私が目撃した食品加工工場の衝撃的な光景。1円でも安いものを求める消費者のために生産の裏側で行われている非人道的実態とは
あなたが今日買った、その安い加工食品・・。大丈夫でしょうか。
デパ地下や、スーパー、ドラッグストアに広がる加工食品の数々。
加工食品を作るうえで工場では様々な添加物を使用しています。
その害は、皆さんもご存知のとおりです。
加工食品の怖さは添加物だけじゃなかった。塩分・糖分・脂肪を巧みに操り消費者を取り込む食品企業の徹底された手法は想像以上!企業が見ているのは株主だけ?もはや自分の身を守れるのは自分だけです。
子どもが大好きなアイスクリームと氷菓子の裏に潜む「美味しくない罠」。危険なのは添加物だけではなかった!夏の不養生が重い冷え症状と不定愁訴を引き起こします。
「添加物が危険は嘘!」「添加物は安全」という意見に物申す。「添加物 安心安全論」において決定的に見落とされている3つのポイント。
添加物だけではない、さらなる加工食品の裏側。
しかし、食品を作る現場には、添加物だけではなく、工場自体が汚染されているところもあります。
もし知ってしまったら、きっと後悔する食品工場の裏側を、働いていた側の立場からお伝えします。
必要な申請のときだけ、清潔に装うところも。閉鎖された工場という空間で行われていること
工場というのは閉鎖された空間です。
工場にもよるとは思いますが、食品を扱う工場では食品衛生に関わる検査機関がくることは日常的ではありません。
必要な申請のときだけ、清潔に装う工場もあります。
私が働いていた食品会社の工場はそうでした。
取引先から異物混入や衛生基準を下回ったときに指摘があり、外部監査を入れて基準を下回らないようにするのですが、
その監査の当日にごまかせればいいという甘い気持ちが上層部にあり、普段は衛生的ととてもいえない環境でスタッフに作業させていました。
現場のスタッフに行き届かない衛生観念
私は入社してから工場で1週間ほど現場研修をしたのですが、その短い間に数知れない不衛生な光景を目にしました。
ゴミを拾った不潔な手で作業。
まず、床に落ちたゴミを拾ってそのまま手洗いもせず、作業していたこと。
これには本当に驚きました。
次亜塩素酸のついた手袋で食品に触れる。
使い捨ての手袋をして現場に入るのですが、手袋も換えず、手洗いもせず、次亜塩素酸の入ったバケツで殺菌するだけ。
そしてこの次亜塩素酸がたっぷりついた手袋でそのまま食品に触るのです。
以前、こちらでも記事に書いたのですが、次亜塩素酸は添加物として認可されてはいるものの非常に有害な物質です。
漂白剤としても使用されている、体には有害なもの。
更にそんな現場で更に頭を抱えてしまったのは、そんな状況を管理者も何も言わないどころか管理者ですら床に落ちたものを手で拾っているという光景を目にしたからです。
加熱したら菌は死ぬから大丈夫だと彼らは言っていました。
そもそもその考え方がおかしいのです。人の口に入るものを作っている現場で、こんな不衛生な環境があるなんてそれまで私は考えたこともありませんでした。
更に、冷凍状態で商品出荷しているにも関わらず温度管理ができずに商品がどろどろに溶けているのも目にしました。
これではいつ腐敗がすすんでもおかしくありません。
そして、管理者や上層部がそうした状況を容認していたならば現場のスタッフはそれが異常なこととは気がつきようもありません。
では、なぜこのような不衛生な環境が許されるのでしょうか?
消費者が求める1円でも安い安価な食品を大量に生産するため、現場の労働環境が劣悪なものに
それは上層部が食の安全など気にせず、また労働者の衛生管理より、少しでも多くの商品を安価に大量生産したいからです。
少しでも生産に遅れが生じると、社長や上層部が現場の管理者を激しく叱責し、現場管理者は少しでも早く大量に商品を生産しようと従業員にプレッシャーをかけます。
結果として現場ではスタッフが休みなく長時間働き、衛生管理を気にかける時間も精神的余裕もなくなります。
添加物を何十種類もブレンドした食品を作るだけでなく、労働単価も極端に切り詰めようとする環境に私は身をおいていました。
営業職として入社したものの、工場で人が足りなければ工場に手伝いにいかされて、休日でも深夜でも命令されれば従うしかありません。
しかも会社では1日の半数を無意味な会議に費やされ、仕事が進まないばかりか残業代は払われず、業務量は増えるばかり。
さらに、工場で指が凍傷になったのに労災にすると会社の立場がまずいからと労災申請は会社に禁じられました。
パワハラは当たり前。年間30日しか休みがない人間も・・・
パワハラも当たり前で、工場の主任は年間30日しか休みがない、だから休日でも出勤するように暗にいわれたこともあります。
添加物だらけの劣悪な商品を作っているうえにそのような劣悪な社内環境で、精神的にも肉体的にも私は長く持たず退職しました。
でも、もし長く働いていたなら、それが日常的になり衛生観念など念頭に無くなり作業に追われていったのかもしれません。
そう考えると、本当にぞっとします。
熱で死滅しない食中毒菌
床に落ちたものでも焼いて使う。
私が食品工場の現場で耳にした、床に落ちたものを拾って作業しても焼いて加熱しれば大丈夫、という言葉。
それには絶句しました。
なぜなら、熱で死滅しない菌もあるのです。
死亡リスクもある熱体制のある食中毒菌
熱耐性のある食中毒菌はウェルシュ菌、セレウス菌、ボツリヌス菌があります。
