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【海外レポート】今、オーガニック大国・フランスの有機農家が、こぞって白ブリーフを畑に埋めているワケとは?

【海外レポート】
今、オーガニック大国・フランスの有機農家が、
こぞって白ブリーフを畑に埋めているワケとは?

 

今回は、オリジナリティに溢れた文化で知られる国、
フランスならではの、有機農業に関するユニークな取り組みをご紹介します。

その取り組みとは、題して「ブリーフパンツ(以下ブリーフ)で測る土壌の質」。

コットン100%のブリーフを使って、
土壌のオーガニックレベル(有機度)を計測するというおもしろいアイデアです。

さて、では、具体的にどのようなことが行われているのでしょうか?

画像引用:Le parc naturel Bardinale-Mehaigne


土壌の質の良し悪しをブリーフで測る?!
さて、どうやって?

この取り組みは、ブリーフなどの有機コットン100%の布地を土に埋め、
2~3ヶ月後に掘り出してその侵食状態を観察し、土壌の質を判定するというものです。

でも、なぜ、ブリーフなのでしょう?

ブリーフには、布地以外に、ゴムの部分と商品ラベルの部分がありますよね。

数ヶ月後、これらの部分だけが残っている場合、土壌の質は満点。

逆に、ほとんど原型を保っているようなら、
残念ながら土壌の質はあまり芳しくないということがわかります。

もちろんブリーフではなくてもいいのですが、あとで侵食状態を確認する上で、
大きさが適当かつ形がほぼ決まっているブリーフが便利だということです。

土の中でブリーフを侵食するのは何者?

 

写真引用 : ADEME / Isabelle Feix

土壌の質が良い(養分が豊富)ということは、地中に住んでいる微小有機生体のバクテリアやカビ、
ミミズや昆虫などが豊富だということです。
炭素を食べて生きている彼らにとって、有機コットン100%のブリーフは大好物。

有機質ならば、自然由来の炭素であろうと繊維の炭素であろうと、彼らには関係ありません。
嬉々として食べるのです。

そして彼らが食べられない部分、つまりブリーフのゴムやラベルの部分だけが残る。
というわけでブリーフは2ヶ月後には完全に侵食されて、ほぼ跡形もない状態になります。

この測定の取り組みそのものはカナダで始まった

そもそも、このユニークな取り組みは、2015年に、フランスとゆかりが深い国、
カナダの政治経済の中心地であるオンタリオ州の農業省が推奨して始まりました。

その後、北米、フランス、イギリス、ベルギーへと広がっていったのですが、
現在、フランスの有機農業の畑ではごく当たり前に実践されるまでになっています。

ブリーフを埋めるだけで土壌の質がわかるのであれば、
専門の農業研究所による有料の調査に頼ることなく、
各農家が土壌の質を簡単に知ることができます。

シンプルかつ経済的、とてもエコロジカルな土壌の質の測定方法として、
フランス中の有機農家に浸透していったのです。

フランスのある有機農家は、
ボロボロのブリーフを手に語る…

豚の飼育と穀類の生産を取り組んでいる有機農家のジェローム・ルドュクさんは話します。

写真引用 : Hitwest France

数ヶ月前にブリーフを畑に埋めて、取り出したところ、何と、
虫食いだらけのほとんど原型をとどめていないブリーフに(上の写真)なりました。
もう少し生地が残っていると思ったのですが・・・。
これでは、まるで紐のブリーフです。埋めた時は立派なブリーフだったんですがね・・・・
と、ジェロームさんは苦笑い。


そう言いながらも満足した面持ちの彼は、取材のカメラに向かって、
ビリビリに裂け、土の茶色に変色したブリーフを自慢げに見せました。
それもそのはず、ブリーフの状態がひどければひどいほど、逆に土壌の質はとても健康な証拠だから。
有機農家にとっては、これ以上嬉しいことはないのです。

