一個ハンバーガーを食べるだけでシャワーを2か月分浴びるのと同じ水を消費していた!? 映画カウスピラシーから考える、驚愕のエコの真実。
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はじめに
“環境破壊”という言葉を聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?
森林の破壊、大気汚染、各地の都市開発、水源・河川や海の汚染、
乱獲による種の減少、酸性雨、オゾン層の破壊、公害、大量のゴミの行方……
“エコ”や“環境問題”という言葉が私たちの生活に浸透する様になった現在、
誰でもひとつはこういった問題について見たり聞いたりした機会はあるのでは無いでしょうか?
それでは、
“環境に優しい生活をするために、
あなたが何か意識して行動していることはありますか?”
という問いにはどうお答えになるでしょうか?
節電や節水などの省エネを心がける
エコバッグを使う
使っている洗剤を減らす・自然派石鹸に変えてみる
使い捨ての商品を出来るだけ買わない様にする
地産地消を心がける
またオーガニックに関心の高いIN YOUの読者の皆さまなら
“有機や自然農法で作られた農産物”を購入する―
とお答えになられる方もいらっしゃるかもしれませんね。
ですが、前述した方法には当てはまらずそれでいて
日常的な方法かつ高い効率で環境保全に協力出来る行動があります。
一体その方法、あなたは何だと思いますか?
一個のハンバーガーを消費することは、シャワーを2か月分浴びることとと同じ水の消費量に―?!
驚きの事実が語られる映画、“カウスピラシー”とは?
“カウスピラシー”(洋題:COWSPIRACY)という映画をご存知でしょうか?
こちらは、とあるドキュメンタリー映画です。
日本では知る人ぞ知る映画という感じなのですが……この映画が、実はめちゃくちゃ面白かったんです。
面白い、と言っても勿論それはお笑いやエンターテイメントとしての面白さではありません。
ドキュメンタリー映画として、かなり痛快に“畜産”が抱える問題点について描いているからです。
畜産が環境破壊の大きな原因に?
実は、その映画の中全編に渡って訴えられている驚異的な真実があります。
それは、何と“畜産が環境破壊の大きな原因の一つ”ということ。
つまり、毎日の生活の中の“お肉”が環境破壊の大きな原因に繋がっているというのです。
普段、省エネを心がけるよりも、何よりも――普段の“食習慣”の中に
環境保護への大きなヒントが隠されていたら?
カウ(COW:牛)とコンスピラシー(CONSPIRACY:陰謀、謀略)という言葉を足して作られたという、
映画のタイトルが示す通り、牛を始めとした肉食や畜産がもたらす驚異の真実に、
唸らされました。
今回の記事では、その衝撃な内容の一部をご紹介したいと思います。
知られざる驚愕の“畜産と肉食がもたらす環境への恐ろしい影響や隠された真実”が
次々と語られます。
畜産と肉食がもたらす恐るべき環境破壊とは?!映画カウスピラシーの中で描かれた衝撃の真実
その衝撃の内容の一部をご紹介します!
“ハンバーガーを食べるのは、2か月シャワーを浴び続けるのと同じこと――生産に必要な潜在的な水の量はなんと2500ℓ”
”にわかには信じがたいほど、大量の水を消費する畜産。
アメリカ国内での水道量に占める割合は家庭の使用量の約11倍?!
人類が毎日摂取する200億ℓの水と10億kgの食料に対して
牛は1700億ℓの水と600億kg近い餌が必要と言う矛盾”
”アマゾンの森林破壊の91%?!畜産が森林を破壊する。
熱帯雨林が家畜の放牧や飼料の穀物の栽培のために破壊されているという事実――
しかも、その代表穀物はなんと遺伝子組み換え大豆――”
”地球温暖化への恐るべき影響。温暖化原因の51%は畜産?!
家畜が出すメタンガスの温暖化係数は、二酸化炭素の約20倍。亜酸化窒素は何と296倍”
”乱獲によって次々と減少する魚たち。2048年には海から魚が消える?!持続可能とは言い難い漁業の実態とは”
”家畜の排泄物が水を汚染する。何とその量は毎日5678億ℓ、人類の出す量の130倍!世界の海で増える酸欠地域――家畜の糞が世界の海を殺している”
”家畜を守るために、野生動物が殺されているという闇。
アメリカで行われている空からの野生動物の銃殺という悲しい現実”
”90億の人口を賄える肉の量は1人当たり週50g?!
