ウイルスへの抵抗力を最大限に高める薬効食材と伝統的な民間療法のレシピで、感染症対策の可能性を探ろう!!
ウイルスへの抵抗力を最大限に高める薬効食材と
伝統的な民間療法のレシピで、
感染症対策の可能性を探ろう!!
現在、世界中で新型コロナウイルスが流行しています。マスクや、うがい、手洗い等はもちろん大事ですが、私自身は同時に
「食事を始めとした生活習慣を普段から整え、自分自身の免疫力を如何に底上げするか?」
という対策こそが今まさに重要なのではないか、と感じています。
新型コロナのような感染性のウイルスは、慢性疾患を抱えている方、疲れが溜まっていて免疫力が落ちている方、幼児や高齢の方は特に注意をしながら周りの方も協力をし、免疫力をいかに落とさないように
配慮するかが大切です。
そしてそんな時にこそ、日々無理なく取り入れられる免疫力の底上げ方法は
「食事」なのではないでしょうか?
そこで今回は、中医学の観点から見た「ウイルス感染が起こる仕組み」と、
「ウイルスに対抗するための免疫力を高めてくれる『食材』や『レシピ』」についてお伝えいたします!
外的要因による病気のメカニズム-外邪・六淫の影響
環境や気候の変動、季節等が影響して生じる外的要因が原因となって、体に悪い働きを与えるものを、中医学では「外邪(がいじゃ)」と呼んでいます。
外邪は「風邪(ふうじゃ)」、「寒邪(かんじゃ)」、「暑邪(しょじゃ)」、
「湿邪(しつじゃ)」、「燥邪(そうじゃ)」、「火邪(かじゃ)」の6つに分けられ、
これらは「六淫(ろくいん)」と呼ばれます。
この六淫が人の体に悪く作用し、自分達が持っている防御力や免疫力を超えてしまった場合に
病気にかかると中医学では考えます。
そして六淫のうち、ウイルス性の風邪やインフルエンザ等といった流行性の感染症は、
「風邪(ふうじゃ)」と呼ばれる“風の邪気”が原因だと考えられています。
今回は、ウイルス感染に特に関係の深い、この「風邪」に加え、「燥邪」や「寒邪」についても
説明していきます。
風邪(ふうじゃ)とは?
風邪(ふうじゃ)とは、私達が日頃使っている「風邪(かぜ)」の語源になった言葉です。
体の表面や上半身に症状が表れる場合が多く、その部位が変わりやすいという特徴があります。
一般的な風邪(かぜ)にかかる時は「首の後ろから風邪(ふうじゃ)が侵入した」と中医学では考えます。
春の時期に最も大きな影響を及ぼす風邪(ふうじゃ)が“万病の元”と言われているのは、
他の外邪と一緒になって体に影響することが多いためで、その場合はひとつの外邪の影響を受けるよりも、
体にもたらされる好ましくない不調が大きくなってしまいます。
燥邪(そうじゃ)とは?
燥邪とは、ずばり乾燥等による外的要因のことで、主に秋から冬にかけて私達に強い影響を及ぼします。乾燥が強くなると、肺や気管支の粘膜が炎症を起こしてしまい、その結果、
ウイルス感染や喘息といった症状が起きやすくなってしまいます。
燥邪が体に影響した時の症状としては、
・皮膚や呼吸器が乾燥し始め、体の水分の「津液」が不足。
その結果、潤いが無くなったり、かさかさしてひび割れ等が起きる
・咳やくしゃみ、痰が出る
・呼吸器系(鼻・口・肺等)の症状が現れる
・体液や粘液を凝縮させて、流れを悪くする
・風邪をひく
などがあります。
外気に直接触れる器官である肺は空気の乾燥に弱く、湿度低下などの外敵要因を強く受けやすい内臓です。
そのため、食べ物等を工夫して水分を体の中に留まらせるようにするほか、加湿をしたり、
温かい飲み物を飲む時にその湯気を吸い込んで呼吸器を潤したりといった対策が有効です。
寒邪(かんじゃ)とは?
