世界のゴミ焼却場の約7割が日本に存在していた!生活の中で出すゴミの行方とゴミ焼却場がもたらす健康被害と環境への影響。
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私たちが出すゴミの行方
日本のゴミの量はどのくらい?
毎日何気なく捨てる、ゴミ。
食品の残り、ペットボトル、紙くず、卵の殻、ガラス。
私たちが生活の中で出すゴミの量はどの位あるのでしょうか。日本の年間ゴミ焼却量は約3480万トンで世界第1位。
2位のドイツは約1680万トンです(2013年OECD発表)。
ゴミ焼却場は、日本が1243戸、2位のアメリカが351位となっています(2008年OECD)。
世界に存在するゴミ焼却場の約7割が日本に存在するのです。
毎日、当たり前のようにゴミを捨て、ゴミ袋をゴミ置場に出す。
でもそのゴミを、ゴミ置場に置いた後、それらが一体どこへ消えて、
そのゴミがどう私たちの生活に影響を及ぼすかまでなんて到底想像がつかないのではないでしょうか?
地域の繋がりが、新ゴミ焼却場建設により分断された
新ゴミ焼却場建設計画に感じた疑問
ところで、私の住む地域にゴミ焼却場の建設計画が持ち上がったのは、平成19年のことでした。
既存のゴミ焼却施設の老朽化に伴い、新たな焼却場を建設するという計画でした。
私は当初、この計画についてほとんど関心がなく、概要を知らずにいました。
建設計画を知ったのは、用地選定から3年後の平成22年のことでした。
地域の母親たちが新たに建設されるゴミ焼却場に対して健康被害と環境への栄養を懸念してアクションを起こしていた。
地域の母親達が、新たに建設されるゴミ焼却場に対して健康被害や環境への影響を懸念してアクションを起こしていました。活動する人たちの中に、私の友人達もいたことで、自分に身近な問題として関心を持ち始めました。
私は建設予定地近隣に住む、幼い子どもをもつお母さんの不安な表情を見て、心を揺り動かされました。
「感情的になり、私たちを責めても解決しない。私たちは、近隣住民を裏切るような危険な計画は立てていない。」という主張。
本当に情報公開と議論が尽くされたのか
その頃から、建設計画の関係者や受注業者の友人の意見も数多く耳にするようになりました。
特に、関係者の友人からは、建設に反対する人たちを批判する声が多く聞かれました。
双方が感情的になる事態が起きていることも耳に入ってきました。
「感情的になり、私たちを責めても解決しない。私たちは、近隣住民を裏切るような危険な計画は立てていない。」という強い主張が聞かれました。「誰とも対立したくない。」と思いながらも、関係者の友人の言葉に疑念を抱かずにはいられませんでした。
それは、私の周囲に、建設計画の概要を殆ど知らない人が大勢いたからです。
本当に、市民に対し徹底した情報公開を行い、議論を尽くしたのか・・・・。
私の中で、疑問は膨らんでいきました。
多くの人が自分の地区にはゴミ焼却場を、出来れば建設して欲しくないと思っている
住民同士の対立を目の当たりにして・・・
建設に反対していた近隣住民に対しては、以前、建設予定地の候補だった地区の住民からの批判もありました。
「もう決まったことなんだから仕方がないじゃないか」と。
恐らく近隣住民と共に建設に反対して、用地選定が白紙に戻ることを恐れての発言でした。。
多くの人が、処理場の安全性に懸念を抱きつつ、自分の地区には建設して欲しくないと思っていました。
同じ地域に住む住民同士がゴミ焼却場の建設を巡る意見の対立を目の当たりにして、私は複雑な感情を抱きました。
しかし近年、全国でゴミ焼却場の老朽化に伴い、新たな施設の計画が持ち上がっています。
あなたの住む地域でもゴミをきっかけにして、住民が分断される状況が起こりえるのです。
老朽化を迎える日本のゴミ焼却場
現在、日本のゴミ焼却場のうち、築30年を超えたものは103施設、築40年を超えたものが4施設存在します。一般的な焼却施設の耐用年数は20年。
全国で老朽化した施設を廃止し、新たな施設の建設計画が進められています。
いままで建設された既存の焼却施設の技術は、ストーカ炉が主流でした。
ストーカ炉とは金属製の格子にゴミを載せ、下から空気を送り燃やす方式の焼却炉です。
燃焼の際に発生するダイオキシンが問題視されていましたが、近年はまた新たな技術が導入されています。
そのうちの1つがガス化溶融炉です。ガス化溶融炉とは、ごみを可燃性ガスと炭に分解し、1300℃以上の高温でそ燃焼、炭を溶かした末に固化させる技術です。
固化した物体は「溶融スラグ」と呼ばれ、道路の路盤材などに活用されます。
ガス化溶融炉はゴミの分別を行いません。産業廃棄物を含めたゴミを高温で一気に燃焼させ、溶かしてしまうからです。
そして今までに全国で10件以上の事故が発生しています。
健康への影響が懸念されるのは建設予定地近隣の住民だけ?
