マクロビオティックでは白砂糖を使用しない理由は、今後一般常識化する
マクロビオティックでは甘いもの欲しさについ白砂糖食品を多くとるとカラダがぼーっとしたり、思考力が落ちたり、体調を崩しやすくなると言われています。もし、こういう感覚がないならばカラダが白砂糖に馴れてしまっており、鈍感になっているのかも知れません。風邪を引いたときに白砂糖食品(陰性のもの)を摂ると風邪は直りにくくなります。
かくいう私は甘いものが大好きです。おまけにカラダが強烈に特定の食品を欲したときは我慢しないタイプなのでチョコレートを一枚ペロっと食べてしまうことも稀にあります。そのときは明らかにアタマがキュイーンとしてくるんですね。「おぉ、血糖値が急激に上がっているぞ。」という感覚をもろに感じます。こんな血糖値が急激に上がる状態はいいとは言えません。残念ながら身のまわりには白砂糖がいたるところで使われていますので、意識しなければ過剰に摂取してしまう危険性があります。
大手飲料メーカーの炭酸ジュースや缶コーヒーには一体どれくらい砂糖が入っているか、という記事(ネタ)を目にした方は少なくないでしょう。四角い白砂糖が積み上げられたその写真は強烈です。しかも中毒性があるのでまた欲するわけです。毎日飲み続ければどれくらいカラダに悪いかを想像するだけでクラクラしてきます。
なぜ白砂糖は良くないと言われるのでしょうか。
マクロビオティックが砂糖を”嫌う”理由とは?
マクロビオティックでは白砂糖を一切使いません。砂糖は”極陰”に分類される食材であり、「体の陰陽のバランスを乱すもの」、「必要とする微量栄養素がない」、「血液を酸性にし、抵抗力を下げる」、「血糖値の数値を狂わせる」、「ビタミンB群を失わせる」というのが理由です。「カラダを冷やす」というのも大きな理由です。食事療法でもあるマクロビオティックがカラダを冷やす要素のあるものを摂り入れるわけがありません。
白砂糖のデメリットについてはマクロビオティックがどうこういうよりむしろ一般的な健康知識として知っておいた方がいい教養みたいなものだと私は思いますし、今後一般常識化していくと考えています。
白砂糖って一体何でしょう?
白砂糖の原料はサトウキビです。このサトウキビから人工的に白砂糖は作られます。サトウキビの茎を砕き、圧縮して甘い汁を搾り取り、それをさらに何度も加工して純粋な白い結晶になるまで精製します。精製過程では、石灰、炭酸、亜硫酸などを使い、煮詰め、不純物を取り除きます。続いてホウ酸塩や塩素等で脱色して、透明な液が出来上がります。ここから塩酸、その他の無機酸で砂糖を真っ白く漂白する行程を経て、とても食品とは言えないようなものになります。
サトウキビは南国で作られますが、ちなみにマクロビオティックは南国のフルーツをおすすめしていません。バナナ、マンゴーなどはカラダを冷やします。南国は暑いのでそこに住む人は適応できていますが、四季明瞭な日本はこの限りではありません。ですので摂り過ぎればカラダを冷やしてしまいます。マクロビオティックはとにかく「冷え」を嫌います。
白砂糖を摂ると、体内のカルシウムは失われていきます。白砂糖は、精製過程でミネラル、ビタミンの栄養素を失った酸性食品ですのでカラダに入れるメリットは全くありません。そもそも人間の体は弱アルカリ性ですので、体内に酸性食品が入ると、中和するために体内のミネラルが使われます。その中でもカルシウムが多く消費されますが、白砂糖には、ほとんどカルシウムが含まれないので、 必要なカルシウムは、体内の骨や歯を溶かして供給されます。昔から虫歯や骨が弱くなる(溶ける)と言い続けられるのはそういうことです。
もう少し言いますと、糖類は、体内で分解される時に、ビタミンB1が必要になります。ビタミンB1の摂取量が少ないと、欠乏症になって、 鬱、疲労、眩暈、貧血、頭痛、浮腫、心疾患、脳疾患などの症状を引き起こしやすくなると言われています。白砂糖をはじめとした「精製されたデンプン」は、肌のメンテナンスに欠かせないといわれるビタミンB群を消耗させますので、くすみやシワ、たるみの原因にもなるため、特に女性にとっては大敵です。
さらに白砂糖は血中に素早く取り込まれるのが特徴で、結果血糖値が急激に上昇します。このときインスリンが大量に放出され、 低血糖を引き起こしやすくなります。低血糖とは、血液中のブドウ糖が少なくなりすぎた状態を言います。血糖値の下降程度によりますが、下がりすぎると異常行動や錯乱、痙攣を起こしたりと、危険な状況を招くこともあります。ここまでいくと白砂糖は危険だ、のレベルですが、そんな可能性すらあるということを知っておいて損はありません。先にお伝えした製造過程にあるとおり、人口甘味料の怖さでもあります。
思考力が減退し、集中力がなくなり、短気でキレやすくなる
