夏こそ食べたい!体調・体質別 効果的な薬膳鍋のレシピと食べ方。
夏こそ食べたい!体調・体質別 効果的な薬膳鍋のレシピと食べ方。
毎日記録的な暑さが続いていますね。
もうすでにバテバテで、お盆休みはゆっくり体を休めたいと思っている方も多いのではないでしょうか?
夏バテ解消メニューといえば、うなぎやバーベキューなど、がっつりしたものでスタミナをつけるといったイメージが強いですよね。
でも、今回のテーマは「鍋」です!
冬場に人気の鍋ですが、その中でも、「薬膳鍋」は、暑さに疲れてヘトヘトな体を蘇らせる、漢方の恵がたくさん入っているのです。
暑い季節だからこそ、薬膳鍋を食べて、体の不調を吹き飛ばしましょう!!
薬膳鍋は、古代中国のスタミナフード
地域によって多少の違いはありますが、根底に共通するのは、「医食同源」の思想。
食事は最も有効的な薬であるとされた中国では、食事の中に様々な漢方や食材を取り入れることで、
体の不調を癒したり、体質を改善しより良い効果を、人体にもたらしてきたのです。
万里の長城を作った秦の始皇帝やモンゴルのチンギスハンも不老長寿を求め、様々な漢方を食事に取り入れていたそう。
中でも、鍋は様々な食材を煮だしたエキスを余すことなく摂取できることから、古くから宮廷でも食卓によく登場していたのです。
そんな古くから豪傑たちにパワーを与えてきた薬膳鍋ですが、
「医食同源」と同様、
そのレシピは「陰陽説」という東洋思想を基づいて考案されているのです。
陰と陽のバランスに基づく食療養
古来より東洋思想の根底には、森羅万象、宇宙のありとあらゆる物事はすべて、陰か陽のどちらかの性質をもち、その二つを偏りなくバランスを保つことが大切だという、「陰陽説」という考えがあります。この考えは、日本のマクロビオティックやインドのアーユルヴェーダにも共通する考え方です。
陰陽説をベース生まれたのが、陰陽五行説。
体の各所や、季節や味などを5つの分類に分け、相関する5つの状態のバランスをとるよう食事メニューを組み立てることで、健康増進や不調改善に役立てていけるのです。
薬膳鍋というと、ミラクルスープ、白湯と麻辣湯
薬膳鍋というと、白と赤のスープが定番ですよね。
鶏ガラや豚骨などからとった濃厚な白濁スープが「白湯(パイタン)」。
唐辛子と山椒の効いた、見るからに辛そうな赤いスープが「麻辣湯(マーラータン)」。
この2種類のスープには多くの漢方食材が入っていて、まさに「飲む薬」なんです。
私は毎回、きれいに飲み干してしまいますが、ほんと食べているそばから体がポカポカして、お店を出るころには疲れを忘れてしまっています。
みなさんもスープの持つパワーを知って、ぜひ具材と一緒にしっかり食べてくださいね。
◇スープに使われる効能別漢方薬膳食材たち◇
・にんにく:慢性疲労、高血圧、便秘
・しょうが:冷え性、気管支炎、風邪
・クコの実:皮膚疾患、神経疲労、
・松の実:乾燥肌、便秘
・白豆蔲(ビャクズク):消化不良、食欲不振
・花椒(ホアジャオ):胃痛、頭痛や足腰の冷え
・党参(トウジン):食欲不振、慢性疲労
・良姜(リョウキョウ):冷えによる胃痛、消化不良
・当帰(トウキ):めまい、生理不順、冷えによる腰痛、子宮疾患
・龍眼:めまい、貧血、生理不順
・陳皮:肩こり、胃酸過多、下痢、咳
・桂皮(シナモン):胃炎、胃下垂、つわり、生理痛
・八角(アニス):生理痛、生理不順、更年期障害、便秘、むくみ
・フェンネル:食欲不振、更年期障害、眼精疲労
・クミン:むくみ、蓄積された老廃物
こんなにもたくさんの効能が期待できるなんて、まさに魔法のスープです。
陰陽五行説に照らし合わせたスープ × 具材バリエーションで、今の自分にぴったりの最強薬膳鍋
睡眠不足で、イライラする。体の右側がだるくて、肩こりや頭痛がす方にオススメの薬膳鍋
熱帯夜で不眠が続くと自律神経の働きが弱ってしまいます。
それは肝が弱っている証拠です。
そんなときは、
白湯 × ホウレンソウや小松菜などの青菜や、しじみやあさり、鶏レバー
肝機能を向上してくれる、青色の食材や酸っぱいものを食べましょう。自律神経を整える働きをしてくれるナツメやリラックス効果のある桂皮、神経疲労を和らげてくれるクコの実は、スープだけではなく、その実も食べるといいですよ。
