WHOも警鐘を鳴らす内分泌かく乱物質を含む調理器具が、まだ家庭で普通に使われている。台所から一刻も早く捨てるべき危険な調理器具。
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ご家庭のキッチン用品の安全について考えたことはありますか?
野菜や果物に付いた農薬や食品添加物などについては
知識も広まってきて買い物の時に安全なものを、と気を配る消費者も多くなってきたようですが
その野菜や果物を使ってお料理または保存をする時の
キッチン用品が安全かどうかを考えてみたことはありますか?
不妊やアトピー、乳がんなどの原因になる環境ホルモン
今、世界中で様々な病気や健康障害の原因不明の増加が問題になり
その原因の調査、追究が盛んに行われています。
例えば経済先進国に顕著に見られる不妊問題。
特に男性の精子の数の減少や質の劣化は世界中で報告されていますし
男の子の出生率の低下も共通して見られる問題です。
それから乳がんや前立腺ガンの世界的な増加、
アトピーや喘息など。
様々な研究や調査の結果これらの原因不明の現象との
深い関わりを指摘されているのが環境ホルモンです。
環境ホルモンが私たちの健康に及ぼす深刻な影響
環境ホルモンとは正確には「内分泌撹乱物質」と呼ばれ
私たちの生活で使用される化学物質のうち
生体や環境に障害や有害な影響を及ぼす物質を指します。
内分泌撹乱物質は現在の研究では特に身体の発達、
生殖機能や神経系器官それから免疫機能などに
影響を与えている可能性が高いとされています。
内分泌撹乱物質は特に男性ホルモンに強く影響を与えるため
精子の数の減少、質の低下やガンの問題と関わりがあると疑われているのです。
この影響については様々な見解があり
もちろんメーカーを始めとする企業の利害関係も絡む問題ですから
色んな情報が飛び交っているのが現状です。
世界保健機関と国連も「地球規模での大きな問題である」と、警鐘を鳴らす
それでもWHO世界保健機関と環境問題に取り組む国連機関とで
結成された国際的な科学者や研究者を集めたチームが
2013年には「内分泌撹乱物質ホルモンによる影響は地球規模での大きな危惧となった」と警告を発しています。
さらにこの2013年の報告書では
「胎児、乳児、それから幼児は’小さな大人’ではなく
身体がまだ発達段階にあるのだからホルモンの変化、化学物質の影響にとても脆弱な存在である」と述べられています。
子供の問題行動にも影響を及ぼす?
小さな子供の問題行動が歯磨き粉の成分に関連性ているとフランスが発表。
またフランスの医学健康の研究を目的とする国家機関Insermは
内分泌撹乱物質を含むとされプラスティック用品に使用される
PVC(ポリ塩化ビニル)ビスフィノールAなどの化学物質それから歯磨き粉や石鹸に使用される抗菌剤のトリクロサンを使用した妊婦から生まれた3歳から5歳の男の子に
共通して問題行動が認められるとの研究発表をしました。
フランスでは日本に比べて
化学物質の使用に関する厳しい基準を設けているにもかかわらずその厳しい基準を通過した製品の影響が上記の研究の結果だったわけです。
家庭での取り組みで家族を守る
こんな難しい専門用語を並べられてもよく分からないし自分の忙しい日常生活には関係ないとお思いでしょうか?
そんなことはありません。
これらの化学物質は私たちの日常生活の至るところにありしかもキッチン用品は我々の身体に入ってくる食べ物が接触するものです。
いくら食品の農薬や添加物に気を配っても家庭で調理、保存する段階で食べ物に化学物質が混入してしまっては
無農薬野菜も無添加食材も無駄になってしまいます。
こんな言葉もよく耳にします。
「いちいち気にしても仕方ない。全部排除するのは無理だし」
全部排除するのは難しくても小さな工夫や気配りで
身体に入ってくる有害な内分泌撹乱物質は最小限に留められるはず。身体への影響は大きいより小さい方が良いに決まっています。
私たちにできる対策はなんでしょうか?