私の住む地域では、このガス化溶融炉が新たなごみ焼却場の技術として採用され、既に建設が始まっています。
この新技術を用いた、ごみ焼却場は、既存のストーカ炉に比べて、ダイオキシンの発生量が少ないと言われています。
有害物質はバグフィルターを通して除去されると言われていますが、全く発生しないわけではありません。
また重貴金属汚染の恐れがあります。
平成20年、埼玉県川口市で市民による松葉を採取することによるガス化溶融炉付近の汚染状況調査が行われました。
その結果によると、焼却場後稼働後、その付近で高い濃度のダイオキシンやカドミウムなどが検出されています。
空気中に放出されたダイオキシンは、雨などと一緒に降り注ぎ、土壌汚染を引き起こし、農作物に吸収されます。少量でも長期摂取すれば、健康被害が起こります。またカドミウムは、過去に鉱山や工場の影響により、富山県で水田が汚染されました。これが、俗に言う「イタイイタイ病」という公害事件です。
ダイオキシン及びカドミウムによる健康被害
・ガン ・腎機能低下(腎不全)
・胎児奇形 ・骨密度低下(骨折)
・発育異常 ・筋力低下
・免疫機能低下 ・貧血
近隣6市町村のごみを一箇所に集めて焼却する施設の建設されている場所では、
減農薬のお米が栽培され、全国に出荷されています。
建設予定地は、市内は勿論、近隣市町村からもアクセスが多い道路の近くです。
もし健康被害が起きる可能性があるとしたら、予定地近隣の住民にとどまらないのではないかと私は懸念しています。
ガス化溶融炉に比べれば、分別したゴミを焼却をするストーカ炉の方が比較的安全です。
それでも焼却灰の処分や、大量の石油を必要とするなどの深刻な課題があります。
普段、私たちが何気なく捨てているごみの行き場。
そこにあったのは、物質的な豊かさと引き換えに、大事な人間関係や食の安全までも破壊される世界でした。
生ゴミの3割は食べ残しや賞味期限切れによる廃棄だった
可燃ごみの半数は生ゴミ
平成27年のゴミ排出量は、
4398万トンに及び、そのうちの2854万トンが家庭ごみとなっています。
また家庭ごみのおよそ半数以上は生ゴミです。
長野県松本市では平成25年に食品ロスを調査する目的で、一般家庭の生ゴミ組成調査を行いました。
その結果、食品ロスは、調理くずの可食部、賞味期限切れによる廃棄や食べ残しなど全体の3割。
また調理くずに含まれていた可食部は、全体の14.5パーセントにのぼりました。
生ゴミを削減することが、焼却施設建設を少しでも減らす為のキーポイントになります。
家庭で出来る生ゴミの削減方法
私の勤務していた有機農家では、大根の皮から切り干し大根を製造するなどして可能な限り、フードロスを少なくする工夫をしていました。また、食堂の経営者の方などが、規格外の野菜を購入してくださることもありました。
それでも余ってしまった野菜は、堆肥化し畑の肥料に活用されていました。
身近なちょっとした工夫で、生ゴミを減らすことができる。
あなたも、フードロスを減らすために行動してみませんか。
フードバンクに寄付する。
買いすぎて、余らせてしまっている食材。フードバンクに寄付してみませんか?あなたの提供した食材が、困っている誰かの生きる糧になります。
ただし、賞味期限切れのものは寄付できませんので、注意してください。
◆日本フードバンク連盟
http://foodbanking.or.jp/自治体の助成金を活用しよう!!家庭で生ゴミの堆肥化。
「刺し身のツマ」ビジネスで有名な徳島県上勝町。未来の子ども達に、安全な環境を残す為に、2020年までにゴミをゼロにする「ゼロ・ウェイスト」宣言を行っています。
