現代の化学兵器とも言える「農薬ネオニコチノイド」が作り出した地獄|ミツバチの大量死は人間の未来を予想していた!
現代の化学兵器とも言える「農薬ネオニコチノイド」が作り出した地獄|ミツバチの大量死は人間の未来を予想していた!
こんにちは、IN YOU ライターの佐藤です。蜂に迫る存亡の危機
あなたのキッチンに「ハチミツ」はありますか?
白砂糖はもとより、「甘味料」としての糖を日々の食卓から減らすことが、私たちの心と体の健康にとって重要だという情報が少しづつ理解され始めていますね。
そんな中、「ハチミツ」は栄養が豊富で、
砂糖の代わりとしてレシピに登場する頻度も高い食材のひとつでしょう。
我が家でも、ハチミツはキッチンの常備品のひとつとしてなくてはならないものです。
多くの人にとって必需品であるハチミツ。
実は、その生産者である「蜂」に、重大な問題が進行中だということをご存知ですか?
ミツバチの存亡の危機=人間の存亡の危機
ミツバチの大量死(または大量失踪)は、世界各地で見られており
それは、記録を辿れるだけでも1800年代後半頃からおきている現象です。
「ミツバチがいなくなる」
と聞いて、あなたはどんな感想を持つでしょうか?私は正直、最初この話を知った時
「へー、そうなんだ。」
という感想しか持ちませんでした。
が、実はこの現象は蜂だけではなく
私たち人間にとっても、
重要な警笛を鳴らしている事実だということを調べていくうちに悟りました。
私たちが受けているミツバチの恩恵って?
「人間存亡の危機だなんて、大袈裟な〜笑」
と思われますか?
「うちは、ハチミツは使わないし、別に大丈夫」とか?
実は私自身も、最初そう思いました。
それは、ミツバチが私たち人間の生命と
どんな風につながっているのかをよくわかっていなかったからです。
ではここで、蜂から受ける恩恵を具体的に8つあげて見ましょう。
ミツバチから私たちが受ける恩恵
1、ハチミツ
2、ミツロウ
3、ローヤルゼリー
4、プロポリス
5、花粉(ピーポーレン)
6、蜂毒(神経痛や関節炎の治療用)
7、ハチの子(食用)
8、受粉
1〜7に関しては皆さんもすぐに思い浮かぶことと思います。
でも、それを大きく上回る重要な恩恵は
受粉
なのです。ハチの受粉がなかったら、この世界はどうなる??
蜂は「受粉」を通して、私たち人間が食べる食料の生産に大きく関わっています。その日本経済における価値は1997年の試算で3453億円で、
1〜7の生産物全体の価値(72億円)の50倍にもなるのです。
(参考文献 越中矢住子著「ミツバチは本当に消えたか?」)
金額が大きいと言うことは
それだけ私たちの食糧事情に影響があると言うことです。
砂漠化
異常気象
温暖化
地球規模の食糧危機が現実として未来に差し迫っている中で
この上、さらに蜂からの恩恵を受けられなくなったとしたら、
私たちは果たして生きていかれるのでしょうか?
ミツバチ不足で、季節を感じる果物を食べられなくなるかも・・・
受粉の際に、ミツバチの働きを借りる農家は通常、交配用のミツバチを買ったり借りたりしています。「蜂問屋」と呼ばれる、養蜂と卸売を兼業する業者や、養蜂業者から入手するのですが、
2008年秋頃から、農家は、希望する数のミツバチを業者から入手できない現象が深刻化していると言う報告があるのです。
ここで例に出した農家が栽培しているのはスイカ、メロン、さくらんぼ、なす・・・。
どれも、私たちが「季節の恵み」として、口にするのを楽しみにしている馴染み深い農産物です。
需要と供給のバランスが乱れれば、それはダイレクトに経済にもはね返ります。
ミツバチの購入やリースにかかる経費は2〜3割も高くなり、
必要数のミツバチを確保できなかった農家は、
人手で作業するしかない状況があったのだとか。
でも、人手による受粉作業は作物によっては、色がまばらになったり
形が崩れたり、肉体的に重労働であったりとさらなる経済的打撃も、大きなものとなりました。
ミツバチ大量死は警告する (集英社新書)
こちらの書籍にはミツバチが、ひいては人間が直面している存亡の危機について、
非常に詳しくわかりやすく書かれています。
えっ、森がなくなる?!
影響を受けるのはもちろん、食糧としての植物だけではありません。
森林の占める割合の高い日本は豊かな自然資源によって生かされてきました。
この豊かな森が育まれたのはミツバチの営みがあってこそです。
もしもミツバチがいなかったなら。
今の日本の自然はそもそも存在しなかったと言うことになります。
ミツバチ大量死の原因
ミツバチを含む授粉昆虫を保護する措置が強化されなければ、
約二万種もの植物種が、今後数十年で地上から消えてしまう可能性がある(中略)
世界の食糧の90%を供給する100種の作物のうち、70種以上がミツバチによって受粉しており、
昆虫や他の動物に夜花粉交配は、世界の食糧生産にとって、必要不可欠なものである。
現代人が好き勝手生活してきた挙句起こったミツバチの危機。それは地球の危機でした。
では、ミツバチ大量死の原因は一体何だったのでしょうか?
