ヴィーガンの頼れるタンパク質「大豆」は本当に安全?大豆や大豆加工食品を味方につける、正しい付き合い方。
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これを読んでいるIN YOU読者の中には、
おそらくベジタリアンやマクロビアンの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ベジタリアンやマクロビアンでよく言われるのが「タンパク質(プロテイン)不足」。
タンパク質といってもオーガニックなどの良いタンパク質と、
安価な遺伝子組換え作物や、遺伝子組換え作物で育った動物性タンパク質など、
あまり良くないタンパク質に分かれますが、
動物性の肉を摂取しなくとも、タンパク質を植物性のものから補うこともできることがわかっています。
僕はヴィーガンアスリートとして身体を鍛えているため、
筋肉の材料となるタンパク質の摂取に特にこだわっています。
過去にもタンパク質関連の記事をいくつか書いてきました。
菜食が陥りやすい「たんぱく質」欠如の問題と、植物性タンパク質と動物性タンパク質の違い。正しい食べ合わせで植物性タンパク質で、摂取して痩せやすい体質へ!
ヴィーガンでタンパク質を摂取しようと思ったら何を食べますか?
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ヴィーガンでタンパク質を摂取しようと思った場合、やはり一番最初に思いつくのは「大豆」ですよね。
僕は日本在住じゃないので大豆製品はあまり食べることができないのですが、
もし、日本に住んでいたら大豆からタンパク質を摂取していたと思います。
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大豆に含まれるタンパク質は製品にもよりますが、約35%。
筋肉を大きくするためには体重1kgにつき、タンパク質を2g摂取することが理想ですので、
体重が75kgある僕のタンパク質の目標摂取量は150gになります。
150gのタンパク質を大豆から摂取しようとした場合、約450gもの大豆を摂取しなければなりませんが、
そんなに多くの大豆を摂取すると摂りたくない余計な栄養素も一緒に摂取してしまうことになります。
今回は大豆に含まれる大豆イソフラボンの過剰摂取が身体に与える影響や、
その他の大豆に含まれる過剰摂取が好ましくない栄養素について解説していきます。
大豆イソフラボンとは
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大豆に含まれるイソフラボンを大豆イソフラボンと呼びますが、
その他にも葛の根やハーブなどにも含まれます。(基本的に体内での働きは一緒)
このイソフラボンはポリフェノールの一種で、
ポリフェノールは強い抗酸化作用があることで知られていますが、
大豆イソフラボンの効能はこれだけではありません。
おそらく、最も注目されている効能として挙げられるのは、
大豆イソフラボンは体内で女性ホルモンと似た働きをする。
ということではないでしょうか。
イソフラボンを摂るとバストアップできる、などと聞いたことはありませんか?
これも、大豆イソフラボンが女性ホルモンと似た働きをするからなんです。
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バストアップ以外には、
美肌効果
骨密度の強化
コレステロール値の調節
乳がん抑制
などの効能があります。
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また、女性ホルモンの分泌量低下による更年期障害などの問題を抱えている方の場合、
大豆イソフラボンを摂取すると、それらが女性ホルモンのように働くため改善することが出来ます。
このように様々な健康効果があるために、大豆イソフラボンは”良い”栄養素として認知されていますよね。
しかし、どんな栄養素も適量を摂取することがとても大切で、大豆イソフラボンも例外ではありません。
適量を心がければ、健康維持に役立てることが可能ですが、
大豆製品が簡単に食べれるからと、全てのタンパク質の摂取を大豆のみに頼ってしまうと、
大豆イソフラボンを摂りすぎてしまい、健康に悪影響を与える可能性があるんです。
大豆イソフラボンの目標摂取量
大豆イソフラボンは大豆に含まれていますが、製造過程で失われる事があるため大豆製品によって含有量が異なります。
代表的な大豆製品をイソフラボンの含有量順に並べると以下のようになります。
- 納豆1パック:約40mg
- 厚揚げ100g:約40mg
- 豆乳200ml:約40mg
- 豆腐半丁:約30mg
- きなこ大さじ2杯:約20mg
- 味噌20g:約6mg
- 醤油小さじ1杯:約0.08mg
農林水産省によると、大豆イソフラボンの目標摂取量は75mg/日となっています。
大豆イソフラボンの過剰摂取
大豆イソフラボンの過剰症は目標摂取量の倍の150mg/日を継続的に摂取し続けた場合に発生します。150mgは納豆を1日に3パック食べたとしても追いつかない数字ですので、
1日に大豆製品の含まれた料理を1種類しか食べない。
という方は基本的には問題ありません。
ヴィーガンになり、タンパク質が不足するからと大豆製品を多めに食べている方は注意が必要です。
特に、部活をしている高校生やアスリートとなると、タンパク質を摂取するために夕飯で通常の食事に追加して、
納豆を3パック食べる!なんてことをやりがちです。
これはヴィーガンでなくてもやってしまいがちなミスなので、注意してください。←体験談
牛乳の代わりにガブガブと豆乳を飲んでいる。という家庭も注意が必要です。
豆乳には200mlで平均的に40mgもの大豆イソフラボンが含まれ、
納豆などと比べガブガブ飲めてしまうものですので、
夏などの暑い季節には1日に大きなコップに、2杯なんて簡単に摂ることが出来てしまいます。
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このような場合は、1回分は豆乳で、2回目は豆乳ではなくナッツミルク、
もしくは豆乳でも大豆イソフラボンの含有量が低いものを選ぶことをおすすめします。
大豆イソフラボンを過剰に摂取するとどうなる?
