「真っ赤なりんごが美味しい」は正しい!? 本当に美味しいりんごの選び方
冬を代表する果物といえば、真っ赤に色づいたりんごです。
スーパーに並ぶりんごはどれも真っ赤で美味しそうなりんごばかりですが、
実は真っ赤なりんごだからといって美味しいとは限らないことをご存知でしたか?
今回は、りんごが真っ赤な理由と本当に美味しいりんごの選び方をお伝えしていきます。
りんごはどうして赤いの?
実はりんごが真っ赤なのは、農家の方が手間暇かけてりんごを赤くする作業をしているからです。
逆をいえば、農家の方が手間暇かけなければ赤いりんごはできないということです。
では農家の方はりんごを赤くするためにどんな作業をしているのでしょうか?
りんごを赤くするためには、「葉摘み」の作業が大切だった
りんごは、太陽の光が当たると赤色に変わります。
もちろん、りんごの樹にはたくさんの葉が茂っているため、果実の周りにも何枚か葉がついています。
ということは場所によって、果実に太陽の光が当たる部分と当たらない部分が出てきます。
では、太陽の光が当たった部分と当たらなかった部分があった場合、どんなりんごができるのでしょうか?
お気付きの通り、ところどころ黄色が残るまだら模様のりんごができあがります。
もちろんりんごの品種によっては、シナノゴールドや王林、イギリス生まれの調理専用品種であるブラムリ―のように
黄色や黄緑色といった赤くないりんごだってあります(※1)。
ですがほとんどの方にとって、りんごのイメージはスーパーの果物コーナーに
キレイに陳列されているような真っ赤なりんごだと思います。
つまり私たちがよく見かける真っ赤なりんごは、太陽の光が均一に当たるように葉を取る作業をしていたのです。
そして、真っ赤なりんごをつくるためには、農家の方がもうひと工夫されています。
「玉回し」や「光あて」で、どこから見ても赤いりんごを作る
真っ赤なりんごをつくる工夫として、玉回しや光あてという作業があります。
太陽の光を均一に当てるために葉摘みをしても、太陽の位置によっては
どうしても果実の裏側に光が当たらないことがあります。
そこで玉回しといって、りんごの果実をそっと回して色づきが良くない側を
太陽に当たるようにしてあげるのです。
もちろん玉回しをする時は、りんごの軸が取れないように注意する必要があるので、
簡単そうに思えてかなりのコツがいるそうです。
1本の樹からできるりんごの数は、約500個といわれています。
500個ものりんごを一つずつ玉回しするなんて、気が遠くなりそうな作業ですね。
もうひとつの工夫の光あては、
りんごのおしりが赤くなるように太陽の光を反射させるシートを樹の下に敷き詰める方法で、
桃の色付けにも使われている方法です。
農家の方のとてつもない努力の賜物でできた真っ赤なりんごですが、
葉摘みをすることではどんな影響がでるのでしょうか?
「葉摘み」をすると、
りんごの味や栄養価が落ちてしまう
「りんごが赤くなれば、医者が青くなる」ということわざがあるように、
りんごは昔から栄養価が高い食べ物として知られてきました。
ここでは、葉摘みがりんごの味やその栄養価に与える影響をお伝えしていきます。
葉は、りんごを育てるお母さんだった
りんごに限らず植物にとって葉は、光合成をするために大切な身体の一部です。
光合成といえば、理科の授業で聞いたことがある懐かしのワードですが、
植物が太陽の光を受けて生きていくための養分を作り出すことをいいます。
例えるなら、お母さんが赤ちゃんにあげる母乳をおっぱいで作るように、
りんごが果実を育てるための養分を葉で作っているような状態です。
ということは、りんごを赤くするために葉を摘み取ってしまうと、
光合成が十分にできなくなってしまいます。
ちなみに、りんご1個に必要な葉の数は40~70枚といわれています。
そのため、りんごを赤くすることを優先して葉摘みをしすぎると、
りんごの味や栄養価が下がる可能性があるのです。
見た目が真っ赤で美味しそうなのに、食べると味が薄いりんごで残念に思った経験はありませんか?
それはもしかしたら、葉摘みが影響しているのかもしれません。
それでも、どうして「葉摘み」が行われるのか?
葉摘みが行われる理由はとてもシンプルで、
真っ赤なりんごでないと売れゆきが良くなってしまうからです。
もちろん、農家の方も卸売り業者などの売り手側も、
葉摘みりんごの味や栄養価が良くないことは、十分知っています。
それでもなお、手間暇かけてわざわざ葉摘みをするのは、
消費者が真っ赤なりんごを求めているからです。
あなたはスーパーで、りんごを買う時にりんごの色を見比べた経験はありませんか?
