今や日本のトイレで当たり前となった「ウォシュレット」が腸内環境を悪化させ、重篤な病気を引き起こすかもしれない危険なリスク。外部の力に頼らず、腸に負担をかけないで宿便を出す方法
最近よく耳にする腸内洗浄。
腸内洗浄でお腹の中を一掃することは、
お腹の中に便が溜まることより体調を崩す原因になるというのは、
意外と知られていません。
また、1日に何度もウォシュレットを使用する方も要注意です。
何度も肛門を洗浄していると、あの強力な水圧によって
この大切な皮膚常在菌と酸性に保っていたバリアまでが洗い流され、
トラブルを起こしやすい状態になってしまいます。
今や日本で珍しくなくなった事が、
実は腸内環境を悪化させ、大きな病気を引き起こすこともあります。
今回は、腸内洗浄やウォシュレットが腸内環境に与える悪影響と、
清潔になり過ぎて免疫力の低下している現代人が取るべき対策をお伝えします。
人間の排泄とは「上から入れたものを下から出す。」この繰り返しです。
なんらかの消化器の不調によって上から入れたものが戻ってしまう嘔吐と、
腸の不調や疾患によって便秘や下痢をしてしまうのは
人間の健康的な生活を営めなくなる要因となりますが。
その中でも慢性的疾患として一番多いのが「便秘」 。
便秘が続く事でストレスが溜まるほか、
肌荒れや腹部膨満など特に女性の美容に大敵の症状が現れてしまうため、
中には専門のクリニックで行っている
「腸内洗浄」に通う人も多いようです。
専門クリニックのホームページに訪問すると、よく見るのは「宿便」という言葉
確かに「宿便」という言葉がとてもイヤーな響きをしていて、これが腸内にあるということを考えるだけで
洗い流したい気分になってしまうのも無理はありませんが、
そもそも宿便があっても定期的な排泄があれば
長期にわたって腸内にとどまるという心配はありません。
それよりも、一番怖いのは便だけでなく
腸内細菌が一気に体外に排出されてしまうということです。
腸をピカピカに掃除にすることよりも大事なのは、
腸をしっかりと機能させて腸内細菌が活発に活動していること!
私たちは自分の腸の内部を病院で検査する機会がない限り
チェックすることは出来ませんよね。
だから大便がお腹の中に留まっているのがなんか不快で、
なるべくならいつでもお腹をスッキリとさせたい
と思ってしまうのが普通です。
でも、本当はお腹の中に便があることはそんなに悪いことではありません。
私たちは胎児の時に母親の無菌状態の子宮から誕生して、
生後一年をかけてゆっくりと腸内細菌叢を築きながら免疫を覚えていきます。
生後一ヶ月未満の赤ちゃんが感染症にかかりやすいのもそういった理由からです。
だから便が溜まることより何より体にとって危険なのは
私たち大人が腸内洗浄をして、
腸の中のものをなにもかも一掃してしまうこと。
要するに私たちが生後一ヶ月未満の赤ちゃんのように
腸内細菌叢の構築をし直すということになり、
その期間中は免疫機能が大幅に低下している
ということに繋がっているのです。
清潔好きの日本が生んだウォシュレット崇拝文化が
危険な腸のトラブルを引き起こす可能性
温水洗浄便座の普及率
出典:内閣府 消費動向調査
グラフは1992年から2017年までの
温水洗浄便座の一般世帯の普及率、保有状況を示したグラフです。
20年前までは贅沢なものであったウォシュレット付きトイレは
いまや一般世帯でも80%を占めるほど当たり前の存在になっていて、
海からの旅行者からもその機能性の高さが人気ですが、
この便利なウォシュレットも使い方を間違えると
思わぬ不調を引き起こす可能性があることはあまり知られていません。
私たちの肛門の周辺には「皮膚常在菌」というものが存在しています。
この皮膚常在菌は皮膚を「酸性」に保つために付いているもので、
この事で肛門から有害なウイルスや細菌がくっついてこないように
守ってくれる働きをしています。
しかし、ウォシュレットで1日に何度も肛門を洗浄していると、
あの強力な水圧によってこの大切な皮膚常在菌と酸性に保っていたバリアまで
洗い流されてトラブルを起こしやすい状態になってしまうそうです。
中でも一番多いのが排便のたびに肛門の周辺に痛みが生じる
「肛門周囲皮膚炎」という病気で、
これが悪化すると膿が溜まり激しい痛みと高熱、
全身の倦怠感を感じるようになり、
最悪の場合は敗血症を引き起こす危険性もあります。
クリニックでの腸内細菌は勿論ですが、
ウォシュレットも便利ですがなるべく使いすぎないように、
使うとしても1日1回以内に止めるようにして
洗浄のしすぎにはくれぐれも注意しましょう。
本来は上から入れて下から出す一本の管から始まった私たち。その自然の摂理から逆らわず、自然の摂理に合わせて口に入れるもので腸内環境を整えよう!
