サラサラ唾液が多いとウイルスの侵入を防げる？入浴によって唾液分泌を増やし粘膜免疫を高める裏ワザをご紹介します

コロナ禍においては、感染予防のひとつとして「免疫力を高い状態に保つ」ことが言われていますね。

では『免疫力の高い状態』とは一体どういう状態なのでしょうか。

風邪をひいてはじめて、きっと自分は免疫力が低下していたのだろうと気が付く場合が多いと思います。

もし未然に免疫力が下がってきていることがわかれば、過ごし方が変わり大病に発展せずに済むかもしれませんよね。

免疫力の判断基準のひとつに唾液が関係しています。

唾液力を高めることは、粘膜免疫力につながります。

実は、この唾液力を高める方法として、入浴中に行う『あること』が効果的であることが判明したのです。

唾液が免疫の指標となる理由

唾液はフルタイムで私たちの体を守っている

なぜ口の中では唾液が分泌されるのでしょうか。

実は、口腔内を潤すためだけに分泌されるものではありません。

唾液のはたらきは

・粘膜保護、潤滑
・口内細菌や食べかすの洗浄
・口内水分量の調整
・phバランスの調整
・抗菌
・消化酵素アミラーゼによる消化促進
・組織修復
・歯のエナメル質の再石灰化
・口内フローラ　乳酸菌を含む

このように唾液はフルタイムで私たちの体を守るためにせっせと働いてくれています。

唾液分泌が低下すると健康にどのような影響があるのか

フルタイムで働く唾液が減少すると、薬剤の副作用に反応、潤滑を失い会話がスムーズにできない、隠れ脱水、細菌の繁殖で虫歯リスクが高まる、ウイルスに侵入されやすくなる、などがあげられます。

唾液が渇いたドライマウス状態は免疫低下のサイン

目や口など、本来潤っているべき粘膜までもがカラカラに乾燥している状態をドライシンドローム （乾燥症候群）と呼びます。（※）

私たちの体は涙、唾液、汗などを分泌し、粘膜形成をして体を守っていますが、それらの働きが著しく低下した状態で引き起こされます。

インフルエンザやCOVID-19ウイルスは、口、鼻、目など粘膜を介して侵入します。

特に唾液の働きはウイルスの侵入を防ぐ役割を持っているため、感染症に対抗する重要ポイントです。

唾液の減少は、免疫力が低下している判断材料になるのです。

ドライマウスチェック表

・唾液がネバネバする
・会話がつらい
・パンやおせんべいなどうまく飲み込めない
・口臭がする
・虫歯、歯周病になりやすい
・夜間、喉が渇いて起きる
・常に喉が渇いて水が手放せない
・舌の表面がヒリヒリして食べ物がしみる

https://www.kissei.co.jp/patient/dry/mousecheck/

上記に当てはまる数が多いほど、ドライマウスの可能性が高くなります。

この状態が続く場合は『免疫が低下してきている』という指標にもなりますね。

空気が乾燥しているから仕方がない、自分はこういう体質だから、と諦めて放置していいものではないので、生活の見直しをしながら改善をしていく必要があります。

ウイルス侵入を許さない粘膜免疫とは

感染症にかからないための方法は2通りあります。

１、ウイルスを体内に入れない（うがい・手洗い・消毒等）

２、免疫力の維持、低下していてもリカバリーする力を持つ

ウイルスの侵入を防ぐ手段は、みなさんも意識的に行っておられると思います。
とはいえ、見えない敵から身を守るには２つめの免疫力維持、特に粘膜部分の戦闘能力「粘膜免疫」が重要となります。

