来たる東京オリンピックで提供する食材に問題が?!世界基準から大きく外れ続ける日本の食品汚染。放射能・農薬・アニマルウェルフェア等いよいよ明るみになる日本の食材水準の低さ。オリンピック開催を機にオーガニック意識を高め普及させるために今できること
東京オリンピック・パラリンピック2020年大会において重要な「食」に問題が?!
来たる東京オリンピック・パラリンピック競技大会。
世界各国からやってくるトップクラスのアスリートたちや、オリンピック出場を夢見る多くのアスリートも、
来る日に向けて、日々休むことなく練習を重ねています。
東京へのオリンピック招致が決定してから、各競技場や選手村の建設、
アスリートや関係者をサポートするための様々な準備も進められていますが、中でも、重要なことのひとつが「食事」。
ところが今、オリンピックにおける食材の調達について、大きな問題が生じているのです。
世界基準から大きく外れる日本の食
「加工品や食品添加物は摂らない!」プロアスリートは食にもストイック
アスリートにとって、日々のトレーニングももちろんのこと、自身の身体を整えること、食事の管理も極めて重要なことです。多くのアスリートは、試合前はもちろんのこと、休暇中においてもファーストフードのようなジャンクフードや加工品で食事を済ませることは少ないそうです。
皆さんもよくご存知の通り、ジャンクフードや加工品には、質の悪い油脂、過度の糖質やミネラルのかけらもない塩分がたっぷりと含まれており、パフォーマンスに悪影響を与えることが明白です。
また、トップアスリートには専属の管理栄養士がついていることも珍しいことではなく、
良質なたんぱく質とたっぷりの野菜と果物、そして加工品や食品添加物などが多く使用されているものは摂らない、というのが大原則なのです。
アスリートにとってこれほどまでに重要な食事。
しかし、その食事の原材料となる日本国産の農作物や畜産・水産物には大きな問題があるのです。
日本が抱える食問題。国産は本当に安全・安心だと思いますか?
「国産のものは安心」ということは、残念ながら現代の日本では一概に語ることができなくなっています。
その理由はいくつかありますが、中でも代表的なものが3つあります。
日本の放射能汚染問題は、まだ収束していない
福島原発事故から7年が経ちましたが、毎日のように報道されていた放射能問題も次第に見かけなくなりました。
現在、どれくらいの人が産地と放射能汚染を結びつけて食材を購入しているでしょうか。
当時、何百トンもの汚染水が海に流出しました。
その汚染水は、一体どこへ行ったのでしょうか?
魚介類などへの影響や汚染についてはもう考える必要はないのでしょうか・・・?
オリンピック招致の際には、「放射能汚染問題については既にコントロール済みである」との演説が行われ、
日本の安全性について大きく強調されました。
しかし、放射能汚染はそれほど早く、かつ簡単に解決されるようなものなのか、疑問を抱かざるを得ません。
根拠のない風評被害があってはなりませんが、食の安全を確保し私たち人の健康を守ることが、より重要です。
放射能汚染の現状については、こちらの記事で深く取り上げられていますので、是非ご覧ください。
2018年今、原発事故から7年。放射性物質からあなたとあなたの家族を守るために、今すぐできる対策。
先進国では規制が進む世界の動向から逆行している日本の農薬問題
IN YOU読者の方はよくご存知のことと思いますが、日本は今や、農薬使用量世界トップクラスです。
日本で多く使用されている、ネオニコチノイド系・有機リン酸系そしてグリホサート系農薬。
これらはいずれも、発達障害・がん・脳や神経への悪影響など、人体に対して甚大な害を及ぼすことが懸念されており、
既にヨーロッパでは使用禁止されているものもあります。
それだけではなく、ニホンミツバチなどの益虫に対しても効果を発揮してしまうため、生態系への悪影響および環境汚染も大きな問題となっています。
そして、今回のオリンピック開催についても、ヨーロッパのオーガニック先進国の国々では、
選手に対して日本の野菜に対する注意喚起がなされていると言われています。
海外では当たり前になりつつあるのに、日本には法規制すらないアニマルウェルフェア問題
和牛という言葉がそのまま「Wagyu」と翻訳されるなど、近年では海外においても人気となっている国産和牛。
ところがこの国産和牛も、アニマルウェルフェア(畜産物のストレス軽減及び快適に過ごせる環境での飼育を行う)観点からすると、世界基準には遠く及びません。
東京オリンピックにおける食材の調達基準には、アニマルウェルフェアに配慮することが求められていますが、
日本にはこのような法規制がないのが現状なのです。
スーパーで販売される安価な食肉や畜産物の裏側。薬剤の多量投与・遺伝子組み換え飼料・ストレス過多の飼育が動物と人間に及ぼす悪影響。アニマルウェルフェアをご存知ですか?私たち消費者の正しい選択でオーガニック畜産物を広げよう
オリンピックはスポーツの祭典でもありますが、
2012年のロンドン大会以降は「持続可能なオリンピック」「環境に配慮したオリンピック」への取り組みも行わるようになりました。
東京オリンピック開催を機に、日本は開催国として、改めて食に対する意識改革を行う時期に来ているのです。
今こそ変わるとき!国レベルでオーガニックの意識を高め普及させる好機
失われつつある日本伝統の食文化
2013年に和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたことは、記憶に新しいことと思います。
そもそも、和食がユネスコ無形文化遺産に登録された背景は、日本ならではの四季折々の山・海・里からの自然の恵を生かしていること。
そして、地域ごとに育まれてきた素材の味わいを生かす調理技術、一汁三菜を基本とする栄養バランス、季節やその土地独自の草花や器を用いた繊細な飾り付けなど、「料理」ではなく「和の食文化」そのものが評価されたと考えられます。
ところが、現代の日本の状況はどうでしょうか。
食料自給率の低下・食の欧米化・年中行事への興味の希薄さ・・・
自然農法・オーガニックはほとんど皆無と言える状態で、古き良き食文化はほとんど残っていません。
古来から培われてきたものが、現代において崩れつつあるのです。
それどころか、食品添加物や農薬の規制は緩むばかり。
今回のオリンピックにおいても、どのような日本らしい食事が提供されるのか、世界からの注目や期待も高いはずです。
オリンピック開催国の日本としても、これを機に日本食をさらにアピールしたいという気運も高まっているようですが、
現実問題として、海外、特にヨーロッパのオーガニック市場とはかけ離れているのが日本の現状なのです。
世界最大のオーガニック展示会で目の当たりにした日本⇄海外の埋められないギャップ。日本でオーガニックが広まらない本当の理由。遅れをとり続ける日本人が一刻も早く認識すべき深刻な現実とは。
オリンピックで海外とのオーガニック格差が浮き彫りになる今こそ好機?!
