長寿大国なのに健康意識が世界最下位クラスの日本。寝たきりで過ごす高齢者はアメリカの5倍?これで本当に長寿国だと言えるのか。寝たきりにならないために全員に知って欲しい予防医学。
長寿大国日本。ますます延びる日本の平均寿命。
その背景には問題も山積みなのはご存知でしょうか?
日本が長寿大国であることはみなさんご存じかと思います。
最近では2017年の厚生労働省からの発表だと男性が80.98歳、女性が87.14歳と過去最高記録を更新しています。
これは世界から見てもトップクラスです。
1990年の男性75.92歳、女性81.9歳から見ても、20年も経たずに男女ともに5歳は平均寿命が延びているのはすごいことですね。
ロサンゼルス・タイムズ紙でも、このままいくと2050年には日本人の平均寿命は90.9歳まで延びるだろうと言及されていました。
しかし『長寿=健康』とは一概には言えないのはあまり知られてないかもしれません。
アメリカの5倍、ヨーロッパの8倍。知られざる日本人の寝たきり高齢者数
日本は高齢化社会まっただなかなのもあり、1991年には90万人といわれていた寝たきりの高齢者は2000年には120万人まで増加しています。
2025年には230万人に到達するのではないかという予測も出ています。
海外と日本での寝たきりの定義は若干違いますが、寝たきりの高齢者の数はアメリカの5倍、ヨーロッパのなんと8倍というとてつもない人数になっています。
これだけの差があれば日本が寝たきり大国と呼ばれるのも頷けます。
ただこれだけを見て日本人がとても不健康というわけではありません。
アメリカ含む日本以外の国は尊厳死という考え方が浸透していたり、宗教上、医療費負担の問題などの関係もあり、
無理な延命治療は行わないケースが多いため寝たきりの状態までいく方が少ないということはバックグラウンドにあります。
しかしそれを差し引いてもこの数字は、人生の最後を寝たきりで過ごす方が多いというのは目をそむけることのできない紛れもない事実だと思います。
そして同時に自分もそうなる可能性が極めて高くあるということだと思います。
自由を抑制された、病院にいる寝たきりの高齢者達
私は大学卒業後は医療の最先端で勉強したいという気持ちがあり、救急病院で働いていました。
子供からご老人まで毎日たくさんの患者さんを見て過ごしてきました。
本人の意思、家族の意思、その他さまざまな都合により寝たきりで病院で過ごす高齢者はたくさんいます。
身体の機能が衰えてたくさんの管を身体につけることで生命を維持している方。
自分で点滴を抜いてしまう、暴れてしまうなどの理由でミトンをつけられ、その手や身体をベットに縛られている方。
もちろん家族の同意をとって、必要があってやっていることなのですが、
もし自分がその立場になったときにやってほしいかと言われたら私自身はそうなりたくはないなと感じたのを覚えています。
たくさんいる寝たきりの高齢者。その原因は?
では、そもそもなぜ寝たきりになってしまうのでしょうか?
原因はどんなことなのか厚生労働省の「国民生活基礎調査」よりみると
1位 脳血管疾患 17.2%
2位 認知症 16.4%
3位 高齢による衰弱 13.9%
4位 骨折転倒 12.2%
5位 関節疾患 11.0%
(その他、不明、不詳の回答を除く)
ほとんどは怪我、病気を引き金に寝たきりになることが多いようです。
2位の認知症もこれだけ見るとわかりにくいですが、このうち20%は脳血管疾患によって引き起こされたものもいうデータもあります。
そういったことから考えると、寝たきりにならないためには根本の病気やケガなどの原因が減らせればいいのではないでしょうか。
脳血管疾患の原因は?
寝たきりの原因ダントツNO1の脳血管疾患はなぜ起こるのでしょうか?脳血管疾患を起こす危険因子はたくさんあります。
<主な危険因子>
・動脈硬化
・高血圧
・脂質異常症
・内臓脂肪性型肥満
・不整脈
よく聞く名前のこれらの因子のほとんどは生活習慣によって引き起こされているものです。
ということは生活習慣を改善すればリスク回避ができるということです。
以下に生活習慣のチェック項目をあげます。
これを機に一度自分の生活習慣を見直してみるのもいいかもしれませんね。
<生活習慣チェックリスト>
・運動をほぼしない・魚より肉をよく食べる
・脂質の多いものをよく食べる
・野菜、果物はあまり食べない
・お酒を頻回に飲む
・煙草を吸っている
・ストレスが多い
さてあなたはいくつ当てはまりましたか?
チェックのついた数が多いと将来脳血管疾患を起こす可能性が高いです。
少しずつでいいので生活を見直してみましょう。
高齢者の転倒の原因は?
