週5で通うOL、サラリーマンのリピーターが続出中。今最も人が集まる、知る人ぞ知る白金台のオーガニックカフェ。
「作れないものは使わない」
「ここに来られるお客様にはある共通点があるんです。」
そう語るのは白金台駅から徒歩3分のオーガニックカフェ「SABOU‐SIGAsirokane(サボウシガシロカネ)」のオーナーシェフ、田中ゆかりさん。
こちらのお店はもともと8年前から長野の旧志賀村にある古民家で運営していたSABOU-SIGAのアンテナショップとして2012年の7月に白金台にオープン。
「ここに来るお客様は何故か皆、食に関して興味と向上心があり、それだけでなく何かしら目的をもって活動されている方がとても多いんです。皆、自分のライフスタイルという大きなテーマついて常に学び、追求していらっしゃいます。」
お客さんと店、お客さんとお客さんがワークショップや様々なコミュニケーションを通じてこのカフェを拠点にどんどん輪が広がっているのだそう。
田中さんがこのカフェを始められたのは、「長野で作ったオーガニック野菜を使って作った料理を美味しく食べていただきたい」という純粋な思いがあったからだそう。
そんな彼女のこだわりは、「まずは自分が食べたいと思えるものをお客さんにも美味しく食べてもらうこと」。
野菜や調味料は極力オーガニック中心。
こだわりの食材で作った料理の他、ソースやマヨネーズ、ドレッシングに至るまで多くのものを「手作り」で提供しているといいます。
彼女のポリシーは「作れないものは使わない」こと。
あえて手に入れにくい、珍しい食材を無理に使うことはしない。
「できるだけ、季節のものを使って作ることを心がけています。」
旬のものをいただくという精神はマクロビオティックの基本としても、常に言われることですが、田中さんの目指すものはまさにそのような「自然な食事」なのでしょう。
「一年で身体の調子が良くなった。」と言うお客さん
「料理はどこで学んだのですか?」と私が訊くと、
すかさず、「いいえ、独学です。」と田中さん。
「私は自分で野菜を作っていましたし、自然に美味しいと思えるものを作ることを意識しています。性格的に『今これが食べたい!』と思ったら再現できるまで徹底的に色々試行錯誤をして自分オリジナルの味を見つけるんですよ笑。」
一度食べていただけるとお分かりいただけると思いますが、彼女の料理は一見野菜を使ったシンプルでナチュラルな料理に見えて、食べると奥が深いんです。
「どうやって味を付けたのか、素人にはわからない。」そんなこだわりを感じます。
例え誰かが似せようと作ってみても、全く同じ味を再現することは、きっと出来ない。
「みんなが毎日でも通える、昼に家に帰ってお母さんのご飯を食べに行く感覚で使える食堂のような場所になれたらと思います。」
そんな彼女が大事にしていることは、「リピートしても飽きない、毎日食べても健康をキープできるようなバランスのとれたメニューを提供し続けること」そして「野菜中心でも満足感の得られるメニューを提供すること」。
こちらのカフェを通年リピートして通う、ある男性のお客さんがある日こんなことを言いました。
「一年で身体の調子が良くなった。」
田中さんのカフェを文字通り、食堂のように毎日通い続けたお客さんはみるみるうちに体調が良くなっていったというのです。
「ここに来た後に少しでも身体が改善されたらいいなと。だから遺伝子組み換えの食品や添加物入りの食材は一切使いません。でも、こういったことをあえて全面的にうたわないことにしています。ただ、皆さんが安心して食べられるお店であり続けたいなと思っています。」
田中ゆかりさん一押しの簡単野菜レシピ
そんな田中さんに、誰でも簡単に作れる一押しレシピを聞いてみました。
その名も「なんでも塩ナムル」。
もやしやホウレンソウ、その他なんでも好きな野菜を少量の水で蒸して、火が軽く通ればボウルにあけて冷まし、塩、ごま油、お好みで甜菜糖や唐辛子、ニンニクで味付けをするだけ。ポイントは「絶対に冷水にさらさないこと」。