国連環境計画(UNEP)が2011年に発表した報告書
「世界的な蜂群崩壊とその他の授粉昆虫に対する脅威」で考察されている要因は
以下です。
・餌になる植物の減少
・寄生虫(ダニ)や病原菌の増加
・大気汚染などによる生息環境の悪化
・浸透性を持つ殺虫剤などの大量使用
・抗生剤の多用や無理な移動を繰り返す養蜂手法
そして
「人間が地球と付き合う方法を抜本的に変えない限り、
増大する世界の人口を養うのに必要な花粉媒介昆虫の現象は続くであろう」
と、報告書は結んでいます。
以下、報告書の中で蜂群崩壊の「要因」とされていることの一部について
少し詳しく見てみましょう。
餌になる植物の減少
日本では年々都市化が進行しており、
ミツバチが餌にする、花の蜜源と花粉源が減っています。
その数は
1970年には全国で約74万ヘクタール
だったのものが
2008年には全国で約14万ヘクタールに!!
何と8割も減少しています。
また、かつては秋から春まで田んぼを覆っていたレンゲソウを
作付けしない農家が増えたことも影響しています。
レンゲソウやクローバー(四つ葉のクローバーの、です)は「緑肥」と呼ばれる肥料の一種です。
これらの植物は、空気中の窒素を肥料として使える状態に変える役割があり、
田植え前には土の中に混ぜ込み、腐葉土のように栄養分となることで土を肥やす役割をしてきました。
現在では化学肥料の方が楽でコストも下がるなどの理由で
取って代わられている場合も少なくありません。
さらには、異常気象によって長雨、猛暑、低温、日照不足の影響で、
蜜源となり植物の開花時期に影響が出たり、
ミツバチ自体の採餌活動が鈍ったりすることも要因として考えられます。
寄生虫(ダニ)や病原菌の増加
養蜂家にとっての最大の害敵は「ミツバチヘギイタダニ」というダニの一種。ミツバチの幼虫に寄生するダニで、
これが大量に発生すると、同じ蜂場の群れを全て焼却処分せざるを得ないほどの大敵です。
さらに、このダニはウイルスの運び屋でもあり、特に、セイヨウミツバチには驚異なのです。
「ミツバチヘギイタダニ」はニホンミツバチをはじめとする「トウヨウミツバチ」に
寄生するものでしたが、シベリア、ヨーロッパと広がり、
現在ではオーストラリアを除く世界中に広がっています。
もともとはトウヨウミツバチに寄生するだにだったため、
ニホンミツバチにはダニとの共生能力が備わっていますが、
セイヨウミツバチは、そのような能力を持っていません。
現在、日本国内の養蜂では、多くがセイヨウミツバチによって営まれており、
薬剤による駆除を行わざるを得ない状況なのです。
薬剤は、ダニやウイルスの他に、蜂特有の病原菌にも使われます。
駆除剤や抗生物質などで対処するのですが・・・。
人間の世界と同じく、これはイタチごっこです。
薬剤を大量に使えば、耐性を持つダニや病原菌が出現したり、また、当然ハチミツなどの産物に薬剤が残留することもあります。
まさに、蜂の抱える問題は人間界の問題の縮図のように見えてしまいます。
現代の化学兵器ともいうべき「新農薬ネオニコチノイド」が作り出した地獄
殺虫剤や除草剤をはじめとした「農薬」はミツバチを始め、多くの虫たちにとって敵だったことは言うまでもありません。
ここで言う「新農薬」とは何でしょうか?
それこそが、IN YOUでも、記事として度々取り上げている「ネオニコチノイド」
のことです。2005年頃から普及し始めたネオニコチノイド。
そこから、被害が格段に深刻になったと多くの養蜂家が感じているのだとか。
もともと、ネオニコチノイドは田んぼに発生するカメムシを防除するために開発された農薬です。
それまで使われていた「有機リン系」や「合成ピレスドイド系」の農薬と比べて
防除作用が大きく、かつ人間には無害というのが最初の触れ込みでした。
しかし、「ネオニコ」という名前の通り、
ニコチンと同様の化学構造を持ち、
人の神経系に作用し、毒性が極めて強いことが現在は確認されています。
そのため、ヨーロッパではすでに
ネオニコ全面禁止にしている国もあるのです。
ネオニコチノイドがなぜ危険なのか?
