日本での農薬使用は絶対になくならない!消費者までもが無意識的に農薬を求める驚愕の事実
![](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/apple-3483512_640-1.jpg)
日本での農薬使用は絶対になくならない!消費者までもが無意識的に農薬を求める驚愕の事実
最初にお断りしておきますが、
この記事は、農薬の危険性を解説するものではありません。
「農薬は危険だ」と主張する人、
あるいはこのような記事を書いている方も、
自分の知らない間に農薬を求めているものです。
この記事を書いている私はかつて一般の消費者であり、
サラリーマン時代には数え切れない農家や
農薬メーカーの話を聞いてきました。
そして今は、実際に有機農業をしています。
食と農について、
様々な立場から見てきたからこそ語れる、
農薬の深い話。
この記事のテーマは、
農薬は皆が危険だとわかっているにもかかわらず、
どうしてなくならず使い続けられているのか
ということです。
もしかしたら、
あなたの日々の消費行動が農家に農薬を使わせ、
農薬メーカーを潤しているかもしれません。
実は農家も農薬の被害者なんです!
![](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/herbicide-587589_640-27-e1598856560814.jpg)
よくある農薬の批判記事では、
概ねこのような内容が多いと思います。
✓日本は世界の中でも農薬の使用が多いこと
✓農薬が消費者や環境に影響を及ぼすこと
✓日常の農産物の買い物では残留農薬に気を付けた方がいいこと
これらは全て消費者の視点で書かれており、
正しいことなので私は否定しません。
しかし、
「一般の消費者」→「全国の農家を見てきたサラリーマン」→「有機農家」
と、様々な立場で農薬を見てきた私からすれば、
これは少し偏った意見かと思います。
なぜなら、
最前線で農薬を使用している農家の被害に
全く触れていないからです。
農薬の被害は消費者だけではありません。
農薬を使用している農家も、
何らかの疾患を抱えて生活している方が
全国にたくさんいます。
農林水産省は、
「農薬の使用に伴う事故及び被害の発生状況について」の中で、
農家の死亡や中毒(農薬被害)の件数を報告しています。
![](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/0d40a5e4a645fc6b96e767d64ac0878e-3-e1598856623537.jpg)
出典:農林水産省WEBサイト(農薬の使用に伴う事故及び被害の発生状況について)より
それでは、どのような要因で死亡や中毒になったのか、
農水省が公表している事例を以下に挙げておきます。
・マスク、メガネ、服装等装備不十分
・使用時に注意を怠ったため本人が暴露
・防除機の故障、操作ミスによるもの
・散布農薬の飛散によるもの
・農薬使用後の作業管理不良
・保管管理不良、泥酔等による誤飲誤食
・薬液運搬中の容器破損、転倒等
農家の方が、消費者よりも直接的に
農薬の被害に遭う機会が多いことが分かります。
被害者は年間に数十人しかいないように見えますが、
このデータはあまりにも件数が少な過ぎ、
実態とは乖離があります。
私は、皮膚疾患や視力の低下など、
農家ご本人の口から、農薬散布による身体の変調を
度々おうかがいする機会がありました。
さらにこのデータには、
農薬を自他殺に使った件数は含まれていません。
このように、
農水省が公表しているデータは氷山の一角で、
水面下ではもっと多くの農家の方が
農薬の被害にあっているのです。
![](https://inyoumarket.com/public/media/2020/10/DDS_5551-xl.jpg)
無農薬ぶどう「いのちのピオーネ」(房付き500~600g)|<期間限定>自然栽培!(山口県産)有機JAS15年連続取得!20年以上農薬・化学肥料不使用。皮ごと食べられる常識を超える美味しさ!
¥ 5,596 (税抜)
危険と分かっていても農薬を使わざるを得ない理由
![](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/farmer-880567_640-11-e1598856677669.jpg)
「消費者にも危険で、散布している農家自身も危険なら
農薬の使用を止めればいいのに。」
読者からは、そんな声が聞こえてきそうです。
しかし、農家には危険だと分かっていても、
農薬を使用せざるを得ない理由があります。
理由1:消費者が求める農産物を作るためには農薬が必要
ここで、あなたに問題です。・とても大きい玉ねぎと、小さい玉ねぎ
・色が濃い緑色のピーマンと、色が淡い緑色の薄いピーマン
・綺麗なピンク色したサツマイモと、虫食いが見られるさつまいも
仮に値段が同じだとすれば、
あなたが選ぶのはどちらの野菜ですか?
