現状を変えられるのはあなたです。オーガニックはなぜあなたのスーパーに売っていないのか?オーガニックが身近に販売されていない本当の理由。
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日本では有機農業の割合がたったの0.1割
現在世界的にオーガニックファーミングの市場拡大が図られています。
日本でも徐々にですがスーパーなどで有機栽培の野菜を見かけるようになって来ました。
しかし、未だに多くの農家が慣行栽培を行っているのが日本の現状です。
ジャパン・フォー・サステナビリティ(JFS)によると、
日本ではオーガニックファーミングの収穫量も耕地面積も全体の0.1%にしかならないそうです。
日本の慣行農法の実態
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慣行農業とは法律で決められた範囲内で、農薬や化学肥料を使用する栽培方法です。
それに対し、有機栽培では化学農薬や化学肥料、除草剤の使用が原則禁止されています。
日本では未だに農薬を使用して栽培を行っている農家がほとんどです。
有機栽培の方が環境に良く、栄養素も多く含む野菜を栽培することが出来るのに
どうして慣行農業の割合が圧倒的に大きいのでしょうか?
農家が慣行農業を選ぶのには理由があります。
収穫量が増えて、供給量が増えるため、農薬を使う。
慣行農業は有機農業に比べると収穫量も増え、有機農業の場合はJASを取得しなければならなかったり、
また取得しないと一般のスーパーには下せなくなってしまったりなど問題が出てくるので、
農薬を使って、きれいな野菜をまとめて出荷できる方が収入も安定するので農家の生活は楽になります。
消費者へも一定の品質の商品を安定して提供することが出来ます。
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日本では多くの農家が組合に参加して依存してしまっている。
また日本では多くの農家が農業協同組合に所属して販売を行っています。理由は日本で最大の販売ルートを持っているから。
有機農業のサポートに力を入れている農協もいくつかあるものの
JAグループ全体を見ると有機栽培をサポートする体制はまだ十分とは言えません。
(参考:有機農業:JAの取り組みの可能性を探る)
生活のことを考えるとほとんどの農家が慣行農業を選ばざるを得ないそうです。
しかし、消費者にとっては、圧倒的に有機農業のほうがメリットがある。
オーガニックのほうが汚染に強く、さらにビタミンミネラルが豊富。
それでも慣行農業と有機農業が環境、また健康に与える影響やリスクは
圧倒的に有機農業の方がポジティブです。
英国土壌協会の発表によると、有機栽培された食品は慣行栽培のものと比較し
農薬や放射性物質などの有害物質は少なく、ビタミンやミネラルなどの栄養素が多いのです。
日本の有機農法の問題:有機農法でも認められた農薬を使用している事実。
肥料の投下によってガンを引き起こす成分が生成される場合も。
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慣行農法に比べ安全性が高いと言われる有機栽培ですが、
有機農法自体にもまだ課題があるのも事実です。
有機農業は肥料が制約されるのと病害虫による被害により
収穫量が慣行農業よりも少なくなります。
そのため有機栽培では世界の食料をまかなうことが出来ないという見解もあります。
しかし、実際には先進国では多くの食品が不要に処分されていますし
有機栽培で食料をまかなうことが出来ないという見解は現実味がありません。
世界の食べ物のうち3分の1がゴミ箱行き!あなたの家の、冷蔵庫は大丈夫ですか。
有機農業の一番の課題は透明性にあると思います。
有機農業では化学肥料の代わりに有機肥料を使用します。
安全に思われるこの有機肥料も、多様に使用すると健康被害を及ぼすと言われています。
作物は肥料に含まれる窒素を硝酸性窒素に変える性質があります。
そしてこの硝酸性窒素の多量摂取はガンを引き起こす可能性があると、日本農業新聞の記者は指摘しています。
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ほかにも問題点の尽きない有機農業の今
また、有機農場の中には少量の化学肥料を有機肥料に混ぜて使用したり農場には直接農薬を使用していなくても自分の庭には除草剤を使用していたりするケースも実際にあります。
農場の外で使用されている農薬が風に乗って農場まで来てしまう可能性もあります。
このような健康被害を防ぐには、
有機栽培された野菜でもどのような肥料をどれくらいの量使用して栽培されたかや
どのような周辺環境のもと栽培されたかなど生産過程を消費者に明らかにする必要があります。
しかし現状ではあJASのマークしか判断基準がなく、
どれくらいの有機肥料や農薬を使っているのか、また肥料はなんなのか(どのような内容物なのか)等は一切調べようがないのです。
消費者が安心してオーガニック商品を手に取ることが出来るように
パッケージに印字したり、生産者は商品の透明性を図る必要があります。
そして消費者の私たちも、自分から情報を得る努力をする必要があります。
次のステップに進む「Organic3.0」って何?パッケージだけで判断せずに本当のオーガニック製品をぶために今私たちができること
無農薬栽培にこだわるLand Mann
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パッチワークの丘。
観光地としても有名な北海道の真ん中に位置する美瑛町。
その広大な自然の中でオーガニックファームを営む一人のドイツ人がいます。
オーガニックファーム”Land Mann”のオーナー、ステファンです。
実はLand Mannは私の実家でもあります。
![17475433_1118274131635191_1356096409_o](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/17475433_1118274131635191_1356096409_o-1-450x600.jpg)
農場に併設しているドイツ風ファーム喫茶”Land Cafe”では
農場で採れた新鮮な有機野菜を使った日替わりランチや季節のタルトを食べることが出来ます。
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私は幼い頃から有機農業を見て育ち、オーガニック野菜を食べて来ました。
もちろん慣行栽培された野菜も購入します。
でも個人的にはオーガニックの野菜の方が他の野菜に比べ断然美味しいと思っています。
実家のかぼちゃよりも甘いかぼちゃを今まで食べたことがありません!