私たち現代人は即効性を求めるあまり、
ついつい外部から刺激を与えて
腸内をスッキリきれいにしてしまいたい欲望に駆られますが、
大事なのは腸をデトックスすることだけではなく
同時に腸内環境を整えること。
ではウォシュレットも腸内洗浄も危険なら、
宿便がとれるあのスッキリした状態をなんとか手に入れたいと思ったら、
どんなことを意識していけばいいのでしょうか。
腸内デトックスを促しながら、
腸内細菌を守り整える一番簡単なことをまとめてみました。
体調や時間に適したお水を飲見分ける
日本人は欧米人に比べると
水の飲み方や種類に対してとても無頓着だと言われています。
それは優れた水道局の濾過技術や
山からの湧き水などに恵まれた国であるというのも要因かもしれませんが、
水といっても軟水から硬水まで種類があります。
その時々や体の状態を見ながら飲む水を選び体の水分量や、
ミネラル分を調整するのが上手くなれば、
排泄を体に害を及ぼすことなく促し、
快適な腸内環境を整えていくことにも繋がります。
●体調が優れない時、就寝前飲む水
硬度が0〜100mgの軟水軟水はミネラルの保有分が少ないため、
体にかける負担も最小限に抑えられるため、
体調を崩した時の水分補給としては
ちょうど良い水分となってくれます。
また就寝前に軟水を摂取することで
心筋梗塞や脳卒中を予防する効果もあります。
日本はアルカリ度数が高い良質な軟水が豊富です。
色々飲み比べて自分の体に合うものを探してみてください。
●高血圧や高脂血症、慢性疲労に飲む水
硬度が100mg〜300mgの中硬水喉が乾き始めた時にこの中硬水を飲めば、
心筋梗塞や脳卒中の予防にもなりますが、
高血圧や高脂血症の改善にも期待できるのが
この中硬水だと言われています。
基本的に体調不良や下痢の時、または就寝前などは
体に負担がかかるのでオススメできませんが
慢性疲労でお悩みの場合は中硬度の炭酸水がオススメです。
●便秘の改善や疲労回復、起床したとき飲む水
硬度が301mg以上の超硬水宿便が溜まっていて気になる場合は超硬水をお勧めします。
硬水に含まれるマグネシウムは便を柔らかくして
カルシウムが腸の蠕動運動を促してくれるので
お腹が張る時はオススメです。
また便が硬くなりがちな場合は
炭酸水を起床した後に飲むことで
胃腸を活性化させたり便を柔らかくしてくれる効果もあります。
超硬水は国産のものが少ないため
スーパーでは海外産のものが主流となります。
超硬水は初めは苦みや飲みにくさを感じてしまうかもしれませんが、
まずは少しずつ試していくことで
だんだんと美味しく感じられるようになる人も多いようです。
食物繊維を多く摂る
「便秘には食物繊維」こんなことは
もう聞き飽きているとは思いますが、
食物繊維の働きは便がでやすくなる事だけではありません。
腸内の中では、
高脂肪のものや添加物などによって
悪玉菌が優勢になることで毒素が蔓延して
炎症を引き起こしたり癌になったりすると言われていますが、
食物繊維には、この悪玉菌の異常繁殖を抑えて
善玉化させてくれるというとっても有難い効果があります。
食物繊維には水溶性と不溶性の両方がありますが、
腸内細菌のエサとなりやすい水溶性食物繊維と、
強力な吸引力によって腸内の不要なカスを絡め取る
不溶性食物繊維をバランス良く摂ることで、
腸内環境を整えながら最高のデトックスを行うことができるのです。
水溶性には昆布やわかめなどの海藻類やごぼう、にんにく、人参に多く含まれており、
不溶性にはきのこ類や香味野菜などに多く含まれています。
これらを偏らずに摂取していくことが腸内環境を改善していく鍵にもなります。
特にキャベツや豆類、こんにゃくなどは水溶性繊維と不溶性繊維を両方含んでいるので、
お腹が張っている時はこれらの食材を効率的にお料理に取り入れていきましょう。
清潔になりすぎてしまった日本が受けた代償。
寄生虫保有者と反比例して増加していく
アレルギー疾患と花粉症患者
現在、日本国民の30%以上の人が
何らかのアレルギー疾患を持っているとされており
花粉症は年々増加の一途を辿っています。
ちなみに花粉症は
60年前の日本人には見られなかった疾患だったそうです。
1963年に初めて花粉症の疾患が見つかったころ、
世の中に無くなっていたのは寄生虫の感染者だったそうで、
日本の清潔志向が高まるにつれて
寄生虫や回虫はほぼ消えていたのと反比例するように
日本人はアレルギー疾患や自己免疫疾患が
異常なほどに増加していったと言われています。
その原因は未だはっきりとはされていませんが、
きっと日本人が清潔になり過ぎてしまったことも
要因の1つだと考えられます。
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要するに細菌感染を過度に押さえ込もうとして
抗生剤を多用してきた結果、
現代の日本人は清潔になりすぎた体と引き換えに
細菌バランスが崩れ、
免疫力の低下した体になってしまったのかもしれません
私たちの先祖となる最初の多細胞生物は生命活動のために最初に腸を作り出したと言われています。
最近の増殖を抑える抗生剤が
今の時代に人類を繋げたことはもちろん忘れてはいけませんが、
同時に生物にとって最初の祖先である
「腸」をないがしろにしてはいけません。
ましてや自分の不調を和らげるために
無理やり洗浄をしたり下剤で刺激を与えるのは持ってのほか。
常に腸を敬い腸内細菌が元気に働いてくれるように意識していくことが
結果的に免疫力の高い健康的な体を作っていくのだと思います。
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