野菜は、季節と食べる部位で栄養価は大きく変化する!旬でない野菜を食べても効果なし?旬の野菜を食べるべき理由とは。
「栄養価の高い野菜は何ですか?」
「身体に一番良い食べ物とは。」
という疑問に今回はお答えします。
最近では、健康を意識して栄養価の高さや効能で食べ物を選ぶ人が増えてきている印象です。
国内の食べ物に限らず世界中のスーパーフードが発売されれば、皆がこぞって買いに行きます。
でも、野菜栄養などは高ければ良いのでしょうか?
こちらでは、昔から言われている地産地消や旬のものを頂くことの重要性についてお伝えしていきます。
なぜ地産地消なのか
野菜はなぜ栄養があるのか考えたことはありますか?
植物に含まれる第七の栄養素フィトケミカルからも分かるように、植物に蓄えられる栄養は環境に適応するためです。
必然的に暑い地域では暑さをしのぐために必要な栄養が詰まっていますし、寒い地域では身体を温める栄養が詰まっています。
さらに乾燥や多湿な地域では水分代謝を促す栄養も詰まっています。
日本の特徴は四季があり温暖で多湿であることです。
基本的に雨季と乾季しかない地域や、大陸のように乾燥性の気候の作物とは同じ品種でも栄養の内容は変わってきます。
これがマクロビオティックなどで身土不二がいいとされる理由です。
野菜は、季節と食べる部位で栄養価は変化する!
部位によっても栄養は違う
野菜は、部位によって栄養成分や量が違います。
一般的にミネラルが多く存在するのは葉で、次は根です。
美容や健康に重要なビタミンEやビタミンCなどのビタミン類は光合成を行う葉の部分に多く、光合成をしない根の部分には少ない成分です。
大根などでもビタミンなどが多いのは葉の部分です。
また、鉄分は光合成を行う葉緑素を作るために必要な成分ですが、ほうれん草のように葉よりも根に鉄分が多いなど野菜もあります。
皮の部分は食物繊維が多く含まれておりフィトケミカルなどの成分が最も多く含まれます。
オーガニックの野菜のように無農薬だと安心して野菜の皮まで食べられます。
葉を食べる野菜には
- キャベツ
- 白菜
- ほうれん草
- 葱
などがあり、ビタミン類がたくさんふくまれています。
茎を食べるものには、根のようにみえるジャガイモがあり、でんぷんを多く含みます。
サツマイモは、じゃが芋と似ていますが根を食べます。おもな成分はでんぷんです。
ですが、茎であるじゃが芋よりも根であるサツマイモのほうがミネラルを多く含みます。
厚労省の発表では、健康の基準としては、1食1皿以上で1日5皿分を食べることとあります。
できれば、
- 主食
- 副菜
- 主菜
同省の調査では、「野菜をたくさん食べるようにしている」と回答した人(30歳以上)は、男性約45%女性約60%にのぼります。
前述の国民健康・栄養調査で野菜類平均摂取量を見ますと、成人男性で約290g、女性で約270gとなっており、
特に20~30歳代は、約240gと成人の平均より約50gも少ない量になっています。
生活習慣病予防のための目標値の一つに「野菜類を1日350g以上食べましょう」が掲げられています。
野菜が80g不足するというのは、例えば「ほうれん草のお浸し」では小鉢1皿分程度が不足していることになります。
この数値には、
- ビタミン
- ミネラル
- 食物繊維
などの摂取が目標なので、他の主菜や主食も偏らないのが理想です。
摂取した栄養素が体内で利用されるためには、ビタミン類(特にB群)をきちんと摂ることが必要になります。
またミネラルは、生体機能の維持・調整に不可欠で、特に野菜に多く含まれるカリウムは、
余分なナトリウム(食塩)を体外に排泄するのを手助けしてくれ、高血圧の予防にもなります。
旬を取り入れた食生活(春・夏)
四季の旬の食材について、出回り期とその他の時期での成分の違いがあります。春(二月~四月)の旬の野菜といえば、
- キャベツ
- 新じゃが
- たけのこ
- ふき
夏(五月~七月)の旬の野菜は、
- えだまめ
- オクラ
- かぼちゃ
