年間24万トンもの農薬や除草剤を日本は出荷している現実|豪雨災害が起きる今、私たちが考えるべきこと。
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年間24万トンもの農薬や除草剤を日本は出荷している現実|豪雨災害が起きる今、私たちが考えるべきこと。
近年被害が甚大化している水害。
私の住む九州でも2017年(平成29年)には九州北部豪雨、2019年(令和元年)には佐賀豪雨、2020年(令和2年)には熊本豪雨が起こりました。
そして、今年は静岡はじめ各地で大雨が原因で土石流が発生しておりすでに、大きな被害が出ています。
地球温暖化の問題が叫ばれるようになり久しいですが、あなたは実際にどの程度温暖化が進んでいるかご存じですか?
気象庁の情報によると、現在の地球の気温は過去1400年間で最も暖かくなっています。
また、温室効果ガスの大幅な削減を行った場合でも21世紀末(2081年~2100年)には平均気温は
約0.3~1.7℃、非常に高い温室効果ガス排出量が続いた場合は約2.6~4.8℃温度が上昇すると公表されています。
たった1~5℃程度しか上がらないなら別に大したことないのでは?と思われるかもしれません。
しかし、平均気温がたった1℃上がるだけでも大きな影響があるのです。
水害を引き起こす大雨の原因である温暖化について考えるために、クールアース・デーという日が設けられていたことをご存じですか?
クールアース・デーってなに?
クールアース・デーは2008年のG8サミット(洞爺湖サミット)が日本で7月7日の七夕の日に開催されたことをきっかけに、環境省が呼びかけて始まったもの。
過ぎてしまった七夕の年7月7日はクールアース・デーとして、家庭や職場で地球環境の大切さを再確認する日となっていたのですね。
展示やCO2削減/ライトダウンキャンペーンが実施されてきました。実は、過去には東京駅やスカイツリーと言った環境名所もライトダウンしています。
しかしこのクールアース・デー
・温暖化対策を実施するきっかけとして定着した。
・LEDが普及した。
という理由で環境省の呼びかけは終了しているのです。
確かに、LEDは普及していますが、本当に温暖化対策のきっかけとして定着しているのでしょうか。
私自身は、恥ずかしながら環境問題に興味を持って調べ始めた今年、初めて知りました。
環境省では呼びかけをしなくなりましたが、地方自治体や企業が主導となってキャンペーンを行っているところもあります。
温暖化については真剣に取り組まなくてはならない段階に差し掛かっています。
今回クールアース・デーとその活動内容を少しでも多くの人たちに知ってもらうべく、ご紹介します。
このままの生活を続けると地球はどうなってしまう?
前述の通り、このままいけば地球の平均気温は約2.6~4.8℃温度上昇すると言われています。
対策を行ったとしても約0.3~1.7℃の上昇が見込まれているのです。
平均気温が約0.3~1.7℃がるだけでは、たいしたことないように感じていませんか?
平均気温がたった数度上がるだけで、どのようなことが起こるのでしょうか。
もし、平均気温が1.5℃上がると以下のようなことが起こると予想されています。
・100年に1回程度、夏に海氷が消失する・2100年までに0.26~0.77m海面水位上昇する
・サンゴ礁の70~90%が減少する。
・昆虫の6%、植物の8%、脊椎動物の4%が生息域の半分以上を失う。
・主要河川の洪水の影響を受ける人口は100%増加する。
地球の平均気温がたった1.5℃上がるだけでこれだけの影響が出るのです。
もちろん人間だけでなく、動植物も大きな被害をこうむります。
減少が予想されているのは昆虫が6%、植物が8%、脊椎動物が4%とあります。
ここでも、予測される現象数字が一桁なので「別にこれくらい減っても人間の生活には関係ないでしょ。」と思われるかもしれません。
しかし、少し立ち止まってよく考えてみてください。
現在、知られている昆虫の種類は100万種あり、その中の6%と言うと6万種の昆虫がいなくなるということです。
6万種と言われるとどうでしょうか。
かなりの数の昆虫が地球上から消えてしまうことになります。
数年前からミツバチが少なくなったという報道を見た方もいらっしゃるかもしれません。
ミツバチは、花の蜜を吸うと同時に、植物たちの受粉を助ける役割があります。
ミツバチがいなくなれば、当然植物たちも受粉効率が低くなり、生きていけなくなります。
私たちが普段食べている植物も、ミツバチによって受粉し、結実しているものが沢山あり、それらの食べ物が手に入らなくなるのです。
100万種の中のたった数種であるミツバチがいなくなるだけも、このようなことが起こる可能性があります。
小さな昆虫や微生物たちが分解者として落ち葉や動物の死体を分解し、分解された栄養を使って植物が成長、成長した植物は動物たちの食料となり、やがて動物が再び昆虫や微生物の餌となる。
私たちの住む地球は、絶妙なバランスによって成り立っています。
このバランスが今、じわじわと崩れていこうとしているのです。
上記でお伝えした昆虫の例は、私たちにとって間接的な影響です。
地球温暖化の影響は、私たちの身近な所にも直接的に影響を与えています。
その代表的なものが気候の変化。
これは近年、顕著に表れているのではないでしょうか。
つい先日も、静岡で大雨が降り、土石流が発生し大きな被害が出ました。
土石流が発生する動画は衝撃を受けた方も多いでしょう。
過去を振り返れば、ここ数年毎年、日本のどこかで大規模な豪雨被害が発生しています。
今後、温暖化が進めば、大雨の日数も今より増える可能性があります。
気象庁の統計によると、日本の平均気温は100年あたり約1.2℃上昇しているそうです。
たった1.2℃平均気温が上昇しただけで、熱帯夜や猛暑日が増え、近年のように大雨の被害が発生するようになるのです。
温暖化対策にについて考えてみよう
温暖化と言っても、どこか他人事で、今の生活を続けても大丈夫だと思っていませんか?