上勝町では、全世帯が土に還しています。街のゴミステーションには、家庭の生ゴミを捨てる場所がありません。
生ゴミを土に還す設備を機械を購入には自治体の助成金が出ます。
発酵させた堆肥は、家庭菜園やプランターに利用できます。
上勝町以外の自治体でも助成金を補助しているところがあるので、是非チェックしてみてくださいね。
◆Panasonic 生ゴミ処理機 自治体の助成金検索
http://panasonic.jp/garbage/subsidy.html
野菜くずの便利な活用法
お味噌汁や煮物に使った大根や人参、どうしてますか?私は、ヘタを捨てずに水につけて発芽させ、適度な大きさに育ったものを収穫しています。
皮は、干し野菜にして保管します。
簡単に生ゴミが減らせ、食費の節約になる野菜くずの活用法。
まだの人は是非試してみてください。
求めすぎない生活を目指して。
ゴミを減らす為に一番大事なこと。それは余計なものを安価に買いすぎない。それに尽きると思います。
食べ物も、いいものを厳選して、ピックアップ。
長く使える、高品質なものを選んで買って行くことが重要です。
つい「あれもこれも食べたい」と思い食品を買ってしまう私ですが、結局食べきれずに冷蔵庫の端に置かれている、なんてことが、よくあります。
保存がきく食品なら、まだ良いのですが、食べきれずに食品を捨ててしまうのは勿体ない。
そしてゴミ焼却場の建設で、健康被害に不安を感じるような事態を招いたのでは、本末転倒です。
実は私たちの生活と密接に関わっているゴミ焼却場のこと。
ストイックになりすぎることなく、尚且つ、常に頭の片隅置いておきたい課題です。
ゴミを減らす為に今出来ること。環境に優しいエコラップ
ミツロウの力で食べ物の鮮度を守る!何度も使えるエコラップ今すぐここをクリック!みなさんは、「フードロス」または「食品ロス」(以下フードロス)という言葉を聞いたことがありますか?
“まだ食べられるのに廃棄される食品のこと”を指し、現在とても重要視されている言葉です。
日本では、その量なんと年間約632万tにも及び、その半分は、家庭からの廃棄なのだそうです。
一人に換算すると”お茶碗約1杯分(約136g)の食べ物”が毎日捨てられている計算になるとのこと。*
フードロスの主な原因は「鮮度の低下」 日本は自給率が低いものの、
廃棄率がとても高いため、フードロスは昨今注目されてきました。多くの原因は、「鮮度の低下」。
例えば、「鮮度の低下、腐敗、カビの発生」や「消費期限・賞味期限が経過」が理由なのだそうです。
食材別にみると最も多いのは野菜、次いで調理加工品、果実類、魚介類なのだそう。
この問題を解決しようと、様々な取り組みがなされています。
それは遠くカナダでも、早くから取り組まれて来ました。例えば、廃棄したものでフードを作ろう!など。
そんな中、「そもそも廃棄を無くそう!」と出来上がったのが、今回のミツロウでできたラップです。
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参照:岩佐恵美監修「スッキリわかるゴミ問題 解決のための必携書」、
下平 利和著「生態系に学ぶ!廃棄物処理技術」
牛久保明邦
「食品産業廃棄物と家庭系食品廃 棄 物 の実 態 とその ゆくえ」
産直コペル vol.26号
市民参加による松葉ダイオキシン調査実行委員会
2006年度クロマツの針葉による金属元素濃度測定分析調査に係る参考資料
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