おそらく9割の消費者が、
以下のような理由で野菜を選ぶと思うのです。
・大きい玉ねぎを選びます
【理由:コスパがいいから】
・色が濃い緑色のピーマンを選びます
【理由:栄養がたっぷり詰まってそうだから】
・綺麗なピンク色したサツマイモを選びます
【理由:虫食いの箇所が気持ち悪いから】
【理由:コスパがいいから】
・色が濃い緑色のピーマンを選びます
【理由:栄養がたっぷり詰まってそうだから】
・綺麗なピンク色したサツマイモを選びます
【理由:虫食いの箇所が気持ち悪いから】
大きく立派な野菜ほど農薬を使っている事実
上記のように、消費者が選ぶ野菜を作るためには、化学肥料と農薬を併用した農業をする必要があります。
そのメカニズムを話すと長くなるので割愛しますが、
化学肥料を多く使うと野菜は大きくなり、色は濃くなります。
そして、病害虫の被害が多くなり農薬を使う必要が生じます。
この事実は、実際に農業をしている方なら
誰でも知っていることです。
つまり、農薬が必要になるメカニズムは、
ざっくり言えば以下のとおりです。
・消費者が大きく色の濃い野菜を求めるため、
たっぷり必要以上に肥料を使う
・必要以上の肥料使用は病害虫が発生するので、
大量の農薬を使うことで抑え込もうとうする
結局、私が今まで見てきた多くの農家は、
消費者ニーズに応えるため、
化学肥料とセットで農薬を使用しています。
化学肥料や農薬を使う畑はまるで砂場!
あるキャベツ産地の「死んだ畑」
![](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/1041533_s-e1598917420131.jpg)
化学肥料や農薬を使い続ける結果、
その畑(生産環境)がどうなるかご存知ですか?
私はサラリーマン時代に、
とあるキャベツの産地を視察したことがります。
私が一番驚いたことは、
畑は土ではなく、砂場のようになっていたこと。
そして、虫の声は聞こえず、鳥も鳴かず、
キャベツとそこにいる私たち人間しか「いのち」を感じない、
異様な空間でした。
要するに、畑のミミズや土壌微生物は
農薬と化学肥料の度重なる使用で駆逐され、
肥料や農薬がないとキャベツが育たない、
そんな環境になっているのです。
私は生産者を責めることができず、
自分のこれまでの消費活動を反省しました。
スーパーでキャベツが山積みになって販売されているのは、
当たり前と思っちゃいけません。
農家の方は、産地として
消費者にキャベツを安定的に供給する責務を感じ、
化学肥料や農薬を使い続ける必要があるのです。
「キャベツが不作で、出荷できませんでした」では、
全国の消費者が困ることを
産地として避けなければならないのです。
★熊本県の自然の恵みを詰めた農薬不使用の季節の野菜セット(2人用)
理由2:農薬を使わないことで仲間や取引先に迷惑をかけられないから
自分は農薬を使いたくなくても、加入している団体や取引先のために、
仕方なく使っている農家も多くいます。
農家仲間に迷惑を掛けてしまうので農薬を使うパターン
![](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/cfcc47d8fa4ee542bb4d163fd7eeb18f_s-1-e1598876788650.jpg)
農家にとって一番大変なのは、
自分の作った農産物を自分で売ることです。
これは非常に難易度が高く、
生産活動に集中できません。
なので、多くの農家は組織や団体に加入して、
その構成員や社員の一人として野菜を作り、
共同で出荷しています。
仮に、その組織内である病害虫が流行したとします。
この場合、
「自分は農薬を使用しない」と言い張ることは
非常に難しいです。
なぜなら、自分のほ場で発生した病害虫が、
他の農家のほ場に飛び火する危険性があるからです。
このような場合、
組織や団体で統一して同じ農薬を使い、
病害虫を抑え込みます。
「自分だけ農薬を使いたくない」との理屈は
組織の中では通用しません。
取引先に迷惑を掛けてしまうので農薬を使うパターン
組織や団体に加入するのが嫌なので、個人でレストラン等の大口の取引先を見つけたとします。
それでも、多くの農家は農薬と縁を切ることは難しいでしょう。
なぜなら、取引先に「予定した時期」に、
「予定した量」を納品することができなくなるからです。
取引先としても、
3日後に納品されるはずであったピーマンが、
病害虫の被害で難しくなったと言われても困りますよね。
このため、よほど理解のある取引先を探さない限り、
農家が農薬と縁を切るのが難しいのです。
理由3:農薬を使わない栽培では収入が減り生活できなくなるから
結局、農薬を使用しないと以下のようになります。理由1と理由2のまとめですね。
・消費者から選ばれない農産物
・産地として消費者に安定供給する責務の放棄
・組織や団体の中で村八分にされる
・取引先に迷惑をかける(取引解除の恐怖)
これらのことは、農家自身の収入減少に大きく関係してきます。
逆に言えば、農薬を使用することで
これらの問題は全て解決されるのです。
農薬は麻薬と同じ!一度使ったら止められなくなる理由
![](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/drugs-1276787_640-e1598856745114.jpg)
実は、農薬の使用について、
消費者が知らない恐ろしい事実が
もう1つ隠されています。
農薬は麻薬と同じで、
一度使用すると抜け出すことができなくなるのです。
病害虫に農薬が効かなくなる!リサージェンスの恐怖
農家にとって、害虫は悩みの種だ。でも、害虫をゼロにする必要が、あるのだろうか?『想定内』であらゆる虫たちとバランスを取っている時の方が、作物への被害が少ないことも考えられる。生物相のバランスを崩す安易な農薬散布は、リサージェンスを引き起こすからだ。
— 阿部杜彦 (@abemikandream) May 11, 2012
上記は、ある農家の農薬の本質をついたツイートの引用です。
あなたはリサージェンスという言葉を知っていますか?