けれど、すでに日本では全各地で様々な災害が当然のように起きておりその度に家や仕事を失う人も相次いでおり、もはや他人事とは全く言えない状況になったのです。
つまり、すでに温暖化などから色々な影響は出始めています。
豪雨災害が発生したときに注目されるのは、土地の形状や地盤のことが中心です。
もちろんそれらも大切なことですが、なぜ大雨がこのように頻繁に降るようになったのか根本的な原因も考えてみましょう。
普段の生活で私たちができることは何か
この先、人類が滅亡する可能性もあると言われています。
しかし、少なくとも、地球をこれ以上汚さない努力をすることは誰にでもできます。
・使っていない部屋の電気は消す。
・宅配便の荷物はできるだけ1回で受け取る。
・クーラーの設定温度を下げて生活する。
・動物性の食品の消費を減らす。
・マイボトルやマイエコラップなどをもち、ゴミを減らす。
・環境に悪い化学物質等の使用を控える。
もちろんこの他にも色々な工夫ができるはずです。
オーガニックと二酸化炭素削減の関係性とは
殺虫剤だけで8万トン、除草剤だけで8万トン、年間24万トン以上の農薬が国内で出荷されている。
一見関係ないオーガニック製品を選択することも、実は二酸化炭素の削減に貢献できる可能性を秘めています。
農薬を作るにもエネルギーが使われ、温室効果ガスである二酸化炭素が排出されています。
また畜産業にも多くのエネルギーが使われ、動物性食品を控えようと世界中でヴィーガンに注目する人が増えているのも一つの理由でしょう。
2016年(平成28年)にまとめられた農林水産省の資料では、
年間で殺虫剤 約8万㌧、殺菌剤 約5万㌧、殺虫殺菌剤 約2万㌧、除草剤 約8万㌧、その他 約1万㌧、計24万㌧もの農薬が生産出荷されているといいます。
特に、今や日本は世界でも農薬使用がトップレベル。
一昔前は中国や韓国が農薬大国だと揶揄されてきましたが、そんな中国や韓国などのアジアではすでに日本のオーガニック面積を追い越し、数十倍、150倍以上の敷地まで、オーガニック農業を拡大させています。
不名誉にも”農薬大国”として、君臨してしまった日本。
これから一体どうしていくべきなのでしょうか。
24万㌧というと、学校の25mプールおおよそ670000杯分にもなります。
これだけの量の薬品を作るには、エネルギーも相当消費されていると想像できますし、なにより、これだけの量の薬品が毎年毎年使われ、野菜や果物にかけられたり、土壌にしみこんだりしている、ひいては自分たちの口に入っている・・と考えると、恐ろしくなりますね。
農薬を使わないオーガニック野菜や果物は、農薬の分だけ環境負荷が下げられ、二酸化炭素の排出を少なくできる可能性が示唆されています。
確かに現状の日本のマーケットを見れば、慣行栽培で作られた食品が大半を占めており、一部の人が、オーガニック製品を使ったり食べたりすることで削減できる二酸化炭素への影響は微々たるものだと思う人もいるでしょう。
しかし全員が「自分が変わっても微々たる影響だ。」と思って、このままの生活を続けていってしまったら何も変わらないどころが事態は悪化するばかりです。
しかし、私はこのような小さな積み重ねを一人一人が行えばやがて大きな流れとなり、状況を変えられると信じています。
本当に少しのことでも構いません。
「自分から始めるオーガニック革命」
この言葉は、IN YOU journalも掲げるスローガンです。
自分にできることを考え、ぜひ、小さなことから始めてみてください。
引用:農林水産省「農薬をめぐる情勢」
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