巷に広がる「なんちゃってマクロビ思考」の実態と、一般的に信じられてきたマクロビ5つの致命的な嘘。
マクロビオティックと出会って、健康のために玄米菜食に切り替えられる方、多いと思います。
わたしも、厳格に実践しているわけではありませんが、玄米菜食を基本とした食生活を送っています。
でも、健康によい食事をしているはずのマクロビオティック実践者が病気になっていたり、
若くして亡くなったりしているという話を聞いたことはありますか?
もちろん、もともと病気を患っていたかもしれないし、生まれ持った体が丈夫じゃないのかもしれません。
体に良くないものをたべていてももともとの体が人より強ければ病気にかからない人もいる。
時に、食べるものは絶対にこうすべし!と捉われてしまうと、柔軟に物事を捉えられなくなってしまいがち。
あなたは大丈夫ですか?
なんちゃってマクロビ思考が広がる現代の日本。
マクロビで体を壊しました・・・・
マクロビをやめました・・・
そんな声を聴いて
「マクロビは健康的じゃないのか・・!」と思った方も多いのではないかと思います。
しかし鵜呑みにするのはまだ早いです。
なぜなら上記の発言をしている人の多くは「なんちゃってマクロビ」で体を壊した可能性が高いためです。
現代日本でうたわれている「マクロビ」の多くの実態は
・糖質コントロールができていないなんちゃってマクロビ
・マクロビ=玄米菜食なら何でもいいと思い、農薬のついた野菜などを食べているなんちゃってマクロビ
・甜菜糖なら健康にいいと思い込んでいるなんちゃってマクロビ
・年から年中同じものばかりを食べ続けるなんちゃってマクロビ
・体や体質の変化に気が付かずに昔ながらの玄米菜食だけを妄信するなんちゃってマクロビ
だからです。
あなたは、なんちゃってマクロビで不調になってはいないでしょうか?
マクロビオティックとは
ご存知の方ばかりだと思いますが、マクロビオティックは「マクロ」「ビオ」「ティック」の言葉があわさった造語です。
「マクロ」 大きい、全体
「ビオ」 生命、生活
「ティック」 技術、方法
マクロビオティックは玄米菜食を強制するものではなく、生命をいきいきと輝かせられる視点を与えてくれる健康法なのですね。
マクロビの嘘① マクロビオティックは玄米菜食を強要するものではなかった!
マクロな視点で、とらわれず、何を食べるか、どう生きるのかというのが、マクロビオティック。
多くの一般人は、どこかマクロビ=玄米を食べるベジタリアンだと勘違いされているような印象を受けます。
しかし実際には、絶対に肉や魚を食べるなということは、誰も言っていません。
常に、「絶対に玄米を食べなさい!肉はダメですよ!」というものではないのです。
ただ、体質や病状によっては、推奨しない、ということです。
にもかかわらず現代のマクロビに「誤った解釈」が広まっているのですね。
マクロビオティックの創始者、桜沢如一先生は7「ノンクレド!」(「とらわれるな)の意)という言葉を常々おっしゃっていたそう。
マクロビの嘘② 甜菜糖なら、健康は嘘!
玄米菜食、ということだけに捉われて、バランスを崩していたわたし
マクロビオティックを生活に取り入れて5年が過ぎましたが、
「玄米がいいらしいから食べよう。」とか、
「お茶は常に三年番茶がよいけど、麦茶は体を冷やすから飲まないほうがいい。」とか、頭で食事をしていた時期がありました。
長男の授乳中、風邪をこじらせた期間がありました。
これまでだったら、1週間もかからずに治っていたのに
1週間布団で休んでいても、回復しなかったのです。子どもには授乳しないといけないし、園への送迎もあるので本当に辛かったです。
今思えば動物性のものの摂取を控えるようになっていたにもかかわらず、
果物やスイーツ(できるだけ負担がないように、マクロビスイーツだったのですが)をやめられなかったせいで、体が陰性に偏りすぎたのだと思います。
マクロビスイーツと呼ばれるスイーツの中には「甜菜糖」や「甘味料」を大量に含むものもあります。
普通のお菓子よりは幾分かましかもしれませんが本当に体に優しいとは言えません。
そして、塩の大切さはわかっていたものの、「長年の減塩がいい!」という刷り込みで、塩や味噌の量を必要なところまで入れられていなかった。
つまり、体が陰性に傾いて、ゆるんでいて、風邪のウィルスを外に追いだすパワーが足りなかったのだと思います。
そんな経験を積みながら、人々が思い込んでいるマクロビは本当のマクロビではないということがわかりました。
柔軟に臨機応変に食べるものを調整していくのが、マクロビオティックという考え方が腑に落ちていったのです。
マクロビオティックは絶対にこれを食べなければならない、などと禁止するものではありません。
体質や状態を見ながら適切なものをたべるのがマクロビオティックなのです。
体調や年齢、季節に応じて陰陽の調整しながら食べようということなのですね。マクロビの嘘③ ずっと玄米菜食をすればいいというわけではない!自然は絶えず変化する。
見落としがちなもう一つの視点:ずっと同じものをたべ続けること
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。・・・」ではないですが、どんなものでも絶えず変化しています。
陰性にちょっと偏り、陽性にちょっと偏り、シーソーや呼吸のように、バランスをとりながら存在しているのが、生命。
ずっと変わらないものがあるとしたら、それは生きていないかも。
これがいい!!と思ってずっと摂り続けるのではなく、
自分の体が教えてくれている声に耳を傾けてあげる。体の声に合わせて、食べるものを選んでいく。
なんちゃってマクロビを実践して体を壊す方は「ずっと年中同じものを食べている」可能性が高いかもしれません。
もともとの体質や年齢、性別によって合う食べ物は違うし、季節や体調に応じて体が欲する食べ物は違う、ということを知っておく必要がありますね。
マクロビの嘘④ 酸化したごま塩はむしろ不健康だった?!