これが、農家が農薬と縁を切ることができないもう一つの理由です。
リサージェンスとは、害虫の防除のために農薬を散布したのに、
逆にその害虫が増えてしまう現象です。
「それは一体どういうこと?」と感じた方も多いと思いますが、
その理由を、具体的に挙げると以下のとおりです。
1:農薬に抵抗性を持つ害虫が出現する
2:天敵まで農薬で駆除されてしまう
同じ農薬を使い続けるとその農薬に耐性を持ち、
農薬が効かなくなる個体が現れます。
耐性を持った個体群は繁殖していくので、
農薬を散布することに意味がなくなります。
さらに、
その害虫を捕食してくれる天敵まで
農薬で駆除されているので、
生態系のバランスが崩れ、
はじめに駆除しようとした害虫だけが
結果的に農薬散布によって増えていきます。
農薬メーカーは潰れない。効き目のない農薬で逆に栄える!
リサージェンスによって農薬が効かなくなると、農家は困ってしまいますが、
逆にその陰で喜んでいるのが農薬メーカーです。
なぜなら、新薬の開発と販売によって
農薬メーカーには利益が生まれるからです。
当然ですが、
農薬会社は新薬を開発した数年後にリサージェンスが起こり、
農薬の効果がなくなることを知っています。
リサージェンスが発生することで、
農薬メーカーに新たなビジネスチャンスが生まれるのです。
しかし、新しい農薬を開発しても、
その農薬に耐性を持つ害虫がやがて現れます。
結局、以下のようなサイクルとなり、
農薬は永遠に作り続けられます。
新しい農薬の開発
↓
農薬の効かない害虫の発生
↓
新しい農薬の開発
↓
農薬の効かない害虫の発生
・
・
・
まさに負のスパイラルですね。
農薬は、一度使用すると断ち切ることが難しく、
依存性のあるところが麻薬と同じなのです。
農薬を使うかどうかは消費者のニーズ次第。
私たちがもっと声をあげていこう!
![](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/market-3176255_640-1-e1598917815104.jpg)
この記事は、
消費者ではなく農家の立場に立って
農薬について書いたものです。
なぜなら、現在消費者の間では、
「農薬を使う農家が悪い」という風潮があるように思えるからです。
だから、記事タイトルは
「日本での農薬使用は絶対になくならない!」としました。
消費者が「農薬がなくなればいいのに」と思っているだけでは、
農薬は決してなくなりません。
この記事の内容を、
ぜひ皆さんの日々の買い物の際に思い出していただき、
まずはスーパーに対して声をあげてほしいのです。
「多少の虫食いや形の悪さは気にしないので、
もっと安全な農薬不使用の農産物を置いて下さい」と。
企業は、消費者ニーズが全てです。
つまり、消費者が欲しいものを開発・販売しないと
物は売れませんので、企業は生き残れません。
このような要望が多くなれば、
スーパーはもっと多くの農薬不使用の野菜を取り扱うようになります。
そして、スーパーから生産者へ、
「農薬不使用の野菜を作って下さい」と、
消費者の想いが伝えられます。
なぜなら、それが消費者が望んでいること(消費者ニーズ)だからです。
こうして、現場の農家や消費者は農薬から解放されます。
あなたの勇気ある一声が、
農薬撲滅の大きな原動になることは間違いありません。
☆動画コンテンツIN YOU Tube『知られざる農薬が与える健康への影響と問題とは?ドクターに訊いた!』
オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market
IN YOU MarketIN YOU Marketイチ押し!最高品質のオーガニック野菜や果物を一度味わってください!
![](https://inyoumarket.com/public/media/2020/10/DDS_5535-xl.jpg)
無農薬ぶどう「いのちのピオーネ」200g×1p|<期間限定>自然栽培!(山口県産)有機JAS15年連続取得!20年以上農薬・化学肥料不使用。皮ごと食べられる常識を超える美味しさ
¥ 1,892 (税抜)
こちらの記事もおすすめです!
【注目発表】有機農産物を食べれば農薬の体内濃度が50%以上も下がる!?|再認識したい、ネオニコ系農薬の多大なる危険性日本の農薬と有機農業の現状|オーガニックが広まらない本当の理由とは?
世界最大級の農薬大国日本|EUの100倍緩い基準も
![](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/apple-3483512_640-1.jpg)
この記事が気に入ったら
いいね!しよう