口腔内の状態が悪いと狭心症、心筋梗塞、脳卒中や肺炎などの原因に!? マウスウォッシュの効果と使い続ける問題点とは?
口腔内の状態が悪いと狭心症、心筋梗塞、脳卒中や肺炎などの原因に!? マウスウォッシュの効果と使い続ける問題点とは?
お口の中はキレイですか?
歯はものを噛むのはもちろん、体に力を入れるの必要だったり、喋るために必要だったりと私たちが生きていく上で重要な働きをしています。
さらに口腔内の状態が悪いと狭心症や心筋梗塞などの心臓の病気や、
脳卒中や肺炎など様々な病気の原因となることがあるくらい全身の健康状態にも繋がるのが口の中なのです。
そんな大切なお口の中を綺麗に維持するために皆さんがしているであろうオーラルケア。
今はお店を見渡せば歯ブラシやデンタルフロスなど様々なオーラルケア用品が売られています。
中には手軽に使用できるマウスウォッシュを利用されている方もいるのではないでしょうか?
お口さっぱり、虫歯や口臭の予防にもと思って利用している人の多いマウスウォッシュ。
しかしその裏にはイメージとは裏腹な知られざる事実があるのです。
「グチュグチュ、ぺっ」のイメージのマウスウォッシュ 実際何者なの
マウスウォッシュのイメージは?
こう質問すると口に含んでグチュグチュっ、ぺっとするもの液体ですねと返事が返ってくることが多いはず。
全てこの行為をするものをマウスウォッシュと呼んでいると思いますが、大きく分けると2種類あります。
75%の人はこの違いを説明できません。
洗口液
歯磨きの仕上げや、口の中をすっきりさせたい時に使用するものです。使用後に水ですすいだり、歯ブラシを併用する必要はありません。
日頃のお口のケアにプラスアルファで使用するのがこちらです。
液体歯磨き
これは名前の通り液体の歯磨き粉です。通常私達が使ってるのが多いのはペースト状の歯磨き粉や練り歯磨きです。
その変わりに使うものなので、口に含んで使用した後にブラッシングを併用する必要があります。
これらは用途によって使い分ける必要があります。
歯を守るつもりが歯を溶かしてるって知っていました? マウスウォッシュの危険な落とし穴
固そうに見える歯は意外と外部の状況によって影響されてしまいます。
例えばpH(ペーパー)がその要因の一つです。
歯質によって多少前後しますがpH5.5〜5.7以下になると、歯の表面のエナメル質が溶けると言われています。
食べ物で言えばお味噌汁が大体同じくらいのpHです。
毎日歯がとけていく?酸蝕歯(さんしょくし)ってご存知ですか?
酸蝕歯は酸性の飲み物や食べ物が繰り返し歯と接触することでおきます。
歯の表面のエナメル質が溶けて、「リン酸イオン」「カルシウムイオン」が唾液中に溶け出してしまいます。
通常であれば唾液により口の中が中性に戻るため、
溶け出していたリン酸イオンやカルシウムイオンが歯に戻る再石灰化が起こります。
これが歯に戻らないうちに唾液が出にくい状況になるときに酸性のもとをとったり、
何度も長時間酸性のものが口の中にある状態を作ってしまうと歯が溶けて戻らなくなるのです。
酸蝕歯の怖いところは、なかなかその進行に気付かず、さらに歯全体に影響があるところです。
酸蝕歯は第三の歯科疾患となり、歯周病、虫歯についで問題となっているそうです。
2015年に東京在住の15才〜80才の1108人を対象にした調査によると、なんと約4人に1人が酸蝕歯だというのです。
実はとても身近な現象なのです。
なぜ歯が溶けちゃうの? 酸蝕歯の原因
原因となり得るのが歯に長時間または頻回に酸が接触することなので、そのような状態になることが原因となります。酸性の食べ物飲み物
果物だと柑橘系、飲み物だと炭酸飲料、お酢などが酸性度が強いです。
スポーツ飲料も意外と酸性が強いので注意してください。
胃酸の逆流
胃や食道の病気で胃酸が逆流してくる場合があります。
暴飲暴食も胃酸が逆流する原因の一つになります。
このような状態が続いていると胃液はpH1〜2とかなり強い強酸なので口の中の酸性度が高くなるのです。
マウスウォッシュも酸蝕歯を促進させる!?