さて、低血糖が続くと、今度は血糖を上げようとするために、アドレナリンが放出されます。アドレナリンは神経伝達物質で、興奮した時に大量に血液中に放出されるものですが、アドレナリンが出過ぎると、思考力が減退し、集中力がなくなり、短気でキレやすくなると言われています。そういえば試験勉強中に白砂糖が入ったお菓子を食べると急に眠くなったりした経験がありますし、小さい頃から白砂糖のお菓子を食べ続けている子どもはキーキー泣くという話も聞きます。「そんな話は都市伝説だ」などと揶揄されたりもしますが、とても無関係だとは思えません。
冷えやアレルギーの原因にすらされている白砂糖
冷えに悩む女性は日本ではとても多いのが現状です。白砂糖は、身体を最も冷やす食材とされています。 婦人科系の疾患にも身体が冷えることで悪影響を及ぼします。「妊娠しやすいカラダをつくる」というクラスをやっているヨガインストラクターの友人からは「白砂糖を摂り過ぎると不妊になりやすい」「子宮や卵巣の発育不良、流産や早産の原因にもなる」「生理不順が起こりやすい」という話を聞きました。こういう話は女性だけではなく男性も知っておくべきでしょう。さらにはアレルギーとの関係も指摘されています。白砂糖の摂り過ぎは腸内でカンジタという菌を増やし、アトピーをはじめとしたアレルギー疾患を悪化させる原因とも言われています。 最近の子供はアレルギーが多いと言われますが、母体に原因がある場合がほとんどです。
白砂糖の代わりになるもの
これまで散々な言い方をしていますが、では何を摂ればいいのでしょうか?甘味料を利用する場合は、甜菜糖、椰子糖、本味醂、玄米甘酒、玄米水飴、 ヤーコン・シロップ、メープル・シロップ、アガヴェ・シロップが良いとされています。これらの甘味料はGI値が低いので安心と言えるでしょう。
これは宣伝トークですが、私が運営しているVege&Fork Marketというマクロビオティック指向の方が来るとかなり楽しめるマルシェが今年の5月に開催(10回目・川崎市麻生区)されます。「白砂糖でないお菓子を食べてみたい」「作っている人・店を知りたい」「もっともっと詳しく聞きたい」という方がいましたらぜひ遊びに来てください。白砂糖を攻撃する(?)イベントではもちろんありませんが、素敵な作り手がたくさん集まるイベントです。
血糖値の上昇を示すGI値とは?
GI値とはグリセミック指数(Glycemic Index)の略です。食事をすると、摂取したものは体内で「糖」になり血液中を流れますが、作られた糖は私たちのカラダを動かすエネルギーとなります。先にお伝えしましたが、これが急激に増えるとインシュリンというホルモンが血糖値を下げようとします。
インシュリンの分泌を抑えるためには、血糖値の上昇をゆるやかにする食事が必要となります。 そこで目安となるのがこの「GI値」で、その食品が体内で糖に変わり血糖値が上昇するスピードを計ったものです。このGI値が低ければ低いほど血糖値の上昇が遅くなり、インシュリンの分泌も抑えられるのです。白砂糖は「ジェットコースター」と言われるほど急激な反応を引き起こします。先述した天然性の甘味料は緩やかなものばかりですので安心なのです。極力「白いものは摂らない」と考えている人がいますが、これは精白されたもの(人工的なもの)でGI値が比較的高いものが多いからです。(例:白米、白いパンなど)
まとめ・白砂糖のデメリット
1. 白砂糖で血糖値がジェットコースター状態に
2. 必要とする微量栄養素をほとんど持っていない
3. 血液を酸性にして抵抗力を下げる
4. 血糖値の数値を狂わせる
5. ビタミンB群を失わせる
6. 極陰性なのでカラダを冷やす(女性は婦人科系に影響)
7. アトピー、肩こり、様々なアレルギー、糖尿病、がんの原因
8. 集中力や思考力を低下させ、短気でキレやすくなる
こういう「砂糖の危険性」は大手メディアではあまり出てくることはありません。大手メディアは広告で成り立っているいるのでお菓子メーカーや清涼飲料水のメーカーを全て敵に回すことになるからです。この図式が良い方向へとシフトすることはほぼないと考え、個人が参加できるソーシャルメディアで必要な情報を取れる体制に切り替えておく他ないでしょう。こういう情報も男性よりも女性の方がよく知っている印象があり、男性はなぜか無頓着です。
米・カリフォルニア州のバークリーでは、2015年1月より、ソーダ(炭酸飲料)など砂糖入り清涼飲料への課税が始まります。いわゆる「ソーダ税」です。狙いは深刻化する肥満対策です。糖尿病患者などが減れば、社会的な医療コスト削減にもつながると考えられたものです。(オーガニックやスローフードカルチャーが進むバークリー地区というのも非常に興味深いですね。我が国では大手メディアが力を持ち過ぎているのでまず考えられない施策だと感じます。)過剰な白砂糖摂取による危険性についてはマクロビオティック云々とは関係なしに、多くの人に知ってもらいたい内容です。
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