ウイルスへの抵抗力も高めてくれる健康食材「ゴマ」。 そんなゴマについて、今知っておきたいこと。
ウイルスへの抵抗力も高めてくれる
健康食材「ゴマ」。
そんなゴマについて、今知っておきたいこと。
私達の日常の食生活に欠かせない、伝統食材・ゴマ。健康食のイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
実は、このゴマは6000年前の昔に生まれてから、
「一粒のゴマと一頭のラクダを交換した」という歴史的な記述が残されている程の大きな薬効を持ち、
医学の祖と呼ばれる、古代ギリシャの医師・ヒポクラテスも健康効果を認めたほどのスーパーフードなのです!
そしてユネスコ無形文化遺産の「和食」でもよく使われる食材、ゴマですが、
実は国内での生産量が極端に少ないことを皆さんはご存知でしょうか?
【出典】『番茶・ゴマ・海苔・味噌 和食の底力(船瀬俊介/著)』
和食によく使われる食材、ゴマ。
実は国産品は全体のたった0.1%!
日本で1年間に消費されているゴマの総量は年間約16万t。そのうち、国内での生産量は0.1%と大変低い水準となっており、
そのほぼ全てを国外からの輸入に依存しています。
主な輸入相手国(2007年)は
1位、ブルキファナソ
2位、ナイジェリア
3位、タンザニア
4位、ミャンマー
5位、グアテマラ
開発途上国が上位を占めていることがわかります。
【引用】「財務省貿易統計」https://www.customs.go.jp/toukei/info/index.htm
http://www.wadaman-s.com/products/goma/doc/feature_of_the_country.pdf
なぜ、国産ゴマはこれほどにも希少なの?
日本は伝統食でもゴマが多く使われているにも関わらず、なぜ日本国内でのゴマの生産量は極端に少ないのでしょうか?
その理由は農作物としての収益性の低さにありました。
ゴマは生産の労力がかなりかかるにも関わらず、他の農作物と比較してお金になりにくいのです。
そのため、国内農家はゴマの農地面積をしだいに縮小し、別の農作物を優先的に作って来た結果、
国内で食べられているゴマは輸入に依存するようになってしまった、という経緯があります。
絶滅の恐れがある、国産ゴマ
さらに、利益を出しにくいゴマを海外からの輸入に頼りすぎてしまったことで、日本各地で代々受け継がれて来た在来種のゴマの原種が途絶え、
無くなってしまうかもしれないという恐れがあります。
日本で伝統的に作られてきた「在来種」や「原原種」の種は、
生産者や継承が途絶えてしまった場合、再び一から作るという事が困難。
農家の高齢化などが進み、このまま国内生産者がいなくなってしまった場合には、
ゴマの種は存続の危機に瀕してしまうのです。
なお、輸入農作物は農薬のリスクが懸念されますが、
ゴマに限っては栽培に農薬が使用されることがほぼないため、
心配はほぼないと考えて良いでしょう。
ただし、周辺の畑からの飛散などが原因でまれに農薬が検出されることがあるため、
残留農薬検査がしっかりと行われたものを選ぶようにしてください。
ゴマに含まれる栄養素と健康効果。
驚くべきはカルシウムの豊富さ
ゴマの場合、輸入か国産かでその品質にそれほど大きな違いがある訳ではなさそうです。
ただ、「身土不二」という言葉があるように“自分たちで暮らす土地で収穫された食べ物こそが
最も体に良い”という考え方もあり、それに従うのであれば、ゴマも国産のものを食べた方が
良いということは言えるかもしれません。
そんなゴマに含まれる栄養素は、
・マグネシウム・・・360mg
・カリウム・・・・・410mg
・リン・・・・・・・560mg
・不飽和脂肪酸・・・41.76g
※一価不飽和脂肪酸19.12g、多価不飽和脂肪酸22.64g
・飽和脂肪酸・・・・・7.58g
・カルシウム・・・・・1200mg
となっています。(可食部100gあたり)
牛乳1杯(200g)に含まれるカルシウム量は220mg程度ですが、
これと同量のカルシウムが約18gのゴマに含まれていることは注目すべきでしょう。
カルシウム=牛乳は一般的なイメージだと思いますが、
それは必ずしも正しくないのです。
【引用】『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=05_05018_6
さらに中国の古典的医学書には、ゴマに内臓疾患への治癒効果があると書かれており、
肝臓・心臓・脾臓・肺・腎臓の五臓全ての働きを補い、内臓だけでなく、
脳や体力、肌の回復にも効果があるということが明記されています。
また、西洋医学的には、動脈硬化症に繋がるコレステロール値を低下させ、
内臓や血管中の血管の老化を予防、摂取した場合と摂取しない場合を比較すると、
摂取によって老化を4割程に押さえられたという研究結果も報告されています。
【引用】「番茶・ゴマ・海苔・味噌 和食の底力」(船瀬俊介/著)
黒ゴマと白ゴマで、その健康効果に違いはあるの?