対ウイルス、二段構えの免疫システム

免疫には、防御と攻撃の2段階があります。

粘膜免疫は、第一段階の防御の役割を担う免疫システムです。

第二段階の全身免疫は、侵入を許してしまったウイルスに対して体内の免疫細胞がウイルスを捕えて排除しようと作動します。

体内で戦いが始まります。

しかし、ドライシンドロームのように、粘膜がカラカラの状態だと追い払うことができずウイルスの侵入を許してしまうことになります。

どちらの段階の免疫もなくてはならない存在ですが、まずは粘膜免疫で侵入させないことがポイントです。

戦う前に、ウイルスに門前払いを食らわせましょう。

第一段階の粘膜免疫が働く重要な門は、目、鼻、口、腸管など粘膜部分です。

潤った状態で機能します。

第一段階の粘膜免疫「SlgA」って何？

唾液には「SlgA 分泌型免疫グロブリンA」という細菌類をシャットアウトする防御成分が含まれており、SlgAのおかげで私たちの健康は保たれています。（※）

SlgAは体内で2番目に多い免疫グロブリンで、粘膜部分である鼻汁、涙腺、唾液、消化管、膣など全身の粘膜に存在します。（※）

様々な感染症から身を守るため、粘膜免疫と呼ばれるのです。

SlgAは出産後の数日間だけ分泌される初乳にも含まれます。

赤ちゃんをウイルスから守るための大切な成分なのですね。

免疫アップの秘訣はサラサラ唾液を増やすこと

唾液が出ていれば健康とは限りません。

粘膜免疫において重要な唾液はサラサラ唾液、漿液性（しょうえきせい）唾液質です。（※）

リラックスしているとき、副交感神経が優位に働いてる際に分泌され、汚れを除去しやすくし、細菌やウイルスを防御します。

一方でネバネバ唾液は粘液性唾液といい、緊張状態や悪いストレス状態、口腔内が不衛生な状態の際に分泌されます。

もちろん洗浄能力と細菌やウイルスの防御能力は低下します。

サラサラ唾液の分泌を増やすには入浴がおすすめ！

粘膜免疫に有効な『サラサラ唾液』を増やす生活習慣に入浴が効率的で効果が出やすいという研究があります。（※）

唾液で調べた場合、血の巡りがよくなると唾液分泌量が増えるというデータがあるとのこと。

そのメカニズムを次の章で詳しく解説していきましょう。

10分以内でできるサラサラ唾液を促す入浴術3選

粘膜免疫 SlgAを増やす重炭酸イオン

上記の実験では、ドライシンドロームの被験者5名が、重曹とクエン酸から生まれる重炭酸イオンが溶け込んだ「重炭酸温浴」をして、唾液分泌がどう変化したかを調べました。

9日間、重炭酸温浴を試した結果、

5名中、4名の唾液量が増え、多い方では3倍に上がったという結果になりました。（※）

さらに重炭酸温浴で得られた効果は肌の水分量も増加していたということです。

重曹とクエン酸で発生する重炭酸イオンはカラダに浸透し血の巡りをよくします。

また血行が良くなると粘膜免疫SlgAが増えることがわかりました。


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所要時間たったの3分！実体験から語る『舌の筋肉を鍛える顔ヨガ』でサラサラ唾液

筆者が毎日行って結果が出ている！と自信を持ってご紹介できるのは入浴中の顔ヨガです。

全部の項目は4種類ほどあるのですが、中でも特に効果の出やすい一例をお届けします。

所要時間たったの3分。

カラスの行水並みにお風呂を早く出たい方でもできます。

舌出しあっかんべーのポーズ（唾液腺刺激、ドライマウスを緩和）

１、吸う息、正面を向きおでこのシワが寄らない程度に目線だけ上
２、吐く息、はーっと口から息を思い切って吐き切ると同時に舌を下に出す（※）

これを5回ほど続けます。

慣れてくると、吐く息の際にサラサラ唾液がサラサラと舌から出ていることが感じられます。

入浴中がおすすめの理由は、唾液が流れ落ちても気にならないこと、湿度により顔に余分なシワが残りにくいことです。

唾液分泌力を最大に高める入浴時間と温度

お風呂研究20年の医師が推奨する入浴温度は38度以上、42度未満、最適は40度、全身温浴で10分を目安。（※）

体温より高い温度でないと温熱作用は得られないと示します。

42度を超えてしまうとストレスが生じ交感神経が戦闘態勢となるようです。

粘膜免疫であるサラサラ唾液は副交感神経がはたらいている際に分泌されます。

温熱作用は、血流が良くなり、不要な二酸化炭素や老廃物を回収するはたらきがあります。

血流の改善は唾液分泌にも効果があります。

適正な温度、時間で入浴を楽しんで粘膜免疫をアップしましょう。


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免疫維持は継続が鍵！

ストレス、間違った食生活、運動不足、大量の飲酒や喫煙などの刺激物。

これらの生活を続けることで私たちの唾液の質と量は低下してゆきます。

わかることは、日常のほんの些細な行動で唾液の分泌量は減少します。

けれども、ちょっとした習慣で増やすこともできます。

「免疫力を高めよう」

これまで以上に免疫力アップが最善の予防策と叫ばれる今、私たちは毎日継続的にできることからはじめてみることが重要です。

先日、友人がこんなストレスケア方法をシェアしてくれました。

それは、お腹を抱えて笑うことが劇的なストレス改善になるとのことです。

友人は、「笑いヨガ」に参加したそうです。

輪になって数分間ひたすら身振り手振りをつけて爆笑し続ける会です。

そこから見えてきたものは

面白いから笑うのではなく、笑うから面白いのです。

ヘルスケアというのは多方面からアクセスできますね。

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