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お肌の大敵のはずの「紫外線」が不足すると、乳がんや骨粗しょう症のリスクを高めてしまう驚きの事実。

女性がきらう紫外線。
でもほんとに悪いもの?


秋でも意外と強い紫外線。

シミ・しわ=老化や、皮膚ガン、白内障の原因として有名ですからできるだけ避けたいものです。

ですが紫外線には私たちの健康に欠かせない非常に大切な役割があるのをご存知ですか?


<防ぎすぎて紫外線不足に・・・
その結果が引き起こす病気や症状>



紫外線は肌に当たりすぎると有害ですが、微量の紫外線は健康を保つ上で必須です。

いわば塩のようなものだと考えて下さいね。

塩と同様、私たちの体には紫外線が必要なのです。

たとえば紫外線が人体に与える有益な作用として次のようなものがあります。


・ビタミンDの合成
・血圧低下
・心臓の活性化
・皮膚疾患の改善
・殺菌作用
・コレステロールの減少
・性ホルモンの分泌


この中で最も大切なのがビタミンDの合成で、特に女性には重要な役割があります。


☆動画コンテンツIN YOU Tube『<あなどるとコワイ>オーガニック的 低体温対策』



<紫外線が不足すると骨が弱くなる>

骨粗しょう症の原因にもなる紫外線不足


くる病という病気があります。

成長期の赤ちゃんや子どもの骨が柔らかくなったり変形したりする病気で、戦前の日本ならよく見かけるものでした。
しかし戦後、食品事情が改善するにつれ乳幼児の栄養状態が高まり、今では見かけることがなったいわゆる昔の病気です。

ところが近年、このくる病が増加していることが日本小児科学会で話題になり、
日本経済新聞でも2015年5月に「乳幼児のくる病増加ビタミンD不足が原因」として記事になっています。

19世紀から20世紀初頭ならありふれた病気ですが、それがなぜ栄養状態がいいはずの現代日本で再び増加しているのでしょうか。
それは私たちの過剰な紫外線対策と関係しています。

日本人は黄色人種のため、白人種に比べて紫外線への耐性が強くさほど意識しなくても人体に及ぼす影響はたいしたものではなく、皮膚ガンの発生率は2012年統計で人口10万人あたり13人、死亡率はわずか1.3人でガンの中で最低レベルとなっています。

それがオゾンホールの拡大によって紫外線量が増えたこと、化粧品メーカーが皮膚科医の意見を活用した
「紫外線は皮膚がんリスクを高める」というキャンペーンを続けたことも相まって紫外線への危機意識が急速に高まったのが1990年代です。

それ以来、紫外線をブロックすることが健康を守る必須条件のようになってしまいました。

今では学校のプールで子どもが日焼け止めを塗る是非が問われるほどの時代になっています。

しかしこの過剰な紫外線への危機意識こそ、子どものくる病の原因となっています。
そしてくる病の大人版とも言えるのが骨粗しょう症です。

つまり紫外線を過剰にブロックすることは骨を弱く、もろくするということに直結しているのです。

<骨が弱くなる大きな要因はビタミンDの不足>

4割の子供がビタミンD不足!!


「うちの子はくる病なんてありえないわ」と思うかも知れません。

しかし驚くべき調査結果があります。

関東の子ども69人の血中ビタミンD濃度を検査したところ、4割の子どもでビタミンD濃度が不足していたのです。


つまりくる病、もしくは予備軍ということになります。


1~2歳の子どもの両足を伸ばしてかかとをつけたとき、ひざに3センチほどの隙間ができるようであれば疑いありなので医師に相談するのも良いでしょう。


他にも背が伸びにくくなる、もしくは成長が止まる懸念があります。

さて、子どもだけではありません。

大人、特に女性にとって非常にリスクが高まる骨の病気があります。

そう、骨粗しょう症です。

読者世代の女性にはまだまだ先の話と思うかも知れませんが、閉経後にホルモンバランスが崩れると一気に進行し発症するのが骨粗しょう症の怖いところ。

<50代以降、女性の3人に一人が骨粗しょう症に>

骨粗鬆症人口の推定著者: 山本逸雄
出典: Osteoporosis Jpn/ 7巻, 10-1頁/ 発行年 1999年 月

50代女性の9人に一人、60代では3人に一人、70代以降では2人に一人、平均すると50代以降では3人に一人が骨粗しょう症にかかります。

骨は破壊(骨吸収)と再生(骨形成)を繰り返して常にメンテナンスをしています。

若いうちはその骨吸収と骨再生のバランスが取れていますが、50代になるとそのバランスが崩れてきます。
さらに女性は閉経後の女性ホルモン(エストロゲン)減少で骨吸収が加速するため男性に比べて骨がスカスカになりやすくなります。

ではそもそもなぜ骨の強度を保つための骨再生が間に合わないようになるのでしょうか?