畜産で全ての人口の食料を賄うことは不可能に違い。
生育環境に配慮した放牧にも、持続不可能な現実が潜んでいる”
”畜産と肉食が環境を破壊していながら、その情報があまり公になっていないのは何故か?
畜産の問題点を訴えた活動家が沢山殺されていたという事実。
過去20年、ブラジルで殺された活動家は1100人以上という情報も”
”植物性の食事でも健康には問題無いのか?30年以上“完全菜食主義(Vegan)”を行っている健康センター経営の医師が問いに答える”
”畜産の副産物である堆肥が無くても農業は可能なのか?
動物性の堆肥を使わず農業を行う団体に迫る”
”代替肉の時代はついにここまで来た!
アメリカ最先端の“植物性”代替食品を作る生産者に突撃リポート”
映画の中でビビビっと来た見逃せない部分を少し書き出してみたのですが、如何でしょうか?
中々にどの内容もセンセーショナルな香りがプンプンして来ませんか?
引用:『Cowspiracy:サステイナビリティ(持続可能性の秘密)』
考えられている以上に菜食は地球に優しい。毎日の“食”で出来る、地球に優しい生き方
畜産にかかる多大なエネルギーコスト。菜食と肉食を比較すると見えて来る、その大きな違い。飢餓問題の解決へのヒントも?!
思っている異常に“畜産”というものは環境に負荷をかけてしまっている、
という悲しい現実。
しかも、世界の人口は日に日に増えて行く一方。
野菜は600平方m辺り17tの収穫がある一方、
食肉は同じ面積で僅か170kgしか得ることが出来ない状況なのです。
食の欧米化=肉食は先進化のモデル、の様にすら刷り込まれて来た私達ですが、
もし世界中全ての人間がさかんに肉を食べる様になれば、
世界中の土地がどんどん減っていく、という悲しい未来すら見えてきます。
もし全ての人類が肉食をした場合、妥当な肉の量は
なんと一週間で50gほどという驚きの計算もあるくらいなのです。
おまけにたとえ肉を食べなかったとしても――視点はそれぞれ異なりますが、1ℓの牛乳を生産するには1000ℓの潜在的な水が必要、飼料を含めた卵のエネルギー変換効率は3%(とある卵の代替植物性食品に使われる植物は50%)との驚愕の話も映画内では述べられていました。
何と言っても、家畜を育てるには膨大な餌が必要です。
牛の場合、一日何10kgもの餌を食べ、何十kgもの糞と何十ℓもの尿を出すと言います。
引用:らくのうマザーズ『牛のはなし(牛のカラダ)』
そして、今世界では農地の約3分の1が家畜の飼料生産に使われ、
何と畜産に使われる土地は放牧を含めると全体の約70%にものぼる、
という恐ろしい現実が……。
引用:東洋経済ONLINE『「工場畜産」の爆発的拡大が生む百害 食肉急拡大に地球環境は耐えられない』
映画の中では、肉類や卵・乳製品などを摂取しない“完全菜食主義者”に必要な土地は
年間4000平方mであるのに対して、
肉は食べずに卵や乳製品を摂取する菜食主義者はその約3倍の土地が、
そしてアメリカの平均的な肉食者はそのなんと約18倍もの土地が必要と語られています。
つまり、家畜の数が増える程――私達が肉を食べれば食べる程、
肉や乳製品などといった派製品を利用すればするほど、
餌のための草や穀物――即ち農地が必要となり、
森林や自然は破壊され、野生動物は住処を失い、排泄物の排水も増加するのです。
しかも、その餌のメインとなっている作物の多くは
あの“遺伝子組み換え”の作物という恐るべき現状が……。
慣行栽培でも農薬が使われていますが、遺伝子組み換えの作物の多くが持つ除草剤耐性。
大豆に至ってはそのほぼ全てが除草剤耐性の遺伝子組み換えという話もあります。
除草剤耐性を持つ作物に、除草剤が率先して使われることは言うまでもありません。
森林を破壊し、農地に変え、農薬を率先して使い、
人体への影響も未だ未知数の遺伝子組み換え作物を育てる――
こんな悲しいスパイラルが起きている、
それが日頃“美味しい”と舌鼓を打っている畜産物に潜んだ負の現実なのです。
参考:サルでもわかる遺伝子組み換え『NonGM生活ガイド―遺伝子組み換えを避けるには』/『GM(遺伝子組み換え)の基礎知識』
もちろん、野菜を食べることも全く環境を破壊していないかというと
決してそうではありません。
ですが、前述しました様に畜産には圧倒的な様々なコストがかかります。
エネルギー効率の点から言っても、畜産物は野菜に比べてかなり効率が悪いと
言わざるを得ない確かな現実があるのです。
持続可能“サステイナブル”な社会や開発、といった言葉を目にする様になった昨今ですが、
本当に畜産が“持続可能な産業”なのか?
