといいのにな。」という思いを伝える機会を持つこと、大切にしてみませんか?
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食物性たんぱく質、カルシウム、食物繊維、オリゴ糖など、
おからも含めた大豆の優れた栄養機能成分を丸ごととることができます。
大豆は100g中たんぱく質が35gあり、牛乳の約11倍含まれます。
ミルクのかわりに濃厚な味わいが楽しめる爽やかな香りの豆乳ドリンクを飲んでみて。
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