寒い時期は、寒さや冷えといった外的な要因である「寒邪(かんじゃ)」から身を守るため、
体を温める食材を摂るなどの対策を行いましょう。
食材としては「温性の食べもの」と「熱性の食べもの」がおすすめです。
寒邪による主な症状には、
・冷えや体温の低下、体温が上げづらくなる
・痛みや体のコリが生じ、体の動きが悪くなる
・内臓機能が低下する
※寒邪は直接内蔵を攻撃して体に侵入する
・気・血・水(き・けつ・すい)の流れや循環が悪くなる
等があって、代謝能力や生理機能に影響して腎機能を低下させます。
【参考】『漢方嫁日記 体質改善編(監修:深谷朋昭/著者:ふかや かよこ)』
【参考】『からだに効く和の薬膳便利帳(武鈴子/著)』
【参考】『いつもの食材漢方 効能&レシピ貼 (早乙女孝子/著)』
中医学に基づく、ウイルスから身を守る食材
と食べ方の注意点
さて、ここからが本題です。
中医学で、ウイルスによる感染症対策に有効とされている、
3つの代表的な食べ物とその食べ方を順にご紹介していきます。
①水分(津液)を補う食材
「津液(しんえき)」とは、体を潤す水分のこと。津液が不足すると、かすれ声や咳、肺や呼吸器の乾燥、
肌や髪等といった部分が乾燥してカサカサしたり、乾燥による断裂が生じます。
また、便の中の水分量が少なくなって乾燥してしまうことから便が出づらくなり、
便秘等の症状も出てきます。
そこでまずは、肺を乾燥から守って水分を補って潤したり、
肺をサポートしてくれる食材や飲み物を摂ったりすることが大切です。
そして、そのような効能が期待できる食材には次のようなものがあります。
梨、りんご、レモン、イチジク、銀杏、落花生、くわい、れんこん
肺や体を潤す食材を取り入れることで、ウイルスの侵入に対する抵抗力が高まります。
②辛味食材
辛味食材には、体の中で停滞している気や血液を動かし、体温を高め、
体の中に留まっている老廃物を排出する働きがあります。
薬味や香辛料等として使われる食材が多く、
具体的には、
ねぎ、大根、パセリ、わさび、たまねぎ、にら、わけぎ、
紫蘇・生姜・胡椒・にんにく・ピーマン等が該当します。
一方で辛味食材には、熱を起こす働きから炎症を起こしやすく、肺を剋する(攻撃する)と
アレルギーや皮膚の炎症を起こしてしまいやすいという特徴もあるため、
もともと皮膚に疾患がある方は摂取量に注意が必要です。
また、辛味は体を温めて熱を発生させることから、過剰摂取すると体や肺の水分を奪ってしまい、
乾燥させてしまう場合があります。
そのため、あくまで薬味として補足的に摂取したり、
体調を崩しそうな時にのみ、少し多めに摂取するなどの工夫が必要です。
③甘味食材と酸味食材の組み合わせ
甘味食材と酸味食材のセットは、乾燥した肺を潤し、津液(からだを潤す水分)を補う働きがある食材の組み合わせです。
乾燥が起こりやすい秋や冬の食事に、ぜひ取り入れるようにして下さい。
「酸味」には肝を補う作用があり、体内の水分が外に出るのを抑える役割があります。
また、「甘味」は脾(胃や肌肉(筋肉))を強化する働きを持ち、脾は肺の働きを高める働きがあるので、
適量を取り入れましょう。
そして、甘味+酸味を組み合わせた「風邪予防のレシピ」には、
・レモン(酸味)に蜂蜜(甘味)を加えた「レモネード」
・柚子(酸味)と蜂蜜(甘味)を組み合わせた「柚子茶」
・青梅(酸味)に氷砂糖(甘味)を加えた「梅シロップ」
等があります。
「レモネード」と「柚子茶」はともに、強力な殺菌作用と肺や肌などの乾燥した場所を潤して咳や炎症を止める働きがあり、
ビタミンやミネラル類がほぼ全て入っている蜂蜜を使用する点からもおすすめです。
さらにそこに、ビタミンCを含んでいる「酸味」の食材を加えるため、ウイルスに対抗し、活性酸素を除去し、
熱や風邪によって失われやすい栄養素も補充できます。
また「梅シロップ」は、食毒・水毒・血毒という「“三毒”を断つ」と言われています。
【参考】『からだに効く和の薬膳便利帳(武鈴子/著)』
【参考】『いつもの食材漢方 効能&レシピ貼 (早乙女孝子/著)』
伝統的な民間療法に基づく「免疫力を高めるレシピ」
続いては、日本の民間療法において伝統的に食べられてきたウイルス対策に有効な「免疫力を高めるレシピ」をご紹介しましょう。
①ネギ味噌
血行促進、汚れた血液の浄化、造血、殺菌、免疫力の向上、基礎体温の向上、体に溜まったたんぱく質や有害物資を解毒し排出を促してくれる万能レシピです。
ご飯のお供として毎日常食することで体質改善が期待出来、
お湯を注いで「ネギ味噌湯」にすれば、初期症状の風邪の熱を発散させ、体を回復させる効果もあります。
そして「ネギ」は既に説明した「辛味食材」に当たるため、体を温めてウイルスへの抵抗力をつける他、
成分中の硫化アリルがビタミンB1の利用効率を高めて解毒効果を発揮します。
●材料●
ネギ・・・・・400g
味噌(豆・麦)50g
水・・・・・・50ml
ごま油・・・・大さじ1
白ごま・・・・大さじ2
●作り方●
①鍋にごま油と刻んだネギを入れて炒めます。
②ネギの色が変わってから、水に溶かした味噌を入れ、水分が無くなるまで弱火で煮ます。
③混ぜてからごまを加えて完成です。
【引用】『からだの自然治癒力をひきだす食事と手当(大森一慧/著)』
なお、ネギ味噌は不摂生が続いてしまって体調が悪く、血流が滞ったり、
体温が下がって免疫力が落ちたと感じた時に食べると、
その場ですぐ効果を体感できる「即効性が高いメニュー」です。
また味噌には腸内細菌を正常化して善玉菌を増やす作用があり、甘い物や添加物等が原因の「陰性症状」と、
動物性たんぱく質等の多食が原因の「陽性の不調」、どちらの不調にも対応可能です。
ネギ味噌は保存がきいて冷めても美味しく食べられますが、温かく熱した状態で摂取すると、体温がその場で上がり、
活力とバイタリティも感じられますので、ぜひ、アツアツを召し上がって下さいね!