「真っ赤なりんごはおいしい」というのは先入観だということになります。
では見た目や先入観に左右されずに、美味しいりんごを買いたい時は
何を基準に選んだら良いのでしょうか?
本当に美味しいりんごの選ぶためのポイントとは?
りんごはジャムやケーキなど様々な調理の仕方がありますが、
冬は、旬の生のりんごの自然な甘さを無性に味わいたくなるもの。
そこで、ここからは、味が良く、しかも皮まで安心して食べられる
りんごの選び方をご紹介します。
ポイント① 有機栽培や特別栽培されたりんごを選ぼう
数年前に話題になった木村秋則さんの『奇跡のリンゴ』でお馴染みの通り、
りんごは無農薬が不可能といわれるほど農薬が必要なデリケートな果物でした。
例えば、国内生産量が1位の品種である“ふじ”だと、
約30回ほど農薬が散布されているといわれています(※2)。
「りんごって、30回も農薬を散布してたの!!」
と驚かれる方もいるかもしれません。
もちろん農薬の使い方は、各都道府県の防除暦(農薬の使用回数や肥料の割合などの目安)に沿って決められているので、
農家の方が勝手に散布しているわけではありません。
ですが、せっかくなら皮ごと丸かじりできるような、安心安全なりんごを食べたいと思いませんか?
さらにコレステロール値や血糖値を下げる効果が期待されているペクチンは、
りんごの皮に多く含まれている成分です。
りんごの皮まで安心して食べたい方はもちろん、残留農薬が気になる方も
農薬のリスクが少ない有機栽培や農薬不使用のりんごを選びましょう。
農薬について詳しく知りたい方は、以下の記事もおすすめです。
スーパーに並ぶ9割の野菜の農薬散布は、驚くべき回数だった!|一般消費者が意識すべき3つの注意点。
ポイント② “葉取らずりんご”は、しっかりとした味わいを楽しめる
今回の記事でも触れた葉摘みは、真っ赤なりんごづくりには欠かせない作業ですが、
やり過ぎるとりんごの味や栄養価を下げる原因になってしまいます。
最近では“葉取らずりんご”といって葉摘みを必要最小限にして、
味の良さを優先させたりんごも出てきています。
そのように考えると、美味しいりんごが希望なのであれば、見た目が真っ赤かどうかではなく、
皮にハリとツヤがあって重量感のあるものを選びましょう。
消費者の「真っ赤なりんご=美味しい」というイメージが変われば、
今のりんご業界に大きな変化が起きるかもしれません。
農家の方の手間も減り、消費者もしっかり味の乗ったりんごが食べられる新しい時代が来るかどうかは、
私たちの買い物のあり方次第ということです。
ポイント③ 名前に“サン”が付くりんごは、糖度が高い
実は、サンふじやサン津軽など“サン”がついたりんごは、
糖度が高くなるよう他のりんごとは違う工夫がされています。
これはどういうことでしょうか。
りんごの栽培過程の中に、袋掛けという作業があります。
袋掛けとは7月ごろにりんごをすっぽり袋で覆うことで、病害虫からりんごを守る方法です。
甘く香り高いりんごは、人間にとっても虫にとってもご馳走というわけですね。
ちなみ袋掛けをすることで日持ちがするりんごに仕上げられるので、
年間を通してりんごを流通させるためには大切な作業です。
反対に袋掛けをしなかったりんごは、しっかり太陽にりんごを当ててつくったということで、
名前に“サン(太陽)”がついています。
つまり“ふじ”も“サンふじ”も、袋を掛けたかの違いだけで同じ品種です。
ですが、袋掛けをしないほうが太陽の光をたっぷりと浴びてりんごの糖度は高まるため、
りんご本来の甘みを楽しみたい方は“サン”が名前に付いたりんごを選ぶのもおすすめです。
りんごの選び方を変えて、美味しいりんごを見つけよう
スーパーにはたくさんの真っ赤なりんごが並んでいますが、
りんごは赤いほど美味しいわけではなかったのです。
では最後に今回の記事について、おさらいをします。
■りんごが真っ赤なのは、赤いほど消費者に売れるからだった。
■りんごを赤くする為に行う「葉摘み」は、りんごの味や栄養価を下げることがある。
■りんごを皮ごと美味しく食べたい時は、有機栽培や無農薬栽培されたりんごを選ぼう
私たち消費者の意識が変われば、流通するりんごが変わります。
スーパーのかごに入れるりんごの選び方を変えて、
皮ごと安心して食べられる美味しいりんごを増やしていきませんか?
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