という問いには私自身は首を傾げざるを得ません……。
そして、世界にはまだまだお腹をすかしている人々が多数存在しています。
2017年国連が発表した調査によれば、世界人口のおよそ11%、
8億1千500万人もの人が飢餓に苦しんでいると言います。
参考:国連WFPニュース『紛争と気候変動で飢餓人口が再び増加、8億1500万人に』
もちろん、畜産に今費やされている農地や食料を、
飢餓で苦しむ人達に分け与えれば良い、という簡単な話では無いかもしれません。
ですが、畜産のために多くの作物と農地が費やされているこの現状。
もし、少しでもこの農地を人間の食べ物用の農地に変えることが出来たら?
という想像を浮かべてしまいます。
しかも、多くの豊かな国々で棄てられるほど消費されている、畜産物のための農地の多くは、
元々自然豊かだった国々に存在しています。
そして、その国々では緑や自然が失われ、やがて失われたその影響は少しずつ地球へと及んでいきます。
そして、飢餓の原因のひとつには気候変動があるという事実もあります。
ここで、畜産による環境破壊と気候変動を直接の結びつきを断定することは安易かもしれませんが、
畜産が環境を大きく破壊しているという現状がある今、
決してその影響がゼロと言い切ることは出来ないと私は感じています。
富める者がたらふく捨てる程喰い漁り、間接的に自然を破壊する中、
貧しき者はその恩恵を被ることなく飢餓に苦しみ、しかも地球は蝕まれていく――。
私達は、自分の身の周りに起こったことには実感を持って接します。
ですが、遠い離れた世界の裏側で飢えに苦しむ人々にまでは、
ニュースを見て胸が痛むことがあっても、
中々自分と直接的に関係があると捉える人は少ない様に感じます。
勿論、環境破壊の原因、飢えの原因は決して一つではありません。
それでも、もし日々の食習慣にその解決の“ヒント”があったとしたら。
それは希望の光の様にも思えてなりません。
“戦争終結とともにアマゾンでは肉牛ブームが起きた。
牧場造成のために広大な森林が焼き払われた。
(中略)過放牧によって土地が疲弊して草が生えなくなると、
新たに森林を焼いては牧場を広げることを繰り返している。
現在でもインドに次いで世界で二番目の飼育頭数、アメリカに次ぐ牛肉の生産国である。
ここで生産された牛肉の多くは、ハンバーガーやペットフードに回される。”
出典:石 弘之『世界の森林破壊を追う 緑と人の歴史と未来』
パック詰めされた“お肉”も元は動物の“命”を奪って作られたもの
そして、スーパーでパック詰めされたお肉を普段見慣れている私達にとって、
どこか“お肉”と“動物”という二つの繋がっている線は
切断されてしまっている様に私自身は感じるのですが、如何でしょうか?
ペットとして、犬や猫など愛玩動物はこよなく愛する一方で、
家畜は“お肉”として飼育され、殺され食卓に上るのです。
私達は普段、その過程をまじまじと見つめる機会はほぼありません。
マグロの解体ショーはあっても、牛の解体ショーなんて少なくてもこの日本において、
私は耳にしたことがありません。
家畜の動物の命、という話になると倫理的な話になるのでこれ以上は差し控えますが、
個人的にペットの命を大事にする一方で、おびただしい数の家畜を日夜飼い、
殺している人間の業の深さを憂わずにはいられません。
犬に生まれたら愛でられ、牛に生まれれば寿命を迎えることもなく狭い場所で飼われ、
殺されてしまうのですから……。
(現在の畜産動物の主流は工場的畜産で、狭い小屋の中で育てられます。
そして、放牧や放し飼いであっても家畜を飼うより多くの面積の農地が必要です。)
そして、人間にとってはたった数食の“食欲”のために奪われる命――
一瞬の快楽のために、動物は一生を奪われ、
そしてその動物を育てるために破壊される自然については先程言及した通りです。
もし動物を食べなくなったら、その動物はどうなるの?