マウスウォッシュは製品によって入っている成分も違えば、pHも異なります。
実はマウスウォッシュも酸蝕歯の原因となる酸性が強いものもあります。
これはメーカーが悪いのではなく、人種による差があるからです。
日本人を含む黄色人種は歯が黄色っぽく見えます。
対して欧米人は白っぽく見える人が多いです。
これは欧米人は歯のエナメル質が厚いため中の象牙質の色が見えにくため起こります。
欧米人は多少エナメル質が溶け出したとしても、
日本人のようなダメージが少ないのです。
その為どこを対象にして作られたものかも大事であり、
欧米人向けに作ってあるものはその分pHも低いことがあるのです。
それを日本人が使うと、ダメージが大きい場合があります。
さらに使うタイミングが寝る前などになれば、酸性の強いマウスウォッシュを歯磨き後に使用してそのまま寝るので唾液があまり出ないためその酸性の状態が続くことになるので酸蝕歯の原因となり得ます。
使用するもの、使用するタイミングを間違えると
自分の大切な歯を傷つけてしまうので注意したいところです。
でもマウスウォッシュは口腔ケアに大切なものでしょう?
マウスウォッシュ剤は基本的には消毒が目的に作られたものです。
そのため、主要な成分は抗菌成分となります。
四級アンモニウム
ビスビグアニド
ポビドンヨード
これが主流の抗菌成分です。
この中でも日本で最も使われているのは四級アンモニウムです。
四級アンモニウムって何?
四級アンモニウムは広範囲の菌を殺菌し、かつ粘膜への刺激が少ないという特性があるためファブリーズなどに広く使われています。
最近は四級アンモニウムの毒性を指摘する声が上がっています。
一時期ファブリーズで目が痛くなるなどの症状が騒がれていたのはこれが問題となっていました。
海外ではビスビグアニドをよく使います。
これはクロルヘキシジンとも呼ばれていて、医療の現場でも消毒剤として使用します。
これも濃度や使用場所によってはショックやアナフィラキシーを起こすこともあります。
ポピヨンヨードはイソジンをイメージしてもらえたらわかりやすいと思います。
ヨウ素もアレルギーがある人がいるので使用時に注意が必要です。
つまりマウスウォッシュの多くは消毒薬を薄くしたもので、
私達は日々口の中のケアとしてうがいをしているようなものだとイメージしてもらえればいいかと思います。
濃度の有無はあるとは思いますが、成分を見たときにあなたはどう感じますか?
虫歯に対しての効果はいかほど?
まず抗菌成分が入ってるからといって
口腔内の全ての菌を死滅させるものではないです。
プラークの中の細菌には効果が薄いのです。
理由は元々デンタルプラークは物理的
および化学的刺激から中の菌を保護するために形成されます。
そのため外的な刺激となるマウスウォッシュもプラーク内の細菌には効果がないのです。
もともと人は菌は身体と共存しています。
菌がいるから悪いのではなく、それに負けてしまう身体の方が問題なのです。
耐性菌が出なかったり、本来いるべき細菌のバランスが崩れることもあるので
安易に菌を死滅させるものを使用するのは良いとはいえません。
私達の大事な歯を守りたい
酸性度の高い飲み物や食べ物を長時間口にいれない
例えば炭酸飲料を口にためてから飲み込む癖のある人は、
普通に飲む人よりも酸蝕歯になる確率はあがります。
飲むとしても口の中に滞留する時間が短くなるようにするのがおすすめです。
あとはダラダラ長時間飲んだり食べたりするのも危険です。
常に酸性のものが口に入るために唾液で中性になる時間が無いため、結果歯が酸にさらされる時間が長くなるのです。
唾液の少なくなるタイミングに酸性のものをとらない
唾液は1日に1〜1.5リットルも分泌しています。
安静時は1時間に19ml分泌されますが、
寝ているときは2mlと約10分の1にまで減ることがわかってます。
例えばこのタイミングで炭酸飲料を飲んだり、
pHの低いマウスウォッシュを使って寝ると唾液の緩和効果を得られないため口の中が酸性の時間が長くなるので注意してください。
良く噛むようにする
唾液の分泌が少ないと、中性にもどす働きが弱まります。
お金をかけずに簡単に唾液の分泌を増やすのが噛むことです。
消化も良くなるので、胃酸が逆流しにくくなる効果もあります。
是非意識して噛むというのを実践して見てください。
イメージではなく正しい情報で判断する
イメージと現実は異なることがあります。
良かれと思って使っているものが、自分の身体を痛めつけていることもあります。
特に歯は服を着替えるように、ダメになったから替えるというようなことはききません。
自分の口の中に入ることで、中でどのようなことが起きているのかを知り、本当にそれが必要なものなのかを見極める必要があるでしょう。
口腔ケアは生きてく上では大切です。
ぜひ、そのやり方や中身を再度考え直してみてはいかがでしょうか。
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