一方、大豆イソフラボンを過剰摂取した場合、体内でホルモンバランスが崩れてしまい女性ホルモンの働きが悪くなってしまいます。
そのため、大豆イソフラボンの効能として紹介したものと、全く逆の症状が起こります。
特に毎日過剰に摂取していたところ、突然肌が荒れてきた場合などは注意が必要です。
適量では乳がん抑制になっても過剰になりすぎると、
今度は逆に乳がんなどの深刻な病気のリスクも高まりますので十分に注意してください。
その他の過剰摂取が怖い栄養素
イソフラボンは適度に摂取すれば身体に健康的な作用を与えるため、人間にとっては良質な栄養素ですが、大豆にはアンチニュートリエントと言われる毒素が含まれています。
抗栄養素という意味のアンチニュートリエントですが、
これは植物が動物に捕食されないよう、身を守るために備えられた機能で、
主に他の栄養素の吸収を阻害する働きを持ちます。
- ゴイトロゲン 主にヨウ素の吸収を阻害する働きを持ちます。
- フィチン酸 フィチン酸もミネラル類の吸収を阻害する働きを持っています。
- トリプシンインヒビター これはトリプシンというタンパク質消化酵素の働きを阻害する毒素です。
しかし、日本ではヨウ素を多く含む海藻を食べる習慣がありますので、
ゴイトロゲンによるヨウ素欠乏は考えにくいです。
大豆も海藻も日本の伝統食です。昔の方の知恵はすごいですね〜。
水に晒すことで、フィチン酸やゴイトロゲンを水に排出させることが可能です。
他には発酵させることでも含有量を減らすことが出来ますので、
日本の大豆食品の多くはとくにアンチニュートリエントを気にせず摂取することが可能です。
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加熱することで破壊できます。
生の大豆を食べる機会は少ないと思いますので特に問題ありませんね。
3つのアンチニュートリエントを紹介しましたが、
大部分の大豆製品ではこれらの含有量はかなり低くなっています。
しかし、これらを多く含む大豆食品が一つあります。
それが豆乳です。
豆乳はアンチニュートリエントが溶け出した水そのものですので、
ゴイトロゲンやフィチン酸によるミネラル吸収阻害効果がかなり大きく、
トリプシンインヒビターも多く含有しています。
あまり普段から大豆製品を摂取しない中で、
豆乳をチョイスしたり、時々適量をたしなむ程度に飲むことは問題ありませんが、
冷蔵庫に常に入っていて毎朝豆乳を飲むぜ!
という方は他のミルクに変更することを検討してみてはいかがでしょうか。
日本人は昔から大豆を食べる習慣があるため、
大豆のアンチニュートリエントの被害はあまり受けないと一部では言われていますが、
研究結果が出ているわけではありませんので、注意するに越したことはありませんよね。
大豆は良質なタンパク源で、そして何より美味しいんですよね。
僕も納豆や豆腐が大好きで、今はメキシコ在住のため食べられませんが、
日本に帰ったら毎日でも納豆を食べたい気分です。
しかし、大豆に限らず、何ごとも過剰摂取はよくありません。
この世に万能な食べ物はありませんので、
多くの種類の食べ物をまんべんなく楽しんでみてはいかがでしょうか?
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![0918145736_59bf6050a60c5](https://macrobiotic-daisuki.jp/cms/wp-content/uploads/0918145736_59bf6050a60c5.jpg)
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