プラスティックの容器を捨てましょう
では具体的にどんなことができるでしょうか?まずプラスティックの容器をできる限りガラスやホーロー、
ステンレスの製品に変えましょう。
熱を加えても物質が変化しない容器なら食べ物に混入する恐れはありません。
特に油ものの食品をプラスティックに保存すると
その油に化学物質が溶け出しやすいと言われています。
油+プラスティック+熱が一番危ないコンビネーションです。
プラスティックで包装された食品は移し替えましょう
それからプラスティックのパックで包装された食べ物を
うちに持ち帰ってからできるだけガラスやホーロー、ステンレスなどに移し替えましょう。
面倒ですが食品が化学物質に接触している時間を短くできます。
すべての食品を移し替えることは無理でも
油を含む食品を優先的に移し替えるだけでも違います。
容器以外のプラステイック製品
それから容器以外のプラスティック製品にも注目してください。
おたまやフライ返しが熱で溶けたり変形した経験はありませんか?
そのプラスティックは食べ物に混入している可能性が高いということです。
日本には伝統的な美しい木や竹の製品がたくさんあります。
自然素材の安全なものに変えましょう。
もちろんステンレス製品も安全ですね。
これらのキッチン用品はプラスティックよりもずっと長持ちしますから
長い目で見ればずっと経済的です。
シリコン製品は?
最近よく見かけるようになったシリコン製品ですが
摂氏232度までは大丈夫と言われています。従来のプラスティックよりは安心なはず。
でも新しい素材で未知数という意味では要注意かも知れません。
ちなみに我が家では念のため熱は加えないようにしています。
ジップロックの代わりに使えるもの
食品の保存に便利なジップロックなどのビニール袋の代わりに熱に強いクッキングシートを使うか
無漂白のパーチメントペーパーまた最近日本でも手に入るようになった
何度も使えるビーワックスラップなどの無害なものを選ぶということも可能です。
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どうしてもビニール袋が便利という時には
いったん上記の比較的安全なものに食べ物を包んでから
ビニール袋に入れると食品とビニール製品の接触を防げます。
我が家のお弁当箱
我が家ではお弁当箱はできる限り木や竹の製品。薄い木綿のハンカチや布巾におにぎりやサンドイッチを包んで
ビニール袋に入れることもあります。
(ハンカチや布巾は煮沸消毒をするので清潔に保てます)
ペットボトルに入った飲み物を買わなくてすむように
(節約のためにも!)
ステンレススチールの水筒は各自で揃えています。
テフロン加工には発がん性物質が含まれている
そして今やどの家庭にもひとつはあるノンスティックのフライパン。
テフロン加工の調理器具はPTFEまたは PFAと呼ばれるフッ素樹脂を使用して加工してありますがその化学物質には発ガン性物質が含まれるという研究報告があります。
フッ素樹脂は高熱に耐えられるという売り文句ですが
しばらく使い続けているとだんだん剥げて来て廃棄処分にした経験は誰もがあるのではないでしょうか?
その剥げたフッ素樹脂はどこに消えているのか?
もちろん食事を通して私たちの身体の中にです。
我が家で使う鍋
我が家ではテフロン加工の鍋やフライパンは一切使いません。テフロン加工では高い熱で調理できないので
料理の味が落ちてしまう、という食いしん坊な理由からも。
代わりに昔ながらの鉄鍋、ステンレススチール、または土鍋です。
そしてハンドウォッシュと洗剤も
最後に台所で使う洗剤、手を洗うハンドウォッシュに
前述のトリクロサンなどの化学物質を含まない安全なものを選びましょう。
手の汚れも油ものの洗い物もお湯を使って洗えばほとんど洗剤なんて使わなくてもきれいになります。
(私はゴム手袋をして熱いお湯で食器は洗います。)
すすぎ残しで口から身体に入ってきたり
皮膚から吸収される化学物質も防ぎましょう。
家族の一生の健康を守るために
ちょっとした工夫で毎日の食事に混入する化学物質は
多少なりともコントロールできるはず。
特に妊婦さん、小さいお子さんがいる家庭では大事な子供の一生の健康を左右すると知っていれば
日々のちょっとした努力もそんなに苦にならないはずです。
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