惣菜、市販弁当・・・、日本人の食事はおかしくなっている。手作りの食事の価値を見直そう。
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日本の素晴らしい食文化
日本で生活するのはなんと17年ぶりの私。久しぶりに暮らす日本の生活はとてもありがたく、
日本人特有の細やかな文化や生活習慣に改めて驚かされます。
特に野菜やお豆腐やお魚をふんだんに使った、
ヘルシーな日本の食文化は海外でも注目される日本人が誇るべき伝統です。
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日本人の食事はおかしくなっている?
ところが、今回日本で暮らして目に付くのが、実にたくさんの人がいわゆる中食、つまりお弁当や出来合いのお惣菜などを買っていることです。
スーパーやデパ地下などでは、生鮮食品を売るコーナーより、広い面積で夕方時の混雑も目を見張りますし、
コンビニでもお弁当、おにぎり、麺類、サラダからデザートまで、
いかに中食産業が、ビジネスのメインになっているかがよく分かります。
素敵に着飾った若い女性が、バスに乗り込んできて、
横に座った拍子に、バッグの中にカップヌードルが入っているのを見て驚いたり、
おしゃれに決めたパパとママと一緒にショッピングモールのファーストフードで、
バーガーとフライドポテトを食べている幼児も。
![burger-1140824_640](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/burger-1140824_640-2-450x253.jpg)
そんなにおしゃれにする時間とお金があるのなら、
どうして、そんな食べ物を食べるの??と不思議に思わざるを得ません。
欧米型の肥満の出現
それから気になるのが以前に比べて肥満の人を多く見かけること。特に子供の肥満を見かけます。
昔、学年に一人はいたちょっと太っちょさんというタイプではなく、
欧米人にいるような、明らかに不健康な肥満です。
イギリスの杜撰な食文化
17年前夫と一緒に、イギリスに渡って暮らし始めた時、私はその食生活に驚きました。冷凍食品やReady mealと呼ばれる、あらかじめ調理されていて、
オーブンにつっこむだけで食べられるような、ピザやパイ、カレーなどが日常的に食卓に乗ります。
![ready meal](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/ready-meal.jpeg)
スーパーで見かけるReady Meal
Take awayと呼ばれる、カレーや揚げ物や中華料理などを持ち帰り専門のお店もたくさんあります。
そういった加工食品に使われる、安価な油や白砂糖の量、添加物に化学調味料。
比較的、食品添加物などに関する規制が厳しいイギリスでも、健康に良いはずはありません。
![Take_Away_Food_Dishes_Indian_Curries](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/Take_Away_Food_Dishes_Indian_Curries-450x338.jpg)
インドカレーのTake away
生鮮食品も、下ごしらえをした野菜、きれいに切り揃えたいんげんや人参、
パックから出して盛るだけのサラダや生野菜、ジャガイモなども冷凍したものなどが主流の商品です。
その他、パスタやカレーのソースも瓶詰めのものが主流。
「新鮮な野菜をたっぷり使った無添加」などと謳っていても洗ったり、切ったり、
皮をむいたりした途端に、鮮度が落ち、栄養価の下がる野菜や果物を、
そんな形で摂取しても、身体にそんなに良いものではないはず。
![potato](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/potato-450x685.jpg)
冷凍のポテト
そしてその肥満率の高さ。当然健康問題も深刻です。
知人の間だけでも、30代で脳溢血で亡くなった人もいたし、
20代前半で、脳梗塞を起こした人も間接的に知っています。
人気シェフ、ジェイミーオリバーの戦い
イギリスではセレブ人気シェフのジェイミーオリバーが、3歳の子供が、肥満が原因による成人病の合併症で死亡したというニュースをきっかけに
「この国の食生活を変えなければならない」とキャンペーンを繰り広げました。
![jamie at school](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/jamie-at-school-450x338.jpg)
学校で子供を指導するジェイミー
当時の首相トニーブレア氏の協力も得て、
まず、学校の給食を変革しようとすると、思いがけない親からの抵抗に遭います。
学校で、炭酸飲料やチョコレートバーなどの販売を禁止することに反対する親が、
学校の前で抗議集会を開いたのです。
「禁止されたら子供が食べられるものがなくなる」!!
イギリスの深刻な問題は何世代にも渡って、
家庭で料理をしない伝統(伝統と呼べるなら??)が、すでに出来上がっていることです。
親から改革しなければならない、と気付いたジェイミーが、
国民に、手料理の文化を広める目的で始めたテレビ番組 「Ministry of food」に出演した、
2児の母親の女性は、娘が7歳になるまで一度も家で料理をしたことがない、
と涙で告白しジェイミーに料理を教えて欲しいと、依頼しました。
ずっとTake awayやReady mealばかりで暮らしているのです。
「私のお母さんも料理をしなかった。だからまったく料理の仕方がわからないのよ」
女性の社会進出の反面も?