良い作物は良い状態の畑から
オーガニックファーム、”Land Mann”のこだわりは良い土づくり。
夫婦で営むこの小さなファーム喫茶は、環境との共存をテーマにしています。
Land Mannでは農薬を使わず微生物の力を借りて農業を行います。
地中の自然な有機分解を生物にまかせる為、定期的に2年ほど土地を休ませる必要があります。
そのため収穫量は他の農家に比べて多くはありません。
しかし、より自然に近い形で野菜を栽培するため様々な工夫をこらしており、
ファーム喫茶では畑で採れた新鮮な野菜を使った料理を食べることも出来ます。
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美味しい野菜を作るのはもちろん、土壌環境を保ったりと環境にも優しい野菜作りをしているのです。
今回はせっかくなので有機栽培を始めて20年になる父に、
有機栽培についてインタビューしてみました。
なぜ農薬の使用をやめたのか?
農業を始めた際に一度農薬を使用したことがあるのだが、農薬散布の際に農薬の匂いを感じ、自分の体に農薬が入って来るのではないかと思った。
消費者に綺麗な形の野菜を届けるために生産者が
身の危険を冒してまで農薬を使用しなければいけないのかと疑問を持ち、
農薬の使用を止めたのが正直なところ。
また、先進国での農業で農薬は必要ではないというのが個人的な考え。
発展途上国など飢餓で食料が必要な国では、
農薬を使用して生産量を上げるのもひとつの方法かも知れない。
しかし、物が溢れ返っている先進国で農薬を使ってでも大量に生産する必要はないと思う。
他の国に比べれば日本やドイツなどはまだ金銭的にも余裕があるのだから。
慣行農法が多い中で何が大変だったのか?
一番の問題は国から有機農業に対してサポートがないこと。最大の流通窓口となっている農協も、有機栽培の野菜は買ってくれず
補助金もなかなか出してくれないため、
有機農業を営む農家は自分で販売ルートを見つけなければならない。
慣行農業を行っている他の農家との直接的な問題などは今のところない。
慣行農法をやっている農家たちに対して思うことは?
国からのサポートがないという中で、有機農業を行うのは実際厳しいのが現実。Land Mannはカフェやコテージなどの副収入があるが、
そうでない農家が有機農業だけで生活していくのは大変だと思う。
ただ、販売先を確保することが出来れば栽培自体は難しくはないと思うので
有機農業をしたいと考える場合は流通ルートを確保することがまず大切だと思う。
有機農業を支えるのは消費者の私たち
オーガニックファーミング促進の課題ともなっている透明性を達成するため
”Land Mann”でも様々な工夫がされています。
ホームページからは農場に設置されたWebカメラから
農場の様子をいつでもチェックすることが出来ます。
また農場の周りには母国ドイツからインスピレーションを受けた
手作りのビオトープやフットパスなどがあります。
![footpath](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/footpath-450x280.gif)
これらによりファーム喫茶を訪れた人が自分自身の目で、
オーガニック野菜がどのように栽培されているのか確認することが出来ます。
カフェで実際に野菜を味わうことが出来るのも、消費者への信頼へと繋がります。
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参考:Land Mann ホームページ
こだわって栽培された野菜の自然本来の味を感じることが出来ると思います。
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日本でオーガニックが安く買えるようになるには一体どうしたらいい?
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日本でどうしたらオーガニック野菜がもっと気軽に安く手に入るようになるのでしょうか。
ご存知の通り、希少性の高い貴重(珍しい)なものほど、幅広い流通が難しく、単価は高くなります。
なぜなら大量に作っても供給先が見当たらなければ破棄するしかなくなるため、少量生産するしかないためです。
また需要がなければ農地を大きく拡大したりすることも困難です。
逆に需要があり、定期的に消費者に買ってもらうことが出来さえすれば農家のモチベーションUPにもつながりますし、
経済的な余裕ができれば農地拡大もできて、そのぶん私たちは容易に安全な野菜を手に入れることができます。
つまり現状では日本の優良な農家や業者を応援して出来る限り安く買えるようになるまでの辛抱だと信じて、供給量を上げるための手伝いをするほかありません。
また、買い続けることも重要です。
オーガニックの野菜を買うと確かに食費は少し高くなるかもしれませんが、
将来の自分の体や日本の農家に投資をするつもりで、オーガニック食材を買い支えてあげる、そんな気持ちで毎日続けていただくのはいかがでしょうか。
とはいえこの現状を消費者が認めて、改善をしない限り、
今後、日本の農業が有機栽培へと完全にシフトしていくかどうかは分かりません。
でも商品を購入するのは私たち消費者です。
オーガニックに切り替えた農家を応援するために私たちが毎日買い支えて、少しでも現状をよくしていくほか選択肢はないということです。
どうやって栽培されたものなのか、どのようなこだわりのある商品なのか
野菜だけに止まらず自分のライフスタイルに合った商品を選択し、購入することが大切なのですね。
国産オーガニックの商品をリサーチ!あなたも使ってみよう。PR by IN YOUMarket
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