という声もあるのは重々承知ですが、海外には何と畜産動物を保護するシェルター的な施設、
“サンクチュアリ”が存在する国もあるのです。
それに食べ続けるということは、
家畜動物を養うための膨大な農地・飼料・エネルギーが必要になり続け、
彼らは殺され、そして環境破壊への影響は続いていってしまう……
という連鎖を生み出すことでもあるのでは無いでしょうか?
肉を食べなくても健康に生きられる?巷に流れている“常識”が真実とは限らない
肉を食べなくても健康に生きられるの?という問いには、
今回詳しくお答えすることは差し控えますが、
私自身もう10年以上ほぼ肉を食べない生活を送っています
しかし、問題なく健康に過ごせています。
周りにも度合いの差は人それぞれではありますが、
ベジタリアンとして長年健康に暮らしている友人も何人も……。
そして、中々表に肉を食べなくても健康、
という情報が見えてこない現状ではありますが、
色々リサーチすると、菜食でも十分に
むしろ肉食よりも健康に過ごせる、というデータも見付けることすら出来ます。
まだまだ知名度は日本で低いかもしれませんが、
ダイオキシンの研究にも深く関わり動物性食品の身体への悪影響の数々を
解き明かした“栄養分野学のアインシュタイン”と称される世界的な医学博士もいらっしゃいます。
数々の業界との癒着や利権と闘い、
自らの研究結果を世に広める為奮闘して来た彼の著書の一節にこんな言葉が記されています。
“私は長年この「システム」の中心で仕事をしてきたため、
多くの人が考えているような科学に対する絶対的な信頼はない。
「科学は常に真実を知るための公正な研究手段であるとは限らない」と言えるほど、
その実態を十分に見てきている。
科学は、金、権力、エゴ、そして公共の利益以上に
「私的な利権」と関わるケースがあまりにも多い。
だが、違法行為があったとしても、表に出てくるのはごく少数だ。”
出典:T・コリン・キャンベル/トーマス・M・キャンベル、 松田 麻美子 (翻訳)『葬られた「第二のマグガバン報告」下巻』
今現在、タバコが発癌性のリスクを兼ねていることは、
皆さまもご承知の通りだと思います。
ですが、かつての時代にはタバコが薬として歓迎されていたこともあったくらいなのです。
巷に溢れている“肉は身体に必要”という常識も、
もしかしたら疑ってみても良いのでは無いでしょうか?
一食の“食”の選択から始められる、地球と動物に優しい生き方
“食”を変えること。それはやろう、という気持ちさえあれば
今日からでも始められる行動です。
そこに、特別な費用や高価な道具が必要な訳ではありません。
確かに、普段慣れ親しんで染みついた習慣を変えるのは
中々難しいことかもしれないですが、
“きっかけ”があれば人は誰でも変わることが出来る――
一番で手軽かつ力を持った方法――そんな気がしています。
かつては、私も家族に“肉少女”と呼ばれるほど、
お肉が大好きな人間でした。
ですが、ある日ふと目にした“菜食のすすめ”的なページを見たことがきっかけになり、
何と無くお肉や動物性食品を減らしたところ、
長年悩まされていた身体の不調から解放されたという経験があります。
今回は自身の体験を長々と語ることは割愛しますが、
何かの“きっかけ”から食習慣を変えることは決して不可能では無い気がします。
とは言え、好きでたくさん食べて来たお肉をいきなり食べるな、
と言われても難しい……と感じる方も大勢いらっしゃるのでは無いでしょうか?
私自身は、ほぼいわゆるVEGAN:ヴィーガンという肉類のみならず
卵・乳製品も摂取しない“完全菜食主義者”に近い食生活を送っています。
ですが、やはりいきなりこの様な状態になった訳ではなく、
少しずつ動物性食品の食べる量を減らしていったという過去があります。
もし出来ることがあるのなら、完全菜食主義者にならずとも、
少しずつでも出来ることを行うことは、
決して意味の無いことでは無いと私は思います。
完全菜食主義者は肉食者に比べて二酸化炭素排出量は半分、
化石燃料の消費は11分の1、水は13分の1、土地使用は18分の1もエコロジーだと言われています。
完全な菜食主義者でなくても、肉や畜産品の消費を減らすことは地球に優しい生活への第一歩。
これからも豊かな地球の自然を未来へ繋ぐためにも
“今日から出来る行動”、その一歩をあなたも踏み出してみませんか?
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