マクロビオティックの指導者が若くしてがんになっている?!
ごま塩への絶対的な信頼が原因?!
マクロビオティックの指導者ががんに・・・という話を聞いたことがありますか?
わたしも書籍で以下の内容に出会いました。
「最近、マクロビオティック系の指導者や関係者が若くしてなくなっています。
多くの原因が考えられますが、酸化変性したごま塩の多食も一因ではないかと思われます。」
『体に「いい塩・悪い塩」』細川順讃 かんき出版より
著書である細川順讃先生は、2万人もの方の体を改善されてきた方。
その先生が指摘されているのが、ごま塩です。
マクロビオティックのごま塩とは
その名の通り、ごまと塩が混ざったものですが、一般的に販売されているごま塩とマクロビオティックのごま塩は少し違いがあります。スーパーなどで買えるごま塩は、粒のままのゴマと、粒子の大きい塩が混ぜられたもの。
マクロビオティックのごま塩は、塩とごまをそれぞれ炒り、
すり鉢で合わせて擦ったもの。
塩もごまもとても細かくすられたもの、というのが特徴です。
なぜマクロビオティックでは、玄米ご飯とごま塩をセットで食べるのか。
ごま塩はカルシウムや鉄、ビタミンEなどが豊富!玄米ご飯とセットでいただけば、栄養バランスがばっちりに!
白ごまでごま塩を作ることもありますが、一般的には、黒ごまのごま塩を用います。
白ごまのごま塩は、黒ごまよりも陰性に仕上がります。女性や子どもは白ごまでもいいかもしれませんね。
また、ごまと塩の割合ですが、状況に応じて調整ができます。
一般的に用いられる割合 8:2
怪我をしているときなど 7:3
大人よりも陽性な子ども 10:1
黒ごまは、陰陽五行でいうと、肝と腎を補う作用があり、老化防止に役立ちます。
特に炒ることで抗酸化作用が強くなります。白ごまは、体を潤し、便秘や肌の乾燥を改善するのに役立ちます。
食物の陰陽表を見ると、黒ごまは中庸の食品ですが、白ごまは中庸よりは少し陰性の食品です
煎ること、塩と合わせることで、陽性の食品に仕上がるのですね。
ごま塩の凄さは、こちらの記事がわかりやすいので、ご参照ください。
血液のバランスを整える、カラダの救世主「ごま塩」。ミネラルたっぷりの「万能ごま塩」の作り方。
マクロビオティックのレストランでは、玄米ご飯にごま塩が添えられていることが多いですね。
ご自宅でもマクロビオティックを実践されている方は、手作りして冷蔵庫に常備されているのではないでしょうか。
そんな玄米ご飯と組み合わせると、栄養バランスが最強のごま塩が、
寿命を縮める可能性もあるとはどういうことでしょうか。
注意すべきは、ごま塩の酸化!