②第一大根湯(だいいちだいこんとう)
風邪などで高熱が出た場合には、解熱と発汗作用が強い「第一大根湯」がおすすめです!一気に体温を上げることで、体表近くの「風邪(ふうじゃ)」から身を守ることが出来ます。
大根は消化酵素「ジアスターゼ」の含有量が多く、胃腸が不調で消化力が弱っている時にも、
消化をしっかりサポートしてくれます。
「大根好きの医者いらず」と言われる程の大きな効能を持ち、消化しづらい動物性タンパク質の消化や
デトックスの働きがあって、生食することでその酵素を有効活用出来ます!
●材料●
大根おろし・・・大さじ3
生姜おろし・・・大根おろしの1割程の量
醤油・・・大さじ1
番茶・・・・・・400ml
これらを混ぜ合わせ、温かい状態で召し上がって下さい。
また、高熱以外の通常の状態では、上記の半量を飲めば、体に溜まった老廃物を排出したり、
アトピー等の皮膚疾患に対しても体質改善と症状の緩和が期待できます。
【引用】『からだの自然治癒力をひきだす食事と手当(大森一慧/著)』
③梨のシロップ煮
梨が肺や喉を潤わせてくれるため、風邪の対策に有効なレシピです。「燥邪」による乾燥が気になり始める秋に特におすすめです。
生姜の作用によって体の冷えを緩和し、はちみつの抗菌作用で風邪予防にも有効なレシピです。
●材料●
梨・・・・・・1個
水・・・・・・100ml
はちみつ・・・大さじ2
レモン汁・・・小さじ1
生姜・・・・・1/2かけ
上記の食材を、柔らかくなるまで煮詰めれば完成です。
焦らず、悩み過ぎることなく、
出来ることをひとつずつ着実に行ってウイルス感染対策を!
「新型コロナウイルス」は新種のウイルスであるため、その研究は途上であり、
ワクチンや特効薬の開発を含めた完全解明にはまだ時間がかかると思われます。
氾濫する不確かな情報に惑わされてしまい、過剰な怯えや恐れによって受ける急激で強烈な、
また長期間に渡る精神的ストレスは、中医学によれば、体の免疫力を落とし、臓器の機能不全や炎症の原因に
なってしまうことがあると言われおり、注意が必要です。
しかし根拠もなく、「自分は大丈夫!」と開き直り、何も対策を取らないことも
正しくないのではないか、と私は思っています。
もし、免疫力に自信が無かったり、慢性的な不調がある場合には、
この機会にぜひ、正しい知識を身に付けながら、食事を始めとする生活習慣を見直してみると、
思わぬ副産物が得られるかも知れません。
そしてその際の強い力になってくれるのが、伝統的に行われてきた「食事療法」や「民間療法」を通じ、
食品そのものに備わっている薬効を上手に活用することなのではないでしょうか?
すすることでご自身が今持っている「自然治癒力」が高まれば、体のパフォーマンスや能力、
習慣的な行動がさらにスムーズになり、
添加物や化学物質をたとえ少量摂取したとしても耐えられる体や
精神面の強さに繋がっていくことでしょう。
かつて伝統的な民間療法が多く使われていた時代、多少の不調については
家庭ごとに生薬となる薬草やレシピを活用しながら、病院や医師に頼ることなくケアをしていたいう話も聞きます。
こういった家庭療法のスキルが身につけば、医療費や家計負担の削減につながりますし、
病気と診断される以前の慢性的な不調を自身で解決出来るようになり、
各個人のQOL(quality of life:人生の生活上の質を考えた幸福度)も必ず上がります。
そして、こういった伝統的な民間療法や先人の知恵は、今後、時代とともに更に違う形で応用する必要が
出てくるかも知れませんが、「温故知新」という言葉があるように、それらを各個人の状況や体質に合わせ、
活かしていくことで、現代の西洋医学がなかなか解決することが出来ない心身の不調を緩和出来る可能性は
小さくないと私は思います。
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