高齢者の転倒は様々な要因が絡み合っています。
大きく分けると<外的要因>と<内的要因>にわけられます。
<外的要因>
・階段の段差
・滑りやすいフローリング
・ベットの高さ
・畳と畳の隙間
若い人にとっては、そんなところで?が
高齢者の転倒につながる要因になるのです。
<内的要因>
・筋肉低下
・身体機能の低下
・薬の副作用によるふらつき
・意欲の減退
あくまで一例ではありますが、どれも年齢を重ねるにつれ自然と増えていく要因です。
予防医学とは
みなさん風邪を引いた、怪我をしたとすると病院に行って治療してもらった経験はありませんか?
これは病気になったら治す「治療医学」といわれるものです。
もう一つ医学は医学でも、病気にならないように予防するものが「予防医学」と呼ばれています。
海外の先進国ではすでに30年以上前から予防医学が浸透してきています。
対する日本は2006年に国策として予防医学に本格的に取り組み始めました。
しかし現実は、治療医学に対して予防医学は浸透していないのが現状です。
医療費の負担が海外は全額自費の国が多いので自分で病気にならないようにする意識が強いのに対し、
国民皆保険制度で医療費負担が少ないので医療機関にかかりやすいというのも浸透しにくい背景にあるのでしょう。
それでも将来寝たきりにならないためには予防が大切であるのは紛れもない事実であります。
ではいざ予防医学を生活に取り入れましょう!と言っても、
「何をやったらいいかわからない」「そんなすぐには生活は180度変えられない」と思う方も多いと思います。
そこでおすすめは、まずは何か一つでいいので生活の一部を身体にいいことを変えてみることに変えてみることです。
身体に悪い油から、身体に良い油に変える
例えば「油」と聞くとどのようなイメージがありますか?
油は「太る」「不健康」などイメージが悪く、敵扱いされることも多いです。
使い方さえ間違わなければ、実は予防には強い味方にもなります。
みなさんは料理は何油を使っていますか?
「サラダ油」を使っていますという人が多いのではないでしょうか?
サラダ油は上の表だとオメガ6というものに分類されているリノール酸を多く含んでいます。
これは全身様々なところに炎症を起こしてしまうので血管にもダメージがでます。
もし家の料理にサラダ油を使っているなら、それをオリーブオイルに変えみるとします。
オリーブオイルは上の表だとオメガ9にあたるので抗酸化作用があるので血管にとっては良い油になるので同じように料理をしたとしても予防の一環になります。
他にもオメガ3を多く含む亜麻仁油を取り入れるというのも手です。
1日小さじ1杯とれば1日分のオメガ3が摂取できます。
オメガ3は血中の脂肪酸を減らしたり、血栓ができるのを防いでくれたりします。
ただこれは熱に弱い成分なので加熱するときには使用せず、サラダにドレッシング代わりにかけるなどして使用してください。
私は直接スプーンで飲むことが多いです。
最初は特徴のある風味ですが、慣れてくると抵抗なく飲めますよ。
ただしどれも取りすぎはやはり良くないので気を付けてくださいね。
油を変えるのは買ってくればいいだけですので、今日からでも簡単に実行できると思います。
適当に買うのでは無くオーガニック身体により良いものをチョイスするのがポイントです。
筋トレをする
筋トレといってもアスリートのようなトレーニングまでしてくださいということではありません。
日常生活+αでできることでも効果はあります。
<大腿四頭筋を鍛える>
椅子の背もたれに寄りかからないように座る。
両手は椅子の端を持つ。
片足を上げて伸ばし、つま先は天井に向ける。
そのままの状態で膝上からももにかけて力をいれ5秒キープ。
反対側も同様に行う。
<ふくらはぎの筋肉を鍛える>
椅子の背やテーブル、壁などに片方の手を添える。
足を肩幅に開き、両方のかかとをあげ、ゆっくり下すを繰り返す。
この2か所の筋肉は転倒を防止するのに効果的な場所と言われています。
簡単な筋トレなので仕事の合間や家などでとりいれてもらえたらいいかなと思います。
筋トレはもちろん始めるに遅いということはありません。
しかし筋肉は若いほうがつきやすいのも事実です。
しかも筋肉にはマッスルメモリーというものがあります。
筋肉は与えた負荷に応じて鍛えられますが、やめてしまうと萎縮してしまいます。
例えば1日ベットの上で安静にしているだけでも1~1.5%も筋肉量は落ちるといわれています。
しかし一度鍛えた筋肉はまた同じようにトレーニングをすると元に戻りやすいという性質を持っています。
これがマッスルメモリー、筋の記憶です。
少しでも若いうちに鍛えておいておくほうがお得ではないでしょうか。
健康は自分で作れる
「寝たきりにならないために対策をしよう」
「予防医学を取り入れよう」とだけ聞くと難しそうと思うかもしれません。
しかし本当に予防医学で必要なのはちょっとした「知識」と「工夫」です。
今より健康情報に少し興味を持ってみて、自分の生活にストレス無く取り入れられるものを選ぶ。
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