黒ゴマと白ゴマを比較すると、黒ゴマの方がカルシウムが豊富で、漢方の生薬としても用いられるほどの、より強い効能を持ちます。
漢方の考えに従えば、白ゴマと黒ゴマでは体にもたらす作用が違い、
どちらがより適しているかは、その人の体質によって変わって来ます。
一般的に病人には黒ゴマの方が良いとも言われていますが、個人差があります。
ウイルスへの抵抗力を高めてくれる「白ゴマ」
体を冷やす作用があり、肺・脾臓・大腸の働きを整える効果があります。
肺の機能が低下すると、ウイルスや風邪、花粉症への抵抗力が低くなってしまいますが、
白ゴマは肺や細胞、皮膚に潤いを与えてその働きを高めてくれる効果があります。
エイジングケアに役立つ「黒ゴマ」
肝臓や腎臓等を補う効果が高く、アンチエイジング効果が高い食材です。
血やエネルギー不足の体をサポートする力があり、
薬膳では、滋養強壮や老化防止の食材として利用されて来ました。
精神安定効果があり、耳鳴りや生殖器のトラブル、加齢で起こる諸症状に対して効果を発揮します。
【出典】『いつもの食材漢方 効能&レシピ帖』(早乙女孝子/著)
『家庭でできる自然療法』(東城百合子/著)
ゴマは、すって食べるのがおすすめ
ゴマは外殻部分が硬いため、そのまま摂取すると消化されずに
そのまま排出されてしまいやすい傾向が強い食材です。
そのため、ゴマの栄養素をしっかりと摂取するには、
外の殻を予め砕いた「すりゴマ」として摂る方法がおすすめ。
外殻が砕かれたその他のアイテムとしては、
クリーミーな食感が楽しめるペースト状の「練りゴマ」も良いでしょう。
また、ゴマは酸化しやすいため、食べる直前にすりゴマの状態にすれば、
新鮮で、酸化していない栄養素を摂取できます。
なお、洗いゴマはゴマを加熱乾燥したものですが、
中心部分までしっかりと熱が加えられているわけではないため、
生で食べることは出来ません。
食べる前に炒る等の手順を加えてから召し上がって下さい。
【出典】『はじめてのおいしいマクロビオティックごはん220』(著 /石澤清美 監修 / 野口節子)
『家庭でできる自然療法』(著/東城百合子)
正しい知識を元に、
食べ物を健康づくりに役立てよう!
本日は、健康食材「ゴマ」についてあれこれとお話をさせていただきました。
昨今、「食べ物を通じて免疫力をあげよう」ということが盛んに言われますが、
免疫力に握らず、慢性疾患の予防や、体力またメンタルコンディションの維持には、
自分の健康を底上げしてくれる食べ物を日常的にどれほど摂取できるかで
差がつくのではないかと、私は考えています。
そのためには、自分が口にする食物の産地、その生産の実態、含まれている栄養素や、
そこから期待できる健康効果、さらにはより良い食べ方までを知っておくと便利です。
また、残留農薬や遺伝子組み換えに関わる食品がもたらすかもしれない健康被害に
ついての問題も未だほとんど解決されておりません。
様々な点で安心が出来る食べ物を手に入れるためには、
消費者である私達が情報を意識的にキャッチし、必要とあれば、
課題解決に向けて何らかの行動を取ることが大切なのではないかと思います。
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