イギリスは言わずと知れた男女平等の先進国で社会への女性進出は目覚ましいものがあります。![引用元:photoAC](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/56faf47971cee44300b2c8d0da1b9e3e_m-450x300.jpg)
その反面、母親が子供の世話をするために、
自分のキャリアを犠牲にするということは、
どちらかと言うと恥ずかしいこと、
意識の遅れた人のすることという見方が存在します。
その結果、家で子供のために料理をしたり手作りのお菓子を作るお母さんは、
オールドファッションという風潮が、助長されすぎたような気がしてなりません。
(その割にお父さんがお料理やお菓子作りをするとカッコイイお父さんなのですが)
もちろん生活のコストの高いイギリスの庶民は共働きでなくては暮らしていけないという現実も目を背けられません。
2児の母親も、生活保護を受けて暮らしているので、決して余裕のある暮らしではありません。
それでもジェイミーは彼女にこう言います。
「毎日Take awayで12ポンドも使っているならそのお金で十分美味しいものを作れるんだよ」
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食育の重要さも
イギリスでは食に関する教育も大変遅れています。ジェイミーが、生のジャガイモを児童に見せて、「これは何だ?」と聞いて
答えられる児童が、ほとんど居なかったという衝撃的な場面もありました。
日本人の友人は、スーパーでおばあさんに話しかけられて、
「あなたは日本人だから知ってるでしょ?生の鮭と缶詰の鮭とどっちが新鮮なの?」
と、真顔で尋ねられたことがあるそうです(!!!笑ってはいけない)
日本の食は大丈夫??
そこまでひどくはなくても、日本でもその傾向が年々高まっているような気がしてなりません。女性には、仕事も家庭も両立させなければというプレッシャーも、
強く経済的にも、専業主婦が出来る女性はよほどの余裕のある人か、
’甘えた’女性というイメージが強いのではないでしょうか?
![Dollarphotoclub_66432117-1-1](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/Dollarphotoclub_66432117-1-1-1-450x300.jpg)
みんな時間や生活に余裕がなくなって
料理や野菜の下ごしらえに時間をかけるのは無駄なこと、
そんな労力は省くのが現代生活だと思っているようです。
この夕ご飯の価値は?もしお金に換えられるなら
でもお母さんが働いて夕方お弁当やお惣菜を買って帰ると
半額セールになっていても家族3、4人分で2000円以上になってしまいます。
野菜だって下ごしらえしてあるものは、下ごしらえしていないものより割高だし、
パスタソースや缶詰やレトルトのカレーだって、
野菜を切って炒めて煮詰めただけのソースのほうが、
よほど安くできて、栄養価も味もずっと勝ります。
毎日のお味噌汁だって、昆布や煮干しや椎茸を水に放り込んでおくだけで、
ミネラルと栄養価の高い(そして美味しい!)万能お味噌汁ができるのに、
化学調味料を使っただしの素を使うなんてもったいない。
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(確かに化学調味料のだしの素は安いですね。でも身体に悪い。
天然のだしの素を袋に入れたものが出回っていますが、高いですね。
昆布や煮干しや干し椎茸を買ったほうが、ずっと安くつきます。)
ちょっとした手間を省略するために、割高な材料を買ったり、栄養価を落としたりする。
そして安くはないお金を払って、質の悪い油と砂糖と添加物を、身体に無制限に摂取しているのです。
ちょっとだけの手間で経済的で栄養価のある食事が摂れて、
そこに健康のことを考えて、長い目で見れば医療費の削減にも!
(我が家の医療費は必要な検診や歯の検診などを除けば毎年ほとんどゼロです)
共働きで忙しくして、料理をする時間も元気もなくなって、
お弁当や加工食品を買って、食事を済ませる、
そんな生活は、外で働いてお金を稼ぐ経済活動の他に価値を認めない、
資本主義の歯車にうまくはめ込まれてしまっているだけではないでしょうか?
だから私はこう考えるようにしています。
このお弁当を一時間かけて3つ作ったから私の時給は1800円。
今日の夕食は一時間かけて家族3人にパスタを作ったから私の時給は4500円。
そうすると、主婦の仕事が時間の無駄遣いとは思えなくなりますね。
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日本の良さを失わないためにも
それでも、日本の食生活とくに、食育に対する取り組みは、世界でも高い水準にあり、日本の給食風景などのビデオがSNSで出回って賞賛されたり、
手作りのお弁当が海外で紹介されたりしています。
時間やお金に変えられないもの、
家族の健康と手作りの食事を食べて愛情を分かち合う幸せや、
次の世代に自分で食べるものを自分で作る、という当たり前の生活を伝えていくこと。
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もちろん全ての人が「絶対こうしなくちゃいけない」ということはありません。
日本は多様性が認められにくい社会なので、どうしても「人と違うこと」が認められにくい傾向にあります。
働く女性も、社会に貢献していることを考えれば相応に評価されるべきですが、
家庭で家族を守る女性達にも、次の世代を担うための大切な役割があります。
働く女性がえらい、主婦がえらいという極論ではなく
どんなに忙しくても、それぞれのライフスタイルに適した健やかな食事があるはずです。
そして、こんな時代だからこそ、短い時間であっても、手作りの食事の価値が見直される時なのではないでしょうか。
毎日のほんの一工夫でもっと健やかに過ごせるかもしれないのですから。
全ての人が健やかになれることを願っています。
手作りの基本食材はIN YOU Marketで「本物」をそろえよう!
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