特に注意が必要なのはボツリヌス菌、死亡例もある食中毒菌です。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/micro/boturinu.html
ボツリヌス菌は土壌や湖、川の泥など自然界に広く分布する空気を嫌う嫌気性菌で、熱に強い芽胞というシェルターを自ら作り出します。
この芽胞は低酸素状態に置かれるとシェルターを破り発芽・増殖して強い毒素が産出されます。
この毒素は現在知られている中では自然界最強の毒性をもつとされ、AからGまでの型に分類されます。
ボツリヌス食中毒では、ボツリヌス食中毒が産出された食品を食べた後、8~36時間で嘔吐や吐き気、視力・言語に障害をきたし、嚥下困難になるなどの神経症が現れることが特徴のため、重症化すると呼吸困難で死亡します。
乳児ボツリヌス症は1歳未満の乳児にみられ、消化器官の発達が未成熟なことから腸管内で菌が増殖し、
便秘や全身の筋力低下、哺乳力低下など筋肉が弛緩して麻痺状態を起こすことが特徴です。
また、ボツリヌス菌芽胞は土壌に広く分布しているので、食品原材料の汚染防止は困難で、
熱に強い芽胞を作るため12℃で4分または100℃で6時間の加熱をしなければ完全に死滅しない予防も防止も難しい菌です。
1984年に起きた熊本県での製造され真空パックで販売されたからし蓮根が原因でのボツリヌス中毒では、
全国13都道府県に被害がまたがり、患者31名、死者9名という大事件になりました。
そのような汚染された食品を食べないために、私たちに出来ることは何なのでしょうか?
汚染された不安な加工食品を食べないためにどうすればいいの?
出来上がった食品から私たちがその危険性を図るのはとても難しいことです。
それでは、汚染された食品を食べないために、私たちがとれる具体策は何なのでしょうか?
温度管理と加熱処理を徹底する
多くの食中毒菌は冷凍では-18℃以下、冷蔵では10℃以下、加熱処理は中心温度75度で1分程度で死滅する菌がほとんどです。購入してきた食品を厳重に管理すればリスクは低減できます。
ただし、冷凍・冷蔵の徹底した温度管理は家庭では難しい上、熱に強い菌では加熱でもなかなか死滅せず、逆に加熱によって増殖する菌もあります。
なかでもウェルシュ菌は100℃で4時間以上加熱しても死滅しないことから、家庭での完全な除去は難しいといえます。
なお、加工食品は洗浄時に洗剤で洗われていたり、農薬や添加物の危険があるので、そうした点からも加工食品自体にリスクがあるといえます。
商品が安価であればあるほど添加物も沢山しようされており、工場自体の汚染の危険性もあるのでそうした商品は避けたほうが懸命です。
有機JAS認定工場や海外オーガニック認証の食品を買う・または本当に信頼できるところから買う。
HACCPという国際基準の衛生管理基準が今後、日本でも東京オリンピックによって導入されることにより工場での食中毒のリスク低下は可能でしょう。
しかしながら、日本の多くの工場は添加物や汚染された原材料を使用していることがほとんどなので、HACCP導入だけでは食の安全にはつながりません。
そう考えたならば、有機JAS認証マークのついた加工食品を購入するのが良いといえます。
また、有機JASが付いていなくとも、少なくとも本当に消費者の健康のことを考えているような会社から買うことが重要です。
現在全生産面積の0.2%しか有機生産率がない日本において、その認証がついた加工食品はスーパーなどの店頭にはあまりないのが現状ですが、
インターネット上で購入できるサイトもあるので、そうしたところから購入するのも選択肢のひとつです。
オーガニック食品が購入できるIN YOUMarket
自分で作る
加工食品自体に頼らず自分で安全な原材料から作る方法です。
オーガニックな食品で作れば添加物も農薬も気にせずすみます。
また、加工食品と違いつくってすぐ食べることで食中毒のリスクも低下します。
IN YOUでもレシピをお伝えしています。
いつも作らないものをレシピを見ながら楽しくつくるのもおススメです。
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「1円でも安いものを買いたい」という、その精神が、さらに悪い商品を生み出します。
安全な食生活のために・・・
加工食品は私たちのまわりにあふれており、日々新商品が発売されます。
安くて便利だと日本に戦後から急激に広まったそれらは、しかしながら有害な添加物や農薬など汚染された原材料で作られていることがほとんど。
そのうえ、人件費を下げて劣悪な労働環境で従業員を働かせていることで、結果として衛生管理に気遣う余裕もなくなり更に汚染は進みます。
こうしたリスクを考えれば、私たちは手軽で安価な商品に頼るべきではなく、自衛していくことが重要なのではないでしょうか。
また、「1円でも安いものを買いたい」という、その精神が、さらに悪い商品を生み出すことも忘れないでください。
何かとオーガニック食材を見ると、「高い」が口癖の日本人。
でも本当にそうでしょうか。
そして、本当にあなたが求める1円でも安い商品は、あなたが求めている安全な環境で作られているものかどうかはわかりません。
それは食品メーカーの現場にいた私だからこそ言えることです。
安心できる原材料で、家庭で料理をしてすぐ食べる、昔の日本では当たり前だった光景です。
今私たちに求められているのは、手軽な便利さを安価に手に入れることではなく、安心で安全な食生活を自ら、選択していくことなのです。
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