どんな風に私たちの生活に関わっているのか?ぜひ、こちらの記事もご覧ください。
いまだ日本国内で使われ続けるネオニコチノイド系農薬 安全神話の崩壊と、いつ誰に発症するか分からない化学物質過敏症。
ネオニコチノイド系農薬、世界諸国が使用規制を進める中、日本は逆行!その実態とは?!
日本ではなぜ残留農薬規定が緩和され続けているのか?毒性の強いネオニコチノイドが私達に与える影響とは。
安全神話は原発だけじゃない!
「日本の政治家や役人は国民の健康よりも、自分たちの利権や経済繁栄の方が大事なのね・・・」
これまでも、いろいろな「裏の話」を聞くたびに私はそんな風に感じてきました。
おそらく、そんな感想を抱くのは私だけでないと感じています。
今までも様々な農薬が「安全神話」をもとに使用され、
そして後になって危険性が明らかになる、、、
そんなことが過去に何度も繰り返されてきました。福島県に住んで15年になる私は、東日本大震災の後の原発事故によって「安全神話」というのがどんなものなのか?
そのことを、この目で見てきましたし、実感し、体感してきました。
「安全神話」は原発だけでなく農薬に関しても同じですなのです。
私たちができること。すべきこと。
ミツバチに起きていることは人間社会の縮図だと書きました。
それは、効率や経済、便利さを優先させ人工の化学物質に極端に偏った結果だと感じます。
「人間は自然の一部である」ことは、
人間が地球上に生命を受けた時からずっと変わらない真実であるはずです。
でも、今の人間の営みは、そのことを忘れてしまっているかのようです。
INYOUのサイトをご覧のあなたはきっと、
「病気になっても、医者だけに頼らずに自分の免疫力も高めたり、
食べ物の力をかりたい」と思ってらっしゃるのではないでしょうか。
私個人としては、自然環境に関しても、そんなスタンスで接することが推奨されるのではないかと考えます。
これだけ多くの化学物質に囲まれて生活している現代の私たちが、
全ての化学物質を捨てて、
まるで「ナウシカ」の世界のような暮らしになることは現実的には無理なことです。
そう、第3次世界大戦でも起きて、地球上の人類が壊滅的になるくらいのことでもない限り。
あるいはこのまま、見て見ぬ振りをしているうちに
ミツバチがどんどん減り、食糧難が進行し、
後戻りできない世界への道を進むのを手をこまねいて見ていますか??
「私にできることなんてないから」と。
オーガニックに一票を投じ、意思表示をしよう!
いいえ、できることはあります!!今日、今すぐからできること。それが、意思表示です。
・オーガニックのものを購入することで有機農法を応援する
・IN YOUMarketでお買い物をしていただく
・IN YOUを読んでいただいて、情報を知る
・その知った情報を身近な人に伝えたり、SNSで拡散していただく
・「オーガニックのものが美味しいよね」を家族や仲間と共有する
などなどなど・・・
こんなことなら、今日からすぐできると思いませんか?
「たったそれだけでいいの?」
と思うかもしれませんが、最初の一歩はどんなことでも小さいのです。そして、その小さな一歩も、たくさん集まれば大きな一歩に、
そしていずれ、現状を打破する大きな波になります。
IN YOUマーケットでは上質なハチミツも、もちろん扱っています。
最近大変話題なのはマヌカハニーですが、
この蜂蜜は、蜂蜜を作ってくれるミツバチの安全を第一に考えて作られています。
ミツバチが少しでも安全にのびのびと生活できる環境を、という想いを込めて、農薬を使わない農家と提携しています。
国内でこれだけこだわっている蜂蜜はこちらしかありません。
ミツバチが作り出してくれる蜂蜜を常に検査し、農薬などのチェックも丁寧に行なっているから安心。加熱も精製もしない香り高く美味な純粋蜂蜜。
蜂蜜本来の美味しさを、ぜひ味わってみてください。お徳用パックもあるのでチェックしてみては。
ハチミツの流通は不透明なことがいっぱい!
実は、日本のハチミツ流通は非常に複雑です。業界団体や養蜂団体も複数あり、全てに共通した認証などがないからです。こちらの書籍や、過去の記事も読んで見てくださいね。
サラサラの透明な精製ハチミツに効能は期待できない!アスリートも取り入れる、生ハチミツの威力と本当に正しいハチミツの見分け方。
もう「ハチミツなんてみんな同じ」とは言えませんね!ぜひ、まじめに取り組んでいる養蜂家さんを支援する姿勢を愛用することで示していきたいものです。
さあ!あなたも今日から、ぜひ最初の小さな一歩を踏み出して見ませんか?
IN YOUには、その勇気をくれる上質なコンテンツがたくさんたくさん隠れています!私も、そんな風にしてINYOUが大好きになった一人です。
自分と家族の健康、そして仲間や母なる地球を大切にすること。あなたにとって本当に大切なことは何か?
それを見つけるお手伝いが、できればとても嬉しいです。
オーガニック食品やコスメをお得に買えるオーガニックストアIN YOU Market
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