「本当に健康にいいごま塩の消費期限は2〜3日以内で、密閉容器に入れて冷蔵庫に保管する必要があります。それ以上経つと、ごまの油脂が酸化して毒素になるので、注意が必要です。」
『体に「いい塩・悪い塩」』細川順讃 かんき出版より
上記の本では、ごまと塩の割合がどれくらいかとか、どの程度摂取していたのか、などわかりませんが、ごまの酸化は気にしたほうがよいですね。
マクロビオティックの料理教室の実習で言われたこと
5年ほど前ですが、マクロビオティックの料理教室で初級コースを受講中、ごま塩の実習がありました。
焼き塩をすり鉢でするのですが、小麦粉の粒子を触っているのと同じくらいの、細かいパウダー状になるまで塩を丁寧にすりました。本当にびっくりするくらいの細かさでした。時間がかかりました。
「塩の細かい粒子で、ごまの粒子を包み込むようなイメージ」
「塩は力を入れてもいいけれど、ごまは絶対に力を入れないで!」と教えられたのです。
今思えば、ごまが酸化してしまうのを防ぐため、丁寧に塩を細かくしていく、ごまが酸化しないように、塩の細かい粒子で包んであげるのですね。
そして、ごまから不要に油がでないように、やさしく力を入れずにすり合わせるのです。
ごまをどう摂取するのがよいのか。
市販のごま塩は流通の時間を考えると、手元に届く頃には酸化が始まっているそう。
やはり手作りしたほうが酸化は避けられる、ということですね。
オススメ その1 2〜3日で食べきれる量のごま塩を作る
家族構成にもよりますが、必要以上にまとめ作りしていないか見直してみて。
1食に必要なごま塩の量は人によって違うのですが、例えば、以下のように計算した場合、週に2回作ったとして、1回仕込む場合の分量は以下のようになります。
大人1人あたり小さじ1程度(人によって違う) ×2人=小さじ2
1日2回、3日間として、小さじ2(1食)×2回×3日間=大さじ4
つまり、大人2人、1日2食、3日間でごま塩大さじ4あれば十分。
8:2のごま塩を作る場合は、以下の分量で余るくらい、ということです。
塩 大さじ1
黒ごま 大さじ山盛り4
我が家でしたら、以下の分量でも余るかもしれません。
塩 小さじ2
黒ごま 大さじ大盛り2と2/3
ごま塩は作るのに、とても時間がかかりますが、
ごまをやさしくする時間が、心を整えてくれます。面倒臭がらずに、無心で擦ってみると意外と癒されるかもしれませんよ〜。
オススメ その2 ごまを、玄米ご飯を炊くときに一緒に炊飯してしまう。
ごまは皮が硬いので、そのまま食べても人間の体で消化吸収するのは難しいです。そこで、切りごまにしたり、いりごまにしたりするのですが、1合あたり、黒ごま1グラム程度を、一緒に炊いてしまえば、皮も柔らかくなり、消化吸収しやすくなります。
ごまのパワーを余すとこなく食べるには、この方法はオススメです。
ごま塩を作るのが大変なときも手軽に摂取できますので、ぜひお試しを!
マクロビの嘘⑤ 玄米菜食であれば、減農薬でもいいは嘘。
もうひとつ重大な過ちをしている方をお見掛けします。
それは「玄米菜食なら食材の質を問わない」とう致命的な過ちです。
私はマクロビを実践している!と主張しているにもかかわらず
食べている玄米は慣行農法、野菜はスーパーで扱われている農薬入りの野菜。
残念ですが、健康になれるはずがありません。
これなら良質な汚染のないお魚やグラスフェッドビーフを食べていた方がずっと健康的だと思います。
マクロビは本来丸ごと食べることをよしとされていますが、
そのためには無農薬が基本なのです。
自分が食べるものは自分の体と相談して選んでいこう。
今でこそ、ちゃんと体の声を聞きながら、陰陽バランスを意識しようと思えるようになりました。
でも、「玄米ご飯がいいらしいから」とか「ごま塩はセットで食べるらしいから」などと、頭でいい悪いを判断して食べていた時期がありました。
思い込みってなかなか気づかないもの。
「これが正しい」と思いこんだらほかの情報はなかなか入ってこないのです。
桜沢氏が唱えた「とらわれない」という思想。
本当に健康になりたいなら、有名人の言っていることや本だけを見て振り回されるのではなく、
自分の体に訊くしかないのです。
臨機応援に体が欲しがっているものは何なのか、常に感じてみる、というのは実は簡単なことではないと思います。
季節が移りかわるのと同じように、体も常に変化しています。
「〜〜がいいらしいから、おいしいと思えないけど続けてみる。」と頭で判断して食べるのではなく、
自分の体にどんな変化があるのか、その声に耳を傾けながら、楽しんで食べていきましょうね。
もちろんオーガニックの、丁寧に作られたものを。
IN YOUMarketでオーガニックな食材をGETしてとらわれない自由なマクロビを。
IN YOUMarketでは、オーガニックなライフスタイルをご提案します。
そして現代人でも取り入れられる、とらわれないマクロビオティックライフをお勧めしています。
お勧めしたいのは完全自然栽培の古代米、幻の米「緑もち玄米」。
緑もち玄米は古代米の中でも国内での生産が少なく、 幻の米と言われています。
あなたもおいしいお米ライフはじめてみませんか。
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