写真引用: CHAMBRE D’AGRICULTURE HÉRAULT

フランスの公的機関はこぞって、
ブリーフによる土壌テストを推奨中

農業国フランスには、有機農家を支援している様々な公的機関があります。

仏農業省を筆頭に、農業開発連合会Fédération nationale des syndicats d’exploitants agricoles (FNSEA) や
環境保護推移局 L’Agence de la transition écologique  (ADEME)などの他、
各県や地方の農業組合 が競って有機農業支援のための企画を推奨しています。

今回、ご紹介したブリーフテストもその一環に他なりません。

フランス国内にとどまらず、さらに世界へと広がる
「ブリーフを植えよう運動」

画像引用:ADEME

ブリーフで畑の有機土壌の質を測る「ブリーフを植えよう」運動は、
先に紹介した環境保護推移局(ADEME)が推進する取り組みです。
「知られざる地中の世界を知るために」をスローガンに、
対象となるのはなんとフランスにとどまらず、世界中の有機農家。

世界各地の有機農家がブリーフを埋めて土壌の質を測って、その結果をネットで広めることで、
この運動が広がっていくことを積極的に支援しています。

環境保護推移局のサイトではそのために必要な情報を提供しながら、
自然環境保護の必要性についても、様々な角度から伝えています。

☆参照サイト:https://www.mtaterre.fr/dossiers/operation-plantetonslip

フランス流「ブリーフを植えよう運動」に必要なものと
その具体的な手順は?

写真引用 : Actu.fr / Nouvelle-Aquitaine / Le Républicain 


【準備するもの】

・土を掘り起こすための大きめのスコップ
・ブリーフ埋めた場所を示す杭
・有機コットン100%の白ブリーフ
(土中の昆虫やミミズ、微生物などが分解出来る有機コットン100%のブリーフであることは必須条件。
侵食状態がわかりやすいので、色は白がおすすめ)

【やり方】

①:最初に行うこと

・測定用に自分の畑の一画を選びます。
(自分の畑でない場合は、地主さんに事情を説明して事前許可を取っておきましょう)
(少なくとも畑から5メートル以内の地点を選びましょう)
(車両や人通りのない場所を選美ましょう)
・15~20cmほどの深さまで掘る。広さはブリーフの縦横サイズに従います。
・ブリーフは決して折りたたんだり、丸めたりしないで平らにして穴底に置き、
写真を撮っておきます。
・2か月後に掘り起こす際の目印にするため、頑丈な杭をしっかり打ち込んおきましょう。


②:2ヶ月後に行うこと
・ブリーフをていねいに掘り出します。
・きれいな水で洗った後、干して乾かします。
・乾いたブリーフの写真を撮ります。
(リサイクルは不可能なので、ブリーフは後でゴミ箱に捨ててください)
③:その後に行うこと
フランスでは、掘り出されたブリーフはしっかりと写真に撮り、
地方または県の農業組合などが主催しているコンクールの窓口などに送ります。
有機農業の専門家などから選ばれた選考委員が、
送られてきた数々のブリーフの写真を選択し判定、(とてもまじめな企画なのです)
その年の優勝者を決定します。

例えば、フランス北東部にあるシャロン=シュール=マルヌ県での
コンクールでは、シャロン農業市と呼ばれるイベントの際、
優勝者には「金のブリーフ賞」(Slip d’or) を授与。
これが授与された有機農家にとっては、とっておきの宣伝となるわけです。

写真引用 : Alexandre Dequidt / France 3 Côte d’Azur 


日本の有機農家の皆さん、有機で家庭菜園を行う方は
ぜひ一度お試しを!

ブリーフテストで専門家によるお墨付きが得られるわけではありませんが、
田畑の土壌の質を測るための、簡単ですばらしいバロメーターになると言えるでしょう。

同時に、地中の微生物やミミズ、昆虫が農業において、
いかに重要な役目を果たしているのかがよく解りますし、
地中の微生物を抹殺する農薬を使用した単一農作物の集約的農法の
危険と害をあらためて認識することにも繋がります。

食をこよなく大切にするフランス人、農業国であることを誇りとしている
フランスだからこそ広まった、このブリーフテスト。

仕組みは単純にもかかわらず、結果が一目瞭然のブリーフで測る土壌の質。

これなら日本の農家やご自身の畑でも簡単に試すことができるのではないでしょうか?

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