水にさらしてしまうとシャキシャキした食感が失われ、栄養分が流れ出てしまうのだそう。
「生で食べるよりも沢山食べられますしどんな野菜も美味しくなりますよ。」
今すぐにでも家に帰って作りたくなるようなクイックメニューを伝授してくれました。
ところでサボウシガには一部マクロビオティックのメニューがあります。
その理由について聞いてみました。
「私もかつては色々ジャンクなものも食べていましたが、後味が重いものはだんだん受け付けなくなってきたんです。こうしなきゃ、ああしなきゃっていうのは特にないんですが、自分の身体のバランスが整いやすい食べ物は何か?と考えているうちに不要な油をなるべく抑えたり、卵を使わずにマヨネーズを作ったりと、偶然たどり着いたというのが正しいかもしれません。例えばキャベツメンチというメニューは、つなぎで小麦粉や卵を使わずに、なるべく素材の味を活かすように心がけています。」
コンセプトは「ジャンクなものをヘルシーに」
彼女の料理におけるコンセプトを一言で表すと「ジャンクなものをヘルシーに」だという。
ジャンクなものをヘルシーに食べるというのはどういうことなのか。
「簡単に言うと『酒飲み』の人でも美味しく食べられるものです。
例えば食事を食べる空間で仲間の間に温度差があると悲しいじゃない?
そうではなく、お互いが歩み寄れるような食事を提供したい。例えば肉を食べたければ明日食べればいいのだから、今日はここでヘルシーなものを美味しくいただく。そんな風に思える空間になればと思っています。」
田中さんのお店に来ると、野菜嫌いの人が野菜を好きになっていくという。
「一般的に外食店でカレーやラーメンなどのメニューを食べると大体野菜はサイドサラダだけになってしまい、野菜をあまり食べないことが多いと思うんです。でも、このカフェに来ていただければ、例えカレーを食べたとしても3分の2は野菜で出来ているので、何を食べても野菜を摂取できます。野菜を食べようとしなくても自然に食べてしまう。それが実は一つの狙いでもあるんです。」
IN YOUの読者へメッセージ
最後にIN YOUを読む、読者の皆様に向けて田中さんからメッセージをいただきました。
「私たちの身体は食べるもので作られています。特に女性の方はこれから生まれてくる子孫も同様に食べるもので育っていきます。つまり食事がすべてを作っている、これを本当に自覚してもらいたいですね。それから、『ああ、今こんなものを食べたいな。』ふとこう思うことは誰しもあると思うんですが、『今食べたいと思うもの』が体に悪いものではなく、自然と『本物』を欲する人が増えたらいいなと思っています。」
サボウシガには私自身、恐らくこれまで通算大体100回近く訪れているのですが、不思議と全然飽きません。
それどころか行けば行くほど、サボウシガの魅力にどんどんハマっていきます。
行くたびに毎回別の旬の野菜を美味しくいただくことができ、「またすぐに戻ってきたくなる。」そんな場所です。
ランチでは数種の副菜・サラダを二回までお皿にセルフサービスで盛り付けることができ、日替わりべジ、キャベツメンチ、チキンカレーの中からメインをチョイス。
スープと玄米ご飯(またはパン)、コーヒーまたは紅茶のセットで1000円と驚くようなお手頃価格。
お昼に家に戻って「お母さんのご飯」を食べにいく感覚、まさしくそんな第二のホームのようなカフェ。
宣伝しなくても口コミだけでどんどんリピーターが増えるその秘密は、一度行けばきっと分かるでしょう。
お店情報
SABOU-SIGA sirokane
サボウシガ シロカネ
03-3447-8870
〒108-0071
東京都港区白金台4-8-14 3F
都営三田線 白金台駅 1番出口 徒歩2分
営業時間
火曜日〜土曜日12時〜18時まで(不定期休業日あり。)
最新情報はFacebookでチェック。
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