- きゅうり
- トマト
- なす
- ピーマン
7月と11月では全然栄養素が違うトマト
トマトのカロテン含有量の月別比較
図: トマトのカロテン含有量の月別比較[2]
厚生労働省参考
トマトは店頭に一年中並んでいますが、出回り最盛期とそれ以外の時期では、栄養成分にはかなりの差があります。
ビタミンの一種であるカロテンを100g当たりで比較してみると、
出回り期の7月では528μgあるのに対して、11月には241μgと出回り期の半分以下の結果となり、1年間を通しての平均値は364μgでした。
旬を取り入れた食生活(秋・冬)
秋(八月~十月)の旬の野菜といえば、
- 銀杏(ぎんなん)
- 栗
- ゴボウ
- さつま芋
- 里芋
- 松茸
冬(十一月~一月)の旬の野菜は、
- かぶ
- 小松菜
- 大根
- 長ネギ
- 白菜
- ほうれん草
ほうれん草のビタミンC含有量も、出回り期の12月では84mgあるのに対して、9月には17mgと、1年間を通しての平均値43mgから、かなりの差があります。
このように旬の野菜は栄養の含有量が著しく高いのに対して、そうでない季節は平均より低くなります。
今は、一年中好きな野菜を手に入れられますが、旬を意識しなければ期待しているような効果は得られないので注意が必要です。
東洋医学で考える理想の栄養の摂りかた
野菜の成長時期を考えると
- 春先には新芽などの葉や芽の部分
- 夏は代謝を行う葉や茎の部分
- 秋は実の部分
- 冬は根の部分
などに栄養が集中します。
東洋医学では色分けをすることで、栄養が集中している時期や種類を分けました。
- 春は緑の野菜(キャベツやほうれん草など)
- 夏は赤い野菜(トマトやスイカなど)
- 秋は白い野菜(白菜や葱など)
- 冬は黒い野菜(ゴマや海藻など)
- 季節の変わり目には黄色の野菜(じゃが芋や米など)
をすすめています。
そもそも人間の身体が必要としている栄養も季節によって違います。
乾燥している時期には身体を潤す糖質やビタミンCが必要ですし、
夏の暑い時期には水分を多く摂取できて抗酸化作用のあるカロテンが必要とされるのです。
だから一年を通して同じものを食べているのは身体には良くないと言えます。
季節によって必要な成分が違うから植物も同様に身体の中に蓄えている成分にも差が出ます。
東洋医学において良いものと悪いものを分けないのは、時期や地域によって身体が必要としているものが違うからです。
身体が必要としている栄養とは
まず、同じ時期でも体質によって身体が必要としている栄養は変わります。
男性は代謝が高く、女性は排泄力が高いと言われます。
東洋医学では身体を健康に保つためには、
- 気(代謝)
- 血(栄養)
- 津液(水分)
気(代謝)が高まるのは春から夏にかけてです。
この時期には、代謝によって生まれる熱や老廃物を排泄するために、
- 身体を冷ます作用のある赤い野菜
- 老廃物の排泄を促す緑の野菜
などを中心に摂りましょう。
血(栄養)が不足しやすいのは季節の変わり目です。
この時期には、
- 身体を満たす黄色の野菜(雑穀など)
- 栄養価の高い牛肉
津液(水分)が不足しやすいのは乾燥する秋から冬です。
- 身体を潤す秋の果物や白の野菜
- ミネラルバランスを整える黒の野菜
などを中心に摂るのがおすすめです。
最後に・・・
ネットで調べると野菜の栄養素の含有量はすぐに分かりますが多くの場合は旬のものを基準にしています。そのため、旬でない時期に食べても望むような栄養は摂取できません。
さらに東洋医学における野菜の色分けは科学的根拠に欠けるとされていましたが色素の栄養であるフィトケミカルの発見により野菜の色分けを科学的に裏付けた形になります。
基本的には野菜の中でも色が鮮やかなほうが栄養量も多くなります。
数字上の栄養を意識するのも効果的ですが、色や旬を意識して地元の食材を選ぶのがおすすめですよ!
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