そこに関係するのがビタミンDの働きです。

ビタミンDは骨の代謝に必要な栄養素で、ビタミンDが不足するとカルシウムを骨に使うことができなくなるのです。
カルシウムをいくら摂取してもビタミンDが不足していたら骨にならないのです。


ビタミンDは干しシイタケ、マイタケ、イワシや鮭、いくら、かつお節、卵などの食品から摂ることもできますが、それだけでは不足しやすい栄養素です。

それを補う、というよりむしろメインになるのが人体での合成です。

ビタミン類の中でもビタミンDは唯一人体で合成することができる栄養素で、そのために必要なのが紫外線なのです。

お肌の大敵・紫外線は、健康的な骨を保つためには絶対に必要な栄養素の元だったんですね。

骨粗しょう症になるとちょっとしたことで骨折したり、気づかないうちに脊椎圧迫骨折をしたり背が縮んでいたなんてこともあります。

<紫外線不足でもっと恐ろしい病気・乳ガンのリスク増>

「紫外線で皮膚がんのリスクが増えますよ」と言われて紫外線を徹底的にブロックした結果、
乳がんのリスクが増えたなんて言ったら笑い話みたいですが本当の話です。


カリフォルニア大学・ガーラント博士らの地理疫学調査研究により、
日照量の多い地域は少ない地域よりも乳ガンの発生率・死亡率が明らかに低いことがわかっています。


また乳がんだけではなく大腸がん、卵巣がん、前立腺がんも発生率・死亡率が日照量により変わるそうです。
日本国内でも太平洋側よりも日本海側(特に東北)で大腸がんの発生が多いという統計があります。

これらの調査結果から、ビタミンDが各種がんの発生抑制、死亡率低下に関係していることが証明されています。

発がん率・死亡率の低い皮膚がんを恐れて発がん率・死亡率の高い他のがんを抑制するビタミンDを合成してくれる紫外線を避け続けるのはちょっと問題ありそうですね。


☆動画コンテンツIN YOU Tube『ガンを消した女性に「ガンに悪い食事とガン予防に良い食事」を取材した!』



<とは言っても美容的には焼けたくない!どうすればいいの?>


健康のために紫外線も大事というのはわかったけれど美容的には・・・

というのが読者の皆様の本音だと思います。

どちらかと言えば皮膚がんリスクどうこうより、短期的には日焼け跡との境界線が恥ずかしい、
長期的にはシミやしわの原因になるという意味で紫外線をブロックしたい方のほうが多いでしょう。

紫外線を浴びるとシミ時限爆弾が密かに製造され、10年、20年後に爆発するとシミとなって表面に現れます。
それに個人の差はあれ健康的に日焼けした肌よりも透き通るような白い肌が美しいと考えている人が多いのも関係しています。

では美意識と健康意識のどちらも満足させるにはどうするのが良いのでしょうか?

 健康上必要なビタミンDを合成するのに必要な紫外線量は、
一日15分程度、手のひら二つと顔の分くらいの面積に日光を浴びるだけで十分と言われています。

もちろん夏と冬では同じ15分でも紫外線量が全然違いますので、夏なら5分、冬なら30~40分程度と考えていいと思います。


直接日光を浴びるのがイヤな場合はカーテン越しに浴びるのも良いでしょう。

夏場なら日傘を差していても間接照射などで紫外線は浴びるのでそれでも構いません。
また内面から紫外線の影響を低下させるために抗酸化作用に優れた食材を摂るのも効果的です。

バナナ、アボカド、納豆、卵黄、キャベツ、にんにく、ワカメなど。

あえて抗酸化成分と関係なさそうな食品を選んでみましたが、

これらは紫外線に当たることで発生する体内活性酸素の除去に有効な食品です。

毎日気軽に食べられるものなので覚えて置いて下さいね。

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<最後に・・紫外線に神経質にならないことが健康の秘訣>


健康にとって一番の大敵はなんだと思いますか?


それは紫外線でも発がん性物質でもなく、ストレスです。


現代人は毎日忙しく働いているだけでもストレスと隣り合わせ。

また、ベジタリアンをはじめ、固定観念で特定の健康法にこだわりすぎて神経質になってしまう方も、ストレスが原因の病気になってしまいやすい傾向にあります。
神経質になりすぎず、紫外線のメリットも理解した上でストレスなくブロックしていきましょう。

ストレスフリーこそ最大の若さの秘訣ですからね。

参考までに・・・

紫外線によって作られるビタミンDの健康効果


・骨の形成に不可欠(不足すると骨粗しょう症やくる病)
・花粉症やアトピーの軽減(不足すると悪化)
・妊娠力を高める(不足すると多膿疱性卵巣症候群のリスク増)
・うつ病の抑制(不足すると季節うつ病の原因に)
・乳がん、卵巣がん、前立腺がん、大腸がんの抑制(不足すると発生、死亡リスク増)
・アルツハイマー病の抑制(不足すると発症リスク増)
・インフルエンザ発症の抑制(不足すると感染リスク増)
・筋肉の維持・増強(不足すると太りやすくなる)


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