なかなか報道されないTPP成立とこれまでの経過まとめ。今後私たちの食卓や生活はどうなっちゃうの?注意点と今すぐ私たちにできること。
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自分の食生活は安全性に気を付けても、身近な人達の意識まで変えるのが難しいもの。
家族や友人の健康を守るために、あなたは何をしてますか?
実は先日、ツイッターで友人がファーストフードを食べている様子を目にして、身体への影響がとても心配になりました。
身体に良くないと分かっていても、子どものころからの食習慣は、そう簡単には変えられないもの。
即座に身体に影響が出なければ、危機感も感じにくく、油断もしてしまいます。
私もきっと、アトピーを経験しなければ、添加物や農薬などを気にすることはなかったかもしれません。
また、安全な食品が簡単には買えないのも事実です。仕事が多忙であれば、食事も短時間で手軽に済ませられるものを選ばざるをえません。
アレルギーや成人病、ガンなどが増加している現代。そして、万が一、病気になっても、現代の標準医療では、殆ど副作用のある対処療法しか行われません。
以前記事でもお伝えしましたが、戦後、アメリカの政策により日本の食料事情は大きく変化しました。
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米食中心の生活から、パンや小麦への依存度が高くなり、農薬、添加物の使用が増加しました。
自給率も大幅に減少し、今や殆どの食料を輸入に頼っています。こうしたアメリカの意向は、私たちの世代の給食にも大きく影響し、
現在の安全性が低い食生活に慣れるようにコントロールされてきたのです。敗戦により食の主権や安全を海外に委ね、売り渡してきてしまった日本。
今後、あなたとあなたの大切な家族、身近な人達の食卓の安全を更に脅かす事態が、すぐ目前に迫っていること。
既にあなたはご存知かと思います。
それが6月13日に国会で承認されたTPP11です。
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旧協定TPP(環太平洋経済連携協定)からアメリカが離脱したことにより、日本を含めた11か国により発効される見通しの新協定TPP11。ここで、これまでの経緯を簡単におさらいしてみましょう。
TPP及びTPP11 これまでの経緯
日本はアメリカを除く11カ国での発効を提案。
そして、ついに6月29日には、TPP11関連法案が参議院で可決・成立しました。
TPP11は、参加国のうち6カ国以上が国内での手続きを終えれば、60日後には発効が可能となります。
早ければ年内には、発効される見通しとなっています。
いよいよ発効が目前に迫ったTPP11。
TPP11により私たちの食卓は、これまで以上に大きな変化を強いられることになるでしょう。今回は、このTPP11発効による私たちの食卓への影響と、今出来ることを考えていきます。
TPP11が発効されたら、私たちの食卓はどうなるの?
TPPの旧協定では、農業は勿論、経済においても、私たちの食卓に関する影響が数多く指摘されていました。
以下は、2010年に農水省が試算したTPP参加による日本の市場への影響です。
・農産物生産額 4.1兆円減少
・食料自給率 40%から14%まで低下
・農業の多面的機能 3.7兆円損失
・実質GDP 7.9兆円減
・雇用 340万人減
引用:2010年10月28日(木)「しんぶん赤旗」国産米わずか1割に
また旧協定では、多国籍企業が多大な影響力を持っている国際機関コーデックス委員会が定めた基準より高い安全基準は「非関税障壁」とみなされ、
大幅に緩和しなければならなくなる可能性が指摘されていました。
旧協定と新協定の違いは、アメリカが求めてきた関税撤廃が凍結となったことです。
この凍結により、私たちの食卓の安全はまもられたと言えるのでしょうか・・?
アメリカとの協定凍結に撤廃により、食の安全は確保されたの?
実は、TPP11で凍結された関税撤廃は一部のみ。
肉類や乳製品の低関税枠は維持され、BSEなどが発生した際に必要となる肉類の緊急時輸入制限措置の基準も高いままです。
日本の企業の経済活動が多国籍企業の利益を侵害したとして告訴される可能性があるISDS条項も、まだ一部しか撤廃されていません。
参照:季刊地域№5総力特集 TPPでどうなる日本?
