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オメガ3=体にいいとは限らない! オメガ3系脂肪酸を摂っているのに効果を感じない人に知って欲しい劣化したオメガ3の真実。

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今や体の健康を気遣う人たちの間だけでなく、
多くの方々にとっても知られている“オメガ3系脂肪酸”ですが、
一般的な所ではブームが去ったような部分もあり、
かつてのポジションを失いつつある印象です。

大流行していた時には、
“健康えごま油”のような商品名のついたえごま油などが、
どこのスーパーに行ってもみかけられましたし、
品切れのため次回入荷は未定ですといった旨の張り紙がされていることすらありました。

これはメディアが「えごま油に含まれるオメガ3系脂肪酸は○○に良い」と扇動した結果、
多くの方々がこぞって購入に走るという現象が起きただけで、
オメガ3系脂肪酸の良さをどれだけ体感できた方がいるかは分かりません。

また、これをきっかけに亜麻仁油やえごま油等の知名度は上がりましたが、
一方で「でも、特に効果を感じないよね」
という冷ややかな意見も散見されるようになっています。

INYOUをご覧のみなさまであれば、
既に「スーパー等に並んでいるオメガ3系の食用油脂で効果を体験することが難しい理由」
を既にご存じかもしれませんが、今回は改めてその内容を整理してみたいと思います。

そもそも、オメガ3系脂肪酸は何故体に良いの?

炎症を抑える作用


身体に問題のある箇所が現れると、体内では炎症が発生します。
このメカニズムは体が自然治癒をするために必要な一連の流れなので、
本来であれば炎症そのものはそれほど問題と言えません。

しかし、現代では有害な物質を食事や飲料水、
大気、日用品等から沢山摂取していることもあり、
大小問わなければ多くの方が慢性的に何らかの炎症を抱えている状態と言えます。

そこで必要になるのが、炎症を抑えるための成分や働きです。
オメガ3系脂肪酸は、オメガ6系脂肪酸と対になる役割を持っており、
抗炎症作用が期待できるものです。

過剰な炎症が続いてしまうと細胞にダメージが蓄積し、
一般的な表現で言うところの老化(細胞の劣化)に繋がるため、
抗炎症作用や抗がん作用なども期待できるオメガ3系脂肪酸に注目が集まった、
という経緯もあります。

健全な細胞膜の構築に必要


私たちの細胞には細胞膜と呼ばれる素晴らしい器官が存在しています。
この細胞膜は、栄養素の取り込み、老廃物の排出、細胞間の情報伝達など
有害なものの侵入を防ぐ役割などを持っており、
ただ細胞を覆っているだけの膜とは思えないほどの働きを行っています。

この細胞膜の状態が悪化してしまうと、
上記のような働きが低下してしまうわけですから、
全体的なパフォーマンスが落ちてしまうことは想像に難くない所です。

オメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸をバランスよく摂る事によって、
細胞膜の質が変化します。オメガ3系は細胞膜に柔軟性を、
オメガ6系は細胞膜を固くする力があるため、バランスが大切です。

このバランスの良い比率は1:4と言われていますが、
基本的には日常的にオメガ3系の食用油脂をドレッシング等で使用するか、
青魚などを摂取する習慣をつけて頂くこと、
オメガ6系がこってりな料理(特に揚げ物など)を控えて頂くことで、
ある程度はバランスがとれるのではないかと思います。

また、もしお肉の摂取が差し支えないようであれば、
グラスフェッドビーフはアミノ酸やビタミンなどの栄養価も高く、
オメガ3系脂肪酸も豊富なため、
オメガ3系脂肪酸を含む栄養源として活用することも可能です。



オメガ3系の食用油脂がその効能を失ってしまう理由とは

長時間、光に晒されている


えごま油や亜麻仁油に含まれるαリノレン酸は光によっても酸化しやすいと言われる成分ですが、
スーパー等によく並んでいる亜麻仁油やえごま油は、
その大半が透明な容器に入っています。

油の性質を十分に理解しているメーカーであれば、
オメガ3系の食用油脂でなくとも基本的に遮光瓶に入っているものですが、
多くの油脂は今でも光の入る透明な容器に入れられています。
製造から家庭に届くまでに長時間晒されたオメガ3系油脂の中には過酸化脂質なども増え、
折角の有効成分もその働きを失っていると言えるでしょう。

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容器と反応し、有害物質が溶け出している


オメガ3系の食用油脂は瓶で販売されているものも多いのですが、
それでも中にはプラスチック容器に入っているものや、
アルミパックの中に入っているものがあります。

プラスチック系の容器に入っている場合はBPAフリーなどの容器でない限り、
石油由来系の有害物質が油脂の中に溶けだしていきます。
また、アルミも油脂と反応し、少なからず溶けだしていきますので、
アルミパックのタイプもお勧めはできません。

オーガニックでなければ残留農薬の可能性も


大量の種子を絞り、
作られた食用油脂の中には様々な有用成分も含まれているものの、
原料の選定が十分になされていない場合には、
残留農薬などの成分が油脂の中に溶け込んでいる可能性があります。

そのため、可能であればオーガニック原料を用いたものを選ぶことが、
良質なオメガ3系脂肪酸を選ぶための重要なポイントと言えるでしょう。


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生産を行う工程で熱が加えられている


最近はジューサーの中に「スロージューサー」と呼ばれるものも増えていますが、
その理由はできあがったものの栄養価が高く、
酸化が押さえられるからです。
これは油に関しても同様で、工業的に大量生産している油では
高速回転で搾り取る際に熱が加わり、
油の酸化が進んでしまっているのです。

最近は、コールドプレス製法
(低速回転で熱を加えず、有用成分を残す製法)のものや、
伝統的な搾油方法を用いる企業も増えているため、
オメガ3系脂肪酸で質の良いものを選択しやすくなっていますが、
それでもまだまだ低品質のものが多いというのが現状です。

原料の洗浄が十分ではなく、不純物が溶存


先日、洗浄に関する一つの指標がISO(国際標準化機構)で制定されたことをご存じでしょうか。

これは、ファインバブルという極小サイズの気泡を用いて“水中の残存酸素量を増す、
気泡で表面を傷つけずに汚れをとるなどの技術に関する規格”であります。
実は、洗浄という分野はまだそれほど大きく開拓されておらず、
国内での発展が非常に期待されている分野の1つと言えます。

通常、原料の種子は水を使用して、撹拌しながら洗浄するというのが一般的な方法ですが、
この方法では表皮に細かな傷をつけてしまう可能性があること、
この従来の洗浄方法では表面に付着している汚れを十分にとる事が出来ないという事実が分かっています。

ファインバブルが良いという話ではありませんが、
グレードの高い食用油脂を作るために
「原料の表面に傷をつけず、効果的に汚れ(大気汚染物質や薬剤など)を落とす洗浄方法」
が広く採択されていく可能性は十分に考えられる所です。

参考:新規格 ファインバブルの国際規格発行

最後に


オメガ3系脂肪酸は、肌の調子を整えるために、お腹の調子を整えるために、
炎症を抑えるために、皆さんそれぞれ違った理由で使用されていることと思います。
しかし、よく見てみると上記のような条件をクリアしていない食用油脂が多いために、
既に酸化の進んでいるものを摂取している、という方も多いでしょう。

オメガ3系脂肪酸含有の食用油脂は繊細なものが多い
(中には加熱OKなタイプもあります)ので、
オメガ3系脂肪酸の恩恵を十分に受けるためにも、
できるだけ摂取する油脂の質にはこだわりたい所です。

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