今からでも遅くはない、日本でオーガニックを広めるために私たちができること
東京オリンピック開催に当たって、日本がいかにオーガニックにおいてグローバル基準から出遅れているかということが浮き彫りとなりました。
そして、大会関係者や政府関係者をはじめとした多くの日本人が、ようやくそのことに気づくことができたのではないでしょうか。
今からでも遅くはありません。
全国民レベルでオーガニックへの関心を高め、オーガニックを広め、
日本でもオーガニックが当たり前になるような取り組みを行いませんか。
では、私たちは一体どうしたらよいのでしょうか。
私たちに今すぐできること
価格ばかりを重視せず一歩進んだ考え方をする
毎日あちこちのスーパーマーケットや量販店で値引き競争が行われています。
もちろん、家計を支える主婦にとっては、できるだけコストをかけずに日々生活したいもの。
しかし、安いからといって購入するものは本当に必要なものでしょうか?
例えば、現在慣行栽培されている野菜の栄養価は、自然・有機栽培のものと比べると半減しているものもあるといいます。
つまり、自然・有機農法の野菜の栄養価が100とした場合、慣行農法のものは50となるわけです。
では、その価格差は?
どのルートから購入するかにもよりますが、私が知る限りではそれぞれの価格差が倍を超えることはほとんどありません。
価格だけでを見るのではなく、費用対効果で考えるとオーガニック製品の方が優れていると考えられます。
まずは1日1品から加工食品をやめて手作りする
「手作り=手間暇がかかる」ということが結び付けられがちですが、一概にそうとは言えません。
確かに、メニューによっては手間暇がかかることもありますが、一方で簡単に作ることができるものがあります。
例えば、炒め物の合わせ調味料。
最近では、「○○の素」というような合わせ調味料の素が非常に便利な商品が人気のようですが、裏の原材料表示を見れば一目瞭然。
食品添加物の塊です。
ところが、そのようなものを使わなくても、味噌・醤油・味醂・料理酒など、家にある調味料を合わせれば本格的な味が簡単に作れるのです。
そして、これら調味料を合わせるのにかかる時間は・・?
3分もかからないですよね。
まずは、1日1品でも市販の調味料の素を使わず自宅で合わせ調味料を作ってみたり市販のお惣菜の代わりに簡単な一品を作ってみましょう。
手作りは意外と手間ではないことに気付くはずです。
簡単な家庭菜園に挑戦してみる
最近、マンションや家庭のベランダでも簡単に野菜が栽培できるプランター栽培人気を集めており、初心者でも簡単に育てられます。
おそらく、自宅のベランダで農薬や除草剤を使う人はいないので、無農薬で栽培した野菜本来の味、さらには自分で栽培したという思い入れも相まって、一層美味しく食することができます。
これから夏に向かっては、植物や野菜を育てやすい時期ですので、これを機に家庭菜園に挑戦してみるのも夏の楽しい思い出の一つになるのではないでしょうか。
「食」に興味を持ち、行動することはオーガニックの拡大にも繋がります
完全なビーガンのお店はまだまだ少ないですが、日本でも近年になって
「自家栽培のオーガニック野菜を使った古民家カフェ」のようなお店が増えてきたように感じます。
たまにはそのようなお店で家族や友人とランチをして、オーガニックの美味しさを味わい、和やかな雰囲気の中お喋りしてみるのも楽しいひと時です。
また、家庭菜園の様子を近くで見ている子供達は、
野菜ができる様子やどのように栽培されているかを実際に目にするので、この経験は自然と食育にも繋がります。
そして、「食」について興味を持つことは、「自分の身体を作るもの」について知ること。
オーガニックを広めることへも繋がっていくのです。
オーガニックが特別なことではない。オーガニックが当たり前の日本へ
日本人は欧米から最新のファッションなどのトレンドは容易に受け入れるのに、
なぜ人の健康をつくる最も重要なオーガニックという概念を取り入れようとしないのでしょうか。
東京オリンピック開催を機に、今後も日本はより世界の注目を集めるようになるでしょう。
日本人選手だけではなく、全世界から集結する各国の選手陣に最高のパフォーマンスをしてもらいたい。
併せて、日本という国をもっと好きになってもらいたい。
多くの方がそう強く感じているはずです。
例え、東京オリンピック開催までに全ての体制を整えることは難しいにしても、今からでもできることはたくさんあるはずです。
オーガニックを生活に取り入れることは、特別なことではありません。
東京オリンピック開催を機に、多くの日本人が現在の食に疑問を持ち、日本でオーガニックが当たり前になることを期待しています。
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