TPP(旧協定)リーフレット「TPPってどんなものなの?」
そしてアメリカも日本市場への参入を諦めたわけではありません。
アメリカは、4月から新たな日米通商協議「FER」の交渉を推し進めています。
この状況を受けて、6月28日、国会ではTPP11でFER以上有利な条件が課されないよう、付帯決議が採決されました。
それでも、アメリカがFERの条件として、大幅な規制緩和や関税撤廃を求めてくる可能性は全く捨てきれません。
また日本の経済界もまだ、アメリカのTPP復帰を諦めていません。
このままTPP11が発効されれば、私たちは、食品の大半を輸入に頼ることになり、貧困や格差も増大していきます。
それに伴い、安全な食品を手に入れることは、今以上に難しくなります。
否応なく農薬や添加物、遺伝組み換え食品を食べなければならない状況が、目前に迫っているのです。
私たちに直接的に、今後関係するであろう影響・・
● 現状ですでに0.2パーセントしかない国内オーガニック農産物は、さらに危機的状況に陥る可能性。
>安全性の高い食品はさらに高くなっていく可能性が高い。
● 農薬や遺伝子組み換え食品などの輸入食材がとても安くなるので経済的に問題のある層はそちらを買わざるをえなくなる。
● 遺伝子組み換え食材が今後さらにチェーンや外食産業で使われるようになる。
● スキルがないまたは低い人材やシニアの人材は就職できなくなり、人件費の安い海外からの人材などが採用で優遇されるようになる。
● ホルモン剤抗生物質など使われ発ガン性のリスクのある肉類などが今後さらに安くなっていき、増えていく。
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あなたは、この状況、なすがままに受け入れ諦めますか?
それとも、自分に出来ることを考えますか?
今からでも遅くありません。発効までの短い時間でも、私たちに出来ること、一緒に考えてみませんか?
発効間近のTPP11。私たちの食卓を守る為に、今からでも出来ることは?
リーフレットを配布する。
あなたの周りの方たちは、TPP11の内容についてどの程度、ご存知ですか?
報道もままならない日本国では、実際私たちの食卓に、どのような変化が起こるのか理解できていない方も、大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
現在、TPP11発効を止めるためには、1人でも多くの人がこの協定の問題点を知り、アクションを起こせるようにすることが大切です。
無料でダウンロードできる以下のリーフレットを活用し、TPPの実状を周りの方に知らせましょう。旧協定、新協定のセットで配布すると、より内容が理解しやすいです。
地方議会への請願を出そう。
皆さんは、お住まいの自治体にある議会に請願を出されたことがありますか?
請願は、私たちが、国の政策に自分達の意見や要望を伝えることができる制度です。
請願は、TPP発効が目前にせまった今、食卓の安全を守る為に、私たちが出来る数少ない手段です。
ここでは、地方議会を通して、国にTPP11に対する意見書を提出してもらう為の請願の仕方をご説明いたします。
請願の出し方
1. 紹介議員を探す。
地方議会に請願を提出する為には、紹介議員が必要となります。地方議会でTPPに懸念を抱いている議員さんに紹介議員になってもらうと良いでしょう。
2. TPP11に関する資料やデータを集める。
請願を行う際は、意見の根拠となるデータや資料を集めて、請願書と一緒に提出すると、審査に通りやすくなります。
3. 請願書の作成
請願書には、以下の記載が必要となります。
・件名 ・提出者氏名 ・住所 ・電話番号 ・捺印 ・紹介議員の記名、捺印
・請願の内容
また複数の人で提出する場合は、代表者1人と、各人の住所、氏名の記載が必要です。
4. 提出
請願書の提出は、いつでもできますが、毎月の地方議会の定例会前日に開催される議会運営委員会の前日までに提出するのと、その月の定例会による審議を受けることができます。
請願書は地方議会定例会で審査され、採択されると、地方議会から国に意見書が提出されます。
1人で行うのは大変なので、仲間をみつけて一緒に取り組むのがベストです。また書類の作成など分からないことは、紹介議員さんに確認しながら行いましょう。
多国籍企業の動向をチェックしよう
では、もしこうした働きかけが実らず、TPP11が発効されてしまった時はどうすればいいでしょうか?
ドイツを拠点とする「ロビーコントロール」というNGOでは、多国籍企業の動向をチェックする活動を行っています。
食品の安全性に疑問を感じることがあれば、企業や政府に直接問い合わせて、自分達が注意深く見守っていることを伝えましょう。
それだけでも、企業や政府にとって多少プレッシャーとなる筈です。
テレビの前で、情報を待っている情報弱者は、もう生き残れない時代が目前に迫っています。
私たちが、普段買っている食品の原材料や生産地の表示。
結構、分かりにくいものが多いですよね。
私たちの食卓に大きな影響をもたらすTPP11も、食品表示同様に充分な情報提供がされないまま、発効されようとしています。
この協定は、一度発効されれば、撤廃させることは困難です。
その先には、これまで以上に知恵と工夫を働かせて、あらゆる方法で最新情報をリサーチし、自分たちの健康を守っていかざる得ない事態が待っているのです。
受け身で情報を待っている情報弱者じゃ、もう生き残れない時代が目前に迫っています。
特に子どもや孫の世代の味覚、健康に大きな影響を与えることになるでしょう。
子ども達の未来が健やかで健康的なものになるかは、今の私たちの行動次第です。
まずは、危機感を持った私たちが行動することで、少しでも良い方向に未来を変えていきませんか?
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