鶏レバーは肝機能を整え、高めてくれ、また、眼精疲労にも効果的な食材です。
血圧が高い。運動もしていないのに汗が出る。
すぐにのどが渇く。動悸や息切れがする。体温調節がうまくいかない方にオススメの薬膳鍋
夏は、陰陽五行説での「心」が弱くなってしまいがちです。
字の通り、全身に血液を巡らせる器官ですから、そこが弱ってしまうと、循環機能だけでなく、思考にも影響がおよび、様々な不調を招きます。
心を元気にするためには、
麻辣湯 × トマト、ゴーヤ、パセリ、春菊、牛肉
赤い食材や苦いものは、弱った心の働きを戻してくれます。唐辛子の入った麻辣湯は血の巡りをよくしてくれますし、龍眼は血を補う働きもしてくれますので、ぜひ殻を割って、中の実まで食べてください。血を補う牛肉も一緒に摂ることで、体の隅々まで血が巡り、頭もシャキッとしますよ。
食欲がなく、痩せてしまう。
手足がむくむ。いつも頭が重く、疲れている方にオススメの薬膳鍋
胃や脾臓が弱まると、免疫力が低下し、せっかくの食材のパワーをうまく取り込むことができなくなってしまいます。
そんなときは、
白湯 × かぼちゃ、さつまいも、キャベツ、ラム肉
低下した胃や脾臓の働きを向上してくれるのは、黄色いものや甘い食材です。白湯に含まれるしょうがは、胃のむかつきを抑え血行を良くしてくれますし、ビャクズクや党参が消化を促進、消化不良を改善してくれます。
また、ラム肉を食べることで、冷えた消化器が温まり、しっかりと食材のパワーを消化・吸収を促してくれますよ。
肌や髪が乾燥し荒れる。鼻炎や気管支炎など、呼吸器系疾患にオススメの薬膳鍋
呼吸にまつわる不調は、肺の弱まりから起こります。
また肺は全身に水を巡らせる働きがあるため、機能が低下すると乾燥を引き起こします。
そんなときは
麻辣湯 × 玉ねぎ、れんこん、きのこ、大根、白ネギ、玄米、豚肉
辛いものや白い食材は、肺を元気に導いてくれます。
麻辣湯に含まれるスパイスの複雑な刺激が、全身にエネルギーと水を行き渡らせてくれますよ。
お店にいくと、薬膳鍋には大量のキノコが入っていますよね。
マコモダケは体内に取り入れた酸素の働きを活発にしてくれますし、白きくらげは免疫力アップや、
肌や髪に潤いをあたえてくれる美肌食材でもあるので、特におすすめです。
また、豚肉は乾燥からくる胃腸の不調や咳を抑え、肌にも潤いを与えてくれる食材です。
手足が冷え、寒気がする。
疲れやすく、いつもあくびが出る。髪がきしむ。婦人科系疾患にオススメの薬膳鍋
これらの不調は腎の弱まりによるものです。
腎はホルモン分泌にも深く関わっている器官です
ので、ここが弱まると生殖器官にも不調がみられるようになりますので、女性は特に、労わってあげたいところですよね。
このようなタイプには
麻辣湯 × 海藻、ごぼうなどの根菜、黒きくらげ、そば、ラム肉
腎を元気にする食材は、黒いものと塩辛いものです。麻辣湯の特徴でもある花椒は、利尿作用を促進し、足腰の冷えの改善にも効果的です。
また、唐辛子を一緒に摂ることで、さらに弱った腎を助ける働きが強くなります。
また、黒きくらげは血を浄化し、補血してくれる働きがあるので、女性は積極的にに取り入れてほしい食材です。体を温め、髪に潤いを与える松の実もぜひ一緒に食べてくださいね。
ラム肉は気の巡りを良くし、冷えた体を内臓から温めてくれるので、冷え性の方はラム肉を選ぶといいですよ。
心と体の声に耳を傾けて、不調を引きずらないように。
すべてのものは調和で成り立っています。
そのことの大切さに気付いた東洋の知恵は、今では世界中で浸透し、見直される風潮がさらに高まっています。
国内にたくさんできた薬膳鍋屋さんが一過性の流行りで終わらないよう、薬膳鍋が自分と食材の関係性を見つめなおすきっかけになり、
日本でももっと「医食同源」を深く考える風潮が強まることを願いながら、私は今日もせっせと薬膳鍋を食べに、猛暑の日本を駆け回っています。
疲労困憊でクリニックに駆け込むよりも、毎日の中で不調因子をクリアにしていく方がいいと思いませんか?
忙しい日々を送る中でも、ぜひ、今の自分の心と体がどんな状態にあるのかを客観的に見つめる時間をもって、
不調しらずの元気な心と体で、残りの夏を楽しんでくださいね。
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